不正出血、子宮内膜症、無排卵月経、低体温……、執拗に不妊治療を勧める担当医を振り切り、私がしたこと。
私は、健康に関わる情報の発信者(ライター)として、またヨガインストラクターという立場上、
秘密にしてきたことがあります。
今から約8年前、アメリカでのミュージカルダンサーとしての仕事を辞めてから数年後、
不正出血を起こすようになっていました。
日本帰国後の急激な環境の変化、精神的なストレス。
自分が思っていた以上に体や心に負担をかけていたのかもしれません。
度重なる、産婦人科での検査結果は、
「子宮内膜症の疑い」、
「生理はあるが、排卵が起こっていない無排卵月経」。
子どもが産めない体になっていました。
女性であることを否定されたような衝撃。
「何かの間違いではないだろうか?」
「なんで私が?!」
・・・頭の中でクルクルと回る言葉。
いつかは子どもを授かりたいと想っていた私に、担当医師は執拗に不妊治療を薦めました。
悩んだ末、私が選んだのは、
当時、学んでいた「食生活の改善」や「自然療法のお手当法」と真剣に向き合うという選択。
ー今だから分かること。
当時の私に必要だったのは、
不妊治療ではなく、カラダを温め、基礎体温を上げることでした。
日本は、世界一、不妊治療が多く行われ、世界一、出産率が低い国。
日本の深刻な問題となっている不妊も、東洋医学的見解では、
女性の慢性的な冷えが原因といわれています。
西洋医学の診断では無視され、放置される「冷え性」。
しかし、東洋医学では、冷えは病気になる一歩手前の「未病」なのです。
冷えが引き金となる症状は、
不眠、イライラ、疲れ、シミや目の下のクマ、
月経痛、月経前症候群や不妊症などの婦人科疾患、
頻尿、便秘や下痢、痔、肩こり、腰痛、頭痛など多岐にわたります。
正に「冷えは万病のもと」。
上に述べた症状のほとんどは「原因不明」と片付けられるものばかり……。
冷えは免疫力を低下させる大きな原因とも考えられているのです。
「ちょっとした不調」と片付けられる「冷え」は、
ガン、脳血管障害、心疾患など多くの病気の原因になっているのではないかと注目されています(参照1)。
アメリカでの9年間に渡るダンサー生活。
身についたのは「カラダを冷やす」習慣でした。
舞台ダンサーというカラダが基本となる職種だったため、健康的な食事を心がけていました。
ヘルスコンシャスな都市、NYを拠点としていたため、オーガニック食材や健康志向な情報はカンタンに手に入ります。
新鮮な野菜や果物をしっかり摂り、ローカーボ、グルテンフリーを意識した生活をしていました。
ダンサーだったため、太らないように炭水化物は控え(ローカーボ)、
レッスンやリハーサル前は、消化に負担がかからない果物やスムージーを摂っていました。
周りのダンサー仲間に、ベジタリアンも多く、私自身もベジタリアンにシフト。
カラダも重くならず、体型管理も叶い、パフォーマンスも上がる、私にとってパーフェクトな食事内容でした。
日本帰国後、ケガによりダンサーを辞めた後も、私は、「私にとってパーフェクトな食事」を継続しました。
だって、その食事内容に変えてから、カラダが劇的に軽くなったんですもの。
だって、その食事内容を続けていたら、仕事のパフォーマンスも上がるようになったんですもの。
これが私の冷えの原因となったのです。
一見、健康的な食事内容。
健康・美容に意識の高い女性が陥る落とし穴が、ここにあります。
現代の日本女性を襲う慢性的な「冷え」。
その原因を見つけろ!
