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東洋医学の知恵から見る「インフルエンザ予防策」。腸と肺を整える養生法でインフルエンザを防ごう。

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今年もそろそろ「インフルエンザ」の時期がやってきます

そろそろ、あの時期がやってきます。

そうです・・・
「インフルエンザ流行期」です。


みなさんの周りでも、もしかしたらもうすでに流行しつつあるかもしれませんが、
12月半ばごろになると、インフルエンザの流行期が始まります。

日本においては、毎年11月下旬から12月上旬頃に流行が始まり、通年1~3月頃に患者数が増えはじめ、
4~5月にかけて減っていくというパターンを辿っていきます。

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今年は、国立感染症研究所の報告によると2016年12月9日時点で、
すでに沖縄、栃木、岩手、富山などで流行注意報が出ている状態になっています。
薬局で働いていると、流行を目の当たりに感じられるのですが、
今年は例年よりも少し出足が遅いものの、ちらほらと患者さんが増えてきているなと感じています。

インフルエンザを侮ってはいけない

「インフルエンザは風邪に似た病気で、少し風邪よりも辛い。」程度に思っている方もいるかもしれませんが、

それは間違い。
決して、侮ってはいけない疾患です。

インフルエンザは、高熱が出るのが特徴で、関節痛や筋肉痛などが見られることも多いですが、
他の症状は風邪とにているので、自己判断が難しい病気です。
(参考:インフルエンザの怖さ! www.myclinic.ne.jp/)

インフルエンザは怖いと体感した経験

インフルエンザが怖いのは、高齢者や慢性疾患を持っている場合には重症化して死に至るケースもあることや、
小児では急性脳症を引き起こすこともあることです。

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命にも関わることがあるインフルエンザは、甘く見ていると怖い病気です。

インフルエンザの怖さを思い知った経験から学んだ
養生の大切さ

私自身もかつてインフルエンザにかかった時、40度を超える熱が2、3日続き、
そのあとも1ヶ月くらい体調不良が続いたことがあります。

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仕事も当然いくことができず、家族にも同僚にも多大な迷惑をかけてしまいました。
謎のめまいや難聴、長引く倦怠感でフラフラな日々。まさかインフルエンザからこんな状況になろうとは予想もしていませんでした。
(あくまでも経験談なのでインフルエンザとの因果関係は不明です)

後から考えてみると、当時の私は仕事もかなりハードで、
日頃の養生も出来ていなくて免疫力が低下していたんだろうと思います。

そもそもインフルエンザとは?

インフルエンザウイルスを病原とする気道感染症であるが、「一般のかぜ症候群」とは分けて考えるべき「重くなりやすい疾患」である。国立感染症研究所
と、定義されています。

大昔の占星家たちは、インフルエンザに流行しやすい時期があることから、星や寒気のによるものと考えて、この疾患を「インフルエンザ」と名付けたのだそうインフルエンザは未だに、人類にとって最大の敵とも言える存在でしょう。

インフルエンザとの終わりなき戦い

インフルエンザには、A型、B型、C型の3種類がありますが、主に流行するのは、A型とB型。
これらはウイルスの表面にある赤血球凝集素(HA)とノイラミニダーゼ(NA)という糖蛋白の違いから分類されます。

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難しい話は割愛しますが、このウイルスの型は毎年、少しずつ変化していきます。
最近では、インフルエンザの治療薬であるタミフルに耐性のインフルエンザウイルスも登場してきており、
私たち人類とインフルエンザウイルスとの戦いはさらに厳しいものとなってきています。
(厚生労働省HP,インフルエンザQ&A Q25参照
mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/07qa.html#q25)


いつ現れるか分からない新型。
怖がっているだけでいいの?

また以前、話題になった新型インフルエンザについても、
またいつどんな新型のインフルエンザが登場するかはわかりません。
新型インフルエンザが世界的に流行するパンデミックとなったら我々人類はかなりの脅威に脅かされてしまう可能性もあります。
インフルエンザの脅威に対して、できることは、

しっかりと予防することと
免疫力を高めること
です。
特に、免疫力を高めておくことは、万が一インフルエンザにかかっても症状を重症化させないことにもつながります。

東洋医学では昔から腸と免疫の関係性は切っても切れない関係としていた。


ここ数年でしょうか。
最近になって一般人の間でも、腸内環境をよくすることが、免疫力を高めることにつながると注目され始めました。

しかし、
実は漢方の世界では、ずーっとずっとはるか昔から、腸と免疫の関係が
経験的に理解されていた
のです。

東洋医学的にみる「肺」の機能

人間の臓器は、五臓六腑に分けられるというのが漢方の考え方です。

この五臓は、「肝」「腎」「肺」「脾」「心」のことですが、これらは西洋医学でいう「肝臓」「腎臓」・・

といった概念とは異なります。

この五臓というのは、具体的な臓器を指すのではなく、体内で起こっている生理的な機能を
あらわした概念のことです。


「肺」は「大腸」によって助けられている

そして、五臓六腑の六腑というのは、「胆」「小腸」「胃」「大腸」「膀胱」「三焦」の6つです。

この六腑は、五臓と対をなしていて、
「肺」と対をなしているのが「大腸」なのです。
「肺」は「大腸」によって機能を助けられています。

「肺」の働きは呼吸だけではない

主な働きとして、外気から綺麗な清気を取り入れて、体内の汚い濁気を外に吐き出すという作用があり、
これは西洋医学でいう「呼吸機能」と同じ働きとして理解しやすいでしょう。

