歯から全身に病気が運ばれる! 虫歯菌を子供にうつしたくないママ必見!口腔内フローラを整えて虫歯になりにくい口腔環境をつくる方法。
虫歯菌、みたことありますか?
何年か前から「虫歯菌」という言葉を聞くようになりました。
2012年に長女を出産して、産後に市の歯磨き教室で虫歯菌についての説明や、検査をしてもらいました。
虫歯菌を子供にうつさないために、こんなことを教わりました。
- お父さんとお母さんが歯科医院で歯の虫歯治療とクリーニングをする
- お子さんと同じ箸やスプーンを共有しない、咬み与えをしない
- 砂糖が入った食べ物(おやつ)飲み物を控える
参考 http://www.dentallife.info/child1
虫歯菌は身近にいる大人からうつるので、食器を共有しない、愛情表現でキスをしないなどの指導を受けて、一緒に歯磨き教室を受けていた私の母は
「チューをしないで子供を育てるなんて無理!」
と言っていました笑
私自身も、虫歯菌をうつさないために指導されたことにとても違和感を感じていました。
虫歯菌とはどんなものなのでしょうか?
実際に、虫歯菌をうつさないためにはどんなことをしたらいいのでしょうか?
虫歯になりにくくなるヒント「口腔内フローラ」
口腔内フローラとは
最近話題の腸内フローラという言葉を耳にしたことはありますか?
私たちの腸にはたくさんの細菌が住んでいて、その数はなんと100兆以上。
腸内細菌たちは人間が食べたものをエサにして、互いに競い合い、助け合いながら生きる”生態系”を作っています。
その生態系のことを「腸内フローラ」と呼びます。
口の中にもたくさんの細菌が住んでいて、口腔内の細菌叢を「口腔内フローラ」と呼びます。
口腔内には約700種類、1000億以上の細菌が住んでいます。
代表的な口腔内細菌として、Wikipediaに載っていたものをご紹介します。
- Streptococcus salivarius:舌表面の最優勢菌種
- Streptococcus mitis:頬粘膜および歯牙表面
- Streptococcus sanguinis:歯牙表面に生息する口腔レンサ球菌で齲蝕病原性はないとされている。
- Streptococcus mitior:口腔レンサ球菌で齲蝕病原性はないとされている。
- Streptococcus mutans:歯牙表面に主に生息するが検出頻度は低い。しかし、齲蝕病巣からは確実に分離される。菌体外グルカンや乳酸の産生、酸性条件下での増殖能などから齲蝕の原因菌とされている。
- Porphyromonas gingivalis:グラム陰性の嫌気性細菌で、歯肉溝に生息し、歯周病の原因菌として注目されている。
- Bacterionema matruchotii:歯垢に生息する線維状または多形態性のグラム陽性桿菌である。
- Propionbacterium acnes:嫌気性無芽胞グラム陽性菌で、糖を発酵してプロピオン酸と酢酸を産生する。主に皮膚と腸管に生息している。
中でもミュータンス菌は虫歯の原因菌とされていて注意が必要です。
歯から全身に病気が運ばれる
口腔内には様々な菌が生息していますが、歯から全身に病気が運ばれる「歯性病巣感染」というものがあります。
病巣感染とは、ある場所に病気の原因となる”巣”ができ、そこから菌が全身に運ばれることによって、ほかの臓器に感染、病気を引き起こすこと、もし、その病巣が歯や歯の根っこなど、歯に関係のある場所にでき、それが体の病気につながった場合「歯性病巣感染」といいます。
引用「名医は虫歯を削らないー虫歯も歯周病も自然治癒力でなおす方法」小峰一雄著
引用 http://www.sakuranomori-dc.com/oshirase/2542/
このように全身の病気は歯の病気と関係があり、口の中だけの問題ではないことがわかります。
口腔内の細菌は血流に乗って運ばれたり、唾液とともに飲み込まれて身体中に運ばれます。
口腔内フローラを見てみよう
実際に口腔内フローラとはどんな風になっているのでしょうか?
『名医は虫歯を削らないー虫歯も歯周病も自然治癒力で治す方法』の巻末に虫歯を削らない選択ができる歯科医院の一覧があります。
こちらに紹介されていた東京都西多摩郡瑞穂町にある『きら歯科クリニック』さんでは予防歯科を徹底していて、歯垢をとって口腔内の細菌を顕微鏡で見ることができます。
健康な人の口腔内フローラの状態はこちら。
静止画なのでわかりづらいですが、細長い細菌は時々動きます。
私が受診したきっかけは以前治療したところが虫歯になり銀歯がとれたことでした。
歯垢をほんの少しとって顕微鏡で見てみると・・・?
!!!!
