新年に揃えたい、日本の「いいもの」8選
クリスマスが終わると、新しい年はすぐそこ。
新年は気分を新たに、日本の素晴らしいものを揃えてみませんか? 心と身体がよろこぶ日本の優れものを、経済産業省が推進する地方産品発掘プロジェクト「The Wonder 500™」の中から選んでみました。
The Wonder 500™とは?
The Wonder 500™は、クールジャパン政策のもと“世界にまだ知られていない、日本が誇るべきすぐれた地方産品”を発掘し海外に広く伝えていくプロジェクトです。日本を代表する30人のプロデューサーによる“目利き”と、一般公募によって、全国47都道府県より合計500商材を選りすぐりました。
https://thewonder500.com
こだわりの食材で作られた、センスが光る手土産
五穀屋 発酵さしすせそ羊羹「五季」
「うなぎパイ」で知られる創業128年の「春華堂」から生まれた「五穀屋」は、”からだに美味しい和の知恵菓子”をコンセプトにした新ブランド。古来より日本人の食や健康を支えてきた五穀(=米・麦・あわ・きび・豆)をベースに、味噌や醤油等の発酵食品を加えた和菓子を販売しています。発酵さしすせそ羊羹「五季」は、5種の発酵素材の羊羹を一口サイズに封じ込めた和菓子。商品名にもなっている「発酵さしすせそ」とは、酒、塩(抹茶塩糀)、酢(りんご酢)、醤油(醤油糀)、味噌(白味噌)の5種類のことで、いずれも和食の味付けには欠かせない調味料です。
そして「五季」とは、春夏秋冬に土用を加えた5つの季節のこと。古来、季節感を大切にしてきた日本人の四季を愛でる文化を、和菓子という日本の伝統的な食文化で表現しています。新緑や紅葉、雪景色をイメージした美しい玉羊羹は、夏は冷やして、冬は温かいお茶と一緒に季節を問わず喜ばれる手土産です。
http://gokokuya.jp
壽屋 胡麻煉羹(ごまれんかん)
金沢で最も歴史のある精進料理店をルーツとする料亭「壽屋」が、精進料理のなかでも象徴的な料理であるごま豆腐を進化させ、100年磨いた技と蓄積されたノウハウを活かして作られた至高のごま豆腐。
この商品の開発に際し、全国で販売されているごま豆腐を約300種集め、すべて試食をしたそう。それらを超えるために妥協なき商品開発が続けられ、構想より3年かけて、でき上がったのが「胡麻煉羹」です。
素材を活かす精進料理の伝統にのっとり、ごま豆腐に最適なごまを厳選し、地元産の宝達葛を練り上げ、冷やして固めたこの商品は、従来のごま豆腐にない香ばしいごまの香り、もっちりした食感、しっとりとした口当たりが特徴です。
金沢の伝統工芸や名所をモチーフに加賀五彩で構成した和風モダンなパッケージデザインもお土産にぴったり。
http://www.kanazawa-kotobukiya.com
祝いの席に似合う、粋なお酒
木下酒造 玉川 Time Machine Vintage
京都・京丹後市で天保13年に創業した木下酒造は、イギリス出身ながら20年以上の酒造り経験を持つフィリップ・ハーパー氏が杜氏を務めることでも注目されています。「玉川 Time Machine Vintage」は、一見日本酒とは思えない名前とデザインですが、古い文献から再現した江戸時代の製法により作られた熟成日本酒。
原料米はあまり磨かず、時間をかけて麹を育て、水を少なくして仕込まれています。
現代の標準的な日本酒と比べて約7倍ものアミノ酸が含まれているため、絞りたてですでに5 ~ 10年たった古酒のように淡く色づき、砂糖醤油のような香ばしい香りがします。さらに3年間の瓶熟成を経て深みのある美しい琥珀色となり、コクも増し、干しブドウやイチジク、奈良漬けといった香りも加わってより複雑なものに。デザートワインのように食後酒として楽しみたい古酒です。
http://sake-tamagawa.com/index.html
タケダワイナリー サン・スフル 白(発泡)
山形県上山市のタケダワイナリーは、「良いワインは良いぶどうから」をモットーに、自家農園で自然農法(低農薬・化学肥料不使用)によるぶどう栽培、手摘みの収穫、醸造、フレンチオークによる樽熟、瓶詰め、出荷までを一貫して行なっています。
「サン・スフル」とは、フランス語で亜硫酸なしを意味しており、これは人の手と目で丁寧に選果されたクオリティの高いぶどうと、衛生管理の行き届いたワイナリーだからこそなしえること。発酵中のワインを瓶詰めして瓶の中で発酵を継続させることで、酵母が生み出した炭酸ガスがワインに溶け込んだ発泡ワインとなります。山形県産完熟デラウェア種を100%使用し、無濾過のため、ぶどう由来のにごりや澱が残り、ぶどうそのものの素直な味わいや香りを楽しめる一本です。
http://www.takeda-wine.co.jp