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しかし、肺のはたらきはこれだけではありません。
肺には、津液と呼ばれる体液のようなものを体に巡らせる働きと「心」を助ける働きがあります。

「肺」は「免疫」を司っている

でも、特に注目したいのが、免疫に関わる作用です。
これは、漢方の独特の言い方でいうと「宣発(せんぱつ)・粛降(しゅくこう)」といいます。

「宣発(先発)作用」

ちょっと難しいですが、「宣発(せんぱつ)」というのは、体の内側から外側へ、気を行き渡らせて、
発散させるような作用をいいます。

イメージ的には、気のバリアーを自分の表面に作ってくれるような作用で、
現代医学でいう「免疫機能」とイメージは同じです。

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「粛降(しゅくこう)作用」

また、「粛降(しゅくこう)」というのは、外から取り入れた気を体内で上から下へ降ろす
生理作用や、腎に気を納めて、膀胱に余計な水分をおろす作用のことをいいます。

「宣発(せんぱつ)・粛降(しゅくこう)」の機能によって、「気」「血」「水」を巡らせ、
健康を維持している
のです。

「肺」の異常は「鼻」と「皮膚」に現れる

「肺」の機能が衰えると、目に見えて変化が現れるといわれる部分が「鼻」と「皮膚」です。
肺と皮毛には密な関係があります。

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「肺」の力が正常ならば、鼻の通りはすっきり通り、匂いもよくわかります。
しかし、「肺」が衰えると、鼻水が出たり、鼻がつまったり、匂いがわからなくなったりします。

肺の機能が正常な時には、皮膚はみっちりと隙間なく、うぶ毛には光沢があって外から来た邪気を寄せ付けないような力があると考えます。
しかし、「肺」の機能が落ちると、体表面の力がなくなって、邪気が入り込みやすくなり
皮膚にはかゆみや乾燥などの異常が現れるようになります。

アレルギーを持つ方は、鼻炎や喘息などの呼吸器のトラブルだけでなく、皮膚にもアトピー性皮膚炎などを
併発しているような場合があることをイメージしてみてください。

「肺」は「大腸」の働きと相互に関係している

大腸の働きが正常であれば、肺の働きも良くなりますが、大腸の働きが衰えていると
肺の働きも落ちてしまいます。

「肺」を癒すことによって、便通の異常を改善したり、逆に便通をよくすることによって、
「肺」の病気を改善させることもできると言われています。
この考え方は、現代の腸内環境と免疫との関係とも共通していますよね。

腸内環境が良くなれば、免疫力がアップして、風邪やアレルギー症状を起こしにくくなるでしょう。
インフルエンザや風邪の原因となる邪気(ウイルスや冷気など)は、外気から侵入してきます。
「肺」の機能が正常ならば、悪いウイルスや菌にも負けないバリアーを作れるのです。

しかし、「肺」がもっている特に、「宣発(せんぱつ)」の働きが落ちてしまっていると
外気から侵入した外敵に簡単にバリアを突破されて、内側までの侵入を許してしまうのです。

インフルエンザ予防には「肺」を強化しよう

「肺」の機能は、外気から入ってくる悪い邪気に負けないために非常に大切です。

インフルエンザや風邪の原因ウイルスに負けない体を作るために、「肺」を強化することが
予防につながる
のです。

「肺」はとにかく乾燥と寒さに弱い

「肺」は、乾燥と寒さに弱く、秋冬の乾いて冷たい空気は
「肺」の乾燥を引き起こし機能を低下させてしまいます。

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乾燥しがちな季節には、室内を適度に加湿したり、暖房を利かせすぎないことも大切です。
また、日中と朝晩の寒暖差にも気をつけて、体をしっかり保温し、冷やさないようにしましょう。

「肺」を潤す、甘酸っぱいものを食べよう

「肺」は乾燥が大の苦手。

ということは、「肺」を潤すことが大切です。
肺を潤す食材としては、過去の記事でもご紹介しましたが、「白い食材」と「甘み」がポイントです。
漢方では特に、「酸甘化陰」といい、酸っぱいものと甘みの組み合わせは体を潤してくれるといわれています。

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例えば、ピクルスは甘みもあって酸味のある食べ物で、体を潤してくれます。

