キャノーラ油と菜種油は別物!?危険な菜種油を見分け、良質な菜種油を選ぶためにチェックしたいポイント。
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キャノーラ油といえば、どんなイメージ?
誰しも一度は使ったことのあるキャノーラ油。
クセが少なく、和食からお菓子まで幅広く使えて便利な油です。
香り高いごま油やオリーブオイルもいいけど、やはり万能な油は1本置いておきたいもの。
キャノーラ油=菜種油?
キャノーラ油というと菜種油の英語名だと思っている方が多いと思いますが、厳密には違うものなのです。キャノーラ=菜種を品種改良してできたキャノーラ種のこと。
英語では菜種油のことをRapeseed oil、キャノーラ油のことをCanola oilと言います。
カナダとアメリカ以外では区別せずどちらも「Canola oil」と表示されてしまうことがあるため、
同じものだと思っている人が多いようです。
私もニュージーランドのスーパーで加工食品の原材料表示に「Rapeseed oil」と書いてあるのを見た時は、
何のことだかさっぱりわからず、グレープシードオイルの書き間違いかと思いました(笑)。
キャノーラ種は1970年代にカナダで品種改良により誕生。
名前の由来は「Canadian Oil Low Acid」の略です。
この品種改良により、従来の菜種に含まれ健康に悪影響があると考えられていた、
「エルカ酸」「グルコシノレート」という2つの物質の含有量を減らすことに成功しました。
出典:http://www.canolacouncil.org/oil-and-meal/what-is-canola/
http://www.oil.or.jp/info/89/page01.html
キャノーラ油は体に悪い?
海外では、加工食品のラベルや飲食店などで「キャノーラ油不使用」という表示を見かけることがあります。ということは、キャノーラ油って体に悪いの?
キャノーラ油のメリット・デメリット
一般的にキャノーラ油は不健康というイメージがありますが、
具体的にはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
メリット
・安価である
・どこのスーパーでも取り扱っており手軽に買える
・様々な料理に合わせやすい
・健康に良くないとされる、「エルカ酸」「グルコシノレート」の含有量が
従来の菜種油よりも少ない
・摂りすぎると炎症、アレルギーなどの原因となる
リノール酸(オメガ6脂肪酸の一種)の含有量が23.3%と少なめである。
出典:http://www.nisshin-oillio.com/q_a/1_q2.shtml
デメリット
・品種改良によりわずか40年ほど前に誕生した不自然な作物から作られている
・日本で製造されているものも含め、大半が遺伝子組み換え原材料
(または遺伝子組み換え不分別)使用
・多くのキャノーラ油は化学溶剤の(ノルマル)ヘキサンを使って抽出されている
・溶剤抽出では加工の過程が多く、
酸化され、栄養素が破壊され、トランス脂肪酸が生成
・安価な製品では無色透明なプラスチックボトルに充塡され、
光による酸化やボトルからのBPAの溶出の恐れがある
良質な菜種油を選ぶポイント
遺伝子組み換え・オーガニックかどうかなど見極めたいポイントは多数。
キャノーラは人の手により誕生しわずか40年ほどしか経っていないもので、
遺伝子組み換えなどの心配も尽きません。
一方、菜種油は日本でも古くから使われてきた伝統的な調味料。
どうせならぜひ菜種油を選びたいものです。
遺伝子組み換えでないか
食品表示のルールにより、油は原材料に遺伝子組み換え作物を使っていても表示の義務はありません。
(たとえ原材料のすべてが遺伝子組み換えでも)
また、「遺伝子組み換えでない」という表示は、
「原材料中の95%は遺伝子組み換えでない」という意味なので、
残りの5%は遺伝子組み換え作物である可能性があります。
・国産の菜種から作られたもの
・有機(オーガニック)認定マークが付いたもの
を選べば遺伝子組み換えを避けることができます。
(日本では遺伝子組み換え作物の商業栽培が禁止されていること、
有機認定を受けるには遺伝子組み換え作物不使用でなければならないことが理由)
また、海外では菜種(Rapeseed)も遺伝子組み換え栽培されているという説もありますが、
それも定かではなくRapeseed oil自体ほとんど出回っていないので、
海外の商品を買う時はキャノーラ油だけ注意すれば充分でしょう。
キャノーラ油・菜種油に遺伝子組み換え作物を使用していない海外の企業はこちら。
海外の商品を買う時にご参考にしてくださいね。
遮光瓶またはBPAフリーの缶に入っているか
光は、油の酸化の原因となります。濃い緑色や褐色の瓶、BPAフリーの缶に入っているものを選びましょう。
無色透明のプラスチックボトルに入った油が多いですが、
光を通すだけでなく、ボトルにBPAが使われている可能性が高いので避けましょう。
瓶でも無色透明のものは、光を通すのでNG。
缶もBPA使用のものが多いので、缶の油を買う時は「BPAフリー」と明記してあるものを選びましょう。
低温圧搾法で抽出されているか
化学溶剤による抽出法では、
高温処理により酸化・栄養素の破壊・トランス脂肪酸の生成とデメリットがたくさん。
