その常識、50年前のものかも?|トータルヘルスコンサルタントが語る頭痛の意外な原因5選
今年はまだ5月というのに真夏日を記録したり、
急に気温が下がって雨が降ったりと不安定な気候が続いていますよね。
こんな時に辛いのが、偏頭痛持ちの人ではないでしょうか。
ある調査によると世界人口の12~15%もの人が偏頭痛に悩み、その約75%が女性だという報告があります。
頭痛学会の報告によると日本人女性の偏頭痛の罹患者は30歳代、
40歳代に多く30歳代では17.6%、40歳代では18.4%にも及ぶと報告されています。
しかも偏頭痛に悩む人がこれほど多く日常生活に支障があるにもかかわらず、
医療機関での受診率は非常に低いとされています。
筆者個人的には病院に行っても多くの場合、
さまざまな検査をして異常がなければ鎮痛剤が処方されるだけで根本解決には至らないので、
食習慣を始めとする生活習慣の改善の方がいいように思っています。
実際、筆者もそうですが、
個人指導をしているクライアントさん達も皆さん綺麗に偏頭痛のことなど忘れられています。
そこで今回は沢山ある偏頭痛の原因を5つに絞り、
体内での生成のしくみや対策をご紹介したいと思います。
偏頭痛の原因5つとは
(1)リノール酸の摂り過ぎ
一般的に多く使用されるサラダ油や紅花油、菜種油の主成分はリノール酸です。
かつてリノール酸はLDLコレステロールを下げる効果があると言われ、
積極的な摂取さえ推奨されていましたが、
それはもう50年ほど前までは有効であったという昔話に過ぎません。
今では炒め物に揚げ物、市販のドレッシングなどの加工調味料から、
レシピサイトでは「サラダ油で簡単に作れるパン」などの紹介も多数あり、過剰摂取もいいところです。
リノール酸は確かにある程度は必要です。
リノール酸は体内でアラキドン酸に変換され脳に届きます。
アラキドン酸は適量であれば学習能力や記憶力、認知力を高めてくれます。
また女性の生理周期には欠かせないプロスタグランジン生合成の原料ともなります。
しかしアラキドン酸が過剰になると脳で炎症性サイトカインが産生され偏頭痛の原因となってしまいます。
心当たりのある人はn-3脂肪酸を
そうは言われても揚げ物が好き!という人もいるでしょう。
筆者の周囲にも「良くないのは分かってるけどね。」と言いながら唐揚げが大好き!という人もいます。
そんな場合はせめて上質なオリーブオイルで炒め揚げにしましょう。
衣を小麦粉やパン粉ではなくスライスアーモンドにしてもカリッとした触感が楽しめますよ。
そして炎症性サイトカインの発生を抑えてくれるフィッシュオイルなど、
n-3脂肪酸をしっかり摂るよう心がけて下さい。
(2)添加物の摂取
添加物の中でも「グルタミン酸ナトリウム」の形で、
ありとあらゆる食品に添加されているグルタミン酸。
「アミノ酸」と表示されているため、
未だにグルタミン酸だと知らずに摂り続けている人がどれくらいいるのでしょうか。
そして暑いシーズンに多用される人工甘味料を含む飲料に添加されているアスファルテーム。
いずれも脳に届きやすい興奮物質で偏頭痛の原因となります。
実際に筆者のクライアント様で頻繁な偏頭痛から不眠、うつ状態にまでになり、
やむを得ず仕事まで辞めて引きこもり気味だった方がいます。
しかし彼女はペットボトル飲料をやめ、
多用していた加工食品を、手作りの食事に変えただけで偏頭痛から解放されているのです。
(3)セロトニンの分泌が不安定
セロトニンは「幸せホルモン」として知られていますが、
実は血管の拡張や収縮にも関わっています。
セロトニンの分泌が少ないと、血管が拡張し偏頭痛の原因となります。
そしてセロトニンの分泌が過剰になっても、
血管を収縮しすぎて偏頭痛を起こしてしまうのです。
セロトニンは赤身肉やナチュラルチーズ、青魚や大豆製品、バナナなどに多く含まれる
トリプトファンを原料に体内で作られます。
しかしトリプトファンだけを摂ったから即、セロトニンになるわけではなく、
トリプトファンが鉄やナイアシンの作用を受けて、
まず5HTP(ヒドロキシトリプトファン)という形になり、
そこから更にマグネシウムやビタミンB6の働きでセロトニンへと変換されるのです。
