生理痛は自然な症状ではありません。痛み止めが生理痛を更に悪化させることも。薬剤師が教える生理痛の対策方法。

婦人科で一番多い悩み・・

それが生理痛です。

生理痛は怪我のように周りから見ても理解されにくく、個人差も多いので一概には解決しない悩み。


テレビでも生理痛の専用の薬がCMしていたり、会社によっては生理休暇もあったりする生理痛。
よく目にするためあるのが当たり前のように感じている方も少なくないと思います。

しかし間違ってはいけないのは生理痛はあって当たり前ではないということ。

東洋医学においては生理痛がなくて当たり前！？

中医学では生理痛はないのが当たり前であり、痛みを伴うのであればなんらか身体に異常がある状態とされています。

そんなみんなのお悩み生理痛
なくするためにはどうしたらよいのでしょうか。

え！？そんなにいるの？　5人に4人もある生理痛

中医学では生理痛があるほうが異常とされていますが、そもそも生理痛がある人はどれだけいるのでしょうか？

生理痛がある人の数

厚生労働省のデータの中で月経痛がある割合(閉経の方を除く)の中で生理痛のある割合・程度について出ていたデータがあります。

かなりひどい（薬を服用しても仕事を休むほど）2.8%
ひどい（薬を服用すれば仕事ができる程度）25.8%
月経痛はあるが我慢できる程度47.9%
月経痛は感じない21.6%

参照　厚生労働省 働く女性の健康に関する実態調査

これによると程度の差はあるものの、
生理痛がある人がなんと５人に４人と８０％もいることがわかります。

これだけみると生理痛のない人のほうが少数派なんて衝撃的ですよね。

昔はなんと一生でたったの50回くらいしか生理がなかった！

一生で４５０回の痛み・・。あなたは耐えられますか？

最近は少子化であることが良くテレビなどでとりあげられ、様々な問題がでていることは良く目にするかと思います。

しかしそれ以外にも女性の身体にその影響がでていると言われています。
昔は出産回数も多かった為だけに一生涯に約50回しか生理がありませんでした。

しかし現代は少子化が進んでいます。
その為一生涯に約450回生理があるといわれています。

昔にくらべ約9倍も私達は生理と向き合う機会あるのです。

生理痛がなくても生理があるということは女性の身体に負担がかかりやすくなっているのです。
更にこれが毎回痛みを伴うとしたら、一生涯に450回も痛みがあることが確定しているということです。

450回の痛み、考えるのも嫌ですよね。


参照 バイエル薬品 現代女性と月経

生理痛の原因。意外とちゃんと知らない生理の起こる仕組みとは

女性は赤ちゃんを授かれるように赤ちゃんのベットとして子宮内膜をフカフカにして待っています。

しかし受精をしなかった場合このフカフカのベッドが不要となるので、はがれ落ちるというサイクルを月1回行っています。

これを経血として身体の外に出すためにプロスタグランジンという成分が関わってきます。

それが子宮を収縮させてくれて、経血を身体の外にスムーズに出してくれるのです。

生理痛の痛みの原因は陣痛の痛みと同じこのプロスタグランジンなのです。

プロスタグランジンは適量は経血を出すのに必要ですが、過度になると痛みを出してしまう。

その為過度にプロスタグランジンが出なくても経血を出すことができる状態を作ることが大切なのです。

あなたのそのライフスタイルが生理痛の悪化を招いている

過度にプロスタグランジンが出る原因は日常生活をしているなかにたくさんあります。

骨盤のゆがみ
生活の乱れ
血流の悪さ
冷え
食生活

これは一部ですが生理痛の原因となっている可能性があります。

この原因の中でも影響の大きいもの、何気なくやりがちなものをピックアップしていきたいと思います。

毎日身に着ける下着が生理痛の要因になっているかもしれないと考えたことありますか？

生理痛の話であれば必ずでてくるのが身体を冷やさないことです。

シャワーで済まさず浴槽につかる。
冷たい飲み物を飲まない
サラダよりも根菜の温野菜をとるなど身体を温める食べ物をとる

など様々なものがありますが
身体を締め付ける下着も生理痛の原因となります。



一般的に売られている下着は実際の身体のサイズよりもかなり小さく身体を締め付ける作りになっているものがほとんどです。

もちろんメーカーやシリーズによって異なりますが記載されてるサイズと実寸では

ブラジャーで約10㎝、ショーツで約20㎝誤差があると言われています。


例えばショーツなんかはブラジャー以上にサイズ展開がアバウトです。

更に選ぶ側の心理として女性は大きなサイズになるのが嫌という理由や、標準はMサイズと思って買う方がほとんど。
しかしLサイズであっても大体６０ｃｍくらいしかありません。

モデルの女性のウエストですら公にでているサイズは６０ｃｍくらいなものです。
それが一般人でウエストよりも幅のある骨盤周りが６０ｃｍということはあると思いますか？

実際にそれは無く平均の骨盤周りは８０ｃｍくらいといわれています。

伸びる素材でできているのでそれでも履けたりはするのですが、
２０ｃｍも毎日身体をぎゅうぎゅうと締め上げているかと思うと下着自体が身体を冷やす原因になってるのも納得できるのではないでしょうか。

