偽物のオリーブが出回る日本の市場。本物のオリーブオイルはスーパーでも見つかるの?正しい市販オリーブオイルの選び方。
体に良い油として有名で、日本にもも浸透しているオリーブオイル。
ただ美味しいだけではなく、古来から受け継がれてきた健康にも寄与する自然の恵みですよね。特にエキストラヴァージンオリーブオイルは医療業界でも注目される貴重なオイルです。
しかし日本では質を疑いたくなるような、まがいものも多く出回っているのが現状であることは
IN YOUの読者であればすでにご存知だと思います。
「エキストラバージンオリーブオイル」の嘘。あなたが口にしているのは「本物」ですか。それとも「偽物」ですか。
体にいい安全な油の選び方と体に悪い油の見分け方。オリーブオイルや、植物油を選ぶ時にチェックすべきこと。偽物だらけ!?まがいものがあふれる日本オリーブオイル市場
日本の市場には偽物のエキストラヴァージンオリーブオイルが出回っている理由は、IOC(国際オリーブ協会)に加盟せずJAS規格で区分しているからです。
本場のイタリアですら偽装があるのに、なにも規制がない日本で偽物が横行するのは当たり前ともいえます。
日本に出回るオリーブオイルの約8割以上は偽物という衝撃の事実
IOCでは色・香りのよさに加えて酸度が0.8%以下であるなどの基準を設けて品質を保つように規制があります。
しかし、日本はIOCに加入していないためJAS規格での酸度2.0%以下であればエクストラヴァージンオリーブオイルの表示が可能、
それ以外はピュアオリーブオイルに分類されるため、偽物が出回りやすいのです。
日本オリーブオイルソムリエ協会の多田俊哉氏はその著書、「そのオリーブオイルは偽物です」で、
日本に流通する8割が偽物だとしています。
https://www.shogakukan.co.jp/books/09310847
まずは農薬の問題です。
低価格なオリーブオイルにはコストカットのために化学肥料や農薬をふんだんに使用されているものもありますが、恐ろしいことに圧搾された際、この残留農薬がオイルに溶け出てしまっている可能性が高いのです。
また、使用されるオリーブの実自体に傷が入っていたり、収穫から期間が空いた状態の悪いオリーブを使用していたり、
高温加熱によって酸化していたりと非常に劣悪な環境で生産されていることも多いという現実があります。
更には、低品質なオリーブオイルに薬品を使って大量生産された粗悪な大豆油などの植物油を混ぜたり、着色料をしている悪質な業者もいます。
加えて、加工食品の最終工程を行った国を産地とするルールが適用されるため、最終工程のボトリングをしたイタリア産として販売できるという抜け穴があります。
これにより、目を疑いたくなるような品質の商品が溢れかえっており、なるべく安全なものを選びたい消費者にとっては最悪の状況です。
本来のオリーブオイルは、治療にすら使用される
しかし本物のオリーブオイルさえ選べばその効果は私がオリーブオイルの凄さを知ったのは、
栄養士の専門学校に通っていた際に授業で観たロレンツォのオイルという映画でした。
実話を基にした映画で、5歳の息子、ロレンツォが難病である副腎伯質ジストロフィー・ADLに罹りそれを自分たちで必死に治そうとする感動の大作です。
医師によって余命2年を宣告されたロレンツォを、医学の知識がないなか必死に治療法を探すため図書館で文献を探す両親は、
研究を重ねてオレイン酸の投与での治療にたどり着きます。
そこで用いられたのがオリーブオイルでした。
その後、オレイン酸だけでは不足だと菜種油からのエルカ酸も治療に追加され初動の遅れから劇的な回復は無かったものの簡単な意思疎通や絵本や音楽を楽しむまでにロレンツォは回復し、30年生涯を全うしました。
参考:特定非営利活動法人ADLの未来を考える会
http://ald-family.com/?page_id=4488
この映画を観たとき、医師でも救えない命を親の愛が救うということ、
食は命の根源であることに非常に感銘を受け、オリーブオイルや脂質の持つ力にとても興味をもちました。
やっぱりすごい!オリーブオイルの持つ力
野生種は5000年前~6000年前と古代から栽培されてきたオリーブオイルは、地中海食沿岸の人々の暮らしになじみ健康にも寄与してきたとされます。
