自宅療養?それとも病院に行くべき? 薬剤師が教える「お家で簡単にわかる体調不良の見極め方」。
自宅療養?それとも病院に行くべき? 薬剤師が教える「お家で簡単にわかる体調不良の見極め方」。
今朝から高熱がでて心配ですぐ病院に来ました
昨日なにも無いのにいきなり吐いちゃって、なんか変な病気だったら嫌だなと思って
自分の子供に何か症状があれば親も心配でたまらないもの。
私は、薬剤師として働いていますが、薬局にも色んな子供がそれぞれの症状でいらっしゃいます。
勿論何かあれば病院には正しい判断だと思いますが、
子供は大人と違って体調を崩しやすいものです。
これはお腹の中でお母さんからもらった免疫が無くなってきて、
自分が色んな病気をして免疫をつけている段階だからなんです。
だからといって毎回心配してその都度病院に連れて行っては保護者の方も大変ですよね。
そのため子供でよく出る症状で病院に行ったほうが良いもの、
急いで行く必要性の低いものを見分けるポイントをいくつかお伝えしようと思います。
お子様はいろんな症状のオンパレード
お子様を持つ親御さん、子供と関わるお仕事をされている方は良くわかるのではないでしょうか。
子供は大人に比べ高頻度で体調を崩し病院にかかることが多いです。
その中でも
熱
嘔吐
咳
鼻水
下痢
などで病院にいらっしゃる方が多いです。
今日はその中でいくつかの症状についてピックアップしたいと思います。
さっきまではなんともなかったのに・・いきなりでることの多い発熱
さっきまでは特に何もなかったのに、今子供を触ってみたらなんか身体が熱い。そんなことあると思います。
なぜ熱が上がるの?
これは大人も子供も一緒ですが
熱が出るのは身体が外部から入ってきたウイルスなどを排除するために
身体が起こす反応なので悪いものではありません。
大体38度〜39度くらいでウイルスを弱めることができます。
しかし子供は体温調整の機能がまだ完璧では無いので大人よりも熱が上がりやすいです。
そのためぽーんと40度を超える熱がでたりということが起きてしまいます。
何度になったら危ない熱?
例えば40度までいくと大人であればかなりの熱ですよね。急いで解熱剤を使いたくなると思います。
しかし大人だとぐったりな熱でも意外と子供が元気ということはありませんか?
そんな時は熱があっても大丈夫な場合が多いです。
子供は大人よりもまだ病原菌に対して自分を守るすべがないので、
熱を出すことで自分を守るようになっています。
そのため子供は割と熱がでても大人より元気なので、
それであれば熱がある程度あっても問題はありません。
危ないかどうかは熱の値ではなく、
子供の状態がどうかのほうが優先して見ることをおすすめします。
何度になったら薬は飲ませたほうがいいの?
