料理だけじゃない！イタリア人のオリーブオイル驚きの使い方７選

イタリアの家庭に絶対あるものの1つといえば
「エキストラバージンオリーブオイル」です。

イタリア料理とエキストラバージンオリーブオイルとは、
切り離すことができません。

しかし、エキストラバージンオリーブオイルが活躍する場は
キッチンや食卓だけとは限らないんです！

今回は、オリーブオイルの本場イタリアの人々が、
日常的にどのような場面でオリーブオイルを活用しているかご紹介いたします。

オリーブとイタリアの長い歴史

旧約聖書に記されたノアの箱舟で、
大洪水が収まった後に鳩が運んできた枝がオリーブ。

平和と繁栄の象徴であるオリーブは、
食材として、木材として、長きにわたりイタリアで大きな役割を担ってきました。

紀元1世紀に『農業論』を執筆したルシウス・コルメッラが
「オリーブは他のどの木よりも重要である」と述べているほど。

ローマ帝国時代から大事にされてきたオリーブの木は、
低温には弱いものの、多様な環境に適応できることから、
イタリアの広い地域で目にすることができます。

オリーブオイルにこだわるイタリア人

イタリアは、平均40万トンものオリーブオイルを輸出しており、
これはEU圏においてスペインに次いで2位。

しかし、消費量に関しては世界一の国です。

それゆえ、イタリア人はオリーブオイルに非常にこだわります。

彼らが選ぶのは、当然ながら「エキストラバージンオリーブオイル」。
化学的な処理を一切行わず、オリーブの果実を圧力によって搾って濾過したオイルです。

エキストラバージンオリーブオイルとラベルを付けるためには、
酸度が0.8以下で、人間の感覚を用いて行われる
官能検査（パネルテスト）をパスしなくてはなりません。

イタリア人は全てのお料理、そして時にはお菓子作りにも、
厳しい基準をパスしたこだわりのエキストラバージンオリーブオイルを使います。

エキストラバージンオリーブオイルの成分と効能

健康的な食事として世界中で広く認知されている
「地中海式ダイエット」は、
心筋梗塞や脳卒中の予防、認知症予防、肥満予防などに良いと言われています。

地中海式ダイエットにおいて大きな役割を担っている
エキストラバージンオリーブオイルも、
こうした効果に大きく貢献しています。

エキストラバージンオリーブオイルには、
コレステロールを減らす作用を持つオレイン酸が豊富。

オレイン酸は、動脈硬化や高血圧の原因となる
悪玉（LDL）コレステロールを抑制・調整し、
動脈硬化のリスクを減少させます。

また、エキストラバージンオリーブオイルには、
ビタミンEとA、フェノール化合物、コエンザイムQなどの
抗酸化物質も豊富に含まれています。

これらはすべて、
紫外線、放射線、大気汚染、たばこ、薬剤、
酸化された物質の摂取、過度な運動などで引き起こされ、
徐々に蓄積されていく酸化ストレス（生体に有害な作用）に抗う効果があります。

加齢と酸化ストレスは見過ごせない関係。

抗酸化物質は体内でも生成されますが、
年を重ねるとともに減少していくため、
食事からの摂取も勧められます。


日本であまり知られていないのが、
イタリアではオリーブオイルから作られた
デオドラントスプレーやデオドラントスティックが売られていること。

エキストラバージンオリーブオイルに含まれる
ポリフェノールの殺菌作用により、消臭効果が期待されます。

（参考「L’olio extravergine di oliva（シチリア州公式サイト）」、「e-ヘルスネット（厚生労働省）」）

お料理以外にもエキストラバージンオリーブオイルを！

かつて薬が手に入りにくかった時代の話。

イタリアでは、耳が痛む時に、
温めたエキストラバージンオリーブオイルを
耳の中に垂らしていたとのこと。

さすがに現代ではこのような使い方はされませんが、
オリーブオイルは「おばあちゃんの知恵袋」にもよく出てくるアイテム。

さて、それでは今どきのイタリア人は
何にオリーブオイルを使っているのでしょうか。

※以下は、質の良いエキストラバージンオリーブオイルを使用することが重要です。これをお忘れなく！

オリーブオイルは美容対策にもおすすめ！

乾燥肌に

お日様が大好きなイタリア人。
当然ながら肌は乾燥してしまいます。

夜の洗顔後、化粧水をつけたら、
メイク用コットンに少量エキストラバージンオリーブオイルをしみこませ、
顔をサッと撫でるようにつけます。

オイルのベタベタが気になるようなら、
その後にティッシュオフを。

また、化粧を落とす際にも、
メイク用コットンに少量垂らしてふき取ってから洗顔。

肌の汚れを落とし、栄養を与えます。

地肌をすっきりさせたい時に

なんとなく頭皮が重たく感じる時も、
エキストラバージンオリーブオイルの出番です。

少量のオイルを頭皮につけ、軽くマッサージをしてから、
いつも通りシャンプーをすると、頭がすっきりと軽くなります。

フケが気になる時もオイルマッサージの後で洗髪をします。

パサつく髪の毛に

毛先のパサつきにお悩みの方にはこれ。

少量のオイル（小さじ1杯程度）を指先で髪の毛先から広げていきます。

30分間待ってからシャンプーを。
その間に湯船につかってもいいですね。

ハンドケアにも

オイル1滴にレモン汁（無農薬がベスト）を少量垂らしたものを混ぜ、
手に馴染ませます。

夜寝る前の習慣にすると、朝起きたときには手がすべすべに。

日常生活にも大活躍するオリーブオイル

不快なにおいを一掃

天然成分100％のオリーブオイルを使って、
家の中の嫌なにおいを解消しましょう。

先ずはキッチン。
シンクの掃除をした後で排水溝に数滴たらすと、
悪臭を取り除くことができます。
お好みでアロマオイルを混ぜてもOK。

また、アロマポットにオリーブオイルを垂らしておくと、
お部屋の不快なにおいを消し去ることができます。

観葉植物やお花を飾ったら

鉢植えの植物に水をやる際、栄養を与え、
害虫を寄せ付けないようお水にオリーブオイルを数滴たらします。

切り花をいける際には、お水につける前、
切り口にほんの少しオリーブオイルを塗ります。

こうすることで、より長くお花を楽しむことができます。

これもバクテリアを殺すポリフェノールの働きを見込んでのことです。

家具のつや出しに

無垢材の家具につやが無くなったと感じたら、
オリーブオイルで元の輝きを取り戻しましょう。

乾いた布に少量のオリーブオイルをつけてサッと拭き、
もう一度乾いた布でこすります。

ただし、アンティークの家具など、
材質によってはダメージとなる場合もあります。
ご注意ください。

エキストラバージンオリーブオイルを最大限活用するために

上記でご紹介した以外にも、
私がまだ試せていない使用法がたくさんあります。

いずれにしても大切なのは、
質の良いエキストラバージンオリーブオイルを使用すること。

エキストラバージンオリーブオイルと書かれていても、
残念ながら質の悪いものも数多く売られています。

しかし、それを見極めるのは至難の業。

イタリアでは、オリーブオイルを作っている友人知人から
直接購入するといった手段もありますが、
日本ではなかなかそういった機会はないでしょう。

信頼できる生産者、販売店を見つけ出す力が必要になります。

また、高品質のエキストラバージンオリーブオイルを手に入れたら、
冷暗所に保管することをお忘れなく。

100％天然成分のエキストラバージンオリーブオイルで、
より気軽にナチュラルな生活を楽しみましょう。

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