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本物のオーガニックが見つかるオーガニックショップ IN YOU Market 本物のオーガニックが見つかるオーガニックショップ
IN YOU Market

「本当にいいもの」は一般市場に出回っていないワケ。有機栽培の現実と、オーガニック後進国日本の課題。

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スーパーでお買い物をされる時、
有機栽培と表示されている野菜とそうでない野菜があると、どちらを選ばれますか?
きっと有機野菜を選ばれる事でしょう。

IN YOUの読者様であればなおのこと、健康にきをつかわれているはず。
食に関しては、有機栽培について知識も多くお持ちと思います。

しかしながら、その有機野菜は本当に安全なのでしょうか?


有機栽培の特徴や、現状、なぜ日本ではオーガニックのものが見つけにくいのか、
そして、日本と他国(主にアメリカ)との違いについてお伝えします。

有機とはそもそも何を意味するのか??

科学用語で「有機」とは、一般的に有機化合物を指します。
有機化合物は、炭素を含む大部分の化合物
(単純な一酸化炭素・二酸化炭素・炭酸塩・青酸・シアン酸塩・チオシオン酸塩等は例外的に無機化合物)です。
戦後、食糧不足に陥った時に農業の新たな展開を求め、多量に使用された化学肥料が無機的でした。
このため無機との違いや比較のため使用され始めました。

私たち生物(動物、植物)は、全て有機体であるので、
「有機農法で栽培された食品」を「有機食品」とすると意味が通じなくなります。
これらの商品は、食品表示法に反する場合が多いようです。

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有機農業(Organic farming)って?


有機農業とは、農業形態の一つで有機農法や有機(オーガニック)栽培とも呼ばれます。
農薬や化学肥料を使用せず、自然の恵みを大いに活用した農業や加工方法を指します。
日本の場合「有機農法の推進に関する法律」(平成18年法律第112号)の第二条において、

有機農業は

化学的に合成された肥料及び農薬を使用しないこと並びに遺伝子組換え技術を利用していないことを基本とし、農業生産に由来する環境への負荷をできる限り低減した農業生産の方法を用いて行われる農業

と定義されています。
 また、有機農法で栽培された農産物(有機農産物)の規定には、

農薬と化学肥料を3年以上使用しない田畑で栽培されたもの


とされています。

さらに、有機JAS規格では有機農産物を

生産から消費までの過程を通じて化学肥料・農薬等の合成化学物質や生物薬剤、放射性物質、遺伝子組換え種子及び生産物をまったく使用せず、その地域の資源をできるだけ活用し、自然が本来有する生産力を尊重した方法で生産されたもの


と定めています。

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有機栽培の目的

多くの方は有機を、「化学肥料や化学農薬を使わず、
安全性の高い食品を提供すること」と思われているかもしれませんが、
これはあくまでも目的ではなく結果なのです。
微生物の働きによって植物が作る栄養素を人間も含め動物は、食べて生きています。
すなわち地球上の生命は、食物連鎖によって生きています。

これを正常に機能させるため考え出された方法です。
つまり、健康に過ごすためには、微生物や植物が生存するための環境(きれいな大気・水・土)を整えること
が大切なのです。
結果として有機栽培は、化学肥料や化学的な農薬を遺伝子組換え技術を使用しないで、
自然のあるがままに近い環境に農産物を作ることになります。

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アメリカとの違い

アメリカよりも日本の基準はゆるくて曖昧?

2014年1月から有機JAS規格または米国有機規格(NOP:National Organic Program)に認証された有機製品は、
2013年9月に成立した「有機製品に関する同等性相互認証」によって、
「有機」「オーガニック」と表示できるようになりました。

オーガニックの定義(参照 Organic Production and Handling Standards)

アメリカでは、
米国農務省(USDA:United States Department Agriculture)がオーガニック食品の認定を行っています。
作物や商品を「有機」として表示するためには、USDAオーガニック基準をすべてクリアする必要があります。

農作物に関しては

 ①栽培する土地は、少なくとも3年間、禁止物質を使用していない
 ②作物の肥料や栄養は、耕作・輪作・動植物性の廃棄物や認可された合成物質などに
  よる補填によって管理されている
 ③害虫や雑草、病気は、主に物理的、機会的、生物学的に管理されている
 ④オーガニックの種子や苗木を使用する
 ⑤遺伝子組換え、電離放射線、下水汚泥は使用禁止


オーガニックの表示方法の種類について。


オーガニックの表示には、「原材料の内、オーガニックの割合はいくらか」で分類されています。

100PERCENT ORGANIC:100%オーガニック原料を使用

ORGANIC:95%以上、オーガニック原料を使用

“MADE WITH”ORGANIC:70%以上、オーガニック原料を使用


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日本とアメリカの違い

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日本とアメリカの有機認定基準は、ほぼ同じです。
しかし「使用が認可されている農薬や食品添加物」に関して違いがあります。