ここまでセロトニンが生成されるしくみについてお話してきましたが、
セロトニン不足の場合は、
トリプトファン+鉄+ナイアシン+マグネシウム+ビタミンB6
を取ること偏頭痛が改善されます。
しかし過剰な場合、
今度はセロトニンを分解するかメラトニンに変換してしまわなければなりません。
その場合、
マグネシウム+ビタミンB12+葉酸⇒セロトニンは分解もしくはメラトニンに変換されます。
この時、気をつけなければならないのは葉酸です。
サプリメントも数多く出ていますが、
この場合、天然の葉酸であるFolateにのみ、
その効果が報告されています。
鉄を多く含む食品
レバー
シジミ
大根葉
小松菜
枝豆
納豆など
ナイアシンを多く含む食品
カツオ
マグロ
ピーナッツ
エリンギなど
マグネシウムを多く含む食品
玄米
蕎麦
あさり
海藻類
大豆製品など
ビタミンB6を多く含む食品
マグロ
ニンニク
ピスタチオ
玄米など
ビタミンB12を多く含む食品
あさり
シジミ
牡蛎
秋刀魚
パルメザンチーズなど
葉酸(Folate)を多く含む食品
菜の花
枝豆
モロヘイヤ
ブロッコリー
ほうれん草
アスパラガスなど
(4)マグネシウム不足
マグネシウムからの偏頭痛は女性の場合、生理周期との関連が指摘されています。
エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)は、
生理周期によってコントロールされているのはご存知かと思います。
例えば28日周期の場合、生理開始日を1日目とすると、
12日~14日目あたりでエストロゲンの分泌が急激に増加し、
その後いったんは減少するものの20日目、
ちょうど生理が始まる一週間ほど前からまた増加します。
もし偏頭痛のある人は、偏頭痛が起こった日を手帳などに記録してみると、
この周期と合致する人も多いと思います。
実はエストロゲンの分泌量が増加すると、
血液中のマグネシウムを骨や筋肉に移行する働きが活発になるのです。
その結果、脳内のマグネシウム濃度が低くなり、脳の神経細胞では、
カルシウムとマグネシウムのバランスが崩れてカルシウムが過剰になり偏頭痛の原因になります。
また血中でカルシウム濃度が高くなりすぎると血管が必要以上に収縮しこれも偏頭痛の原因となるのです。
更に添加物のグルタミン酸ナトリウムを多く摂っている場合でも、
マグネシウムの摂取によってグルタミン酸ナトリウムの興奮作用を抑え、
脳の興奮を抑える神経伝達物質GABAの脳内濃度を増加させてくれることも分かっています。
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(5)ビタミンB群の不足
偏頭痛の原因のひとつとされている物質に、
ホモシステインというものがあります。
ホモシステインは葉酸やビタミンB12の力を借りて、
必須アミノ酸の一つメチオニンに変換されたり、
メチオニンがビタミンB6の力を借りてシステインとなり、
皮膚の形成に関わったりするので必要なものではあるのですが、
ビタミンB6などのビタミンB群が不足するとホモシステインが過剰となってしまいます。
過剰となったホモシステインは頭痛の原因となるだけでなく、
LDLコレステロールと結合すると動脈硬化の原因ともなります。
特に日本人は遺伝的にホモシステインが多い民族である上に、
女性は閉経後さらにホモシステインが増加するので、
ビタミンB群をしっかり摂って偏頭痛を解消すると同時に、
ホモシステインとの関連が指摘されている脳梗塞や閉塞性動脈硬化症、
深部静脈血栓症の予防に繋げて下さいね。
その食材はオーガニックですか?
葉酸やマグネシウムのために、
緑黄色野菜や納豆などの大豆製品を取るのは非常に大切なことですが、
農薬まみれの野菜や遺伝子組み換えの大豆が使用された大豆製品を摂ったのでは、
よい作用よりも化学物質の悪影響が懸念されます。
オーガニック食品は、特別なものではなく、
「本来の食品のあるべき姿」だと捉えて食品を選んで下さいね。
安心できる食材で頭痛と無縁の生活を
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