10代からずっと生理痛で悩まされ、たどり着いた結論。「子宮」への意識、向いていますか?意識するだけで変わる「冷えないからだのつくり方」とは。
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理学療法士+オーガニックビューティーセラピストの宇原理紗です。
突然ですが、あなたは生理痛に悩んでいませんか?
薬を手放せなくなっていませんか?
女性の生理期間が約5日間だとすると
生涯6年9ヶ月は生理の期間があります。
妊娠、出産により1~2年生理が止まることや、生理不順により遅れてしまうこともありますが、
それでも生理とは付き合っていくものです。
また、今は「子供を持たない」という選択をする方もたくさんいますが、
それでも、女性である以上、毎月の生理はやってくるものです。
その毎月の周期の中で、
・お腹を抱えてうずくまるほどの痛みがある
・夜に多量の経血が出る
・ドロッとした経血が出る
・経血量が毎月変動する
そんな症状に悩んでいませんか?
10代から生理に悩まされ続けていた私がやったこと。
生理痛は体質ではないと悟った瞬間
私は10代後半から20代前半まで生理に悩まされた一人です。
上記の症状も経験しました。
あまりの痛みに倒れそうになることも・・。
10代から婦人科に通っていました。
生理痛は体質だと思っていましたが、実際はそうではありませんでした。
ヨガで驚く変化を実感
数年前に取得した月経血コントロール・ヨガインストラクターで習得したボディーワークに取り組み、自分自身のからだと向き合った結果、すぐに様々な効果が現れました。
・慢性的な冷え性の改善
・平熱の上昇
・生理前の下腹部痛・頭痛の改善
・生理周期の安定
・生理期間の短縮
毎月の生理の状態を知りたくなり、楽しみになったほどです。
更にはレッグライン・ヒップラインまで整い、良いことばかりです。
私がヨガで取り組んだことは「骨盤底筋群の使い方」を意識することでした。
はじめは私も「意識」だけで変わるのかと疑問を持っていましたが、
「生理のメカニズム」を理解し、血液の巡りや筋肉の構造を学びなおすと「意識」で変わるものがあると実感できました。
人のからだは本当によくできています。言葉を話し、感情をもつ機能があり、女性は命を授かることができるのです。
からだはSOSのサインも出すことができます。
そのサインを察知できるからだでいるには体感できるようにからだの構造を「知る」ことが必要なのではないでしょうか。
女性の生理やその後の妊娠・出産についての知識はネットや本を開けばたくさん載っています。
しかし、今では「子宮」を認識できない女性が増えているとも言われます。
毎月の生理はお産と同じという考えもあります。
排卵があり、新しい命を迎える準備を毎月しているのです。
そのからだを体感するにはネットでの知識だけでなく、からだへの細かな意識が必要なのです。
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あなたは綺麗にしゃがめますか?
現代の便利な生活で変わってきた昔とは違う身体の使い方
和式トイレは少なくなり、使い方を知らない子供も増えています。
しゃがむこともできず、しゃがんだ姿勢を保つだけの筋肉の柔軟性が弱くなっているのです。
公共のトイレでも、並んでいるのに和式トイレは空いているという場面に遭遇します。
若い女性でもしゃがむことを避けるようになっているのが現状です。
また、きれいで細いモデルを目指して小学生からダイエットに励む時代となりました。
小学3~6年生の時期は成長ホルモンや性ホルモンが多く分泌されるようになり、からだの変化が著しい時期です。
そんな成長期に必要なたんぱく質・脂質が十分に摂取されず、
からだのエネルギーも不十分となれば、未発達な生殖器やホルモンバランスに影響するのは言うまでもありません。
「あのモデルさんのように細くなりたい」と願い、偏りのある食事をとると栄養失調になっている可能性があります。これは美徳なのでしょうか?
