人に言えない悩み「頻尿」「夜間尿」は東洋医学や食べ物でセルフケアしましょう!
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人に言えない悩み「頻尿」「夜間尿」は東洋医学や食べ物でセルフケアしましょう!
みなさん、こんにちは。
上級望診法指導士、国際薬膳師の霜崎ひろみです。
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徐々に涼しくなってきて、虫の音が響き渡る季節となりました。
でも、まだ日中は暑い日もあり、ついつい残暑気分で行動を
してしまうこともありますよね。
しかし、季節は秋、どんどん気温が下がっていきます。
ちょっと惑わせるような暑さが顔をのぞかせたとしても、
誘惑に乗らず、行動を秋へとシフトしていきましょう。
具体的には、夏野菜などの体を冷やす食べ物を減らし、
冷たい飲み物を常温か、温かい物にしていくだけでも、
体には助けになります。
自然の流れに沿って暮らすことが、元気に暮らすことにつながります。
さて、涼しくなってきたここ2週間ほどで私がよく耳にしたのは、
「尿」のこと。
「夜にトイレに起きるようになっちゃた」
「日中、1時間おきくらいにトイレに行く」などなど、立て続けに…
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ということで、今回は、東洋医学で「尿とそのトラブル」について
考えてみたいと思います。
尿って何?
では、そもそも、尿は何でできているのでしょうか?尿を作るのは、ご存知の通り、「腎臓」です。
「腎臓」に血液が運ばれ、ろ過された血液のカスが尿になるのです。
尿の成分はその95%が水分で、その他5%は固形成分ですが、
その中のほとんどが尿素です。その他、尿酸、アンモニア、
ナトリウム、カリウムなどで構成されています。
それ以外に、たんぱく質、糖、赤血球、白血球、細菌などがみられる場合は、
腎臓の病気や糖尿病、肝機能障害などの病気が疑われる場合があります。
例えば、たんぱく尿だと尿に泡が立つことがあったり、
糖が出ていると、甘い香りがすることがあると言われるので、
チェックポイントになりえるでしょう。
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尿は何回が理想?
尿の回数が多いことを「頻尿」と言いますが、いったい何回くらいトイレに行くと「頻尿」というのでしょうか?
日本泌尿器科学会によると、通常、朝起きてから就寝までの排尿回数が
8回以上の場合を頻尿というが、一概に1日に何回以上が異常とはいえず、
自身で排尿回数が多いと感じる場合には「頻尿」とされています。
一般的に、1日に5〜6回が正常と考えられていて、
それ以上だと頻尿、それ以下だと尿量が少ないと判断します。
しかし、夏は、汗から体の水分が出ていきますので、
通常は排尿の回数が少なくなります。
よく、「1日に水分はどれくらい摂れば良いですか?」と聞かれるのですが、
人それぞれ体が違うので、一概にはお答えできないのです。
そこで私は、「おしっこの回数が1日5〜6回を目安にして飲んでください。」
とお伝えしています。
これ以上多いと、水分が多すぎて、腎臓に負担がかかります。
また、夜間尿にお悩みの方は、午後の水分摂取を少なくていくと良いでしょう。
夜間は、トイレに起きずに、朝まで眠るのが最も良く、
睡眠も妨げられないので、体は休まります。
ところが、夜中に尿意を何度も感じて起きてしまう方は、
睡眠不足になり、日中眠気を感じて仕事や生活に支障をきたすことにもつながります。
いずれにしても、「腎臓」や「膀胱」に不調やお疲れがある可能性があります。
東洋医学的、尿を見てわかること
あなたの尿は何色?
