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【対談 #01】オーガニックを選択することは自然環境を守ること(ソラシド・島田智行さん×キレイ料理教室・はりまや佳子さん)

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IN YOUではマクロビオティック・キレイ料理教室代表のはりまや佳子さんによる定期連載をはじめます。オーガニック料理ソムリエと言う資格認定講座を開講し、オーガニックに関する正しい知識とそれを活かした料理を伝え、オーガニックを広げる活動をしているはりまや先生ですが、第1弾は対談形式でお届けします。農業体験スクール・ソラシド代表の島田智行さんをお招きしてオーガニックについて語り合っていただきました。


オーガニック農業との出会い

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はりまや佳子(以下、はりまや):島田さん、こんにちは。今日はオーガニック農業についてお話しを聞かせてください。島田さんはどのようにしてオーガニック農業に出会ったのでしょうか?

島田智行(以下、島田):はりまやさん、こんにちは。当時は外資系IT業界の人材紹介会社に勤めていたのですが、父が腎臓の病気で亡くなり、その時から「家族の為にがんばってきた父がなぜ?」を言う思いをずっと持ち続けていました。それまでは全く「食」に関心が無かったのですが、自分なりに調べていくうちに「食の大切さ」にたどり着きました。

4年前の2011年、たまたま近くに『サンスマイル』と言う自然食品店があり、社長の松浦さんから様々な「食の問題」を伺い、また自然栽培農業を営んでいる『明石農園』をご紹介いただきました。それが私のオーガニック農業との出会いです。農作業を手伝ううちに、この素晴らしい農法を「もっと多くの人に知って欲しい」という思いから「農業体験スクール・ソラシド」を立ち上げました。ここは、「自分たちの食べるものは自分たちで作る」、「自然栽培で家庭菜園が出来るレベルになる」事を目的とした学校です。

はりまや:島田さんも家族がご病気になられたことで、「食」にたどりついたのですね。私も11年前に家族が肝臓病と診断されたことがきっかけで、マクロビオティックと出会いました。マクロビオティックでは「一物全体」という原則があります。「命あるものは、それ一つで調和が保たれ、そのままいただくことで心と体のバランスが整う」というもので、そのことを実践するためにオーガニック食材を購入するようになりました。オーガニック農法にもいろいろありますが島田さんが行っている自然栽培とは具体的にはどんな農法ですか?  

島田:農薬・化学肥料・動物性有機肥料・堆肥を一切使わない、また緑肥も施肥目的では使用しない作物と土が本来持つ力を引き出す栽培方法です。例えば小麦は土の奥深くまで根を張り微生物の多様性を高め、土を耕してくれます。その成長した小麦を一緒に漉き込んで土を耕し、土の地力を高めます。

 

「命をつなぐ種」へのこだわり

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はりまや:小麦は稲科ですから、繁殖能力・生命力の高い植物ですね。また島田さんは種にもこだわっているとお聞きしています。

島田:現在日本で流通している野菜の9割以上は、F1種と言う一代雑種です。「雄性不稔」(※編集部注:雄性器官である花粉や胚のうが異常で,正常に花粉形成ができない現象。原因としては,温度やウイルス病などによる場合と,遺伝的な場合がある。)と言って雄しべのない野菜ですので、一代限りで終わります。2代目は出来にくい、出来たとしても全く違った形姿・性質を持ってしまいます。 

もともと植物は種を残して世代をつないでいくもの。それがつながっていかない、非常に不自然なものです。私たちは固定種・在来種と呼ばれる、種を撒いて芽が出て、花が咲いて、実がなり、種が出来る昔ながらの種を使っています。自然栽培と固定種・在来種のメリットは、永続的な栽培が可能なことです。同じ土地で同じ野菜が代々育つ、野菜も環境順応能力が高いので年々強くなって行きます。

はりまや:元々農薬や化学肥料がこの世に現れる前は、全部自然栽培だった訳ですよね。固定種・在来種で自然栽培を行うということは、「農業の原点回帰」ですね。島田さん自然栽培を普及するための取り組みとして、農業体験スクール「ソラシド」を運営されていますが、生徒さんはどんな方が多いですか?

