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慣行栽培、有機栽培、自然栽培の違いとは?腸内は「自然栽培」でよくなる。私が出会った、若き自然栽培農業者たちの取り組み

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こんにちは。オーガニックアドバイザーの煙山です。

腸内環境を整えるって具体的に何をどうすればいいの??

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最近、気になる「腸活」。

人間の健康には腸内環境を整えることが大事ということですが、腸内環境を整えるって、具体的に何をどうすればいいのでしょう?

『土と内臓』デイビット・モントゴメリー、アン・ビクレー著をご存知でしょうか?
(改めて紹介したい内容です。夫はこれを読んで、オーガニックライフに拍車がかかり、入浴時のシャンプーと石鹸を使うのをやめました。)この本によると、

最近の免疫系の疾患が急増の原因は、免疫機構のバランス(健全生)の崩れによるものが多く、
その健全性を維持するためには腸内細菌のエサになる十分な水溶性食物繊維の摂取が必須。

また、抗生物質による微生物叢の破壊が腸内環境を悪化させると言っています。
つまり、私たちがするべきことは、腸に住んでいる微生物に安全な穀物と野菜を食べさせること。


といことでした。


有機肥料=安全ではない

自分の口にするものはどうやって作られている?

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腸内環境を良くするには、安全な穀物と野菜を選ぶことが必須になります。


巷に売られている野菜やお米。
それらが、どうやって作られているかが気になるかと思います。

例えば、有機肥料使用とはいえ動物性肥料。

家畜の病気の予防と成長を促すために投与されている抗生物質の残留とその安全性はどうなのか?


また、植物性肥料であれば農薬や化学肥料の使用による残留はどうなのか?


3.11以降では放射性物質の値も気になります。
できるだけ安心できる生産地で信頼できる生産者が栽培した作物を納得して食べたいですよね。
   

一般的なスーパーに売られている野菜の農法をチェックしてみよう。

Mother and daughter shopping for fresh produce in supermarket

Mother and daughter shopping for fresh produce in supermarket



実際にスーパーに並んでいるほとんどの野菜(近代農業で作られた農産物)は、どんな作られ方をしているのでしょうか。
 

通常20回以上農薬が散布。特別栽培でも10回程度農薬散布

近代農業の実態


化学肥料を施肥し、短期間に収量を上げる農法です。

化学肥料を多投すると、土中には窒素分が多くなり、
野菜は成長が早く、味や匂いが薄く害虫が最も好む食料になります。病害虫を殺すために、大量の農薬をやり続けなければならなくなります。
化学肥料・農薬は、土中の食物連鎖を断ち切り、土の自己再生能力・自然循環機能を破壊してしまうという大きな問題点を抱えているわけです。

尚、農産物が出荷できるまでの農薬の投下は通常20回程度、低農薬でも10回程度使用しているのが一般的です。

引用 http://www.geocities.jp/ykdfq722/nouhou-hikaku.html

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薬漬けの野菜をずっと食べ続けたら、人間はどうなるのか?

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土の状態が薬漬けで自己再生能力を破壊してしまうなら、人の健康でも同じことがいえそうですね。

マクロビオティックの考え方に「身土不二の原則」があります。


仏教用語で「身体とそのおかれている環境は不可分の関係にある」という意味です。

桜沢如一は著書『生命現象と環境』の中で、
「人類、動物、植物—–あらゆる生命現象は、その環境・風土の産物です。
私たち人間は“生活しているその土地にできる、その季節のもの”を、“正しく”食べることが心身の健康の大条件です」
と述べています。

オーガニック野菜(有機農産物)と言っても、その作られ方はさまざまです。
国内で慣行農業から有機農業に転換した農家や、有機農業に新規参入している若者が少しずつ増えています。

しかし、有機農業のシェアは諸外国と比べてもまだまだ低いのが現状。
まして、農薬や化学肥料を使わず、植物性堆肥のみでの自然栽培をする農家は希少です。


従来の慣行農業と、この自然栽培と有機農業の違いについて


農薬を使う慣行農法と使わない自然栽培と、有機肥料を使う、有機農法。

色々な農法がありますが、具体的にどのような違いがあるのでしょうか。

この表では、化学肥料のみがいわゆる慣行農業に該当するかと思います。
以下3段がオーガニック(有機農業)で、自然栽培は植物性堆肥のみに該当します。


【それぞれの農法比較】

以下は、それぞれの農法による農産物の特徴を一覧表にしたものです。

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引用 http://www.geocities.jp/ykdfq722/nouhou-hikaku.html


