鮮やかなスパイスは女性の嬉しい味方!東洋医学の視点から見た、ターメリックやサフランの体の不調を整える驚くべき効能とは?使い分けポイントとレシピを紹介!
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サフランとターメリック、同じ黄色でも効能は違う。それぞれ女性に嬉しい成分が!
黄色いごはんといえば、皆さんは何をイメージしますか?
多くの人はスペイン料理のパエリア、カレーなどに使われるターメリックライスを思い浮かぶのでは?
この2つの黄色いごはん、見た目はとても似ていますが、使われているスパイスは違います。
パエリア
料理やスパイスに詳しい人は、もちろんご存知だと思いますが、
パエリアによく使われているのはサフラン、
ターメリックライスやカレーによく使われているのはターメリックというそれぞれ違うスパイスです。
値段も違えば、効能や味、料理の使い方だって違ってきます。
もしかすると、レシピにそれぞれスパイスが書いてあるので、あまり知らないけど使っている、という人も。
実はこの2つのスパイスは、インドでは伝統医療のアーユルヴェーダ、中国の中医学において古来よりずっと使われてきた貴重な生薬たちでもあります。
そして、
美容や女性特有のトラブルに嬉しい作用がいっぱい!
・それぞれどのような成分が含まれているの?
・効能にどのような違いがあるの?
・お値段はサフランが2倍ほど高いけど、サフランのほうが良いの?
・どう使い分けて、料理すれば良いの?
ターメリックライス
この2つのスパイスを使うと、華やかな黄色が色味のアクセントして食卓を彩りをもたせてくれますよね。
あまり料理が得意じゃなくても、なんだか料理上手に見えたり。
私もホームパーティーやちょっとしたイベントレシピには、上手く取り入れています。
うまく使いこなし見た目も美しく、そして健康的な食卓にしたいですよね。
美味しさ、栄養価、見た目のバランスは難しい……薬膳料理は体のバランスを整えること
話は少し逸れますが、料理を作るとき、何を重視し、基準に考えますか?
私たちにとって食事は、一番は体にとって必要な栄養素を取り入れる、エネルギーを確保するための行動ですよね。
その中で、それぞれの食材の効能、素材の持つ味、栄養バランスを考えたり。
どんなにバランスのとれた完璧なレシピでも、元の素材が農薬や大気汚染などの影響を大きく受けたものだと、
せっかくのレシピが台無しになってしまったり。そのためには、食材の育った環境、品質をしっかりと見極めること、私たちの選択が大切になってきます。
そういう意味では何よりも大切なのは素材とも言えますが、薬膳料理の場合は、食事療法で体のバランスを整えることに重きを置いています。
足りないものは補う、多くなりすぎているものは瀉(しゃ)※1する。
そのために、弁証法と呼ばれる東洋医学的な診断でしっかりと体質に合わせたオーダーメイド型のレシピが必要になってきます。なので、彩りが足りないからといって、冷蔵庫に余っている野菜を何でも、ぽいぽいっと足してしまうとバランスが傾いてしまうこともあります。
私は薬膳料理をはじめて、今までの人生で食べたことのない食材や生薬の組み合わせを国内外で色々と食べてきました。
正直、これは薬としては飲めるかもしれないけど、食事としては辛いな……と、
体が拒絶してしまうものもありました。それは文化的に食べてこなかったということ、もしくはその食事の中に入っている生薬を体が欲していなかった可能性もあります。
どんなに体に良くても、まずく感じては楽しめない食事
漢方などでよく言われることですが、
体が必要としている生薬に対しては、生薬の味や匂いに体が拒絶反応を示すことが少なく、逆に拒絶反応が大きいものは自分にとって必要ない場合もあるということ。
言い換えると、10代の若い女性が、婦人科系の漢方の匂いをくさ〜い、嫌だ〜と感じる人が多いのは、まだまだ体にとって必要じゃないということです。
年齢を重ねるほど、婦人科系や腎を養う生薬に対して、嫌悪感がなくなるのは、体が欲している証拠でもあります。
また、生薬独特の匂いや味には相性もありますよね。本当に必要な生薬なら、無理して食事として口から入れずに漢方として飲めば良いと思います。私自身、どんなに体に良く、効能があると言われても、まずい、と自分が感じたら食事としては続けるのは難しいと思っています。
そして、目からの刺激は食欲につながりますよね。
逆を言えば、見た目がどんなに良くても体にとって必要としていない食事は良しとなり得ません。
美味しさ、栄養価、見た目のバランスを全て整えるレシピは、簡単なようで意外と難しいものです。
全てを完璧に整えるのは難しくても、一つのレシピの中で体にとって嬉しい効能があるものを美味しく、見た目も良くできると良いですよね。
※1瀉(しゃ)するとは、余分なものを抑えたりする意味で使われます。
価格も違えば、効能だって違うサフランとターメリック
では、本題のサフランとターメリックのお話です。
この2つのスパイス、漢方など生薬として扱われる場合は、
サフランは番紅花(ばんこうか)、ターメリックはウコンとして扱われます。
ウコンに関しては、あとのウコン紹介の際にもお伝えしますが、
中国で生薬として使われてきた鬱金(ウコン)と姜黄(ウコン)は少し違うので、海外で購入される場合などは注意が必要です。
漢方や健康食品としても扱われますが、日本では食品に分類されているので、もちろん一般のスーパーではスパイスとして販売されていますよね。普段使われている方ならご存知だと思いますが、この2つお値段も全然違います。
グラムあたりの価格だけだと、サフランはターメリックよりお高く、とても高価なスパイスです。
色味だけをつけるなら、ターメリックでもいいじゃない。と思う人もいるかもしれませんが、成分も違えば、効能も違います。
サフランは婦人科系のトラブルに万能選手!
