生きづらさを抱えてきたHSPの私が思う「ハイリー・センシティブ・パーソンであること」の3つのメリット
生きづらさを抱えてきたHSPの私が思う「ハイリーセンシティブパーソンであること」の3つのメリット
最近、巷でよく耳にするというものの、まだまだ謎に包まれている『HSP-ハイリーセンシティブパーソン』。
これは「生まれつき感受性がとても強く、敏感な気質を持っている人」のことで、今や5人に1人がHSPとも言われます。
今回は、HSPとしての私の視点から、これまでどんな風に悩み受け止めてきたかを率直にお伝えしていきたいと思います。
今もしご自身がそうかも知れない、もしくは周りにHSPの人がいて悩んでいる、そんな方に是非読んで頂きたいです。
きっとあなたも今まで気づかなかったHSPの良さが分かるはずです。
(注:あくまで個人の見解です。)
そもそもHSPとは?
HSPは病気ではない
HSPとは、ハイリー・センシティブ・パーソンの頭文字をとったもので、「とても感受性が強く敏感な気質をもった人」
のことです。
またこの特質は先天的なものであると言われています。
1996年にアメリカの心理学者である、エレイン・N・アーロン博士によって提唱されました。
この気質は人口の15-20%に見受けられますが、まだまだ殆どの人がHSPの存在自体を知らないため誤解されることが多く、理解・共感を得るのが難しいのが現状です。
かつてマイケルジャクソンは、
“It Hurts To Be Meー僕でいるのは傷つくことばかりさ”
と言いました。
人よりも深く物事を受け止め、時として小さな(と周りの人が想いがちな)ことでも傷ついてしまうHSPにとって、流れのはやい現代社会では息苦しさを感じることがあるかも知れません。
HSP自己診断テスト”DOES”という考え方
DOESとは、
D is for Depth of Processing
(深く物事を考える)
O is for Overstimulation
(刺激・影響をうけやすいやわらかい心)
E is for Emotional Reactivity
(感情的な反応)
S is for Sensing the Subtle
(些細なことによく気付く)
の4つの頭文字から成り立っています。
またこの4つは、HSPの数ある特性の中でも最も重要なものとされています。
この中の4つの特性全てにあてはまれば、HSPである可能性が非常に高いです。
ただ、たとえ当てはまるものが1つでもそれが自分にとってものすごく響くものであれば、HSPである可能性があると言えます。
「いかなる心理テストも完璧に正しいものは存在せず、最終的には本人がどう決めるか・思うかだ」とエレイン・N・アーロン博士も自身の著書で述べています。
以下で詳しくこの4つの特性について述べていきます。
D is for Depth of Processing-深く物事を考える
HSPの人は物事を深く処理する傾向があります。
例えば誰かの電話番号を聞いたとき、もしそこに紙やペンなどの記せるものがなにもないとしたら、その番号を繰り返したり、語呂合わせを考えたりして覚えようとすると思います。
というのも、その様にしなければ恐らく忘れてしまうと知っているからです。
HSPの人は、このようにして全てのものごとを過去に起こった事や、似ていることなどと比べたりしながら深く掘り下げます。
またHSPの人は、このプロセスを無意識もしくは意識的に行います。
そして、一般的にHSPの人は直感が鋭いといわれます。(ただしいつでも正しいとは限りませんが。)
なにかを決めるとき、もしかしたら他の人より時間がかかることがあるかも知れませんが、それは色んな可能性を違う角度からなんども考えるからです。
O is for Overstimulation-刺激・影響をうけやすいやわらかい心
よく例えとして用いられるのが、“HSPの人にとってただの霧雨はどしゃぶりのように感じる”です。
このように些細で他の人なら見逃してしまうようなことにもよく気付くHSPにとって、
・沢山覚えなければならないことがある複雑な状況にいるとき
・激しい騒音や整理されていな混沌とした中でなにかをしなければならないとき
・2時間もかかる通勤のように長いこと続く状況の中では特に消耗しやすいと言われています。
・激しい騒音や整理されていな混沌とした中でなにかをしなければならないとき
・2時間もかかる通勤のように長いこと続く状況の中では特に消耗しやすいと言われています。
また、HSPでない人はHSPの人と比べて、同じ状況にいたとしても疲れにくいといわれています。
HSPにとって観察して・考え・受け止めるというプロセスを一日中繰り返した後は、静かに考えたり1人になる時間が必要です。
その対象にHSPでない人にとっては沢山の人が出入りし、音にあふれるようなところに夜に飲みに出かけたりすることで元気が出る人もいます。
しかし、HSPにとってはその状況自体が、長い一日の後にはそもそも酷であったりします。
ただ、HSPほど些細なことに気付かない人の中には、何故HSPがそこまで周りの状況に影響を受けるのか分からない人もいます。
さらに人が多く集まるところ、激しい音や場所でストレスを受けやすいHSPは他の人に比べてそれらの状況を避ける傾向があります。
そして、この特性が一般的に一番分かりやすく、気付きやすいHSPの特徴といわれています。