そして、アメリカでは表示に関して細分されていますが、
日本の有機JASは、どのような種類の有機で認められた農薬が使用されていても、
100%オーガニックという認識となります。

しかしながら、私たち(消費者)にすれば、
どの農作物が本当に安全なのか知るためにも、細かな表示を希望したいところです。

さらに、アメリカではオーガニック認定を受ける場合、USDAオーガニックの基準をすべて満たし、
計画書などの証明資料や商品の提出、検査官による現場視察が義務づけられています。

これに対して日本は、検査員が基本的に1年に1回、現場に出向き観察やインタビューを行って、
その報告書を元に合議制で決めています。
これは生産者の方々を信用しているからです。


しかし、実際に現場がどのようになっているかまでは、消費者が知る由もないのが実情です。

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完全オーガニックでも、あえて有機認定を取らないところも・・・

有機JASマーク
認定マークがついていれば安全。

初心者から見たら、有機認定はそういうイメージかもしれませんが、実際にはそうではありません。
実は有機の認定を「あえて取らない」ことにしている農業従事者もたくさんいます。

理由は先進国と比べて日本の有機の基準が曖昧だったり基準値が厳格だとは言えないところ、
そして慣行栽培で使われている農薬が使用されていなくても、
国で使ってもいいと認められている、「不自然に合成された農薬や肥料」を、実際に使っている業者がいることを、
自然農法・自然栽培の事業者たちは知っているためです。

ですので日本ではJASの商品と並べて、あらゆる合成農薬も肥料も基本的には使用しないという、
「自然栽培」「自然農法」をうたった商品の方が「イメージがいい」といった声や、
「ブランド価値が高い」とった意見もあるほどです。


もちろん慣行栽培と比べると安全性のアピールはできるものの、
本当に適切な法律なのかということも定かではない今、
「有機の農薬を使っているのではないか??」と誤解されたくない、
そういうところと一緒にされたくはない、と真っ当な事業者が思うのも無理はありません。

そういうわけなので、日本では有機を認定していなくても独自の活動方針として
「自然栽培」などの看板を掲げて素晴らしい農作物を作られている人たちが存在しています。

本当にいいものはスーパーなどの一般市場に出回っていないわけ

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ただし、これらの自然栽培の優良な商品はほとんど一般の小売店や有名店に並ぶことはありません。
理由としては、認定を取っていない作物は流通ルートに乗りにくかったり、
「農薬を国の基準に合わせて使っている」ことこそが
小売店が商品を扱う上でのルールだとして義務付けているケースまであるからです。

それからそれらを広める役割を担う人たち、または組織の存在が少ないことも要因でしょう。

残念なことに消費者にとっては、このような実態は、
「本当にいいものは、手に入りにくい世の中」を招いています。
いいものは売られにくい、だからこそいいものが手に入らないというのは、ある意味当たり前なのです。

オーガニックを強く求める消費者からすると、決して歓迎されることではないと思いますが、
これが制度の整わない、オーガニック歴史が浅い日本の深刻な実情なのです。

現代のオーガニック野菜は美味しい?

有機栽培の野菜を買われる理由として、大前提で、「美味しいから」もあると思います。

確かに慣行栽培で収穫された野菜には独特の渋みや苦み、くせ、また動物性肥料の味など、
「美味しくなくなるための要素」がたくさんあります。
正しく栽培されたオーガニックの野菜は丸ごと食べられるので、栄養も丸ごといただくことができます。

しかし、もし本当に美味しい野菜を求めるなら畑で採れた野菜をそのまま食べたり、
「家庭菜園」で作った無農薬のもぎたての方が、さらに勝ると思います。
なぜなら、通常の農家で作られたものは、流通経路中に熟し過ぎるのを防ぐために早めに収穫するからです。

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オーガニックの野菜は安全?

TVや色々な案内を見ていると、オーガニックは「安全」をアピールしているのも多いと思います。
結論から言えば、一般的な農薬を大量に用いられて慣行栽培で作られた農作物や、添加物入りの食品よりは、
はるかに安全です。

ただ、ものによっては、まったく害がないとは言い切れません。
正確に言えば「安全性が高い」のです。なぜなら「化学物質不検出」を保証するものではないからです。

例えば、植物が持つ成分ファイトケミカルスも化学物質の一つです。
このファイトケミカルスはいいところもありますが、場合によってはアレルギー症状を起こす場合もあります。
すなわちオーガニック=ゼロリスクと思うのは、期待過剰です。

オーガニックの野菜はなぜ高い?

