腸内環境を良くする食べ物は何?腸内フローラはあなたの健康を大きく左右する重要な要素です。
皆さんは腸内フローラという言葉はもう聞いたことがありますか?
最近、TVでも話題になっている「腸内フローラ(腸内細菌叢)」の働きがかなりはっきりわかってきました。あなたの状態によっては、健康に有効にも不利にも働き、悪玉菌が優勢になると病的状態を惹き起こし
生涯にわたって種々の疾患の原因となる一方、善玉菌が優勢に働けば、
疾患の予防、健康維持・増進につながることもわかってきました。
どんな細菌が腸内フローラ(腸内細菌叢)になるの?
ヒトや動物は、通常無菌の状態で分娩されます。まもなく微生物(細菌)の汚染を受け、その後一生密接な関係を保ちながら過ごすことになります。
そのうち特定の細菌は長期間にわたって腸内に住むつく常在菌と入れ代わる一過性菌が登場してきます。
このような腸内に棲息している細菌群を腸内細菌叢=腸内フローラと言います。
小腸と大腸
小腸
食べ物を消化するのは胃、吸収するのは小腸です。
その小腸の壁には、絨毛という1mm位の突起が300万本もあります。
小腸は7m位(日本人の場合)の長さですが、この絨毛がある小腸壁を引き延ばすと
テニスコート一面分以上の面積になり、とても大切な器官だとわかります。
この絨毛には、栄養吸収細胞がびっしりとくっついています。
栄養吸収細胞の表面には、微絨毛という突起があり、腸内細菌の力を借りて栄養素を吸収します。
栄養素を吸収しなければ、生きていく事ができません。
私達が生きているのは、この腸の働き=腸能力のおかげなのです。
しかし、現在の食事は、偏った場合が多く、正常に吸収されなくなってきています。
また、不要な成分を多く含む(食品添加物など)食べ物によって、腸能力が低下しているとも言われています。
(小冊子「食べ物があなたを作っている!」より)
大腸
大腸は、長さ1.5m位、テニスコート半面と小腸より短く面積も小さいですが、大腸がん、大腸ポリープ、大腸炎、潰瘍性大腸炎など大腸に関係する病名を聞くことが多くなりました。
これは小腸が免疫力を活性化する機能を持っていることに対して、
大腸が便と腸内細菌の溜まり場なっていることが深く関係しています。
すなわち大腸が正常に働いていないと、腸内細菌によって腐敗が発生します。
するとその腐敗物質が有害物質に変化して、腸壁を介して吸収されて病気の原因となる可能性があります。
すなわち大腸は、健康と深い関りを持つことになります。
腸内フローラが悪いとどうなる?
では私たちの腸内フローラが悪くなるとどうなってしまうのでしょうか?腸内フローラが悪いと
免疫力の低下
肌荒れ
便秘・下痢
自律神経の乱れ
老化の促進
うつ症状
オナラがよく出る、臭い
睡眠障害
など、あらゆる不調の原因の引き金となります。腸内細菌の働き
腸内環境が整えば、「善玉菌」も「悪玉菌」「日和見菌」も総動員して思いもよらないイイ働きをしてくれます。免疫力を高める
肥満や動脈硬化、インスリン抵抗性を抑える
炎症や化膿性変化を抑える
脳機能を向上させて情緒を安定化する
病原体の侵入を防ぎ排除する
ビタミン・タンパク質・アミノ酸・ホルモンを合成する
酵素を分泌する
腸の蠕動運動を活発化する
いいことづくめですね。腸内細菌の「善玉菌」と「悪玉菌」
悪玉菌は食中毒予防をしていた?!
