種苗法改正、すべては『不安』や『疑念』が創り出す虚構の世界だった?さまざまな情報に振り回されないために私たちが持ちたい重要な視点とは
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種苗法改正、すべては『不安』や『疑念』が創り出す虚構の世界だった?さまざまな情報に振り回されないために私たちが持ちたい重要な視点とは
2020年11月に法案可決がなされた『種苗法改正法案』では、
◆登録品種における『自家採種』について育成者の許諾が必要となる事
◆育成者が輸出先や栽培地域を指定できる事
主にこれら2点が改正されました。
今回の法改正では、改悪とされる意見が多いようです。
その理由と今後の見通しについて解説致します。
『種子法』の廃止から始まった、グローバル化の流れ。今回の法改正も外資の参入などの多国籍企業の独占を懸念?
法改正を改悪とする理由は、この改正と先の『種子法の廃止』とのイメージが重なり、グローバル化が進むこと、この改正によって外国企業の市場進出と独占がすすめば、日本の食事情が握られてしまうのではないかという懸念があります。
もう一つは、地元の特産品や優良品種の海外流出。
これは、種苗法改正とはあまり関連がないようにも思えますが、育成者の保護の強化が、国内を敬遠して品種の海外流出につながるのでは?という考えが根底にはあるのでしょう。
もしかしたら、単に心配や疑念が「虚構の世界」を作り出しているだけなのかもしれません。
冷静に考えてみれば、法改正の主な内容は育成者の保護と自家採種の規制。
種子の海外流出も外国企業の参入も二次的要因でしかありません。
にも関わらず、なぜこんなに反対意見が多いのでしょうか。
60年以上続いた『種子法』の廃止の背景
種子法の廃止と種苗法の改正は、充分な審議の時間が取られないうちに決まってしまったという印象が強いために、似たようなイメージを持たれている方が多いのかもしれません。
冷静に考えれば、種子法の廃止は規制の解除、つまり自由化を目指し、種苗法の改正はあくまでも育成者の保護が主旨だと思います。
つまり、種子法廃止と種苗の改正は関連づけられるもの、とも考えられなくもないものの、この2つは【自由】と【保護】という相反する考えであり、うまくバランスを取ってくれているという見方もできます。
共通しているのは「変化に対するアレルギー」のようなものです。
『変化を望まない』という事は、『今が幸せ』という事の裏返しかもしれません。
この点では、変化を受け入れないという選択ももちろんありますが、何かおかしい、何か不自然な点を感じた時に、関心を持つ、行動を起こすという事はとても大切な事であると思います。
作物の品質向上、育成者保護、あるいは地域の特性を活かすという良い点もあり、確かに一定の効果は期待できます。
しかし、登録品種を持つ多国籍企業が市場全体の6割ほどを占めていることを考えると、資本主義経済が続く限り、巨額の資本を投資したものが勝つという、『弱肉強食の独占市場』を思い浮かべずには居られません。
金融資本家=育成者である事が多く、育成者の保護という特性が、懸念や反対意見につながっているのだと思います。
やはり人々の心配や疑念が一層色濃く社会の現象を創り出しているという点は否めません。
さらに、自家採種が規制されるという事は、個々の農家の個性の損失や自立の抑制につながる事もあると言えます。
色々な見方ができます。
つまり物事は必ずしも『一つしか答えが無い』というわけではないこと。
今回のコロナ騒動の中で明確になった『管理社会へ向かう政府』と『自立へ向かう個人』の二極化という二つの大きな流れ。
これは、農家という枠にとらわれず、『自家栽培』や『家庭菜園』が飛躍的に増えるという可能性も秘めています。
保護か自立か。
成熟した社会を経て、現在のコロナに直面した社会は、この二極化のテーマについて、非常に考えさせられるいい機会となりました。
そして、ついに各々が選択をしていく時期がきたのだと強く感じています。
本当の自立の始まりです。
日本は遺伝子組み換え作物の消費No.1の国というのは本当?