今朝の尿は何色をしていましたか?昼は?観察していますか? 東洋医学では、「体が冷えているか」、「熱を持っているか」を
予測するのに、尿の色を参考にします。
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うすい黄色
体は正常な状態無色
体が冷えている、水分摂取が多すぎる など黄色
体が熱を持っている、または、炎症を起こしている可能性がある などその他
赤い、赤褐色、白く濁る などの場合は、尿路結石、腎不全などの病気が隠れている場合がありますので、医療機関を受診をしましょう。
尿のトラブルを東洋医学で考える
いくつかある尿のトラブルから、今回は、「頻尿」を取り上げます。![夜間頻尿](https://macrobiotic-daisuki.jp/cms/wp-content/uploads/59c33ed624f4b53273d0575eb30db717-450x300.jpg)
頻尿の原因1 冷え
秋になり、涼しくなってきたこともあり、トイレが近くなったとおっしゃる方がいらっしゃいます。
このことからもわかるように、頻尿の原因のひとつは「冷え」です。
頻尿の原因2 「腎」の機能が衰えている
歳をとるに従って、トイレに行く回数が増える方が多くなり、特に、夜中に何度も起きてトイレに行く方もいます。
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東洋医学では、「腎」は、排尿をつかさどるだけでなく、
「精」を貯めるところとも考えられています。
この「精」とは、私たちが成長したり、子供を産むなどの生殖活動や、
動いたりするために使われるガソリンのようなもので、
生まれる時に、親からもらってくる財産のようなもの。
また、私たちが食べたり飲んだりすることでも、「精」を作り出し補充はしていますが、
体の成長に大量に「精」が使われるので、歳を取ると残りの「精」は少なくなるのです。
同時に「腎」の機能も衰えていきます。
年齢を重ねると、ある程度の「腎」の弱りは出てきますが、
「若いのに」「そんなに年齢がいっていないのに」という方は問題です。
「腎」が弱ると、日中よりも、夜寝ている間にトイレに行くことが多くなることもあります。
老化以外で、
「腎」の機能を弱めてしまう行動とは?
歳を重ねると、体全体が衰えていくのは自然の摂理ですが、 年齢にかかわらず、「腎」の機能を弱めてしまう行動があります。
「腎」や「下半身」を冷やす
「腎」は「冷え」が苦手です。ミニスカート、腰回りを出す下着やファッションは、体を冷やすということにとどまらず、「腎」の機能まで弱める可能性があります。
働き過ぎ、セックスのし過ぎなど
さきほども述べましたが、「腎」は、体を動かしたり、成長、生殖活動に関わるため、「腎精(腎に貯めてある精)」を使い過ぎると、「腎」機能の弱りにつながるのです。
糖分の摂りすぎ
糖分、甘い物の摂りすぎでも、「腎」を弱めることがあります。なぜ糖分が「腎」に響くのか?
では、なぜ「糖分」「甘い物」の摂り過ぎが「腎」を弱めることがあるのでしょうか?東洋医学の基本理論「五行論」で考えてみましょう。
「五行論」の臓器と味
東洋医学の基本理論に「五行論」があります。『木、火、土、金、水』5つの自然界の要素・それぞれの性質に従って、
あらゆる事物を5つに分類していったのですが、その中で、臓器と味も分類しました。
『木』→『酸味』『肝・胆』
『火』→『苦味』『心・小腸』
『土』→『甘味』『脾・胃』
『金』→『辛味』『肺・大腸』
『水』→『鹹味(塩辛い味)』『腎・膀胱』
『火』→『苦味』『心・小腸』
『土』→『甘味』『脾・胃』
『金』→『辛味』『肺・大腸』
『水』→『鹹味(塩辛い味)』『腎・膀胱』
先ほどから話に出ている「腎」は、「水」に分類されています。
「五行論」―相生・相剋の関係
「五行論」でもう一つお伝えしておきたいのは、『相生』と『相剋』の関係です。『相生』の関係とは、生み出す関係のこと。(下図:青の矢印)
「木は火を生む⇒火は灰を生み出し、それが土になる⇒土の中には金(鉱物)ができる⇒金(鉱物)は水を生み出す⇒水は木を育てる。」
「木は火を生む⇒火は灰を生み出し、それが土になる⇒土の中には金(鉱物)ができる⇒金(鉱物)は水を生み出す⇒水は木を育てる。」
『相剋』の関係とは、相手の力が過剰にならないように
相手をコントロールする関係のこと。(下図:赤の矢印)
「木は土の栄養を奪う⇒土は水をせき止める⇒水は火を消す⇒火は金(鉱物)を溶かす⇒金(鉱物)は木を切り倒す。」
相手をコントロールする関係のこと。(下図:赤の矢印)
「木は土の栄養を奪う⇒土は水をせき止める⇒水は火を消す⇒火は金(鉱物)を溶かす⇒金(鉱物)は木を切り倒す。」