抽出に使う(ノルマル)ヘキサンは、
慢性毒性として神経毒になりうるため、万が一残留していた場合も心配です。
低温圧搾(コールドプレス)と明記してあるものを選びましょう。
食品添加物についてはあまり心配ない。
キャノーラ油および菜種油では、使用可能な食品添加物は酸化防止剤・消泡剤・強化剤のみ。この中で酸化防止剤・消泡剤については4kg以上の業務用製品にのみ使用が認められているため、
みなさんが家庭用に購入するものに関しては食品添加物の心配はほぼ要りません。
ただし、食品添加物の中でも気を付けたいのは食品の加工段階で使用する加工助剤。
ここでは油の抽出に使用する(ノルマル)ヘキサンを指します。
(ノルマル)ヘキサンは加工段階で使用されますが、最終製品では除去されるとしているため、
表示の省略が認められています。
それでもやはり化学物質を用いて生産された油は避けたいですよね。
上記でご紹介した低温圧搾(コールドプレス)と記載のある商品では、
(ノルマル)ヘキサンを使用していないので、購入する時にラベルを注意して見てみましょう。
出典:http://www.oil-kensa.or.jp/pdf/tenkabutu_list.pdf
油の選び方について詳しくはこちらの記事にまとめてありますのでご参照ください。
体にいい安全な油の選び方と体に悪い油の見分け方。オリーブオイルや、植物油を選ぶ時にチェックすべきこと。
菜種油に含まれるエルカ酸は心臓障害などの原因として疑われているため、
摂り過ぎには注意しましょう。
キャノーラ油・菜種油とサラダ油は違うの?
昔はお中元やお歳暮の定番だったサラダ油。一つの家でこんなに使い切れないでしょ!というような大量の油の詰め合わせを、
しかも複数件からいただき物置に眠っているのを何度見たことか・・・(笑)。
ところでサラダ油ってそもそも何なんでしょう?
スーパーに売っている黄色い油=サラダ油という認識の方もいるかもしれませんね。
サラダ油の歴史
日本で初めてサラダ油が発売されたのはなんと大正13年(1924年)。日清製油(現・日清オイリオ)から「日清サラダ油」という名前で発売されました。
当時日本では食用油は主に揚げ物等に使っていましたが、
西洋では生野菜に塩や酢を加えた食用油をいわゆるドレッシングのようにして食べていました。
現代ではおなじみの使い方ですね。
サラダ油というのは、サラダ料理などに使う生でも使用できる食用油という意味。
生で食べられるよう、より精製度を高めた良質の食用油は特に「サラダ油」と呼ばれるようになりました。
出典:http://www.nisshin-oillio.com/q_a/5_q5.shtml
一般社団法人 日本植物油協会のウェブサイトによると、
「融点の高い成分(天然由来のロウ分等)を含まず、耐冷性(低温度でも固まらない)を有し、風味がよく、
色調の淡い植物油である。JAS(日本農林規格)では、0℃の温度で5.5時間清澄であることとされている。」
とされています。
出典:http://www.oil.or.jp/yougo/index.html
この条件を満たすものであればサラダ油とされるため、キャノーラ油の他にもひまわり油、べにばな油、
とうもろこし油、大豆油、綿実油、それに意外ですがごま油でもサラダ油と認められるものはあるのです。
大豆油+菜種油など、複数種類の油を混ぜ合わせたサラダ油もあります。
出典:http://www.oil-kensa.or.jp/jas/jas-kikaku.html
ちなみに昔懐かしいお味の「サラダせんべい」の名前はサラダ油からきています。
小さい頃は野菜が入っていてヘルシーなおせんべいだと思って食べていましたが(笑)
まず、調味料を変えよう。
ナチュラルな食生活にシフトしたいと思っている人は、まずは良質な調味料からそろえてみてください。
調味料を変えるだけで料理が上達したと錯覚するぐらいおいしくなることもあるし、
少々高くても月に何本も買うものではないので一気に家計が圧迫されることもありません。
私のおすすめはまず、油と塩を変えること。
低温圧搾の油と自然塩があるだけでおいしい料理が作れますよ。
(必ずしもオーガニックにこだわらなくてもOK。)
その後少しずつしょうゆ、みそ、野菜、お米、という風に良いものをそろえていくのが、
無理がなくて良いと思います。
はじめは違いがわからないかもしれませんが、
食品添加物がたっぷり入った安い調味料を摂らなくなると、
やはり良いものは味もおいしいと思うようになります。
最初は体に良いからと思って買っていた良質な調味料は、
最近は単においしいからという理由で買うものになりました。
良質な調味料はプレゼントにも最適。
そうは言ってもちょっと高い調味料は自分ではなかなか買う気にならないもの。
私は最近誰かにプレゼントをする時は良い調味料を贈るようにしています。
「自分では買わないけどもらったら嬉しいもの」というのが私のプレゼント選びの基準なのですが、
まさに良い調味料はそれにぴったり。
それにちょっと高い調味料を買っても下手なプレゼントを買うより安上がりなんです(笑)。
自分へのご褒美にもいいですね。
たまには高級スーパーや自然食品店で、いつも買わないような調味料を手に取ってみてはいかが?
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