細さの追求のあまり筋力が落ちていては、成長期の変化にはついていくことができません。
足腰の筋力がないということは、「股関節」の周りの筋力が弱いということです。
股関節は骨盤とつながっており、骨盤内には内臓を支える骨盤底筋群が存在します。股関節は足からの衝撃を吸収し、からだを支える働きがある重要な関節です。
今や小学生から股関節の筋力が弱くなり、骨盤底筋群も弱くなっているのです。
骨盤底筋群は尿道、子宮・膣、直腸を支えています。
骨盤底筋群が弱くなると、下腹部に腹圧がかかりやすくなるため、膀胱を圧迫して尿漏れにつながるケースが少なくありません。
ジャンプをする、くしゃみをすることで腹圧がかかった後に漏れてしまう現象が10代から起こっているのです。
10代から20代にかけて成熟していく時期に身体を支える股関節や骨盤底筋群が弱くなってしまうのは
大きな問題であり、「子宮」を意識できる機会を失っているとも言えます。
骨盤内の機能解剖
筋肉の走行と血管の走行とのリンク
骨盤と肋骨の間には腹腔と言われる空間があります。
上は横隔膜という呼吸を担うドーム状の筋肉が肋骨の中を覆うように分布します。
横隔膜には腹大動脈という人の体の中で最も太い血管が通り、
その高さから骨盤をまたいで股関節を支える大腰筋という筋肉が走行します。
骨盤の内側の縁には腸骨筋と呼ばれる筋肉があり、鼠蹊部の位置から大腰筋と走行して股関節を内側から支えるように付着します。
大腰筋と腸骨筋を合わせて「腸腰筋」と呼びます。今話題のインナーマッスルの一つです。
この腸腰筋は総腸骨動脈と並走します。この血管は子宮の栄養を担う子宮動脈にもつながり、
更に腿の裏側についているハムストリングスという筋肉へと血管が走行します。
運動をするには筋肉に血液が流れ、筋肉が収縮をすることで力を発揮し、関節を動かすことで成り立ちます。
股関節の運動は特に腹腔にも血流が多く流れ、子宮動脈にも血流がいきわたることになります。骨盤底筋群の位置
尾骨から恥骨を結ぶようにつく筋肉や骨盤の底にある坐骨という2つの骨を結ぶようについている筋肉もあります。
長時間座った姿勢を続ければ、この骨盤底筋群がうまく働かず、血流が悪くなることが考えられます。
また、鼠蹊部にはリンパ節や動静脈が走行しており、同じく長時間座った姿勢を続けると血管を圧迫するため、血流が悪くなるのは想像できますね。
股関節は球関節といい、関節の形が球状であることから動く範囲が広いことが特徴です。
骨盤から股関節をまたいでつく筋肉は、からだの中で最も大きな筋肉であり、多くの毛細血管が分布します。
股関節を支えるための筋肉には骨盤の中まで入り込む筋肉があり、股関節の柔軟性を高めることは骨盤内の血流、つまり腹腔内の血流改善にも効果的と言えるのです。
子宮を認識するための
尾骨呼吸
子宮は非妊娠時で握りこぶし一つ分の大きさです。
仰向けで膝を立て、下腹部に手を当てながら子宮の位置を確認します。
ゆっくりと呼吸し、吐く息に合わせて下腹部を軽く押します。
次に寝たまま尾骨に触れ、吐く息に合わせて尾骨が恥骨に向かって引きあがるように意識します。尾骨がからだの中心へ入り込むようにも意識しましょう。
骨盤底筋群はぎゅっとお尻の穴を締めるように力を入れるだけでは筋肉が硬くなってしまうだけで、柔軟性を得ることはできません。
吐く息とともに会陰部が「引きあがる」ように横隔膜と連動して働く必要があります。
ゆっくりと呼吸を続けてじんわりと温まってくる感覚があれば骨盤底筋群が働いている証拠であり、からだの中の暖かさもでてきます。
更に尾骨から引き上げる感覚を高めるためには、吐く息のタイミングで頭のてっぺんから一本の線で引っ張られるように意識します。
これによりからだの軸を意識しやすくなり、余計な力みも抜け、骨盤底筋群が働きやすくなります。
また、この呼吸は座っていても、立っていても意識できるため、どんな姿勢でも取り組む事ができます。
毎日行うことでからだへの気づきも出てくるはずです。
「今日は呼吸が浅いな」
「肩の力が入っているな」
などからだの声がわかればより体感しやすくなります。
機能解剖、生理学、運動学と見ていくと呼吸一つとっても奥深いものです。
たったこれだけでも「呼吸」というのは説明できることがたくさんあるのです。頑張りすぎやストレスの溜めすぎには呼吸にダイレクトに影響します。
自律神経も不安定になればホルモンバランスにも影響し、女性は生理に影響します。
子宮を意識して呼吸をすることは自分のからだを見つめることと同義です。
頭で考えると意識が脳に行くため、血流は脳に多く集まります。
血流が欲しい部分に手を当てながら意識すると、手からの感覚入力が多く入り、そこに血流が集まるので温かくなります。
ゆっくりと血液を巡らせるためには副交感神経を優位にし、血管を広げることが必要なのです。
たった一つの呼吸法だけでも意識の仕方で筋肉の使い方が変わり、血液の巡り方が変えられることを知ってほしい。
自分のからだをケアし、将来の為にも生理を大切にすることは健康にも繋がると私は考えます。
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