健康な人の腸内細菌のバランスは、一般的に善玉菌(~15%)、悪玉菌(~5%)になっています。
残りの約80%は「日和見菌」という良い働きも悪い働きもする細菌です。
善玉菌が優勢になれば良い働きを、
悪玉菌が優勢になれば悪い働きをする優柔不断の細菌群なのです。
大腸の腸内細菌の重さは1.0~1.5kg、種類は100種類以上、その数は100~1000兆個。
この「善玉菌」の代表格は、ビフィズス菌や乳酸菌、
「悪玉菌」はクロストリジウム・腸球菌・連鎖球菌・大腸菌、
「日和見菌」はバクテロイデスなどです。
このように便宜上3つに分類されてきましたが、
腸内環境が良ければ有益に悪玉菌や日和見菌も働くこともわかっています。
例えば、悪玉菌としてよく知られている大腸菌もO-157やO-111などの病原性大腸菌が侵入してくると
その増殖を防ぎ、食中毒予防になっている事もわかってきたのです。
善玉菌が活発に働くためには、悪玉菌ゼロにするのではなく、
ある程度の悪玉菌の存在は必要とも言われています。
腸内環境を整えるために
腸内環境を整えるために必要な、プロバイオティックスとプレバイオティックスというものがあります。しかし、これらが活性化するためのいくつかの条件があるので、ご紹介をしておきましょう。
プロバイオティックスの条件
乳酸菌やビフィズス菌などの生きた微生物のことです。最近は「善玉菌を増やす食品」の総称として使われることが多くなりました。
安全性が確保されている
宿主の腸内細菌であること
胃酸や胆汁酸にも耐え、生きたまま腸内に到達できること
大腸でも生き続けることができること
明らかな効果が発揮できること
有効菌数が摂取できること
このような条件を満たす必要があるんですね。一般的にヨーグルトなどに含まれる乳酸菌やビフィズス菌は、消化でほとんど死滅し、
また腸内に生きたまま届いたとしても長く滞在することができず、
数日で排出されることがわかってきました。
そして、腸内細菌の種類やバランスも人によって異なっているために、
効果的な菌とそうでない菌も存在します。
プロバイオティックスの条件
腸内細菌の働きを助ける物資のことで、いわゆる宿主が持っている腸内細菌のエサです。消化管上部で分解・吸収されない
腸内の有益な細菌のエサになり、これらを増やす(悪玉菌は増やさない)
大腸の腸内フローラを健康的なバランスに整え維持する
健康の増進や維持に役立つ
この条件を満たす成分で、消化されにくいオリゴ糖・食物繊維、特定細菌の産生物や菌体成分が該当します。
これからのプロバイオティックスに重要な成分って何?
赤澤菌(納豆菌類)からの生産物質からは、糖尿病や高血圧、関節痛の改善、
動脈硬化・心筋梗塞・脳梗塞などの原因となる血栓の溶解する効果(*1)、
そして様々な病気の要因となるメタボリックシンドロームの予防効果(*2)が確認されています。
また腸内細菌への影響やガン予防効果、アレルギー抑制効果の研究も進められています。
※1 J Thromb Thrombolysis DOI 10.1007/s11239-011-0552-2
※2 Journal of Nutritional Science(2013),vol.2,e37,page1-10
(引用 エンザミン研究所: http://enzamin.com/page/company.html)
腸内環境を整えるために
腸の動きがこれからの人生を健康に過ごすために大きく関わってきます。そんな腸の動きをより良くするために食べ物が重要です。
ただ腸内細菌は、食べ物を素材にしてビタミンや免疫物質などを作れるので
腸に必要な栄養素の考え方はありません。
大切なのは、善玉菌を優位に働かすための環境を与えることです。
そのために必要なのが「食物繊維」と「善玉菌」です。
食物繊維は、善玉菌が働くために必要なエネルギー源で、善玉菌のエサになります。
☆動画コンテンツIN YOU Tube『ドクターに訊く!毎日のパン食が危険な理由|小麦って良いの悪いの!?』
腸内フローラを活性化する食べ物
食物繊維を含む食品は多くありますが、より腸内細菌が好む食物繊維を含む食材や発酵食品を紹介します。わかめ
わかめだけでなく、昆布やメカブ、モズクなどの海藻は毎日食べましょう。海藻に含まれるフコダインには、抗ガン、コレステロール低下、血圧降下、抗ウィルスの各作用などが
健康を増進すると確認されています。
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ごぼう
食物繊維を多く含み、善玉菌のエサになります。この食物繊維を腸内細菌が発酵させ、短鎖脂肪酸など健康増進につながる成分を作り出します。