1985年にアメリカミネソタ大学のアンセル・キース博士がアメリカ、フィンランド、日本、オランダ、イタリア、ユーゴスラビア、ギリシャの7カ国を行った疫学調査では、地中海沿岸の国は血中コレステロールが低く、冠動脈疾患が少ないと報告したことから不飽和脂肪酸が豊富なオリーブオイルを使用する地中海食が注目されました。
https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/shokuhin-seibun/chichukaishoku-tokucho.html
短時間でがん細胞も死滅!?驚異のパワー
2015年のアメリカの研究グループが、エクストラヴァージンオリーブオイルに含まれるオレオカンタールという成分に抗がん作用があると発表しました。ポリフェノールの一種であるオレオカンタールががん細胞のリソソーム膜を破壊したためと推察され、がん細胞にオレオカンタールを塗布して30分~1時間でがん細胞が死滅したとあります。
引用:医療法人輝鳳会ホームページ
また、オリーブオイルの主成分は一価不飽和脂肪酸のオレイン酸で70%を占めており、酸化しにくい性質を持ち、LDLコレステロールを酸化防止で減らすほか動脈硬化や心疾患、冠動脈疾患の予防や抗炎症・抗菌作用や老化防止作用や腸の働きを改善する働きがあるなど、女性にとっても嬉しい効果が沢山あるとされます。
本物のオリーブオイルはスーパーでも見つかるの?正しい市販オリーブオイルの選び方。
オリーブオイルを見極めるための方法
健康効果が高いエクストラヴァージンオリーブオイルは貴重な存在なだけに、粗悪なまがいものも多く出回り一見見分けがつかないものもあります。
スーパーで買い物をされる方の中には本物のオリーブオイルはスーパーでも見つかるのか?と思われている方も多いと思いますが、
結論から言うとこだわったオーガニック・スーパーや、高級商品も扱う専門スーパーではない限り、ラインナップも限られていますし、質の高いものを見つけることは難しいと言えます。
それでは、そんななかホンモノを見極めるにはどうすればいいのでしょうか。
オーガニック認証マークのついたものを選ぶ
農薬や化学肥料はオリーブの実を圧搾する際に油に溶け出てしまいます。劣悪な生産環境で生産している業者は、農薬や化学肥料で手間とコストをかけず生産することもあるので、
品質を見極めるうえでオーガニック認証マークは大事です。
また、IOCのでは、オリーブオイルを作る際にオリーブの実からのみ採油され、溶剤の使用、再エステル化の処理を一切行わないもの、という基準があります。
更に、エクストラヴァーンオリーブオイルは酸度が0.8&以下とし、品質を守っています。
オーガニック認証とIOC規格を遵守したオイルを選ぶことが第一と言えます。
遮光性の高い濃い色に入ったボトルのものを選ぶ
エクストラヴァージンオリーブオイルの緑や黄色は緑要素であり、光合成で酸化物を発生させヒドロペルオキシドという過酸化物質を生成してしまう場合もあります。過酸化物質は活性酸素など発がん性物質の生成を誘発するとされており、このためボトルの色は太陽光や蛍光灯といった人工の光も遮る必要があります。
品質が劣化したものは避けるため、透明や色が薄いボトルに入ったものは購入を控えましょう。
コールドプレス製法で作られたものを選ぶ
オリーブオイルを生産する際、オリーブの実をすりつぶす摩擦熱や遠心分離機にかけた際の熱で油が酸化する恐れがあります。特にコストをかけず大量生産した業者は高温で生産するところも在るようです。
酸化した油は発がん性物質生成を誘発する活性酸素を生み出す危険性があります。
30℃以下のコールドプレス、つまり低温圧搾製法で時間をかけながらじっくり製造された油はその心配がありません。
偽物にさよなら!ホンモノの恵みを手に入れるために
高品質で様々な恩恵をもたらしてくれるオリーブオイル。
とくにエクストラヴァージンオリーブオイルのすばらしさは目を見張るものがあります。
それだけに、IOC非加盟国で在ることでオリーブオイルの規定はほぼあってないようなもの。
添加物や農薬が溢れている日本では、食べるに値する本物のオリーブオイルは稀有です。
本当に信頼できる購入先を見つけることは勿論、スーパーで安価で扱われているからといって安易に選ばないことをお勧めします。
安心できるお気に入りのオイルが見つかりますように。
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