島田:農業を知りたい人5割、菜園をやりたい人4割、将来農業をやりたい人は1割です。うち8割が女性の方です。女性の方は問題意識が高く、行動力がありますね。健康不安がある方もいますが、子供に安心・安全なものを食べさせたい、それを自分で作れたらいいな、と言う方が大半です。本当は家の前に菜園があって、そこで取れたものを料理して家族に食べさせる、それが理想ですね。ニューヨークは食に対する意識の高い方が多く、マンハッタンで働いて週末は郊外の菜園で野菜を作る事がトレンドになっています。

 

2012年から生産者と消費者をつなぐ、自然栽培フェアを開催

はりまや:2015年10月17日(土)、18日(日)に中野セントラルパークで自然栽培フェアを開催するとの事で、私たちも「野外料理教室」に初挑戦する予定ですが、開催のきっかけは何ですか?

島田:「食の大切さ」への意識が欧米に比べてなぜか日本は低い。その一因が生産者と消費者の接点が少ない事だと思い、3年前からこのフェアを開催しています。おかげさまで年々来訪者は増加しています。今年もおよそ60~70店の農家さんが全国から集まります。北は岩手から自然栽培米を作っている農家さんから、和歌山でみかんを自然栽培で生産している農家さんなど、全国から生産者達が集まり、消費者と出会える場はとても貴重な機会です。是非多くの方々にどのような人が自然栽培で農業を行っているのか?自然栽培の野菜の味は他の野菜とどう違うのか?を体験しにきていただきたいと思います。

 

オーガニック料理ソムリエを受講して

はりまや:最近「オーガニック」という言葉がメディアでも取り上げられるようになり、私たちにとっても嬉しいことなのですが、オーガニックについて観念や知識の裏付けがないと、一過性の流行で終わってしまいます。そのために、「オーガニック料理ソムリエ」と言う資格認定を始めたのですが、今回農家さん側の立場として受講されていかがでしたか?

島田:とても感動しました。資格認定講座を受講して感動したと言うのもおかしな話ですが、オーガニック、農業、食の問題等必要な知識・事実をすべて知ることが出来る。作るところから(生産)食べるところまで(食卓)がつながっている。農家さんの思いもきちんと伝えていただける内容ですし、また農家さんにも知って欲しい野菜の切り方や美味しい調理の仕方も学べます。「オーガニックを選択することは自然環境を守ること」、素晴らしいと思います。

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はりまや:私たちが日々キッチンでお料理をつくることができるのは、農家さんが苦労してオーガニック農作物を作ってくれているおかげです。食べ物への感謝の気持ちはもちろんのこと、農家さんへの感謝の気持ちを持つことによって、人との向き合い方・つながり方が変わってくると思います。

島田:優しさを持って接しないと野菜は育ってくれません。土を耕したり、アブラムシをどかしてあげたり、そこに人の優しさがはいります。また料理も優しさがないと美味しくならない、そのことに気づかせてもらいました。

 

次の世代へ命をつないでいきたい

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島田:私たちは生き物なので、命をつないでいく事が大切です。自分がもらったものを次に渡す、これが「つないでいく」事だと思います。食は「人に良い」と書きます。食べると言うことはどのような事なのか、それをもっと知っていただき、子供達につないで行って欲しいです。

はりまや:本日はどうもありがとうございました。

 

shimada_san島田 智行(しまだ・ともゆき)
外資系IT業界の人材紹介会社での人材コンサルタントを経て、2004年、有限会社太陽瓦斯と株式会社タイヨーの代表取締役就任。 酵素風呂事業の立ち上げに伴い、健康産業へ参入。NPO法人日本臨床心理カンセリング協会理事。農業体験スクールソラシドの運営を行う一方、一般社団法人無肥料自然栽培普及協会の代表理事として、無肥料自然栽培の普及に努めている。webサイトへ

harimaya_sanはりまや佳子(はりまや・よしこ)
東京生まれ。英会話学校、船井総研などを経て、出版社に勤務。退職後、米国クシ・インスティテュートのキャリアトレーニングプログラム・レベルⅢを修了。2006年よりはじめた「G-veggie」はこれまでに1,000人以上の卒業生を輩出。2012年「キレイ料理レストランG&V」をオープン。2015年オーガニック料理ソムリエの資格講座を開講。著書「美人になるグリーン・ベジ・クッキング」(主婦と生活社刊)発売中。webサイトへ

 

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