まずはサフランですが、「本草綱目」と呼ばれる、中医学の著名な書物に「番紅花」として初めて中国に紹介されてきました。
現代ではサフランとして一般的には知られていますよね。
独特の香りと鮮やかな色味を持つことから、私たちの知るように料理の色づけや染料にも使われています。
そして、はじめて目にした人が驚くのが、そのお値段。
スーパーなど見ても、他のスパイスと比べてもお高く、ターメリックと比較すると約2倍ほどしますよね。
実は、サフランは世界一高価なスパイスとも言われるほど、高級なものなんです。
なぜ、こんなにも高価かというと、一つの花からほんの少ししかとれず、1g採取するには60~70の花が必要となるからなんです。もともと数が少ないうえに、しかも花を摘み取るのは手作業で手間がかかるので、その分価格が高くなってしまいます。
高価でも使いたくなる!女性に嬉しいサフランの成分たち
サフランの婦人病トラブルに嬉しい効果!
サフランは、昔から中医学では血の巡りを良くする、婦人科系全般に良い、特効薬として使われてきました。
この血の巡りをよくする血行促進作用は、婦人科系に多い瘀血(おけつ)と呼ばれる症状の改善に期待ができます。
この瘀血の症状は、血が滞り、血の流れが悪くなり、よどんだ状態。
なので、酸素や栄養を全身に上手く循環できずに、様々な婦人科系のトラブルを引き起こす要因にも。
そのため、
・更年期障害
・月経困難、無月経
・月経過多
・生理痛などの予防・改善
・冷え性
・内出血
などに効果が期待できるといわれ、体のなかで優先的に作用することから、漢方などでも主に婦人病の薬として使用されています。また、めまいや頭痛を改善したり、ストレスやイライラなどのPMSなどの気分が憂鬱な時や気持ちの高ぶりを沈める効果があるとされています。
まさに、婦人科系トラブルの万能選手!
でも大切なのは、起こしてから対処するのではなく、トラブルを起こさないように予防することです。血の巡りを良くして、このような症状を悩まないように少しづづでも取り入れたいですよね。
※ただし、子宮の動きを活発にする働きがあるため、妊娠中の女性は摂取量に注意が必要です。
妊婦さん・妊娠中のママの摂取は控えたほうが安心です。
サフランの記憶障害を改善する嬉しい効果!
サフランに含まれる、クロシンという成分には脳の海馬の神経細胞に作用し、記憶障害を改善する働きがあり、物忘れや認知症、うつ病の改善に対し効果が期待できるといわれています。
漢方でも、昔から物忘れや認知症などに使用されてきました。
超高齢化社会に突入した今、男性よりも平均寿命の長い女性の脳活性化は、いつまでも女性が美しくい続けるためにも重要なことになってきますよね。
アンチエイジングやガン予防に万能なターメリック!
ターメリックとウコンは同じ?春ウコンと秋ウコン?