私は自分自身の経験上、慢性的な「冷え性」の原因は、
主に「筋肉不足」、「自律神経の乱れ」、「食事内容」の3つと考えます。
ダンサーの仕事を辞め、日本帰国後の数年間で、私のカラダの筋肉量は急激にダウン。
筋肉量が減る=カラダの新陳代謝が下がった状態。
私たちのカラダが生命維持のために、エネルギーを消費する(熱を作る)のが新陳代謝。
新陳代謝の40%が筋肉で行われているので、筋肉量が低下すると、
熱を作り出す力が弱まり、カラダの冷えに繋がります。
そこへ、環境の変化によるストレスが加わります。
長年、NYで生活してきた私にとって、日本での生活は毎日が新しい発見の連続。
でも日本で育った私は、
日本人から「日本人」であることを期待されるのです。
家庭でも、仕事場でも、人間関係においても。
日本で、女性として生きることの難しさ。
欧米のように女性が外へ出て働くことが推薦される一方で、
家事、育児といった家庭内での女性の役割は、昔とさほど変わらない。
過剰な期待が、女性に圧し掛かる現代日本。
日本帰国後、はじめの数年は、そんな「期待」に応えようと、ずっと緊張状態だったのかもしれません。
この長期的なストレスが、自律神経のバランスを乱し、冷え性の原因にもなっていきます。
自律神経は、血管を広げたり縮めたり、血行のコントロールし体温を調節します。
私たちの血管は、
ストレスを受けると交感神経が優位となり収縮、
リラックスした状態では副交感神経が優位となり拡張します。
自律神経のバランスが乱れると、
体温調節機能も乱れ、カラダの冷えや肩こり、不眠などの不調が起こります。(参照1)
筋肉不足や自律神経の乱れにより、私のカラダは既に冷えていました。
そこに輪をかけたのが、食生活。
私はダンサーを辞めた後も、日本帰国後も、
ダンサー時代に培った「私にとってパーフェクトな食事内容」を変えませんでした。
新鮮な野菜や果物をしっかり摂り、ローカーボ、グルテンフリーな食生活は、
ダンサーだった私にはぴったりの食事内容でした。
でも、今の私にとっては違います。
ダンサーだった私の課題は、火照ったカラダを冷やすこと。
生の果物を食べると、カラダが冷えますよね?
反対に、玄米ご飯(炭水化物)を食べるとカラダが芯から温まりませんか?
朝の果物はカラダに良い。
炭水化物は太る。
妄信的に信じていた私は、カラダをどんどん「冷やし」ていった。
そして、子どもが生めないカラダへと、自分自身の足で進んでいったのです。
気がついたら平熱が36.0未満の低体温症に。
私が行った「冷え・「低体温症」からの脱出方法。
産婦人科に通い、基礎体温を計るようになって判明したこと。
それは私の平熱が36.0未満の低体温症になっていたことでした。
私たちの代謝に関わる酵素は37.0℃のときに、
免疫に関わる細胞は36.5℃以上のときに、活動が活発に働くといわれています。
代謝が悪くてカラダが冷え、低体温になるのに、
低体温だとさらに代謝が悪くなり、免疫力も下がる……、まさに負のスパイラル。
また、カラダが冷えると内臓の働きも低下するので、ここでも負のスパイラルが発生。
「冷え」を、絶対に甘くみてはいけないのです。
私の場合は、「子どもが産めない」状態まで悪化していたので、
そこから這い上がるために、ありとあらゆる自然療法のお手当を、毎日実践していました。
それらのお手当の中には、ある程度まとまった時間がないと実践できないものも多く、正直、面倒なものも……。
こちらでは、今日から、今から実践できて、
長期的に継続できる超カンタンな「冷え」・「低体温症」からの脱出方法をお伝えしていきます。
慢性冷え性からの脱出方法1:朝、起床後に1杯の白湯を飲む
最古の医学といわれるインド発祥のアーユルヴェーダに由来する「白湯」。
インド発祥のアーユルヴェーダは、 現代のような最先端の技術のない中、
現代医学の「数値」には現れない私たち人間の神秘をひも解いた医学ともいえます。
そのアーユルヴェーダから産まれ「バランスのとれた魔法の飲みもの」と呼ばれているのが白湯。
朝、起床後に1杯の白湯を飲むことにより、カラダを芯(内臓)から起こし、温めます。
「ただのぬるま湯」でしょ、と思っていた私でしたが……、
その作り方によって「魔法の飲みもの」に変貌するんです。
アーユルヴェーダでは1杯の白湯に自然の力、「水」「火」そして「風」を宿らせるという考え方があります。
自然の一部である私たちの本来の力を引き出すために、自然の力を頂く。
ただのぬるま湯ではないのです。
私が毎日作っている、「アーユルヴェーダ式本格派、白湯の作り方」をご紹介しますね。
アーユルヴェーダ式本格派!簡単おいしい白湯の作り方
2.沸騰したら、火は止めずにやかんや鍋のフタを取り、換気扇をまわす(風)。
3.沸騰したら火を弱め、5~10分間沸かし続ける。
4.火を消して、飲みやすい温度(50℃前後)まで冷まして、ゆっくり頂く。
ポイント
水:水道水ではなく、ミネラルウォーターを使用しましょう。火:電気ではなく火を使って沸かしましょう。
朝の白湯1杯でカラダ(腸)を起こし、1日を元気に過ごしてくださいね!
