冬の痒みは乾燥肌だけが原因ではなかった。肌に軽く触れていただけなのに!あなたの着ているその「化学繊維」が知らないうちに引き起こす意外な肌トラブル。
そのかゆみの原因は本当に乾燥だけ?
こんにちは。安室です。今回は昨年発症した“アレルギー”についてお伝えします。
大人でもなってしまうこのアレルギー。
日に日に寒さも厳しくなり空気もだいぶ乾燥してきました。
空気が乾燥すると私たちの肌も乾燥して、カサカサしたりかゆくなったりしてかき傷が出来てしまっているかたもいるのではないでしょうか。
肌の弱い子供に多いのだとか。
しかしそのかゆみ、実は乾燥だけが原因なのではないかもしれません!
保湿・スキンケアで対策をしてもなかなかかゆみが消えない場合は何を疑いますか?
カサカサになってかゆくなった肌は乾燥が原因と考える方が多いと思います。
乾燥で肌が痒くなって赤くなってしまったり引っかき傷で血だらけになってしまっても、おそらく一般的な医療施設のほとんどでは、「季節性の乾燥からくる痒みですね」と言われることでしょう。
そんな時はまず肌を乾燥から守るために、オイルを塗るなどの保湿などのお手入れをしてみて、
しかし、それでもまったくかゆみが消えない場合は、もしかするとアレが原因かもしれません。
では、一体何を疑うべきなのでしょうか?
肌に触れているものといえば?
私たちの肌に毎日触れているものといえば・・・洋服です!
私は特に乾燥肌というわけではありませんでしたが、ある日、「あれ?かゆい!もしかすると無意識のうちにかいていたかも!」と思うようになりました。
ひどい時はじんましんのように、皮膚がミミズ腫れのようになっていて、症状は日に日に悪化していきました。
そして、さっそく気がついたその日から何が原因か探し始めました。
食べ物や化粧品など、色々な原因が考えられます。私は色々な原因を一つずつ洗い出していきました。
そして、その原因のひとつに、“洋服の素材”が浮かび上がりました。
私の場合は、ちょうど今のような寒い季節に、
化学繊維で作られた冬用の温かいインナーを着ていたことにより、かゆさや炎症が増したので「・・・・・もしかすると」と思ってやめてみたところ、その効果には、驚きました。
私が着ていた服の素材。
その素材とは“化学繊維”です。
化学繊維って?肌にはどう影響するの?
私たちが着ている服の多くは化学繊維でできています。
そもそも化学繊維とはどのようなものなのでしょうか?
化学繊維には大きく分けて再生繊維と合成繊維の2種類があります。
再生繊維は植物の成分から作られています。
繊維のもとになる“セルロース”という物質を取り出し、これを薬品で溶かし、無数の細い穴から押し出して繊維にします。レーヨンなどがこれにあたります。
合成繊維は石油から作られています。
石油の成分から繊維の成分のもとになる物質を取り出し、
それにたくさんの化学物質を何百万個とつなぎ合わせて、混ぜ溶かしながら、レーヨンと同様に無数の細いところから押し出して出来上がります。
ナイロンやアクリル、ポリエステルなどがこれにあたります。
ポリエステルは“ポリエチレンテレフタレート”と言い、よく聞く「PET(ペット)」と略されています。
つまり衣料に使われているポリエステルはペットボトルと同じ原料ということです。
なんだか意外ですね。
近年は汗を吸収して発熱するように工夫された“吸湿発熱繊維”というのも販売され、化学繊維が主流になってきています。
この“吸湿発熱繊維”は寒い季節には重宝しているかたも多いかと思います。
この温かくて、洗濯してもすぐ乾き、お手入れもラクな化学繊維でできたインナーや洋服はとても便利。
しかし、これらの化学繊維がなぜ肌トラブルを起こすのでしょうか?