![五行図2](https://macrobiotic-daisuki.jp/cms/wp-content/uploads/95c311d608f096aa279fa374e6c48659-2-450x300.png)
『相生』『相剋』関係は、ともに、正常な関係です。
この関係がうまく動ていると、私たちの体は不調もなく、健やかです。
しかし、ひとたび、『木・火・土・金・水』のうちの一つが弱まったり、
強くなりすぎたりすると、『五行』に異常が起き、不調が起きます。
相剋関係で考える「腎」を弱らせる食べ物
「五行論」の相剋関係(相手をコントロールする関係)から「食べ物」を考えてみましょう。
「腎」は「水」に分類されました。
とすると、「水」を剋する(コントロールする)味は、「甘味」になります。
この「甘味」というのは、お砂糖やスィーツ、お酒の「甘味」ではなく、
“食べていると甘くなってくる”ような自然な「甘味」のことを指します。
例えば、お米、お芋、かぼちゃなどの「甘味」のこと。
このような「甘味」を適度に摂っているときは、
相剋関係にある『水=腎・膀胱』にダメージを与えることはありません。
しかし、お砂糖、スィーツ、お酒などが多くなり、
各人の体の許容量を超えてしまうと、相剋関係の『腎・膀胱』などを攻撃し、
不調を招く結果になるのです。
![相剋甘味→腎膀胱](https://macrobiotic-daisuki.jp/cms/wp-content/uploads/9bb099e635d5e64fe4338ea22e43e0e8-450x314.png)
以上のように、頻尿の主な原因は、「冷え」と「腎の弱り」であると考えられます。
もちろん、冷えないように、弱らせないようにすることが第一ですが、
冷えてしまったり、弱ってしまった「腎、膀胱」はどうしたら良いのでしょうか?
早速、食べ物などでケアしましょう。
①体の冷えが気になる時は
□ 冷たい飲み物・食べ物は避け、火を入れた調理を心がける□ お腹や下半身を温める
<足湯>
特に夜間尿にお悩みの方は、寝る前に足だけお湯につかりましょう。
<こんにゃく湿布>
鍋に水を入れ、こんにゃく2個と塩1つまみを入れ、グラグラと10~15分ゆでる。
![こんにゃく湿布2](https://macrobiotic-daisuki.jp/cms/wp-content/uploads/54780f73febf99be949e442286895b94-450x336.jpg)
→こんにゃく1つにつき、タオルを2本を準備する。
![こんにゃく湿布3](https://macrobiotic-daisuki.jp/cms/wp-content/uploads/69039e16e6b24777921ef537c0daa118-450x336.jpg)
→ゆであがったこんにゃくをくるむ。
![こんにゃく湿布4](https://macrobiotic-daisuki.jp/cms/wp-content/uploads/8bcf94237a4d20286edce718f0d6ba97-450x336.jpg)
→1つは下腹部に、もうひとつは仙骨にあてる。(15~30分)
(こんにゃくの温度が下がったら、タオルをはいでいく。)
→腎臓を温める。(15~30分)
![背中 仙骨 腎臓](https://macrobiotic-daisuki.jp/cms/wp-content/uploads/aea3f6cbdff369c5c1082e79edb633aa-450x450.jpg)
*こんにゃくは、使い捨てカイロよりも、体の奥まで温まります。
*使用後のこんにゃくは、水をはったタッパーに入れ、冷蔵庫で保管しましょう。
あと2〜3回は使えます。 (食べないでください。)
□体を温める食べ物
<陽気を補う食材>
クルミ、エビ、ナマコ、イワナ、ラム肉、杜仲茶 など
<内側から温める食材>
ニラ、唐辛子、シナモン、コショウ、アジ、鮭 など
②腎の弱りがある場合
<腎を養う食材>黒米、小麦、八つ頭、ささげ、山芋、カシューナッツ、栗、黒ゴマ、枝豆、カリフラワー、
ゴボウ、どんこしいたけ、ブロッコリー、マッシュルーム、プルーン、ブドウ、
ブルーベリー、うなぎ、えび、貝柱、ししゃも、すっぽん、たい など
③その他
お餅(もち米)は体を温めますので、夕食に取り入れるとよいでしょう。特に、焼きもちにするのがおすすめです。
今日、取り上げたのは、「冷え」と「腎の弱り」からくる頻尿、夜尿です。
その他、自律神経のトラブル、糖尿病、膀胱炎などが原因の場合もあるので、
またの機会に!
昼間も、そして夜も「尿」に悩まされることなく、さわやかな秋の日を過ごせますように。
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