E is for Emotional Reactivity-感情的な反応
統計と研究の結果として、HSPは嬉しい事・悲しい事どちらにも強い反応を示すと言われています。
Jadzia Jagiellowicz博士によって行われた研究では、HSPは、HSPでない人に比べて、明るい内容の写真により強い反応を示したことが分かっています。
そしてこの傾向は、充実した子供時代を過ごしたに人ほど強くでました。
また、HSPは生来とても共感しやすい気質を持っています。
2014年にBianca Acevedo博士によって行われた研究では、HSPとHSPではない人に家族などの愛する人と全く知らない人の笑顔・悲しみ・無表情な写真を見せた結果、愛する人、全く知らない人に関わらず、何らかの感情が示されている写真にHSPの方がより強い反応を示しました。
特に家族などの愛する人が悲しい表情をみせているとき、HSPの脳内ではその人に対して何かをしてあげたいと思う動きが見られました。
そしてこの動きは共感よりも実際にどうすればいいのかという反応の方が強かったこともまた分かっています。
一般的に感情は私たちを非論理的にするというふうに思っている人が多いなか、心理学者であるRoy Baumeisterと彼の同僚による最近の科学的推論の再調査の中では、感情は聡明さのおおもとであると述べています。
私たちの中に生まれる感情の多くは何かが起きた後にその形を作り出します。
そしてその感情は何が起きたか・そこから学べることは何なのかについて覚えることを助けていると言われています。
失敗によってショックを受ければ受けるほど、考えることも多くまた学ぶことも多いことから、次に同じことを繰り返さないようになってゆきます。
何かに成功することによって喜べば喜ぶほど、考えてそのことについて話せば話すほど、また同じように成功する確率も高くなってゆきます。
さらにHSPにとって、自らを強く揺さぶる感情がない時に物事を深く処理するのは不可能だと言われています。
そしてHSPが何かに強く反応するとき、これらの殆どはそれに対する興味・上手くいくことへの期待・喜び・充実感などに代表される肯定的なことです。
殆どの人が悲しい出来事などに強い反応を示しますが、HSPはそれらの事をより深く読み取り、昇華させてきたため、良い結果を出したに時に尚のことそれらを心ゆくまで堪能することができます。
S is for Sensing the Subtle-些細なことによく気付く
すでに多くの研究が些細なことに気付く重要性ついて述べていますが、実はHSPにとって、他の人が見逃してしまうようなことが一番気付きやすいことであったりします。
そして、エレイン・N・アーロン博士自身がHSPーとても繊細で敏感な気質と呼んでいるため、多くの人が些細なことに気付くということがHSPの主な性質だと誤解している人が多いですが、この特質自体はそれほど珍しくもありません。
世の中にはとても繊細で視覚・聴覚はさほど敏感でない人も存在します。
HSPが些細なことに気付くのは、視覚・聴覚が飛びぬけているからではなく、その様に脳が働いているからと言われています。
この特質は、人生においてシンプルなことに幸せを見出したり、相手の本当に思っていることを言葉以外のムードや態度から察したりと多くのことに生かされています。
引用:The Highly Sensitive Person
筆者とHSPの出会い
幼かったころ、私は自分のことを繊細が服を着て歩いていると思っていました。
人見知りで自分に自身がなく、いつも他人がこわいことに悩んでいた。
話すのは大好きだけど慣れるまでに時間がかかる。
特に10代後半の葛藤はすさまじく、自分はいったい何者なのか、将来に対する不安も重なって心はつねに爆発寸前でした。
今でも忘れられないのが、21才の時に留学していたイギリスでハウスメイトに言われたひとこと。
“この家の中では誰かに守ってもらえるけれど、外に出たら君の繊細さについて誰も分かっちゃくれないだろう、自分で努力して変えていくしかないんだ。”
分かっちゃいる、努力してもいる、だけどこれ以上どうしたらいいのか分からない。
弱い自分がただただ情けなくて悲しかった。他の人みたいに強くなりたかった。
時は流れ、2020年3月デンマークに留学していた私はそこで運命的な出会いを果たします。
ある日の夕食後気晴らしにyoutobeを見ていた私は、ひとつのビデオをみつけました。
タイトルは『HSPだけがわかる13のこと』。
(13 Problems Only Highly Sensitive People Will Understand)
HSPという言葉はおろか存在さえも知らなかった私ですが、その内容に引き込まれていきます。
今まで自分の弱さだと思っていた、
・些細な環境の変化にとても敏感である
・他人の気分に影響されやすい
・些細なことに驚いたり、傷ついてしまうetc。
これらが実はHSPの特性であったこと。
今まで自分でも理解できなかった繊細さが実は世の中に存在していたこと。
名前のなかった心の中の苦しさが居場所をもらい本当に本当に嬉しかった。
その後HSPについてもっと知りたくなった私は、HSPの人が書いた記事を読んだり、ポッドキャストを聞いたりして徐々に自分の弱さ、変えよう・変わらなければいけないと思っていたことがその実わたしを豊かにしてくれていたことに気づきます。