特に、私のオススメは、冬場に出回るような甘みのあるカブのお漬物です。

白くて、甘くて、すっぱい最高の組み合わせですよね。

白い食材:白きくらげ、白ごま、ゆり根、きのこ類

甘みのある食材:かぼちゃ、さつまいも、山芋、にんじん、はちみつ、クコの実など

薬味で体のバリアーを強めよう


この時期の定番といえば、お鍋です。毎日、鍋が続くなんていうことも・・
お鍋はヘルシーな食べ物とはいっても食べ過ぎは胃腸に負担をかけてしまいます。

そこで、効果的に取り入れたいのが、「薬味」
薬味というだけに、まさに薬のように働いてくれる存在です。

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薬味につかわれる、ピリリと辛味のある素材は、インフルエンザや風邪の予防にはぴったりです。

また、薬味ではありませんが、香りの高いスパイス(特にシナモン!)、唐辛子、山椒、胡椒なども
適量使うと体を温めてくれますよ。

<おすすめの薬味>

ネギ、生姜、大根おろし、パクチー、みつば、シソ、みょうが

腸を癒して、免疫力を高めよう

腸に良いといわれる食材には様々にあります。さまざまな腸によい食材を
バランスよく取り入れて、腸から免疫力を高めていきましょう。

本物の発酵食品を取り入れよう


発酵食品には体を温めたり、整腸作用によって免疫力を高める作用があります。

乳酸菌飲料も発酵食品の一つですが、ヨーグルトは冷やす作用があるので冬場に摂りすぎは要注意。
また、市販品には果糖ぶどう糖液糖など、健康にはおすすめできないものが含まれることもあるので気をつけたいところです。

味噌、お漬物、麹、醤油、酒、鰹節など、さまざまな日本古来の発酵食品を選びましょう。
ただし、大切なのは「本物」を選ぶことです。

http://macrobiotic-daisuki.jp/kouji-kenkou-30333.html

腸を潤す木ノ実、ナッツを食べよう

また、木ノ実やナッツも体に潤いを与えてくれます。
おやつの代わりに持ち歩いて適量を食べましょう。ただし食べ過ぎは腸を詰まらせることもあるので気をつけて。
くるみ、松の実、銀杏、栗、ごま、ひまわりの種 など

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食べ過ぎにより腸にこもった熱を冷まそう

食べすぎてしまうと、「脾」(胃腸機能)が弱まって、「肺」の機能が落ち気味なります。
食べて栄養をつけて元気になろう!といっても、胃腸の限界を無視して食べすぎてしまうと、
逆に免疫力が低下して、風邪やインフルエンザなどにかかりやすくなってしまうことも。

喉がやけに乾いたり、口臭が強くなったり、便に悪臭があるという場合には胃腸に熱がこもっているサイン。
胃腸の熱を冷ましてあげましょう。


胃腸の熱を冷ます食べ物
セロリ、白菜、豆腐、湯葉、バナナ、チーズ、豆乳、こんにゃく など


しっかり休息をとり、睡眠時間を確保する

免疫力を低下させないようにするには、食べることも大事ですが、
休息をしっかりとることも忘れてはいけません。

睡眠不足は特に人間のからだにとっては大きなストレスになるといいます。
特に冬場は「陽」のエネルギーが不足しがちで、消耗しやすい時。

頑張りすぎると無理が利かず、春夏のように活動してしまうと体はついていけなくなります。

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冬くらい自分に少し甘えよう

冬場はちょっと自分を甘やかしてあげても良い時期

寒さと冷えに対抗するために、すでに体は十分に頑張ってくれています。
体の声を聞いて、しっかり睡眠をとり、ゆったりと過ごすように心がけましょう。


日頃の養生でインフルエンザに負けない体を

インフルエンザ予防には、手洗いうがいは基本です。


そして、万が一インフルエンザに感染したと思われた時は、
適切な治療が必要なこともあります。
自己判断で対処せずに、医師の診察を受けるなどしてしっかりと治療することが大切です。

第一にまずは、感染しないこと。

体のベースを整えて外からのウイルスの侵入を許さない、
侵入しても負けない体のベースを作っておきたいものです。

免疫力を高めるためには、日頃の養生が欠かせません。
意識して欲しいのは、今回ご紹介した「肺」と「腸」をいたわること。

全部をやろうとする必要はありません。
少しずつ無理のない範囲で、できることから始めていきましょう。

積み重ねていくことで、体の根っこが強くなれば多少強い風が吹いたとしても、
簡単には倒されない力強さが身についていることでしょう。

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manami sasao
タイ在住、ときどき日本。フリーライター兼薬剤師。 薬剤師でありながらも、ヨガを始めてから薬に頼りすぎないセルフケアに関心が高まる。祖父がタイ人、ハーブを多用したタイ料理、タイの穏やかな空気に魅了され外資系製薬企業を退職して夫と共にタイに渡る。現在は薬局での経験と知識を生かして、ヘルスケア関連ライターとして活動中。西洋、東洋医学にも自然療法にも偏りすぎない方法を発信していきたいと考えている。
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