慢性冷え性からの脱出方法2:お風呂の入り方に一工夫!
カラダを温めるために「ぬるめの湯舟に、ゆっくりつかる」は一般常識。
でも、その「ぬるめ」、「ゆっくり」が具体的にどれくらいか?って考えたことはありますか?
以前の私は、ぬるめの湯舟(41度程)に、ゆっくり30分以上つかっていました。
「冷え性を克服するには、カラダをとにかく温めなくっちゃ!」
一種の我慢大会?!(笑)。
でも実は、私がしていた入浴って、
最もカラダに負担のかかる入浴方法だったんです。
無知って怖い……。
冷え性を改善するのにベストだといわれているのは「入浴時間10分以下×湯温40℃以下」。(参照2)
10分以下でよいのです。
40℃以下のぬる湯はリラックス効果があり、
結果として筋肉の緊張を和らげ、血圧を下げ胃腸の動きを促進し、
血流も改善するなどの健康効果があるのです(参照3)f。
反対に、私が行っていた「11分以上×41℃以上」の入浴は、熱い湯に長時間浸かるという最もリスクの高い入浴法。
熱い湯に入った瞬間 のヒートショックによる血圧の急上昇と、長時間の入浴による熱中症の危険性が伴います。
熱い湯が好きな人は、
入浴前に十分かけ湯をしたり、
ぬる湯から入って後から追い炊きしたり、
汗ばんだら途中で一度湯から出たり・・・などの工夫が必要。
また長風呂(11分以上×40℃以下)が好きな人は、保湿成分のある入浴剤も使ってね。
たとえ、ぬるいお風呂でも、長時間入っているとお肌の保湿成分が皮膚から流失し、入浴後に肌が乾燥しちゃうんです。
慢性冷え性からの脱出方法2:最もお手軽!寝具を変えよう!
どんな人でもできる究極の健康法は「眠る」こと。
睡眠は、昼間に疲労した脳や内臓を休ませ修復することにより、様々な病気を予防します。
自分自身のカラダの体温に丁度良い温度で、ぐっすり眠ることは、冷え性だけでなく、
様々な病気の予防にもつながっていくのです。
近年、私たちの抱える慢性病の原因は、睡眠にあるとも言われています(参照4)。
睡眠時間が6時間未満(睡眠不足)と8時間以上(過剰睡眠)の人はヘモグロビンA1cが高く、
「睡眠不足と過剰睡眠は糖尿病になる危険性が高い」という統計も出ています。
(ヘモグロビンA1c:糖尿病を診断する時の血液の数値(6.5以上の場合、糖尿病)
また、睡眠不足と過剰睡眠の人は、中性脂肪が多くなり、
睡眠時間が肥満やメタボリックシンドロームとも因果関係があることも分かっています。
質の良い睡眠が、健康の要。
でも、冷え性だと質の良い睡眠がとれず、
さらに冷え性を悪化させてしまうという負のスパイラルがここでも登場します。
「夜なかなか寝られない」
「夜中にトイレに目が覚める」
「朝から疲れている」
「寝ても、寝ても、もっと寝たい」
「2度寝、3度寝は当たり前」
冷え性だった頃、不正出血を起こしていたころの私の睡眠事情。
ーこれではいけない!