続いては、ターメリックについてですが、まずはよく疑問に上がるこのトピック。
ターメリックはウコンと一緒なのか?ということ。
ターメリックは、ショウガ科ウコン属の多年草の地下茎を乾燥させて作るスパイスです。
そのため、ウコンとも呼ばれます。【学名:Curcuma longa、 英名:turmeric】
中国で使われてきた、鬱金と姜黄(ウコン)は、効能も作用も違うので注意が必要です。
日本で使われるウコンは、体を温める性質のある姜黄(ウコン)のほうで血の巡りを良くしたり、止痛効果が期待でき、関節痛にも良いとされています。
そして、本題のターメリックはウコンについてですが、ウコンには春ウコンと秋ウコンがあり、
春ウコン(ワイルド・ターメリック)は、特徴として、口に入れると、強い苦味と辛さがあり、食用には不向きなので、健康食品や栄養ドリンクとして使われています。
一方、秋ウコン(ターメリック)は、苦みが少なく色がオレンジ色に近く、食用のカレー(カレー粉やたくあんなどの着色料の原料)としても使われます。
その他にも、ウコンには赤ウコンや紫ウコンなど様々な種類があります。
なので、一般的に私たちが食事で使用するのが、秋ウコンのターメリックとなります。
二日酔いや肝臓疲労に良いとされる効能は、春ウコンのほうが秋ウコンより強いことがわかってきているので、特効薬として使いたい場合は、ターメリックより、春ウコン(ワイルド・ターメリック)が配合されているドリンクなどで摂取した方が効果が期待できると考えられます。
料理などで効能を頂くなら、個人的にはスーパーで売っているターメリック=ウコンとして考え、
味の面でも美味しく頂けるので、問題ないのではないかと思っています。
肝臓だけじゃない、美容や生活習慣病にも効果できる成分
このターメリックは、クルクミンという成分を多く含んでいます。
クルクミンにも、ウコン同様にもちろん肝機能を改善する効果が期待できますが、なんといってもビタミン群や葉酸・鉄、カルシウムなど、女性に嬉しい栄養素がたくさん含まれているんです。
ビタミンCが美容に良いのは勿論のことですが、その他のビタミン群も揃って含まれているので、
効率よくビタミンを摂取することができます。効率よく摂取できることで、抗酸化作用が期待でき、肌を美しく保ちやすくなります。
それ以外にも、
胆汁の分泌を促進するするターメロン、高脂血症に有効なα―クルクメンは、血の巡りを良くすることで、心筋梗塞や動脈硬化等、血液の病気の予防や改善。
生活習慣病の代表であるメタボリックシンドロームの改善にも。
また、抗がん作用を持つクルクモールなどが含まれるので、皮膚ガンや乳がん等、あらゆるガンの予防や改善する効果を発揮します。
もちろん、血の巡りを良くすることで、婦人科系トラブルの月経痛の改善も期待できます。
美容と健康に良いウコンは、まさに女性の強い味方といえますね。
サフランとターメリックをうまく使い分けるポイントは?
では、どのようなケースで使い分けをすれば良いのでしょうか?2つのスパイス、効能を理解できたら、味の違いもちゃんと理解して使っていきたいですよね。
それぞれの持つ風味と香りを生かそう!
サフランの特徴は、その高貴な香りです。しかし、この香りはときとして他の料理に影響もあります。それに比べて、ターメリックはサフランに比べると比較的香りは弱いです。
その成分を利用して、たくあん、マスタードなど着色料としても使われています。
サフランはその高貴な香りを生かしてパエリア、スープなど単品での料理の香り付けにぴったり!
高価なぶん、その香りを効能をごはんやスープの1滴まで味わい尽くしたいですよね。
サフランスープ
一方、ターメリックの爽やかな風味を引き出すターメリックライスは、他の料理との相性が良いので、カレーだけでなく、野菜料理をはじめとする様々な主菜にも合います。
お米を炊くときに、ターメリックとバター(好みにより)、塩を一緒に入れるだけで、簡単に作れるのも魅力ですよね。
ターメリックライスプレート
おすすめドリンク&スープ
これをレシピにして良いのかと思うほどとっても簡単です。貴婦人が飲むサフランティー
レシピ
・サフラン:4〜6本
・水:1カップ
・陳皮、乾姜、蜂蜜、バニラエッセンスなど(お好みで)
作り方
1.サフランを保温カップに入れ、お湯を入れる
2.3分ほど蒸らす
そのままで飲みづらいな、と思ったらお好みで蜂蜜などブレンドしてみてください。
私は気分に合わせてバニラエッセンスを足したり、陳腐やゆずの皮を入れ香りを楽しんだりしています。
朝からイライラするときなど、おすすめです。
※ただし、子宮の動きを活発にする働きがあるため、妊娠中の女性は摂取量に注意が必要です。
妊婦さん・妊娠中のママは飲むのを控えたほうが安心です。
スパイスの効能を理解するだけで食卓が変わる!
サフランは、血の巡りを良くすることで、鎮痛作用や婦人科系全般に期待できる血の万能選手。
そして、認知症や記憶障害を予防できる、健康寿命を延ばすことに期待ができます。
一方、ターメリックは、ビタミン群や葉酸・鉄、カルシウムなどサプリメント的な要素もあり美容によく、肝臓をケアする生活習慣病やがんなどへのオールマイティ選手。
どちらも女性にとっては嬉しい成分が配合されていますが、同じ黄色でも期待できる効能は違うのがわかって頂けたでしょうか。
インスタ映えが流行語になるくらい、見た目が重視される今。
見た目だけじゃないのは当たり前。
しかし、成分や期待できる効能は大切でも、まずくては食も進みませんよね。
目から脳に伝わることで湧き上がる食欲もぜひ大切にして貰いたいです!
美味しさ、栄養価、見た目、体の傾きを整えること、全てバランスです。
もしも色どりを考えるときは、
今日の体の調子はどんな感じかな?
どっちの効能を頂こうかな?
自分以外にも誰が食べるかな?
それによって、使い分けることもできますよね。
少し頭の片隅に入れているだけで、今まで以上に体に嬉しい変化が訪れる、生活の+αに繋がりますように。
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