誰でも毎日身につける下着。
その下着をつけるのに毎日努力しているという人はいないと思います。

その為一度サイズを見直してみてはどうでしょうか？
また最近では下記のような体を締め付けず体の巡りを邪魔しないインナーもオーガニック志向の間で、大人気です。

ノンストレスで身体が喜ぶ毎日を送れるかもしれませんよ。

負のスパイラルを生み出す痛み止め。痛み止めるつもりが生理痛を更に悪化させている！？

生理痛のときに痛み止めを飲む方もいらっしゃると思います。

この痛みどめは熱が高いときにのむ解熱剤と同じものです。

一度飲んだくらいで平熱まで奪っていくことはありませんが、やはり継続して使用すると身体は冷えていきます。

この痛み止め多くが痛みを止める理由としてはプロスタグランジンを抑えて痛みを緩和させるというものです。
しかしプロスタグランジンが抑えられると痛みを抑えると同時に血流が悪くなります。


そのため生理痛を悪化させることにつながります。
つまり痛いからと言って痛み止めを飲み続けると、逆に生理痛を悪化させてしまうことになりやすいのです。

本当に辛い時、痛み止めを飲むメリットはもちろんあります。

しかし身体に与える影響も同時に知らないと、ゆくゆく自分で症状を悪化させることにつながることもあるのです。

生理痛のためにもやっぱり避けたい白砂糖

IN　YOU読者であればご存知の白砂糖が身体に与える様々な影響。

もちろん生理痛にも無関係ではありません。
不要に生成された白砂糖を多くとったり、栄養不足があったりすると身体は瘀血と呼ばれる状態になります。

これにより血流が悪くなり、生理前にでる浮腫みやイライラなどの症状もでやすくなります。

さらさらした水を押し出すより、ドロドロとしたものを押し出すほうが力がいるのはわかると思いますがこれが身体でも同様におきます。
生理時に滞る血流を流すためプロスタグランジンが過剰にでて痛みが誘発されるのです。


女性が好きなあまーいスイーツ。
味覚にはうれしいかもしれませんが、身体にはどうでしょうか。

特に普段はそんなに甘いものを食べない人でも生理前は女性ホルモンのプロゲステロンが増加するため、どうしても食べたくなる人も少なくないと思います。
しかし今一度白砂糖が身体に与える影響を思い出して欲しいなと思います。

好きなことに熱中するとこの生理前の欲求は緩和しやすいといわれています。
甘いスイーツに手を出す前に、大好きな趣味に手を伸ばしてはいかがでしょうか。

もし甘いものを食べるのであればミネラルの含む甘味料や生蜂蜜などを少しいただく程度にしましょう。

生理痛で痛み止めに手を伸ばす前にに手を伸ばしてみてはいかがでしょうか

食べるものを選ぶ、身体を冷やさないなど日々生理痛の改善のための選択でできることはたくさんあります。
それでもどうしても生理痛が辛いときに薬に手を伸ばす前にこちらを試してみてはどうでしょうか。

痛みを和らげる温シップ

直接患部を温めることのできる温シップ。
直接あてられるために即効性が期待できます。

温シップはやり方も簡単です。

洗面器などにお湯をはり、そこに精油を加える。
そこにタオルを浸し、絞り、患部にあてる。

たったこれだけです。

オススメのオーガニック精油

精油は自分がその時心地いいと思う香りを選んで貰えばそれでいいですが、その中でも生理痛に良いとされるものをいくつかあげようと思います。

ゼラニウム
ラベンダー
カモミール・ローマン
クラリセージ

是非効果的に生理痛の時に使いたければ、この辺りを利用してみてはいかがでしょうか？

ただ温めるだけでも良いのですが痛みを緩和させてくれたり、リラックス効果のある精油をチョイスするのがおすすめです。
ただし使用する際の濃度や良質な精油を選ぶことを忘れないようにしてください。

暖かい飲み物を飲む

身体を温める飲み物は生理痛がひどいときの強い味方です。
せっかくであれば暖かいだけではなく＋αの効果のあるものを選びたいですね。

ラズベリーリーフ

安産のお茶とも言われています。
子宮や骨盤周りの筋肉に良いので生理痛の緩和も期待できます。
妊娠初期に大量に飲むのは控えた方が良いですが、後期に飲むとお産が楽になると言われています。

カモミール

消化器系に働き、うっ血を緩和させる働きもあるので生理痛の緩和になるといわれています。
不安や不眠にもいいので睡眠の質が高まります。そのためホルモンバランスが整いやすく、生理痛の緩和に繋がりやすいのが特徴です。

ホットカカオドリンク

カカオポリフェノールが末梢血管を拡張してくれます。
その為血流がよくなり、身体を長時間温めてくれる効果があります。
その為生理痛の緩和にオススメです。

ただし注意点は加糖されたりして甘く飲みやすいミルクココアも沢山売っています。
砂糖は逆に身体を冷やしたり、水分を保持したりするのでせっかくの効果の邪魔になってしまうことも。

是非オーガニックのピュアココアやオーガニックカカオを選ぶようにしてください。

生理痛におさらばしよう

５人に４人が抱える悩みの生理痛。
世の中多数派が良いという意見も多いですが、生理痛は別。

日々の選択で５人に１人の生理痛とは無関係の１人になりましょう。

ただしどれを試してみても緩和しない人はなんらか器質的な問題もあるかもしれません。
その際はちゃんと病院の受診をしてくださいね。

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