衝撃映像でした・・・
様々な細菌がうごめいていて、もっとも多いのはカンジダ菌(カビ)だそうです。
虫歯菌の原虫もいました。
砂糖なし生活をはじめて半年以上経っているにも関わらずです。。
さらに悪い状態の口腔内フローラはこちら。
動画では相当激しく菌が動き回っていました。
こうなると歯周病や口臭もひどいそうです。
お父さんお母さんの口腔内フローラが悪い状態だと、お子さんにもうつるそうです。
大人の虫歯を治すだけでは足りず、口腔内フローラを改善していかないとお子さんにもうつる可能性があります。
口腔内フローラを整える方法
シュガーコントロール
虫歯ができるためには、細菌と砂糖が必要です。
口腔内にはたくさんの細菌が存在していて、さまざまな食べカスなどを食べて発酵させます。
特にミュータンス菌などの一部の菌が砂糖を発酵させると酸がたくさんでき、この酸がエナメル質を溶かして虫歯ができるのです。
▼関連記事
砂糖なし育児はじめました。子供と一緒にシュガーコントロールを実践する方法。
自然に近い食事
モンゴルの遊牧民を調査してみると、とても美しい歯や歯列をしているそうです。
彼らの食べ物は、羊や馬などの肉や乳、乳製品が主です。
ケニアのマサイ族の人々も素晴らしい歯や歯列、姿勢、皮膚の輝きをもっています。
肉や魚、穀物や野菜が中心であっても、自然からの恵みを自然に近い形で食べるという点が共通しています。
食事指導や生活習慣の指導を行うために「良い歯の会」を30年以上行なっている群馬県高崎市の丸橋先生は、書籍で歯周病になりにくい人の特徴を挙げています。
【歯周病になりにくい人の食事の特徴】
- 主食にお米を食べている
- 野菜、特に緑黄色野菜を毎食のように食べている
- 小魚、海藻をよく食べている
- 大豆、ゴマなどの種実豆類が多い
- 肉や油の多いものは控えめ
- 甘いもの(砂糖)をあまり食べない
しかし、私自身シュガーコントロールと健康的な食事については自負があったのですが、これだけでは悪くなった口腔内フローラを改善することは難しいということを身を以て実感しました。。
食生活の改善とともに、以下の3つを行うことで口腔内フローラを改善していくことをおすすめします。
定期的なクリーニング
「歯石ができる=病気のサイン」
見えるところに歯石ができていたり、歯茎のなかに歯石ができていると、体調が崩れていたり病気の前触れだったりするそうです。
きら歯科さんでは、治療の一貫で2ヶ月ほどかけて歯石を徹底的にとってもらいました。
口腔環境を整えないと歯科治療をしても意味がないと言われました。
かかりつけのきら歯科さんでは1〜3ヶ月に一度定期的なクリーニングを推奨しています。
私も以前の歯科医院では半年に一度定期検診のお知らせがくるのでその度に受診していましたが、半年では間が空きすぎてしまうそうです。
除菌水
口の中の菌数を制御するために、毎日の歯磨きを次亜水という除菌水を口に含んだまま行なっています。
次亜水は塩水を電気分解したもので人体に害がありません。
味は塩素のような感じですが、口腔内の細菌の状態がよくなってくると味がしなくなってくるそうです。
医療用の除菌水を治療の一環としてお分けしてもらっているので、市販はしていません。
ロイテリ菌タブレット
口の中の菌数を制御したら、口腔内の細菌バランスを善玉菌優勢にしていきます。
口の中に住む悪玉菌を減らし、善玉菌優位の状態を意図的に作り出していくために「口の中にいるロイテリ菌を増やす」という予防法を行なっています。
ロイテリ菌は哺乳類の消化管、母乳に含まれる細菌で、虫歯菌・歯周病菌などを含む数種類の有害な菌の増殖を防ぎます。
ロイテリ菌を含んでいるのは母乳くらいで、食べ物から摂取するというのは難しいのでサプリメントから摂取することなります。
私は半年ほどロイテリ菌タブレットを毎日夜の歯磨き後に15分ほどかけて舐めています。
以前は寝起きに口がベタベタしていてすぐに飲み物が欲しかったのですが、タブレットのおかげかベタベタ感がなくなってきました。
続けていくと歯のぐらつきや歯茎の出血なども改善されていくそうです。
改善された口腔内フローラ
歯科医院で歯石とり、除菌水で毎日歯磨き、善玉菌タブレットを毎日舐めたことで口腔内フローラはどう変化したでしょうか。
初回はこのような悲惨な状態でしたが、2ヶ月後には・・
これだけ改善していました・・・・!!!
画面を動かすと、ところどころカビが目撃されたものの、初回とは段違いに細菌が良い状態になっています。
これを見たときはとても感動しました(涙)
こどもに虫歯知らずの口腔内フローラをプレゼントしよう
今までの「虫歯菌」のイメージとはかなり違うと思いませんか?
私自身、虫歯で苦労してきたのでこどもには同じ苦労はさせたくないと思っていました。
しかし、自分が定期的に歯科医院に通ってクリーニングしていても次女が虫歯になり、歯科治療について色んなことを勉強しました。
私のOL時代は毎日砂糖菓子を好き放題食べて、疲れるとエナジードリンクに頼り、仕事が終わるとチューハイを飲む生活だったので口腔内フローラがカビだらけでとても悪い状態でした。
砂糖をやめただけで虫歯になりにくくなる人もいると思います。
しかし私のように砂糖をやめても虫歯になる、という人は歯石とりや除菌水、善玉菌タブレットで意図的に口腔内フローラを改善していく方法もあります。
お子さんの身近にいる大人の口腔内フローラを改善して、たくさんスキンシップして、こどもに良い口腔内フローラをプレゼントしてあげたいですね。
虫歯に悩むお父さんお母さんのヒントになればと思います。
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