そう思い、温かい羽毛布団を買ってみたり、枕を変えてみたり、オーガニックコットンの毛布を使ってみたりと、
少しでも肌触りの良い、寝心地の良い、そしてカラダをしっかり温めてくれる寝具を買い漁ってきました。
ただ、どんな季節にも順応する寝具というものはなかなかなく、買い揃えた寝具だけでクローゼットが満タン。
遠回りをして、最終的に私が行きついたのが、シルク100%の毛布でした。
厳選された上質なシルク100%。
縦糸・横糸までオールシルクの「奇跡のシルク100%毛布」で慢性冷え性から脱出!
シルクは、昔も今も高級品で貴重なもの。
何十万もする絹の着物1着分の価値がある、シルク100%の毛布が実在する?!
正直、半信半疑でした(笑)。
シルクは蚕が繭を創るために吐き出す糸。
蚕がさなぎから成虫になる過程を守る繭玉から、1つ1つ糸を紡ぎ絹糸が生まれます。
シルクは空気の層を繊維の間に含むため、自然な暖かさをキープ。
冬は体温と外気の温度差を空気の層が調節し暖かさを保ちます。
夏は、汗を吸収し排毒を促し、カラダにとって丁度よい温度に調節します。
「冷えとり」といえばシルクと言われるほど、どんな季節にも、気候にも順応できる天然のミラクル繊維、シルク。
「冷え性」の対策に、天然素材「シルク」は季節を問わず、優しく体を温めてくれますよ。
また、シルクの吸湿性・放湿性は綿の約1.5倍、ポリエステルの約27倍。
睡眠時、カラダから出る汗や蒸れを発散させ、快適な眠りを保ちます。
「繊維の宝石」とも呼ばれるシルク。
初めてこのシルク100%の毛布を触った時の感動が忘れられません。
触っただけで、心が安らぐ肌触り。
「いつもでも触っていたい」という誘惑に打ち勝つのが大変(笑)。
繊細な中にも、心地よい安心感を合わせ持つ毛布。
初めてこのシルク100%の毛布に包まれ眠った時の幸福感が忘れられません。
眠るってこんなに幸せだったんだ!
と毎日当たり前に行っていた睡眠が、特別な時間へと変わりました。
毎朝、2度寝、3度寝が当たり前だった私が、朝スッキリ起きれるようになったのは、シルク100%の毛布により、
体が丁度よく温まり、睡眠の質が上がったからなのかもしれません。
完璧ではなくてもいい、
前に進むことを辞めないでください。
「子どもが授れないカラダ」
産婦人科で、そう言われてから約5か月後、不正出血はなくなりました。
冷え症を脱出するために、様々な自然療法のお手当法を実践し、生活習慣も見直しました。
約8か月後、産婦人科での再検査。
子宮内膜症の疑いはなくなり、基礎体温の乱れも正常、無排卵月経の可能性もゼロに。
「その年齢で、子宮内膜症、無排卵月経か……、どこの病院に行っても相手にされないよ」。
8カ月間、何度振り払っても、つきまとう医師の心無い言葉。
その言葉から解放された瞬間、私の中で何かが動き出しました。
完璧じゃなくてもいい。
病気になってもいい。
たくさん間違えて、 たくさん失敗しても、その先には必ず道がある。
あなたの、その「絶望」を「希望」へと変えることができるのは、
あなただけです。
完璧ではなくてもいい、前に進むことを止めないでください。
1:「上体温のすすめ」今津嘉宏(芝大門いまづクリニック医院長)著
2:冷え症の生理学的メカニズムについて―循環動態および自律神経活動指標による評価―
3:
4:『免疫力を高める眠り方』安眠ドクター 大谷憲 著
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