子供の場合は大人のように解熱剤を飲んででも
仕事にいかなきゃいけないというような場面は少ないかと思います。
それであればせっかく病原菌と戦っているのに、
そこを邪魔する解熱剤をむやみに飲むのは得策ではないでしょう。
だいたい解熱剤であれば38.5℃以上で使用の指示があることが多いと思います。
しかし熱はあるけど遊びたがるなどの時は心配ないので薬も飲ませなくても良いでしょう。
変に寝せたり、解熱剤を飲ませたりするよりもそういうときはいつも通りに生活する方が治りが早かったりします。
2歳未満でいきなり高熱がでる病気の代表的なものとしては突発性発疹があります。
高熱がでたけど元気そうだから様子をみてたら、
全身に発疹がでるためあせること方もいます。
しかしそういう症状なので発疹がでてもあせらなくても大丈夫です。
病院に連れて行ったほうが良いかもしれない熱とは
熱は比較的でても問題のない子供ですがこのような症状があれば
病院に行ったほうが良さそうという症状はどんなものなのでしょうか。
他の症状を併発している
高熱がでる上に吐いたり、意識がもうろうとしている時、うつろな目をしている時、激しい咳で苦しそうにしている、
熱があるのに顔が青いなどの症状が一緒にでているときは肺炎や髄膜炎の可能性もあります。
早めに病院で診てもらうようにしてください。
熱が5日以上続く、抗生物質を飲んでも熱が引かない
、熱は割とすぐ下がることが多いです。
短ければ半日もしたらぐっとさがるなんていうのも日常です。
しかしそれが5日を超えてもひかない、
抗生物質を飲んでもさがらないなどは
マイコプラズマ肺炎、リウマチ熱、川崎病なども考えられます。
他にもおたふくかぜ、水ぼうそう、ヘルパンギーナ、プール熱、
インフルエンザなど子供の病気はたくさんあります。
ただしこの辺りは周りで流行っていたり、身体にぶつぶつがでたり、
ほっぺが腫れるなどのわかりやすい症状があるのでそのあたりを参考にしてください。
ごほんごほんと一番周りにわかりやすい症状の咳
咳は熱同様私達の体を守るため外から入ってきた異物を外に出て出すために反射的にしています。
そのため咳はだけがとまらなくて薬をもらいに来る人がいますが
ほとんどの場合は薬をもらわなきゃいけないような症状でないです。
咳は周りからみてもわかる症状なので心配になるかもしれませんが、
それだけであればあまり気にしないでもらったら良いと思います。
こんな咳には要注意
しかし最初はなんてことのない風邪のような咳がでていても様子を見ているうちに、咳が変わってくる場合があります。
特徴としては夜にコンコンコンと
息継ぎができないくらいに咳き込み、最後にヒューっと息を吸い込むような咳がでます。
こうなると百日咳の可能性もあるので、
このような特徴的な咳に変わってくるか見てあげてください。
病気じゃない咳も子供ではでることもあります
、小さい子は何でも口にいれたがります。
何か口にいれて遊んだ後にいきなり咳き込む場合があります。
こういうときは、何かが気管支に引っかかっているかもしれません。
そういうシチュエーション後の咳込みには気をつけてください。
親がびっくりする症状の一つ嘔吐
子供が吐くことはよくある事です。
しかしいきなり吐かれるとびっくりしてしまう方も多いでしょう。
吐く理由で1番多いのは胃腸炎です。
子供だとウィルスや細菌が原因になることがほとんどです。
ノロウイルス、アデノウイルス、ロタウイルス、
サポウイルスなどが子供の胃腸炎で多い原因です。
最初数回吐いて、そのあとお腹を下すこともありますが大体はそれで終わります。
ただウイルスが口から入って、腸にまで届くのでその後下痢が5日くらい続くこともあります。
こういった胃腸炎ではあまり薬が多くでないケースがあり、
ひどければ吐き気止めもでますが整腸剤が出されて終わりということも多いです。
あんなに吐いちゃったのにこれしか薬出してもらえなかった・・・と
薬局で心配そうにされている方もいらっしゃいます。
しかし実際それしか出すものが無いくらいの症状だという場合が多いので
あまり心配されなくても良いですよ。
こういう症状が伴う嘔吐には注意して
子供特有の腸重積や、盲腸と呼ばれる虫垂炎などでも吐いてしまうことがあります。
しかしこの時は強い腹痛が一緒にでて、
「吐く」よりも「腹痛」のほうがメインの症状になります。
子供が吐いてて、さらに腹痛もあるというときは一度病院で診てもらったほうがいいのかなと思います。
子供にとっての一番のお医者さんは身近な大人
大人であれば体調がいいかどうかは熱や症状で見分けると思います。しかし子供の場合も症状で判断するのが不要とは言いませんが
一番大切なのはいつもの様子と違うかどうかです。
お医者さんは病気を見るプロフェッショナルで知識もあるので頼れる存在です。
しかしお子さんのいつもの様子を知っているのは身近な大人だけなのです。
咳が出るから、鼻水がでているからだけではなくて、
それでもいつも通りなのかそうでないのかというのに注目してもらえたら良いのかなと思います。
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