さらにごぼうには、土の中に居る土壌菌という日和見菌も摂取できる食材です。
きのこ
腸内フローラを活発にするために、積極的に摂りたい食材です。きのこはβグルカンを多く含み、このβグルカンには強力な抗酸化作用があります。
さらにきのこには、免疫賦活作用という免疫細胞を刺激して免疫力を強める働きがあります。
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にんにく
にんにくの特有の臭み成分(硫化アリル)には、抗ガン作用、抗菌作用、抗ウィルス作用の抗酸化作用で活性酸素を除去してくれます。
この活性酸素が腸内フローラを乱す原因ともなります。
さらにキャベツ、しょうが、セロリ、大豆なども抗酸化力が強いので積極的に食べましょう。
酢
お酢は、短鎖脂肪酸の一種の酢酸が多く含まれています。この短鎖脂肪酸は腸内細菌によって作られる天然のやせ薬とも言われています。
お酢があると腸内細菌は効率よく短鎖脂肪酸を作り、腸内環境を短時間で整えることができます。
たまねぎ
腸内細菌のエサになるオリゴ糖と水溶性食物繊維をバランスよく含みます。また活性酸素を除去能力が高い硫化アリルやグルタチオンの抗酸化物質も豊富に含みます。
ただ糖質が高いので、食べ過ぎにはご注意ください。
プロバイオティクス
プロバイオティクス(Probiotics)とは、人体に良い影響を与える微生物(善玉菌)、
または、それらを含む製品、食品のこと
であり、腸内環境を整えるためにオススメしたい最新アイテムです。
毎日の食生活で腸内環境を整えたい・・と思いたいところですが、食生活が乱れていたり、
動物性のものが中心になっていて便秘気味だったりする方はこういうものを活用しても良いでしょう。
オススメのプロバイオティクス
油
良質な油を摂るとアレルギー改善に効果があります。積極的に摂ってほしいのは、オメガ3系脂肪酸です。
代表的なものは、エゴマ油・亜麻仁油・クリルオイルなどですが、
日常的に摂取するのは難しいかもしれません。
このためにオメガ3系脂肪酸のサプリメント(オキアミ由来のDHA・EPA)を活用されても良いでしょう。
肉
お肉に含まれるたんぱく質は、私たちの身体にとって必須の栄養素です。たんぱく質が不足すると健康な身体を維持できません。週500g程度お肉を食べましょう。
ただ、食べ過ぎると悪玉菌の大腸菌を増やすことにもなり注意が必要です。
こんにゃく
水溶性食物繊維を豊富に含みますので、善玉菌を増やすには最適です。発酵食品
日本人の体質的に合う発酵食品は、味噌や納豆です。味噌は大豆から発酵させた調味料であり、豊富に善玉菌を含みます。
わかめなどの味噌汁は、特におすすめです。
腸内細菌に快適な環境を与えるために、増やせる食材を毎日食べて腸内フローラを活性化しましょう!!
☆動画コンテンツIN YOU Tube『良かれと思っていたが腸内環境が悪化する意外な食習慣と腸内環境を良くする方法』
自分の、腸内フローラ検査をする方法
自分のお腹にどんな腸内細菌がいるか検査できれば便利だと思いませんか?現状の健康度のチェックのために年々期待度が高まっています。
ヒトで確認されている腸内細菌は、人それぞれ持っている菌の種類やその組合せは異なっているわけです。
このことから腸内フローラは指紋と言われるほど、親や兄弟、
たとえ双子であっても個人を特定する可能性も含んでいます。
つまり、腸内フローラは、あなただけのオンリーワンなのです。
現状の遺伝子解析(DNA分析)
皆さんがよく聞かれる「検便」検査は、主に食中毒菌の検出に使われる手法です。これは、検査物の一部を培養(菌そのものを増殖)し、形成された菌体(コロニー)の特徴から推測し、
生化学的同定を行って判定します。
しかし、これでは、腸内全体の細菌をとらえる事ができません。
腸内フローラを検査するには、市販のキットを購入して検査する方法と病院で検査する方法があります。
この検査は、細菌の遺伝子を抽出し解析する方法です。ただ残念ながらどちらでされてもわかるのは、
限定的な腸内細菌種だけです。
おおまかな検査結果
一般に普及しつつある腸内フローラ検査は、善玉菌と悪玉菌の割合やビフィズ菌の割合・肥満菌(ファーミキューテス門)の比率などおおまかに分類された結果が報告されます。
この「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌」は便宜的に分類したにすぎません。
実際、腸内フローラはこんな簡単に分類できるほど単純ではないのです。
今後、技術が一段と進歩し詳細な結果を得られるように期待したいと思います。
現代医学の腸内フローラ検査は個人がやってもあまり意味がない?
