自宅でご飯を食べないと鬱になりやすい？！面倒臭くても、あなたが家でお料理すべき3つの理由とは。

こんにちは。
マインド・ボディ・メディシン講座を主催するソフィアウッズ・インスティテュート代表公認統合食養（ホリスティック）ヘルスコーチの森智世です。

私達は食べたものでできている

という言葉を聞いたことはありますよね。

人間の体は10億個 の細胞でできています。
細胞は再生と消滅のサイクルを繰り返しています。

遺伝子は、私達の体の病気への感受性のベースを決める大きな役割をもっていますが、
私達は、毎日、毎食、食べることによって私達の細胞に栄養を送り、細胞の感受性のスイッチをオンにしたりオフにしたりしています。

先進国に住んでいる私達は、細胞に送る栄養の選択に困ることはあまりありません。


自宅で料理をしなくても、

食事を出してくれるレストランは無数にあります。

ファストフード店で簡単に食べることもできます。

インスタント食品もありますし、調理済みのお惣菜も様々なものがあります。

コンビニでお弁当やおむすびを購入することもできます。

これだけ便利な世の中なのですから、忙しい毎日を送っている私達が
自宅でわざわざ一から時間をかけてお料理するのは、無駄な時間のように思われます。

私も長いこと、そう思ってきました。
自宅でわざわざ一から時間をかけてお料理する意味なんてあるんでしょうか？

それが、あったんです！

1.マインドフルネス

私達は、「のんびりするために急ぐ」というライフスタイルを受け入れてしまっています。

ヨガのレッスンために、瞑想のクラスに参加するために、ファストフード店やコンビニでてっとりばやくランチにしたことはありませんか？

それって本当にマインドフルなライフスタイルなんでしょうか。
なんのためにヨガのレッスンを受けたり、瞑想しているんでしょう。

マンドフルネスは、クラスに参加している、その1時間だけのものではないですよね？
マインドフルネスは、食事も含めた、ライフスタイル全般に実践されるべきものです。

無駄な時間に思えるお料理の時間だって、マインドフルネスの実践ができるんですよ。
というか、お料理には瞑想効果があります。

マインドフルにお料理

下準備を含めたお料理の全てのプロセスには、独特の香りや音があります。

食品の色や形や香りを観察しましょう。

調理中の香りを楽しみましょう。

調理の音にも注意を向けましょう：お湯が沸く音、野菜を切る音、お肉が焼ける音

食品自体の甘味、苦味、塩味、辛味、酸味、そして旨味などのバランスに注意を向けましょう。

そして、ハーブやスパイスを加えることによる味や香りの変化に意識を向けましょう。

口に入れる前、口に入れた後、噛んだ後など、香りや味の変化に注意を向けましょう。

2.絆をつくる

お料理は会話を生みます。

病気のお友達にお料理の差し入れをしたり、誰かのお誕生日にお菓子を焼いてあげたり。
お料理は、絆を造ります。


子供と一緒にお料理をすることは、思い出を作るだけでなく、彼等の健康を守ることにもなり、彼等が成長した時の助けにもなります。

米国医師会（the American Medical Association）は、1週間に7回以上、家族と一緒に食事をする習慣のある子供（20歳以下）は、1週間に2回以下しか家族と食事をしない子供と比べて、次のような傾向があったと報告しています。

タバコやお酒に手を出す傾向が低い

成績が良い

うつ症状になりにくい

自殺/未遂行為が少ない

偏食が少ない

ご存知の通り、食事習慣は子供の時に形作られます。
その習慣を大人になってから変えるのはとても大変です。


家庭で食事をすることが多い子供は、

野菜を多く食べ、

バラエティ豊富な食品を食べ、

炭酸飲料を飲む頻度が低い

ことも研究が示しています。
更に、お料理のお手伝いをしたことがある子供は、自分や大切な誰かのために料理をすることに抵抗がないことも調査が示しています。

余談ですが、私が米国で大学生をしていた時、サマースクールで同じ寮に住むこととなったボストン出身の同級生と仲良くなりました。
彼女は一人っ子で、早くにお母様を亡くされ、お父様に育てられたのですが、日々の食事はファストフード店のハンバーガーかピザだったそうです。

そのため、彼女には、普通の食事が美味しいと感じられないと言っていました。
どんなレストランで食事をしても美味しいと思えないのだそうです。

だから、「口直し」に必ずハンバーガーやピザを食べていました。
成長期に同じ味、しかも化学的につけられた味ばかりを食べていたために、
その他の味覚が発達する機会がなかったのかもしれません。

3. 良質な食品と調味料

自分でお料理すれば、食品や調味料を自分で選んで購入することができます。

調理済みのお惣菜やお弁当、外食店では、大抵、

トランス脂肪酸（マーガリンやショートニングなど）

精製塩（塩化ナトリウム）

白砂糖

化学調味料など

が使われています。

それだけではなく、

保存料

着色料

発色剤

香料

酸化防止剤

防腐剤など

食品ではない様々なものが入っています。

スーパーのお惣菜のパックの裏側に貼ってあるシールを読んだことはありますか？
単なる肉じゃがに、焼きそばに、餃子に、諸々に、驚くほどの化学物質が混ぜ込まれています。