植物性堆肥のみの自然栽培こそ、腸活に最適な食物ということがわかるかと思います。



農薬も化学肥料も動物性肥料も使わない自然栽培に取り組むご夫妻にお話を聞いてきました。

淡路島に自然栽培をしながら料理教室も開催している若いご夫妻がいると聞き、お会いしてお話を聞いてみました。


「人が良くなる食の実現」という夢


柏木さん(現在30歳)は、2015年に横浜から淡路島に移住されて自然栽培に取り組み始めました。

それ以前は、転職サポートの仕事をしていたといいます。

なぜ、全く違う職種から、淡路で農業をしようと思ったのでしょうか?

大樹さんの祖父母は、横浜で八百屋を営んでいました。

大手スーパーなどが大量に安い野菜を流通させるようになると、時代の流れで小さな八百屋は淘汰されることになってしまいました。
大樹さんの中には、もっと農家や農産物を届ける人が成り立つ仕組みを作りたいという夢を持つようになりました。

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転職サポートの仕事は、夢の実現に向けたステップでした。3年が経ち、いよいよ夢を実現するステージ選び。
知人の薦めもあって、京阪神も近く自然豊かな淡路島を見学し、直感でここに決めたといいます。

2011年以降、関西に移住する人が増えているという噂を耳にしていました。
淡路島にもここ数年、年間約3000人が島外から転入しているのだそう。

私も住んでから気がついたのは、国内の食料自給率が40%を下回る中、淡路島だけで見ると100%超え!なんです。
意外に知られていないですよね。

淡路島の自然栽培グループビオアグリ(代表 柏木大樹)でつくられる野菜は、オーガニックの基準を超えています。

現在国内でも0.03%以下と言われている自然栽培ですが、有機栽培で使用可とされている農薬も使わず、家畜糞も使わない方法を採用しています。
「人を良くする食の実現」と謳い、心も体も喜ぶ野菜を、農家の手でつくり、食べる人の手に届けるところまでやっているのだそう。

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自然農との出会い

私は福島に住んでいた時、川口由一氏の自然農と出会いました。

当時、川俣町にあった「やまなみ農場」で、川口さんをお呼びして自然農のワークショップがありました。
農業の知識は全くない私でしたが、今まで見たこともない水田の姿に驚きました。

朽ちた大木や枝葉が水田の中で水稲に命を吹き込み、水生生物が楽しそうに水面を泳いでいました。
たくましく分けつした水稲は、ミネラルや栄養をぐんぐん吸い上げ、夜になれば、この水田の上で蛍の光が瞬きます。

薬剤や肥料を一切与えずに育てる農場は健康です。

虫も草も殺さない平和な世界です。
農の営みが、すべての生態系を支えているのです。
目には見えない微生物たちも生き生きと活動しているに違いありません。ここで育つ命をいただくことは、私たちの体もまた健康で平和に過ごせると想像できました。

豆の苗の植え付けも。
雑草が生い茂った土地に入り、耕さない土に刈った草を寝かせて苗の根元にかぶせていきます。

土がむき出しになることはなく、植えたはずの苗は緑の草むらに同化して、このままちゃんと育つのか心配になったものです。
でも、何も無駄にしない自然農の畑は癒される感じがしたのを覚えています。

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その後、知り合いの有機農業の方が、自然農の田植えをするというので、作業を手伝うことがありました。
裸足で入れるような水田ではありません。

田には刈った草や朽ちた枝葉を寝かせてヒタヒタに水がはられていました。

長靴で入ると少し沈み、各人持たされた耕耘機のローターの刃を使って、苗を植えていきます。
一直線に張ったロープに沿って等間隔に植えると横移動。いつまでも続くスクワットに、翌日は強烈な筋肉痛でした。

自然農を支える労力は大変なものです。
そこでは、大型の農機具を使うことなく、除草作業にはアイガモを使用。

人手が必要になると、若い仲間たちが駆けつけていましたが、共に作業しながら有機農家さんを心からリスペクトしたものです。

しかし、3.11以降、こうした健康で平和な農業は国内のどこでもできるわけではありません。

当時お世話になった農家でも、中には余儀なく生業の場所を変えることになった方もいました。

そこに暮らしていた私も同じように悔しい思いがあります。

でも、だからこそ今後、若手の農家がオーガニックの農業で活躍していることに、大きな希望を感じるのです。


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持続可能な農家を目指して

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自然栽培は、自然農の考え方に非常に近いと思います。

それでも、「慣行栽培を否定しない」と語る柏木さんは、
幼い頃から実家の八百屋のお留守番をしながら、誰よりも農家の成功を願って動ける青年になったのでしょう。
その証拠に、移住してわずか2年で、すでに地元で活躍されていた有志の農家さんとも繋がって出荷団体を立ち上げたのだそう。

