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Organic Life to all the people.

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本物のオーガニックが見つかるオーガニックショップ IN YOU Market 本物のオーガニックが見つかるオーガニックショップ
IN YOU Market

オーガニック大国!? ガイドブックには載らないニュージーランド|忘れられない体験、今を生きるヒントがそこにあった!

オーガニック大国!?
観光ガイドには載らないニュージーランド|
忘れられない体験、今を生きるヒントがそこにあった!

新型コロナウイルスによるパンデミックは、
世界の様々な問題をくっきりと炙り出しました。

ウイルスへの恐怖、弱者が犠牲になる政治、経済格差、人種差別…
私たちは、先の見えない不安な日々の中で必死に心の拠り所を探しています。

私は2016年から半年間ほどニュージーランドを旅しました。

ご存知の方も多いと思いますが、ニュージーランドでは、
2019年にクライストチャーチで銃乱射事件が発生しました。

事件発生後、ニュージーランドのアーダーン首相は、
「大勢の命を奪った男の名前ではなく、命を失われた方の名前を語るように」
と国民に向かって呼びかけました。(※)

このような事件が起きると、メディアは犯人を悪のヒーローのような報道をして、
人々はそれを娯楽として消費しますが、
徹底して犠牲者に寄り添い、事件の本質を見つめようとするアーダーン首相の言葉は、
世界中から称賛されました。

これはアメリカで発生した、人種差別に起因する暴力によって、
命を落とされた方々の名前のマスクを着用した、
大坂なおみさんの行動に通ずるものがあります。(※)

私自身も黙って見ていないで、きちんと声をあげていかなければと思います。

分断が進む世界の中で、ニュージーランドを旅した経験から、
どのような未来を描いていけるのか?
オーガニック事情やエコについてはもちろんですが、
どんなガイドブックにも載っていないオリジナルの旅レポートをお届けします。

観光ガイドには載らないニュージーランド1:
エコロジーやオーガニック事情は?


*道を歩いているとよく見かける無人販売所。自宅で採れたものなどを手軽に販売できる。

ニュージーランドのゴミは基本的に全て埋め立てです。
また、田舎はゴミ収集車が来てくれないので、
自分でゴミを捨てに行かなくてはなりません。

そのため、必然的にゴミを少なくする努力が生まれますし、
日本のような過剰包装もありません。

日本だと住宅ごとの間隔が狭いので、腐臭などの問題もあり、
自宅にコンポスト(生ゴミに落ち葉や馬糞などの肥料を混ぜて、
堆肥として再利用すること)容器を設置するのは難しい部分がありますが、
ニュージーランドでは、自宅の庭にコンポスト容器を作っている家庭も多いです。

また、上記の写真のような無人販売所が至る所にあり、
販売するのに、日本のような面倒くさい許可は必要ありません。

例えば、自宅でレモンやプラムなどがたくさん採れたら、
家の前の道にテーブルとお金を入れる箱を用意して、
販売するような光景も日常的です。

ニュージーランドは日本よりもオーガニックが身近!


*週末に開かれる町のマーケット。手作りアクセサリーなども販売されている。

ニュージーランドは、
日本よりもオーガニックな食材が身近にあるというのが、
私の素直な印象です。

ただ、これは私がオーガニックな生活をしている方たちの所に
多く滞在していた
からということも大きいと思います。

私自身、バックパッカーズ・ホステル(1泊2000円ほどで泊まれる相部屋の宿)に泊まっていた時は、
お金を節約するために、ジャンキーなものばかり食べていました。

そういった状況を踏まえたうえでお話ししていきます。

まずは、自宅で野菜などを育てている人も多いです。
パーマカルチャー(70年代、オーストラリアの
ビル・モリソンとデビット・ホルムグレンが提唱した、
人間にとっての恒久的持続可能な環境を作り出すためのデザイン体系)
のような考え方で栽培している方も日本に比べると多い印象です。

週末には野外マーケットが開かれるので、そのような場所で
オーガニックな食材や製品を手に入れることもできます。


*南島の最北端都市「ネルソン」の週末マーケット

ある程度大きな町には、オーガニック専門店ではなく、
オーガニック製品に重点を置いて品揃えをしている
スーパーマーケット
があったりします。

日本では住む場所によっては、
スーパーにオーガニック商品が全く置いていない、
あるいは庭が狭くて家庭菜園ができないなど、
ネット通販以外でオーガニック製品を手に入れることは
不可能に近いという状況もあると思います。

そういった状況に比べれば、
ニュージーランドは、スーパーであっても日本より
オーガニックなものが手に入りやすいと感じました。


*クライストチャーチで開催される、ニュージーランド最大規模のマーケット。食材に限らず本やCDなども売られている。


また、週末マーケットはどこの町でも開かれますし、
そこでは必ずしもオーガニックなものが売られているわけではありませんが、
オーガニックなものを出品してる方もいらっしゃいます