一般人が知りたいことは別にある
例えば、あなたが腸内フローラを検査によって知りたいのは「あなたの腸内フローラと相性の良い発酵性食品は何?」
と具体的で健康に役立つ情報ですよね?でも、このような個人向けの情報は一切わからないのです。
あなたに合った対策は示されない
どんな結果が出たとしても、基本的に一般的な対策が示されます。例えば「悪玉菌の割合が多いです」の結果に対して、「食物繊維を多く摂り、糖分、
脂肪分の多い食事は控えましょう。発酵食品を食べましょう」など、
もうあなたが気づいている内容が返ってきます。
残念ながら個人に合った対策が示されるわけではないのです。
ですから現状の腸内フローラ検査は、あまり個人が受けても、
あっと驚くようなアドバイスはもらえないと思ってもいいでしょう。
最新の未公開腸内フローラ検査を受けてみました!
予防医学としての腸内フローラ検査が近い未来にできるようになるかも??
現状において一般的な腸内フローラ検査の活用意義は少ないかもしれません。しかし、腸内フローラは、もう一つの指紋と言われる位に個人を特定できる可能性を持っています。
これは将来、あなたが起こしうる疾患を特定できることを意味します。
すなわち、受験勉強の様に病気の「傾向と対策」ができるようになるのです。まだ研究段階ですが、私は最新の腸内フローラ検査を行いました。
この検査は、検出された細菌(100種類以上)の遺伝子を解析・分類し、
現在の健康度及び将来起こしうる疾患について詳細に説明されています。
結果では、私が過去たびたび起こしていた(今はありませんが)
風邪や多発した咳と関係するパラインフルエンザ菌が優位に検出されました。
さらに個人情報を元にこれからの具体的な対策方法も示されていました。
近い将来に実用化されますので、ぜひ検査なさってください。
ただ現段階では、研究中のためメーカーや報告内容を開示することはできません。
腸内細菌が持っている力は、現在行われている医療を革新的に飛躍させることができるとされています。
このために膨大な研究費が投入され、めまぐるしく進歩している分野です。
あなたも腸内フローラの力を上手に活用するために、
健康や美容、長寿について関心のある仲間=腸内会を作って
心豊かな素敵な人生を過ごしてみては?
今回ご紹介するのは、ブルガリアの1000m級のバルカン山脈で咲く
スノードロップ(マツユキソウ)の花弁から発見された
珍しい植物性乳酸菌のサプリメント。
この乳酸菌をオーガニックの人参で培養させた、
生きたまま腸まで届く乳酸菌です。
人参は、ブルガリアの農場でNON-GMO、農薬不使用で育てられ、
もちろん塩素洗浄もしていないもの。
原料は、このマツユキソウから生まれた乳酸菌とオーガニックの人参のみ。
市販のサプリメントとは違い、素材の由来が明記された、
オーガニック、ヴィーガン、無添加のシンプルな原料が使われたサプリメントです。
オーガニック食品やコスメをお得に買えるオーガニックストアIN YOU Market
IN YOU Market今すぐチェック!IN YOU厳選オーガニックアイテム
<1日200円の健康習慣!>ミネラルならこれ1つ。あなたの毎日が輝き始める無味無臭「飲むミネラル」 by Minery(ミネリー)カナダ原生林から誕生!重金属・農薬テスト済|たっぷり2.5-3.5ヶ月分でお得!【3個セット】
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コンブチャが腸内フローラにはいいのは事実。でも安易にダイエット目的で飲むべきでない理由。アレルギーが増加する現代人の腸内フローラを乱す意外な原因とは? 「噛む」ことがもたらす偉大な力と、腸内細菌の関係性。
体のSOSを見逃していませんか?「腸内細菌・腸内フローラ」のバランスがわかる、あなたの今の健康状態のチェック方法と見方とは。
出典:「Wikipedia 腸内細菌」https://ja.wikipedia.org/wiki/腸内細菌
『腸内細菌叢の検索手技I. 腸内細菌叢についての予備知識』
感染症学会 雑誌 第45巻 第9号 実験手技 シリーズ (5)
(理化学研究所 ・動物薬理研究室 ・主任研究員) 光岡 知足
『腸内フローラの研究と機能性食品』著者:光岡 知足
『ポケットアトラス栄養学』 著者:北原 健、阿部 博幸 日本語版監修 (株)ガイアブックス
『人の健康は腸内細菌で決まる 善玉菌と悪玉菌を科学する』 光岡 知足 著 発行 技術評論社
『腸内細菌の驚愕パワーとしくみ』 辨野 義己 農学博士 著 発行 C&R研究所
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