料理の格が上がる、プロ仕様の調味料
奥井海生堂 蔵囲利尻昆布
奥井海生堂は明治4年(1871年)創業の老舗昆布店。京都の一流料亭や寺院の精進料理にも奥井海生堂の昆布が使われています。
「蔵囲利尻昆布」は、北海道最北端の利尻島、礼文島にて収穫された昆布1枚をカットせずに袋詰めしたもの。昆布の収穫後は専用蔵で寝かせ、熟成させて蔵囲昆布(くらがこいこんぶ)とする手法が奥井海生堂のこだわり。昆布も1年、2年と寝かせることで、磯臭さや雑味が消え、うまみが熟成されるのだそう。
出汁の目安は水1リットル当たり、昆布30gで、琥珀色のにごりのない上品な出汁をとることができます。
マクロビオティックに欠かせない昆布だからこそ、新年はプロも愛用するとっておきの名品を自分へのごほうびとして取り入れてみては。
http://www.konbu.co.jp
甘強酒造 弐拾年熟成黒みりん
甘強酒造は1862年創業、みりんと酒造りを続ける酒蔵。OCIA(国際有機農推進協会)より清酒・みりん醸造元として初めてオーガニック認定工場を取得、さらにJAS法による有機農産物加工食品業者としての認定取得と、消費者の視点に立った安全な食品づくりに長らく取り組んできた醸造元。
「黒みりん」は、搾った純米みりんを20年以上かけて熟成させたもの。
誕生のきっかけは、約20年前、蔵の片隅で長い間忘れられていたみりんが見つかり、舐めてみると黒蜜や黒糖のような上品な甘味とまろやかな旨味が素晴らしかったことから販売されるようになったそう。偶然から生まれた究極のみりんです。
長期熟成により、もち米由来の糖分とアミノ酸が結合して、黒蜜や黒糖を思わせる上品な甘味とまろやかなうま味が引き出されているのが特徴。貯蔵の間にアルコール臭は消滅し、まったりとしたコクに変化。煮詰めてわらび餅や葛切りにかけたり、メープルシロップがわりに使ったりと、普段の料理からスイーツまで万能に使えるのが魅力です。
http://www.kankyo-shuzo.co.jp
飯尾醸造 富士酢プレミアム
1893年創業の飯尾醸造は、京都の日本海沿いにある宮津のお酢屋。「いい酢はいい米から」の信念のもと、1964年から地元・宮津の棚田で契約農家との無農薬米作りに取り組んでいます。一般的な酢作りでは、原料に古米やクズ米、米ぬかなど安い米が使われることが多いそうですが、飯尾醸造のこだわりは、無農薬で育てた新米だけを原料に仕込むこと。今では、蔵人自らも米作りを行なっています。
最高の原料と古式製法で、お米の滋味を最大限に引き出したのがこの「富士酢プレミアム」。一般的な米酢の8倍(1リットルあたり320g)の量の米を贅沢に使って、まずお酢にするための酒、アミノ酸豊富な「酢もともろみ」を作り、これを酢酸菌でじっくりと「静置発酵」して作ることで、やわらかな香りとおだやかな酸味、出汁のような味わいまで感じられる唯一無二のお酢が完成。濃厚なうまみのおかげで、塩分や甘味を抑えたい時にも役立ちます。
https://www.iio-jozo.co.jp
糀屋団四郎 二十年味噌
糀屋団四郎は、1932年創業の新潟県の老舗味噌蔵。今から20数年前に、手に入った良質な国産の米(新潟県産コシヒカリ)と大豆(北海道産トヨマサリ)を仕込んで味噌にし、丁寧に熟成させてきたのが「二十年味噌」。時間が経つにつれ味噌は褐色化しますが、20年を経て独特の芳醇な香りと味を醸し出す漆黒の味噌となりました。
また、味噌作りは大豆を蒸すのが一般的ですが、糀屋団四郎では先祖代々受け継がれた和釜で煮て一昼夜置く「留釜製法」にこだわります。大豆は煮ることでうまみが煮汁に溶け出しますが、一昼夜置くことで大豆にうまみやペクチンが戻り、やわらかい味噌に仕上がるそう。
さらに、代々蔵にすみつく「蔵付酵母」で味噌を発酵させ、歳月をかけゆっくり熟成させる、昔ながらの天然醸造を守っています。この酵母の個性が、蔵元独自の味や風味を生む決め手となります。桐箱に納められた上質な味噌は、贈り物としても重宝しそう。
http://www.dansirou.com
料理には欠かせない各種調味料。日本のさまざまな発酵文化が見直されてきている現代だからこそ、厳選された素材を使って丁寧に熟成発酵された、本物を選ぶ力が必要です。せっかくマクロビオティックを実践するなら、安全な素材、製法でものづくりを行なう信頼できるメーカー、蔵元のものがおすすめです。
今回ご紹介した蔵元の中には、消費者に向けて蔵見学やイベントを行なっているところもあるので、お気に入りの商品に出会ったら、どんな場所で、誰が、どのように作っているものなのか、ぜひご自身の目で確かめてみてくださいね。
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