自ら選択しなければオーガニックが手に入らないというのは、
日本と同じです。

ただ、オーガニックな暮らしをしたいと思ったとき
そういったものを選択できる可能性は、
ニュージーランドの方が大きいかなと思いました。

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人々の暮らしに根ざしたニュージーランドの週末マーケット


*ダニーデンの週末マーケット。鉄道の駅の広場からホームにまで店が並ぶ。

ニュージーランドではほとんどの都市で、
最低でも月に1回以上は野外マーケットが開かれています。
場所は公園から駐車場まで様々です。

個人からお店まで多様な人たちが出店しています。
食材はもちろんですが、洋服やアクセサリー、ガラクタまで
手頃な値段で何でも手に入ります

ニュージーランドのマーケットは、一言で言うと
「ピースフルで楽しい」です。

おめかしをして出掛けるのではなく、
散歩がてらのような感じで人々が集まってきます。

買い物をする人、お喋りをしに来る人、
太陽の光を浴びる人、目的もなくぶらぶらする人、
それぞれが穏やかな雰囲気の中で自由な時間を楽しみます


*雑貨の中にポツンと置かれたギター。これも売り物です。

マーケットには大体、ギターを片手に歌を唄っている人がいたりします。
手ぶらで行っても、一人で行っても楽しめるのが魅力です。

日本でもマーケットはありますが、
どうしてもイベント色が強い印象があります。

ニュージーランドの週末マーケットはイベントではなくて、
人々の生活の一部になっているような感覚です。

だからこそ誰のことも拒まないし、
引き寄せられるような魅力があるのかもしれません。

オーガニックカルチャー普及の影で、
ニュージーランドでの農薬による健康被害の実態

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*ニュージーランドの画像ではなくイメージです。

私はワーキングホリデーのビザを取得して、
ニュージーランドに滞在していました。
ワーキングホリデーの人たちが、滞在費を稼ぐために選ぶ仕事に多いのが、
果物の収穫
です。

理由は簡単です。

流暢な英語を話せなくても雇ってもらえて、
体力さえあれば誰でもできる単純作業だからです。

そこには大きな闇があります。

ワーキングホリデーの人が働く畑の多くは農薬まみれです。
ある人は1~2週間農場で働いただけで、
体調不良を起こして働けなくなってしまいました。

これは、私がネルソンのアーティストの方の家に
滞在させていただいていた時に、実際に聞いた話です。

ワーキングホリデーの労働者の中には、日本でいう
外国人技能実習生や派遣労働者のような存在の人もいます。

二度と会うこともないし、
使い捨ての存在だからという理由で、
果物の収穫をしているすぐそばで、
危険な農薬をオーナーが散布するというような話も聞きました。

これは私たちの身近でも起こっていることかもしれません。


私自身、渡航前は、ニュージーランドは
オーガニックに溢れているものだと思っていましたが、
それは現実ではありませんでした。

日本に比べれば、オーガニックが手に入る選択肢が
大きいという印象は変わりませんが、
オーガニックが主流なわけではありません

例えば、ニュージーランド産ワインのオーガニックの比率は、
全体の3割ほどだという話を聞きました。

オーガニックでない農場のほうが圧倒的に多いですし、
そこでは農薬や消毒液もバンバン撒きます。

スーパーの棚にはそういった状況で栽培されたものが並びます。

実際に健康被害の話を聞いたときは、正直にショックでした。

消毒液を撒くにしても、
1週間程度で健康被害が出てしまうほど撒くことも衝撃でしたし、
立場が弱い人が犠牲になるのは、
どこの世界でも同じだと感じました。

健康被害の話を聞いたときは、
ちょうど私自身の貯金がなくなりかけていて、
仕事を探しているタイミングでした。

オーガニック農場での仕事も探しましたが、
ワーキングホリデーで探せる仕事となると、
オーガニック農場では*WWOOFのように、
お金を介在しないやり取りで雇っているところが多かったので、
厳しいものがありました。