淡路島には、就農者支援制度を利用して青年給付金でやりくりしながら農業を営む人もいます。
しかし、実際に農作業というのは、生産に費やす時間と出荷に費やす時間はほぼ同じなのです。
持続可能な農家をイメージすると、これではいけないと思ったといいます。

今では、毎週日曜日に開催している「畑DEマルシェ」が好評。
レストランのシェフが従業員を連れて体験に来たり、島外の市の職員が研修で訪れるなど、畑で収穫しその場で味わい美味しさを実感しています。
不揃いの野菜のも価値があることや、若者たちがこの上なく楽しんで野菜を育てていることを知ってもらう機会になっているようです。

夢の実現にまっすぐ進んできた彼の言葉には力があります。

「畑は奇跡! 0から1にできる力が畑にはある。
競争はいらない。人間の(野菜を作ろうという)意思があれば、わずかな手だてで1から10になる。
」と。

その言葉通り妻の美希さんも夢の実現にアクセルを踏むことになりました。


二人で夢に一直線

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照山美希さん(29歳)は、横浜にいた時は生命保険会社に勤務。
手堅い職種でそのまま安定路線の人生だったかもしれません。

ーが、大樹さんと出会い、本当の自分の気持ちに気付かされます。
美希さんは、大好きな料理でいつか料理教室をやりたいと思っていました。

大きな資格も持っていなかった彼女はためらっていましたが、夫の大樹さんに相談すると、
「いつかと言って今始めなかったら、いつまでたっても同じことを言って始められないよ。出来るか出来ないかじゃなくて、まず始めてみたら。」と言われ、淡路島に来て半年で開業を決意したそうです。

今では予約が取れないほどの評判の料理教室となっています。
自然栽培の野菜はここでも使われ、美しくテーブルセッティングされた「おもてなし料理」が学べます。
そして、料理を通して生き方まで伝わってくる「夢を叶える12のレシピ」は、書籍化も近いとのこと。

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私たちが具体的にできることは何でしょう


美希さんは笑顔で語ります。

「料理をするとき、食事をするとき、目の前にある食材や料理に感謝をすることですね。
そのとき、それを誰がどういう思いで作ったのかを自ずと考えるようになるでしょう。『美味しさ』は、味覚以上に、その料理がどういう思いで、どのように作られたかという背景で決まります。食材や作り手への『ありがとう』という美しい気持ちが、『美味しい』という感情に繋がるのです。」

大樹さんも優しい口調で、

「もしスーパーで野菜を買っていたら、その現状に本当に納得しているのかを考えてみてほしい。
気になる農家さんの畑に行ってみて、実際に虫がいるとかいないとか、農家の人がどんな思いや考えで作っているのかを知ることが大切です。オーガニック農家は、やはり想いを持っている人が多いのです。
食材に感謝し、作り手の想いに共感することが、オーガニックに近づく一歩となるでしょう。」と話してくれました。

二人のお話を聴いて、自然栽培であるという農法以上に、心のあり方を説く姿が頼もしく感じられました。

彼らの腸活も、言うまでもなく、うまくいっていることでしょう。

健康で平和な農場で作られた野菜は、必ず食べた人を幸せにするように、二人の幸せは必ず周りを幸せにしていると感じます。
見えないものは確かに見えるものにつながっている、心のあり方が大事ということを、若い二人に教えられました。

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自然栽培の貴重なお野菜が手に入ったら、感謝していただこう

自然栽培の野菜が手に入ったら、食材や作り手に感謝していただこうと思います。

そう、見えない腸内細菌にも喜んでもらえるわけですからね。
もし自然栽培の野菜が手に入らないときは、手作りもいいものです。

わが家でも、この夏は家の裏手に畑を作り、ナスやキュウリ、オクラ、ピーマン、トマトにかぼちゃができました。
農薬は使わず、刈った草を敷き詰めて、見えない微生物の力に期待しました。収量は家族で味わうには十分、感謝。

見えない腸内細菌たちも、きっと喜んでくれるはず。

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