2019年6月にアメリカのトランプ大統領は、『ゲノム編集食品を含む遺伝子組み換え食品の規制見直し』の大統領令を発令しました。
それを受けてのことかどうかは明確ではありませんが、2019年9月には厚労省と消費者庁は『ゲノム編集水産物規制』を発表。
これは、ゲノム編集食品に安全審査は不要、そして厚労省への届け出だけで販売許可が得られるといいます。
さらに、日本が遺伝子組み換え食品消費No.1の国で「日本がアメリカの遺伝子組み換え食品の実験市場なのではないか」などという憶測も飛び交っています。
こういう混乱時こそ冷静にとらえて、自分軸というものをはっきりさせる絶好のチャンスなのだと思います。
自分軸とは、
『何を食べたいのか』
『どう生きるのか』
そして、
『自分が何を選択するのか』。
正直なところ、選ぶ選択肢が多い代わりに、今後訪れるであろう食糧難、自給自足の社会に向けて、『どのように生きるか』という重要な選択も、同時に求められている気がしてなりません。
食=生き方として選択する。
そんな時代が来ていると言えるのかもしれません。
何が良いか、ではなく、どれを選ぶか。
正解がないのであれば、選ぶ選択肢が多いというのは、とても喜ばしい事だとも考えられます。
変化を恐れるのではなく『選べるものが多い事に感謝をして、楽しんでしまう』。
今回のコロナ騒動の中には、そんな社会の変革に向けて対応できるよう、一人一人に自分と向き合い、考える時間を与え、体や頭を慣れさせるという狙いもあったのではないか、という捉え方もできます。
あなたが選ぶ品種はどれ?固定種とF1腫の違い。そしてゲノム編集作物、遺伝子組み換え作物のメリットとは
ここで、種子の『固定種』と『F1種』について、大まかな意味を確認しましょう。
【固定種】
何代にもわたって採種し、その野菜の個性が固定化したものです。
(※固定種の中で自然な育種の結果、その風土に合わせて適応したものを『在来種』と呼びます。味も形も生育時期もまちまちである代わりに、味は濃くて美味しいと言われます。『伝統野菜』『地方野菜』と呼ばれることもあります)
【F1種】
人為的につくられた一代限りの雑種の事です。
次の世代には特徴は受け継がれません。
別系統の野菜を掛け合わせると一代限り良いところだけ(人間にとって)受け継がれます。
大きさのバラツキが少なく、生育も早いという特徴があります。
(※例えば、大きくて美味しくない野菜と小さくて美味しい野菜を掛け合わせると大きくて美味しい野菜ができる。このような『雑種強勢』という性質を利用しています)
【遺伝子組み換え作物】
今までの作物も人為的に、人間の都合の良いように交配させていくことで品種改良を重ねてきました。
遺伝子組み換え技術では自然では交配しない別の性質を持った種の遺伝子を取り入れる事ができるようになりました。
今までにない作物という事です。
ピンクグレープフルーツやライ小麦など、本来自然交配しないものを人為的な操作によって交配させた作物の一例です。
遺伝子操作→人為的交配→遺伝子組み換え作物という事です。
【ゲノム編集作物】
遺伝子そのものを編集して作物をつくる技術です。
遺伝子組み換えは遺伝子を取り入れる、ゲノム編集は遺伝子を作り替えるという違いがあります。
遺伝子の手術のようなイメージです。
さて、これらを見た後で「どの食べ物を食べますか?」と言われると、やはり「固定種」「在来種」を選びたくなりますね。
自然に一番近い形ですし、特徴もあって楽しいです。
また、味にばらつきはあるものの、F1種に比べ、『やっぱり美味しい』という声も聞きます。
これから安価で手軽に、たくさん食べれる遺伝子組み換え食品や遺伝子組み換え食品が主流となる日が来るのでしょうか。
しかし、もう一度思い出してください。
「食べる」という意味とは何か。
そして、本当は何が食べたいと思っているのか。
食べるという行為は命を頂く行為でもあります。
原点に帰れば、美味しいものを感謝して頂くこと。
自分自身の傷ついた心を癒してくれる事もあるでしょう。
『命を頂く』とはすべてが作用して、生けとし生けるものすべてが協力して成り立っているのです。
遺伝子とはそんな命の設計図。それを書き換えてまで得る命というのはいったい何なのでしょう。
この世の中はすべてフラクタルと言えるのだと思います。
命でないものばかり取り入れていては、いずれ自分のからだも命でないものに書き変わっていくでしょう。
文明を発展させず平和に暮らしていた縄文時代。
そしてそれ以降、文明が発展していくのと同時に食品も変わっていきました。
種子も、文明の発展と同時に変わったとも捉えられ、お金を追い求めた結果、本来の目的とは別の方向へ向かってしまったのでしょう。
そのための一旦のリセット、または方向修正をして、縄文時代のような『初心に還る』ことを意味しているという事かもしれません。
『プラーナ』という見えないエネルギーを食べて生きていける不食の人も世界には10万人ほどいるとも言われています。
つまり食べなくても生きていける生活への移行を示唆しているようにも見えます。
食=生き方を表現する時代の到来。食べずに質素に生きるか。美味しいものを感謝して頂くか。1日3食は当たり前ではなくなる?
もうすでに1日1食という方も多くいらっしゃるかもしれません。
食事の回数も、なんとなく「1日3食」が習慣化していますが、自分の体の状態にあわせて何回でも良いと思います。
そして、あなたならどの種子を選びますか。
あなたが選んだものが国民の総意であるとも言えます。
そしてあなたの意志は法律よりも強いのです。
なぜならば、『国民主権』であり『天は人の上に人を創らず』という不変の決まりがあるからです。
すべての人が同じ目線で、自分自身が主体となって決める時代は目の前に来ていると言えます。
嫌なものは嫌という意志表示をする。
そして自分の意のままに行動する。
自分のほんとうの気持ちに従えば、皆、愛に溢れていて、悪いことなどする人はいません。
今までの社会のルールに傷つけられ、不安や義務感に突き動かされて生きてきた。
そんな社会の中で自分を見失っている人もいると思います。
だからこそ、一人一人が本当の自分の力を取り戻し、目覚めれば、すべての人がリーダーになれるのです。
トップになれるのです。
国民一人一人が国のトップとなって進んでいく時代がすぐ目の前に来ているようです。
そのためのコロナによる社会の変革だとわたしは強く思います。
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