「未病」ってどういう状態?予防医学が広がりを見せる今、私たちが知っておくべき「健康と病気の狭間」について
「未病」ってどういう状態?予防医学が広がりを見せる今、私たちが知っておくべき「健康と病気の狭間」について
近年、「病になる前に予防しよう」という動きが活発化しており、「予防医学」の認知度が向上している中で、未病という言葉を聞く機会が増えてきたように思いますが、いかがでしょうか。
未病に関しては、健康ではなくて、病気でもない、
その間の状態?(不調はあるけれど、診断はつかない状態)とする見方が一般的なところだと思いますが、
よく考えてみると、どこか「曖昧」な印象を受けます。
未病の内に治療をしよう、未病の内に病気を予防しよう、
というフレーズを健康産業で見聞きすることが多いのですが、
このフレーズを額面通り受け取ってしまうと「未病だからまだ大丈夫」
と錯覚してしまう方も出てくると思います。
未病の状態を良しとするか、悪しとするかは個人の判断に委ねられるところですが、
そもそも私たちの健康状態は「病気か、未病か、健康か」などの
2~3段階評価で判断できるようなものではない、と私は考えています。
そこで、今回は「未病」という概念について、
また、私たちはどのような基準で自分の健康状態を推し量ればよいのか、
という点について少しお話したいと思います。
そもそも、未病とはどういう状態なの?
未病とは“どういう状態”を示しているの?
「未病という言葉」は古くは中国において使われていた一種の考え方ですが、
近年、予防医学の発展と共に活用される機会が増えてきました。
予防医学の展開を進める動きが活発化する中で、「病気を未然に防ぐ(予防する)」という考え方、「未病領域」という考え方は広く浸透してきているように思います。
一般的に言う未病とは、“病気とは診断されないが、何らかの不調が抱えており、健康ではない状態”
を指すものと思われますが、もう少し具体的に言えば「病気と診断、判定することは難しいが、
病気に向かっている状態」と言うこともできます。
この“未病と呼べる段階、つまり不調の兆しがある状態”の内にお手当をしましょうというのが、
いわゆる予防医学の基本的な考え方と言えます。
不調や違和感があるのなら、それは既に病の状態です
未病という表現は非常に使いやすいものですが、場合によっては誤って認識してしまうこともあります。
例えば、前述の考え方になぞらえますと、未病は“風邪の引き始めのようなもの”であり、
風邪ではないと言うことになります。
しかし、風邪は風邪で問題であり、風邪の引き始めも問題であります。
また、引き始めであっても、完全にひいてしまった後でも、
同様に「お手当」が必要なことに違いはありません。
何が言いたいのかといいますと、つまり「未病であっても、
病気であっても」同じように“病の状態”であること、
“お手当が必要”であるという事実に違いはないと思うのです。
健康、未病、病気と明確に分類して考えようとしてしまうと、
中には“まだ未病の段階だから大丈夫”と考えてしまう方も出てくると思います。
もし、何らかの不調や違和感がある、あるいはそのような兆しを感じるのであれば、
私個人としては「既に病の状態である」のではないかと思います。
「健康、未病、病気」と、分けて考えていませんか?
多くの方は「医者の診断」を基準に健康や病について判断している
皆さんが健康や病気について考える時、
“実は”頭の中では西洋医学的な考え方を基本としていることが多いのではないでしょうか。
確かに、生まれた時には病院というシステムに小さな頃から触れ合う習慣がありますし、
そこには白衣を着た医師がいて、病気になれば薬剤で治すなど、
このような習慣に私たちは慣れています。
根本的な部分における考え方が、西洋医学が中心になっている為、あまり疑問を持たず「医療とはこう、治療とはこう」という思考・思想が意識あるいは無意識レベルで染み付いているのではないでしょうか。
例えば、“診断名がついて、初めて病気と認識する”、
“病に至った原因を追究せず、対症療法のみに専念する”、
“病気か、健康か”といった極端な捉え方をしてしまい、
その間の状況(この部分を一般に未病と言います)を見逃している”など、
考え方の基準そのものが「西洋医学的な発想」となってしまっていることが多いのではないかと思います。
身体を癒す為に必要なのは、診断結果ではなく「あなた自身の感覚」
何か、不調を感じたとき、自分で色々と考えつつも、
一先ず病院へ~というのが一般的な流れでしょうが、
医師の診断で「具体的な病名がつかず、原因不明、ストレス性の疑い」といった
曖昧な回答が提示されてしまうことも多いものです。
中には、A病院とB病院とC病院では全て診察結果が異なる、といった話も聞きます。
不調を抱えているときに、このような状況に陥ってしまうと
皆さんも恐らく不安になるのではないでしょうか。
しかし、先ず一番に信じてほしいのは、
あなた自身が身体の不調をどのように感じているのか、ということです。
医師の診断結果も参考にしながら、
最終的にあなた自身がその不調をどう捉えるのか、も大切なのです。
中には、あなた自身が受け取っている感覚と、
医師の診断結果とが大きく乖離してしまうこともあると思います。
そういった場合には、ご自身の感覚を頼りに、
セカンドオピニオンを受けることをお勧めします。
私たちの健康状態は、「健康か、病気か」などの単純な分類で、区切るようなものではない
未病という言葉は前述の通り「一般的な現代西洋医学による病の捉え方が根底にある」ため、
未病という表現を使ったとしても「健康・病気」と2段階に分けられていたものが
「健康・未病・病気」の3段階に分かれるだけで、
健康と病気の狭間である未病の領域はとても広く、極めて曖昧です。
また、私たちのバイオリズムは一定のポイントで区切って表すようなものではありません。
もし例えるなら、ゆるやかな曲線が上がったり、下がったりと、
常に連続的に続いているようなものです。
そのため、健康、未病、病気と、人の健康状態を極端に区切るような
「デジタルな捉え方」は、私たちの生体リズムを表すのに適していないものと考えられます。
健康状態に関しては、既存のデジタルな区切り方や捉え方をするのではなく、
“健康から不調、不調から健康”への健康状態の動きが、
常に連続して続いているという事実を意識し、「未病という単位・範囲」に拘ることなく、
ご自身のバイオリズムの動きを把握すること、
今の状態に沿ったケアをすることが重要であると、私は考えています。
少しでも不調や違和感があれば、それは“健康ではない状態”
もし、みなさんが不調や違和感を抱えておられるのであれば、
それは立派に「健康ではない状態」と言えます。
であれば、“未病や病気という分類にこだわらず”健康状態が低下してしまった原因や要因を探り、
本質的な問題を解消することによって心身の状態を癒せばいいのではないでしょうか。
病院では病気と診断されないが、何らかの不調や違和感を抱えており、
ハッキリと健康とはいえない状態を一般的に未病と表現しますが、
その本質は「不調を起こす原因を抱えており、深刻な状態になる前段階」に他なりません。
未病の後に病気になると分断して考えるのではなく、調子の崩れ具合の程度の差、
身体の異常の進行状態の差を表していると考えた方が、よいのではないかと思います。
そういった意味では、例え病気であろうと、未病であろうと、
その本質に大きな違いはないと考えることができるでしょう。
心身を守る上で大切なことは、このような病の分類分けに頼るのではなく、
あなた自身が自分の感覚を先ず信じるということです。
不調や違和感があるのなら、そこには必ず何かの問題が潜んでいます。
もし、一般的な医療機関で原因が究明されなければ、
東洋医学、振動医学、量子医学などの分野でその原因を究明することもできるでしょう。
検査では分からずどうしたらいいか分からないとならず、
違う分野からのアプローチを試みてみることも、お勧めです。
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