有機栽培は、化学肥料および農薬を使わないのが基本なので、これらに係る費用は不要のはずです。
したがって本来、有機栽培された野菜は、低価格になって当たり前なのです。
 
そうならないのは

①生産量に対して需要量が多いこと
②有機栽培を主として生産している農家が少ないため資材費等の維持コストが高いこと
③流通が複雑で経費が必要なこと
④人件費などが価格に反映していること
⑤外国産より国産の方は、諸経費が割高になっていること


などが考えられます。

野菜は新鮮で美味しいのが一番ですし、まずは国内の応援が必須。
多少高くても国産を選びましょう。

オーガニック野菜

日本に有機栽培が少ない理由。

遺伝子組換え作物由来の「輸入飼料」に頼りきっている日本の畜産

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有機栽培が広まりにくいのは肥料の問題が多いというのもあります。
肥料の原料は、有機でも慣行栽培でも、牛や豚、鶏などの排泄物がメイン。

また、中には植物性の米ぬかなどの安全性の高いもので作る自然栽培のものまで様々です。
ただ、まだ遺伝子組み換え作物を使わずに、完全植物性で自ら肥料を作る事業者はごく一部だとも言えます。


ところが日本の畜産は、国内の肉であっても「輸入エサ」に頼っている現状で、
まだまだ遺伝子組換え由来のコーンや、大豆などのエサが使用されているケースがほとんど。
そして、こうような肥料を使用すると有機JAS規格に反することになります。

しかし、有機栽培のエサを食べた家畜から排泄された飼料が輸入された話を、
少なくとも私は、聞いたことがありません。
耕作放棄地など活用して有機栽培用のエサを作ったり、飼料を作るための有機栽培の植物を育てたりするのは、人手が足りなく人件費が高くなるためです。

つまり完全植物性、さらに、オーガニックにこだわった肥料を1から作るには
日本人がその土地で取られた植物を使って手間暇をかけて作る必要があるのです。

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いつからオーガニックがこの世の中で貴重なものになってしまったのか

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私の田舎は、山に囲まれた長閑な山村です。
小学生の頃、メインの肥料は私たちの排泄物だったと言います。
家族だけが食べるので、少々収穫量が少なくても、不揃いであっても、
また虫食いの穴が開いていても食べていました。
ただ私も成長し、家族も増えるとそれも、不足してきました。

時代の発展とともに、農業も工業化していき、
自然に寄り添った農業方法から、農薬を大量に使い人工的に量産するための知恵も輸入され、
農業手法まで、「アメリカナイズ」されていきます。

また主な卸先である農協などに定期的に出荷するために、
化学肥料や農薬も使い収穫量を多くしていく業者が圧倒的に増えました。
結果として、みずみずしく見た目の揃った野菜が各地で販売されるようになりました。
そして無事、365日同じような見た目の野菜がスーパーで入手できる世の中となったのです。

野菜は、収穫と同時に栄養素や水分などが徐々に失われ鮮度が落ちていきます。
今の慣行栽培をメインとした鮮度保持技術は、目をみはるものがあると思いますが、
野菜の力や栄養素がさらに強くなり、本当に新鮮さを保っているとは私には思えません。

野菜は、私たちの生命を守ってくれる大切な栄養素を多く含む恵みです。

その野菜が安全な状態で作られ、新鮮さを保ち美味しくいただくのは、私たちの権利です。
欲しいものを手に入れるために努力するのは、当たり前の行動です。

安全な野菜が「手に入らない」といって嘆いて、
結局現状に甘んじて諦めるのは現代人の「怠惰な姿勢」なのかもしれません。

欲しいものを手に入れるためにはどうしたらいいのか?
そして、私たちが望む世界になるためには誰を応援すべきなのか?

それは、少し考えたら自ずと答えは出てくるはず。

生産者も消費者も生命の大切さを深く認識し、選ぶものを見直すべき時が来ているのではないでしょうか。

女性 笑顔
あなたの人生が健康で素敵な時間となることを心より願っています。

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参考
「食品安全ハンドブック」 食品安全ハンドブック編集委員会 編 発行 丸善株式会社
「オーガニック食品のことがわかる本」横田哲治 著 発行 日本実業出版社
「有機農業と未来:アメリカの有機農業から何が見えるか」本田 進一郎 著 kindle版
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https://www.amazon.co.jp/dp/B01M701BZA
加藤 晴之 臨床検査技師・ベストヘルスパートナーHealth&Fine代表 
                    発行 ベストヘルスパートナーHealth&Fine

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