でもキッチンに、防腐剤や保存料が置いてある家庭なんてないですよね？

もしかしたら、化学調味料や着色料を置いているご家庭があるかもしれませんが、
そうしたものに頼らなくても美味しいお料理や綺麗なお料理は作れるんですよ。

油

油もの調理には、安価なトランス脂肪酸が使用されたり、
油を長く繰り返し使用するために酸化防止剤などが配合されています。

パンやお菓子を焼いたり、サンドイッチを作るにも、バターではなく、マーガリンやショートニングが使われていたりします。高級ブランドのベイカリーショップだから安心なんてことはありません。


最高級のサンドイッチにも、チョコレートにも、パンにも入っています。
そうした油は体の中で炎症を起こします。

自宅で調理すれば、健康的な油、化学物質ではなく本物の油を使って調理することができます。

塩・砂糖

お塩やお砂糖も、外食やスーパーのお惣菜には、安いので工場塩（塩化ナトリウム100%）や白砂糖が使われています。

そうしたお塩やお砂糖には、ミネラルもビタミンも含まれていません。
血圧や血糖値の急上昇を始め、体内で様々な不具合を生じます。

それに、

味をはっきりさせるためであったり、

飲み物を多く販売するためだったり、

日持ちさせるためだったり

という理由で、大抵、濃いめの味付けになっています。
つまり、必要以上に多くのお塩やお砂糖が使われていることが多いのです。

自宅で調理すれば、海塩や岩塩などミネラル豊富でナトリウムの少ないお塩を選ぶことができますし、白砂糖ではなく黒砂糖やハチミツ、本味醂、メープルシロップやココナッツシュガーなどミネラルとビタミン豊富な健康的な甘味で味つけすることができます。

血圧や血糖値の上昇など、血管や心臓や腎臓にむやみに負担をかけることもありません。

スパイス・ハーブ

ちゃんと出汁をとるかわりに、または本物のスパイスやハーブを使うかわりに、手っ取り早くて安い化学調味料（うま味調味料や粉末出汁など）を使っているレストランもあります。

オーガニックのハーブやスパイスを活用すれば、化学物質を調味料として加える必要なんてまったくありません。


出汁だって、ちゃんととるのが面倒なのであれば、粉末になっているだけの鰹節や昆布を活用すれば簡単です。
酵母エキスや化学調味料（グルタミン酸ナトリウム（味の素））が配合されている粉末出汁を使う必要なんてないんですよ。

酵母エキスは、日本では主にビール酵母から抽出されるエキスのことで、
酵母の発酵作用でできる醤油やお酒などと同じグループに分類されるので、添加物として扱われていません。

なので、「無添加」と書かれているものにも入っていることがあります。
酵母エキスは、その抽出方法によって安全性が分かれます。

自己消化法は安全です。
加水分解法の場合は塩酸や水酸化ナトリウムが使用されるので、農薬と同じで、微量に残留している可能性を否定できません。

抽出法が明記されていない場合は、大抵、加水分解法だと思って良いと思います。

参考：『キッチンを薬局に！　ハーブ＆スパイスの使い方 – 基礎』

シンプルクッキングの勧め

ここまで読んで、やっぱりお料理は面倒だと思った方もいらっしゃるかもしれませんね。

確かに、料理には時間が必要です。
食材を買い揃えるなどの計画も必要です。


でもその時間は無駄な時間なのではなく、マインドフルネスの実践の時間であり、
家族や大切な人達との関係を良好にしてくれる大切な時間であり、私達の心と体を健康ししてくれる大切な時間なのだと私は思うのです。

それに、お料理はシンプルでOK。

三ツ星フレンチシェフの松嶋啓介氏も、「きらきらご飯を作る女性は結婚できない」とおっしゃってます。（参考：『男が拒絶するキラキラご飯』）

だから、肩の力を抜いて、料理すればいいんです。

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参照：
『お料理をしよう！シンプルクッキング – ステップ1』
『お料理をしよう！シンプルクッキング – ステップ２』
『お料理をしよう！シンプルクッキング – ステップ３』
『お料理をしよう！シンプルクッキング – ステップ４』

こちらも参考になります。　『マイケル・ポーラン流料理の基本ルール』
参考文献：

• “Correlations between family meals and psychosocial well-being among adolescents”, Eisenberg ME, Olson RE, Neumark-Sztainer D, Story M, Bearinger LH, Arch Pediatr Adolesc Med. 2004 Aug;158(8):792-6.
• “Family meal patterns: associations with sociodemographic characteristics and improved dietary intake among adolescents”, Neumark-Sztainer D, Hannan PJ, Story M, Croll J, Perry C, J Am Diet Assoc. 2003 Mar;103(3):317-22