次項ではいよいよその中から私が特に素敵だと思うHSPのよさについてお伝えしていきます。
HSPであることの3つのメリット
1:生まれながらにクリエイティブである
アーティストのほとんどはHSPでないかといわれるほど繊細さ×芸術には切っても切れない結びつきがあります。
HSPの人の多くは、とても豊かで入り組んだ感性をもっているといわれています。
カラフルな内面があるからこそ創りだせる作品。
人よりも多く傷つきその都度悩み・考えてきたからこその思いを制作という形で世の人々に届ける。
素晴らしい才能だと思います。
たとえ、アーティストという形でそのクリエイティビティを発揮していなかったとしても、きっとあなたのそのセンスは日常生活の中で生かされています。
この記事を読んでいらっしゃるあなたもHSPである・ないに関わらず、美しい芸術作品にふれたとき、感性が刺激されるような音楽を聴いたとき、深くこころを揺り動かされるような体験をされたことが少なからずあるのではないでしょうか。
HSPの人にとって、美しい自然・芸術作品・音楽etcは幸せのもとであり、日々のなかで疲弊してしまった心を充電してくれるものでもあります。
2:いつでも自分にたいして正直である
HSPには深く物事を考える傾向があります。他の人だったら流してしまうようなことでも掬い上げ、分析し考える。
この考えるという動作はHSPにとってごく日常的なことなので、気付かずに行っていることがほとんどです。
良いことだけではなく、例えば失敗してしまったことなどももう一度自分のなかで深く見つめ直してみる。
考えるということは、時間も必要ですしときには傷つくこともある。
決して良い事ばかりではありませんが、その分HSPの人が適当に物事に向き合うことはありません。
例え、その時は一時の思い付きと感じたとしてもその行動は培われた思考の中から生まれているのです。
納得がいかなかったら、なにが違うのか例えそれが既存の考えに反することであったり、掘り下げることによって自分を傷つける可能性があることでもけっしてやめることはない。
自分と向き合うのが世の中で一番勇気のいることだと私は思います。
自分にしか分からないから、別におざなりにしたところで誰にもばれない。
だけど自分は知っている。
いつでも自分に正直に高潔にいようとするその生き方がどれほど勇敢であるかを、たとえ他のだれが知らなくてもあなた自身は知っていてください。
3:誰かのためになれる。
例えば、クラスで誰か悲しそうな顔をしている人がいたらすぐに気付き、親しい・親しくないにかかわらずついつい声をかけてしまう。
もしくは声をかけなくても心のなかで気にかけてしまう。
言われてなくても相手がいま何を望んでいるのかが分かる。
今まで一度でもこのような経験をされたことはありませんか?
私はしょっちゅうです。
子どもの頃から、他人の些細な変化にとても敏感でした。
別に本人にしたら特に何をしているわけでもないのですが、よく気が利くともいわれます。
私は、自分が辛い時・悲しい時だれかに気付いてほしいです。
そばにいて欲しいです。
でも、時に声をあげて助けを求めるのはハードルが高すぎて、結局一人で抱えてしまう事もしょっちゅうです。
そんな時、何事にも気づき寄り添ってくれるそうHSPの人がすっとそばに居て、何も言わなくても私の痛みごと抱きしめてくれたらどれほど救われることでしょう。
少なくとも私は、人の痛みに敏感でありたい。
もしかしから、気づき過ぎてしまって、たまに疲れてしまう事もあるかも知れない。
でもあなたのそのやさしさ・あたたかさに救われているひとはきっと沢山いるはず。
あなたは、世界で一番優しく強い人です。
その強さは一見したら分からないものかもしれませんが、目に見えるものだけが強さではありません。
こまやかな性質を尊ぶ日本には、HSPの人の割合が他の国に比べて多いと言われています。
どれほどたくさんの人がHSPであることを知らずに、または知っていても誤解したまま日常をすごし、欠点に目がいくばかりで、その裏に隠れている素晴らしさに気付かないまま生きているのであろう。
HSPであることで、周りに自分の感情を理解して貰えず辛かったこと、本人でさえも自分がなぜこんなに傷つきやすいのか分からなくて苦しい思いをしたこと。
ですが、影のうらには必ず光が存在するように、HSPであることが、逆にあなたの良さを引き出してきたと考えてみて下さい。
人は誰でもその人なりのやりかたで一生をまっとうしていきます。
HSPであることは、誇ることであるこそすれ、恥じることでは全くないのです。
エレイン・N・アーロン博士は著書である『The Highly Sensitive Person 』でこう語っています。
あなたはあなたのままでいい。そのままで愛され尊ばれる資格がある。
HSPについて理解を深めることでより自分自身のことがより好きになってもらえたら。
それがわたしの願いです。
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【出典】
The Highly Sensitive Person
『The Highly Sensitive Person』Elaine N. Aron著
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