その原因は化学繊維の特徴である“速乾性”にありました。
どの繊維もある程度の水分を大気中から吸収して含んでいますが、繊維の種類によって吸収する水分の量は違います。
合成繊維は水分の量が極めて低く、それに比べてコットンやシルク、麻やウールなどの天然繊維は高くなっています。
この水分の割合は公定水分率というものであらわされているので、よく使われている繊維をいくつか比べてみましょう。
公定水分率が低い方から並べてみます。
ポリエステル 0.4%
アクリル 2.0%
ナイロン 4.5%
コットン 8.5%
レーヨン 11.0%
シルク 11.0%
麻 12.0%
ウール 15.0%
(引用:日本化学繊維協会 http://www.kaizenken.jp/db/chap1/data1_1/3_property/1_1_3_1.pdf)
合成化繊ポリエステル0.4%、アクリル2.0%に対し、この時期に着る機会の多い天然繊維のコットンは8.5%、ウールに関しては15%と水分含有量に大きく差があります。
これだけを聞いてもピンときませんが、例えば“湿度”で考えてみると分かりやすいかもしれません。
湿度が低いと空気が乾燥して私たちの肌も水分を奪われてカサカサになります。
逆に湿度が高いと肌もジメっとしてきます。
つまり、湿度が低い状態が合成繊維のような公定水分率の低い水分を保持しにくいもので、
湿度が高い状態がそれぞれの繊維の公定水分率をオーバーした時にあたります。
最適な湿度の状態がこの公定水分率の値です。
乾燥する季節に公定水分率が最も高いウールを着るのは実はとても理にかなっているのです。
肌トラブルの原因は化学繊維の速乾性が大きな要因の一つ
さて、ここで本題に戻ります。
肌トラブルの原因は化学繊維の特徴である“速乾性”であると先述しました。
それはこの水分を保つことが出来ない公定水分率の低い繊維が、
体表から蒸発した水分や肌に含まれている水分を奪ってしまっていることが原因だったのです!
自分の家にある洋服を全て天然繊維のものに変えてみた結果・・・・
天然繊維の底ヂカラは化学繊維以上でした!
化学繊維が肌の水分を奪うということを知ってから、持っている化学繊維の洋服を全て天然繊維のものに変えてみました。
天然繊維の洋服を着ている時は、なんとまったくかゆみもかぶれも出なくなったのです!
天然繊維のチカラはすごいです。
良かれと思って温かいインナーを着ていただけなのに、知らないうちに“化学繊維アレルギー”を発症していたのでした!
天然繊維のものは肌に優しいだけでなく、肌ざわりも良いので、一度着始めると手放せなくなります。
仕事で化学繊維の洋服を着る時は、その下に必ずコットンなどを着て、化学繊維が肌に触れないようにしています。
これだけでも全然違います!
また、今の季節のように寒い時期は、公定水分率の高いコットンやシルクをインナーにすると、化学繊維で作られたものとは比べ物にならないほどとても温かいのです!
もともとの肌質が乾燥肌のかたは、水分含有率の高いシルクのインナーを1番内側にして、その上にコットンやウールを重ねる着かたが乾燥対策、寒さ対策になりオススメです。
知らないうちに発症しがちな、化学繊維アレルギーになるまえに・・・
化学繊維アレルギーは私のように気がつかないうちに発症していることが多いです。
そのため、単なる乾燥肌と思ってしまいがちですが、ひどくなると洋服だけでなく寝具など肌に触るもの全てから症状がでてきます。
ですので、少しでもかゆさが続いたら食べ物以外だと、化学繊維アレルギーを疑ってみてもいいかもしれません。
また、洋服のタグに「綿100%」と記載がされていても、その衣類の総重量の5%以下であれば
化学繊維などが混ざっていてもそのように表示ができるので、気にしながら選びたいところです。
人間も自然界の一部です。
天然の自然から生まれたものを感謝しながら使用し、環境にももちろん肌にも優しく共存していけると良いですね。オーガニック食品やコスメをお得に買えるオーガニックストアIN YOU Market
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