必ず表があれば、裏があります。
それはどんな世界も同じです。

現実を直視して生きていくのか
現実を見ないフリをしながら生きていくのか

それは結局自分次第なのかもしれません。

観光ガイドには載らないニュージーランド2:
「モノ」を捨てずに循環させる


*マーケットでは使わなくなった鍋やスプーンなども売られています。

日本では「モノ」を所有するという感覚が強いです。
特に一昔前の日本では「車や家を所有してこそ一人前」というような、
偏った感覚が蔓延していました。

ニュージーランドのマーケットでは、
中古のスプーンやフォークなども売られています
日本では見られない光景です。

汚いと思う方もいるかもしれませんし、
誰が人が使用したそんなものを買うんだ、
と思う人もいるかもしれません。

でも、そういったものがきちんと売れます。

簡単にモノを捨てずに、使えるものは最後まで使う。
自分にとって不要になったものは、
誰かにとっては必要なものかもしれないから、
捨てずに循環させる。


このような感覚が、
日本よりも自然に生活の中に馴染んでいます

私がニュージーランドで出会った女性の方の一人は、
下着以外はすべて中古品を使用していると言っていました。

その方は、無理してそういうライフスタイルをしているわけではありませんでしたし、
とても幸せそうで、笑顔が素敵な方でした。

日焼け止めなども塗らないので、
肌にはたくさんシミがあったりするんですが、
それがまたかっこいいなって思うくらいに、
ナチュラルで素敵でした。

ニュージーランドではリサイクルショップに行けば何でも揃いますし、
インターネットを使用した個人間での譲り合いや売買もさかんです。

日本とニュージーランド。「モノ」に対する価値観の違い


*現地購入した中古車

私も現地で個人売買で車を購入しました。
日本円で12万円ほどで購入し、
帰国前に10万円ほどで別の方にお譲りしました。

ホストファミリーに教えてもらいながら、
オイル交換や日常点検も自分自身で行いました。

ニュージーランド国内には自動車工場がないので、
多くの日本車が走っています。

信じられないかもしれませんが、
ニュージーランドでは20万キロや30万キロの走行距離の車が、
普通に走っています。

車は自分が所有する「モノ」というより、
一時的に借りている乗り物という感じでした。

一概には言えませんが、
所有して古くなったら捨てる日本、
「モノ」を借りているような感覚で循環させていくニュージーランド。

全ての人に当てはまるわけではないですが、
モノに対する価値観のあり方も、
ニュージーランドと日本の異なる部分なのかもしれません。

観光ガイドには載らないニュージーランド3:
一生忘れられない出来事。クライストチャーチで見かけたホームレス


それはほんの数十秒の出来事でした。

私はクライストチャーチの街を歩いていました。

すると、道端から音楽のようなものが聴こえてきました。

ふと視線を向けてみると、
何人かの人々が輪になって楽しそうに音楽を奏でています

その中心にいたのは、ホームレスのおじさんです。
ホームレスのおじさんを中心に、
人々が周りを取り囲み音楽を奏でていたのです。

私より生きているのが楽しそうだなって、素直に思いました。

そのホームレスのおじさんの目はとてもきらきらしていて、
そこに居た誰よりもいきいきとしていました。

感情が揺さぶられ、立ち止まることも出来ずにその場を通り過ぎました。
私は今でもその光景をよく思い出します。

自分の中にある潜在的な差別意識を考えるきっかけにもなりました。


*クライストチャーチにて。このようなアートな建物がたくさんあります。

日本では排除されるホームレス。
ホームレスが入れなくなった渋谷の宮下公園。

この世界は一体どこに向かっていくのでしょうか。

観光ガイドには載らないニュージーランド4:
クライストチャーチ地震と東日本大震災の違い


*2016年・大地震から5年後のクライストチャーチ。写真のように倒壊したままの建物も多い。

2011年、東日本大震災が起きる約2週間前に、
クライストチャーチで大きな地震が起きました。

日本のニュースでも大々的に報道されていたので、
記憶に残っている方もいらっしゃると思います。

日本人留学生の方も多く犠牲になられました。

私がクライストチャーチを訪問したのは
地震から5年後の2016年です。

5年が経過した時点でも、倒壊した状態の建物が多くありました。

日本ではあっという間に建物は復興されます。
それは悪いことではありません。

でも、それが本当にそこで暮らす人たちのためになっているかを考えると、
疑問が残ります。

復興はたくさんのお金が動くビジネスでもあります。

復興は本当にそこで暮らす人々のためになっているのか、
復興によって甘い汁を吸うのは誰なのか、
心の復興は置き去りにされていないだろうか、

クライストチャーチの崩れた建物を見ながら、
そんなことを思いました。

ゆっくりと時間をかけて復興するニュージーランド


*クライストチャーチの公園にあるベンチ。木を囲むように内側にベンチが向いている。

ニュージーランドの建物の復興は、
日本と比べると考えられないほど遅いです。

でも、その分ビジネスの為の復興として、
そこで暮らす人々のためにならないような無駄なものは作らない
というようなことを現地の方が教えてくれました。

何か大きな出来事があったときこそ、
私たちは立ち止まってゆっくりと考えることが必要です。

雨が降っていたある日、
私は、倒壊したクライストチャーチ大聖堂の前に立っていました。

耳にイヤホンを挿して、RADWIMPSの「狭心症」という曲を聴きながら、
倒壊したままの教会を眺めていました。

雨に濡れた教会はどこか寂しげで、
でもその光景がとても美しかったのを覚えています。

ニュージーランド旅行の体験から、
この世界の未来に向けて


今、私たちが住んでいる世界は先が見えません。

コロナウイルスがいつ収束するか分からない、
自殺者は増えている、
抱えきれないほどのたくさんの問題。

明るい未来が想像できるかと言われれば、
そんなことはありません。

それでも生まれてきたからには、
生きていかなくてはなりません。

自分にとって本当に大切なものは何か?

先の見えない暮らしの中で、
誰しもそんなことを考える瞬間があるはずです。

そんなときに、今回の旅レポートから、
暮らしを見つめ直すためのヒントを、
一つでも感じていただけたら幸いです。

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