放っておくと危険な浮き指。浮き指を解消する秘訣は腎に有り。東洋医学からみた浮き指の解消法とは。
身体を悪化させている浮き指とは
爪が黒くなっている。マラソンで足が痛む。
スポーツでシンスプリントや疲労骨折で苦しんでいる。
こんな症状で悩んだことはありませんか?
実はこんな症状は浮き指の可能性があります。
こちらでは浮き指がもたらす身体の不調と東洋医学からみた対処法について書いています。
浮き指の原因
浮き指になる原因の一つとして最も多いのは靴です。
ハイヒールのように爪先に負担がかかる靴はもちろん、
ぶかぶかで爪先が余りすぎる靴も浮き指の原因となります。
どちらの場合も靴の中で指がうまく使えず、浮き指になりやすくなるのです。
人間は二本足で立っているため、四足歩行の動物よりもバランスが重要です。
そのバランスをとりやすくするポイントが足裏の重心です。
浮き指は足の指に体重がうまくのらずに、重心が後ろ側に移動してしまいます。
すると人はバランスを保とうと、無意識に上半身を前に傾け、
猫背になるために様々な不調に見舞われるのです。
また人は歩行時には、衝撃を足の裏全体で分散しながら歩いていますが、
指が浮の人は負担を分散できずに身体への負担が増すと考えられています。
また浮き指になると、前方に踏ん張る力が弱くなり、転倒のリスクも高まります。
若年成人にみられる浮き指には,運動習慣,靴などさまざまな要因が関与しており,実態の複雑さが示唆された。第一趾に浮き指が存在すると重心動揺が大きいことが示された。第一趾における重心動揺抑制の重要性が示唆された。
引用:若年成人にみられる浮き指の重心動揺に及ぼす影響について 酒向 俊治、他4名
浮き指かどうかを正確に判断するには、
平らな場所で直立し、まっすぐ前を向きます。
そして、ハガキくらいの紙を足指の下に紙を差し込みます。
指に体重がきちんとかかっていれば、紙は入りません。
浮き指の人は普段から指が浮いているので見た目に分かることもありますが、
ハガキくらいの薄さの浮きでも身体の重心は狂っています。
浮き指を改善させる体操
浮き指の改善法としては色々な体操があります。基本的には足の指を効果的に動かすということです。
一つ目は足の指を広げる体操
①椅子に座り、足をもう片方の足の太ももにのせます。
②手の指を1本ずつ、足の指の間に入れ、手を軽く握ります。
③その状態から足の指を前後に軽く曲げます。
④その状態で前後ともに5秒キープします。
これを10回くらい繰り返します。
二つ目は膝曲げ立ち
①やり方は膝の力をわずかにゆるめて、足指に力を入れて立ちます。
要は意識的に足の指に重心を置きます。
ただし、猫背にならないように気をつけて、背をしっかり立てることがポイントです。
普段立っている時や電車の中などの揺れている条件で行う事と効果的です。
②30秒くらい行います。
浮き指になる人は知らず知らずのうちに重心が後ろにいきやすいので、
特に立っているときの重心を意識することが大切です。
三つめは足踏み運動
①膝が90度になるよう高く上げ、両腕も前後に高く振りながら足踏みをします。
人間は腕を大きく振って膝を上げると重心が足の指にいきます。
②背筋がまっすぐ伸びるよう意識しながら朝晩と10~20回ほど行いましょう。
その場での足踏み体操でも効果はありますが、
普段歩くときでも膝を上げたり両腕をしっかり振ることを意識すると効果的です。
腕を振るときも腕を前に出すのではなく、肘を後ろに引くことを意識するとより重心を変えやすくなります。
筑波大学名誉教授の浅見高明先生の話では、
オリンピックのマラソンで連覇したエチオピアのアベベ・ビキラ選手の足型は、
内反小指も外反母趾もなく、5本の指が実にまっすぐ、きちんと地面にくっついていたそうです。
身体の能力は足裏の状態に左右されるという好例ですね。
そして重心はきっちりと足の前方にあり指に体重が乗っていたとのこと。
これは、普段の動きを意識すれば、浮き指などの異常は防げるという事を示しています。
ですが、現代人に浮き指の人が増えているのは、他にも原因があります。
東洋医学で考える浮き指の状態
東洋医学では、足の指に体重が乗ってない原因を、足のむくみにあると考えます。
そもそも足の指に体重が乗らないのは足首が固かったり、
足裏のアーチが機能していなかったりするから。
大人になってからの運動不足や、幼少期の運動不足なども原因になりますが、
ある程度動いていても、浮き指になる人もいます。
浮き指になりやすい人は足がむくんでおり、下半身の水分代謝が低下しています。
そして東洋医学では、下半身の水分代謝が悪くなっている原因は、腎にあると考えます。
基本的に普段から、
- 足と腰がだるくなりやすい
- トイレが近い
- 性欲の低下
- 冷えて夜に眠れない
東洋医学における腎は、現代医学に当てはめると副腎と生殖器。
そのため、下半身の不具合が起きることが多く、水分代謝の問題がメインです。
浮き指などの問題は、この結果として起こると考えられます。
さらに、座りっぱなしの時間が長いと、余計に足のむくみが悪化します。
東洋医学においては腎の強い人はよく歩くと言いますが、
人間の身体は歩くと筋肉の作用で足の水分代謝を改善する作用があります。
運動をしていても浮き指になる人は腎の弱りから足の水分代謝が低下しているのです。
東洋医学からみた浮き指の対処法
腎を強くするためには血(栄養)と津液(水分)を補う事が大切
血(栄養)は栄養を与える大切なものです。津液(水分)は潤いを与えて冷ます働きがあります。
腎は身体の中でも血(栄養)と津液(水分)が必要な内臓の一つで、
栄養を補う食事がメインになります。
血と津液を補うものは、
- 牡蠣などの貝類
- 赤身の魚
- ひじきなどの海藻
海産物の特徴は、ミネラルとアミノ酸が豊富なので、
水分代謝を高めるために必要な栄養が揃っています。
その中でも、栄養価が高いと言われるものは、基本的に腎を強くします。
津液(水分)を損なう生活習慣を改める
津液(水分)を損ないやすい生活習慣が
- 睡眠不足
- 眼の酷使
- 冷え
足がむくんでいる人は横になっている時間が必要です。
人間は立っているときには重力で足に水分が溜まっているので重力から解放する時間を作ることが大切です。
また、水分を最も失いやすいのは眼の酷使です。
現代人は特にスマホやパソコンで目を酷使しています。
さらに、空調などの多様で乾燥しているので、余計に目の粘膜が蒸発し、水分を失いやすい状態です。
冷えから身体を守る
寒くなると、尿として身体から水分が失われます。そのため、東洋医学では、腎には冷えが最も大敵だと考えられています。
寝るという行為は、水分を身体にバランスよく巡らすことに加えて、
体温が低下する夜の時間に布団に入っていることに意味があります。
まとめ
浮き指は現代人に増えている症状の一つです。なってしまったら改善するための体操をするのも効果的です。
ですが東洋医学では浮き指の原因となっている腎の弱りを補います。
大切なのは腎を強くする食事や生活習慣を心がけることが大切です。
ではどこで健全な食べ物を手に入れればいいのか。
完全な自給自足しかないのか。
品種改良前の種は手に入らないのか・・・。
インドにいる時に大きな刺激を受けたヴァンダナ・シヴァさんが行われているナヴダニヤという名の種子の共同銀行など、
実は、種の保全を行なっている団体が世の中には沢山あります。
次回は、その辺りについて触れていきたいと思っています。
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