梅雨の厄介な頭痛や肩こり…体調不良はなぜ起こる?| 国際薬膳師が教える、梅雨の不調を改善する薬膳養生法
![sick tenkitsuu](https://macrobiotic-daisuki.jp/cms/wp-content/uploads/sick_tenkitsuu.png)
![](https://inyoumarket.com/public/media/img/market_logo.png)
本物のオーガニックが見つかるオーガニックショップ
梅雨になると頭痛や肩こりがしたり、やる気が起きず、体も気分も重くなったりしませんか?
![頭痛の女性](https://macrobiotic-daisuki.jp/cms/wp-content/uploads/adult-1869119_1920.jpg)
こんにちは。国際薬膳師の清水柚紀子です。
今年も梅雨らしいお天気が続いています。
この時期は、ただでさえ湿度が高くて不快。
こうも毎日雨が降ったり止んだりばかりのお天気だと、体も気分もジメジメしちゃいますよね。
実際、私の周りでも、風邪をひいている人、いつもだるくて気分が優れないという人が続出してます。
中でも、
「頭痛や肩こりが酷い」
「気分が優れずウツっぽくなっていつも具合が悪い」
そんな声が圧倒的に多いんです。
もしかするとあなたも、こんな症状に悩まれているかもしれませんね。
特に雨の日は、低気圧のせいもあって、頭痛や吐き気のせいで何もやる気が起きない…
あるいは自律神経の乱れから、体が思うように動かず寝込んでしまうケースもあります。
最近ではこういった症状のことを、「気象病」「梅雨頭痛」「梅雨うつ」とも言います。
日本の暮らしの中で、切っても切れない梅雨の時期。
苦手な人も多いですが、少しでも快適に過ごすにはどのようにしたら良いのでしょうか。
中医学と薬膳からみる、原因や対策方法をご紹介します。
梅雨になると、なぜ体に不調が生じやすいのか?
中医学でみる不調の原因とは
![](https://macrobiotic-daisuki.jp/cms/wp-content/uploads/b5afacca8b2489ee1af9b34ed1d77e1e_s.jpg)
梅雨の時期の特徴といえば、ジメジメしたり、ムシムシしたりするこの気候。
この「ジメジメ、ムシムシ」こそが不調を招く原因になっているのです。
「そんなこと誰でも分かっている事でしょ」って思うかもしれませんよね。
では、「このジメジメ、ムシムシがどのように体に影響していて、どんな対策をしてますか?」
…という質問をすると、分からないと答える方が圧倒的に多い。
でも、これは中医学の理論を用いれば、とても分かりやすく説明することが出来ます。
中医学では、梅雨の湿度が高い気候を季節の特徴であるとともに、邪気としても捉えます。
陰陽五行で梅雨は「土」にあたり、「土」の五気は「湿」、六淫は「湿邪」といいます。
湿邪の特徴はこの4つ。
・気の流れを滞らせる
・重くて濁っている
・粘っこい
・下に溜まる
文字を見るだけでも、重くてドンヨリしてきそうですよね。(笑)
つまり、湿気はサラサラではなく、ドロッとしているようなイメージ。
これが外気だけでなく、私達の体にも影響を与えているため、不調を招く原因となるのです。
「湿邪」と体の関係。湿気が高いこと起きやすい症状を知ろう
![むくみ](https://macrobiotic-daisuki.jp/cms/wp-content/uploads/da180cfb4b0f1d8e3f0d834be4e6b1a1_s.jpg)
さて、湿邪の正体を何となく掴んでいただけたと思います。
では、これにより、どんな症状が体に起きやすいかをお話していきましょう。
まずは何と言っても「ムクミ」。
そうです、水分代謝が悪くなるのは、誰もが知ってますよね。
先ほど、「湿邪は気の巡りを滞らせる」と書きましたが、
気の巡りが悪くなると水分代謝も悪くなるのです。
「気」がスムーズに体内を巡れば「津液(血以外の体液の総称。東洋医学では水)」も循環します。
しかし、津液が過剰になりすぎると気の巡りを損ね、体内に余分な水分が溢れ、水はけの悪い状態に。
これが中医学のムクミの原因です。
その他、胸のつかえ、冷え、めまい、消化不良、食欲不振、筋肉痛や関節痛、皮膚病、下痢、水虫
などがあげられます。
梅雨の時期の頭痛や肩こりは、
湿邪により気と水分代謝が悪くなるから
さて、ここまで湿邪の特徴やよくある症状についてお話してきました。この時期の頭痛や肩こりの原因が何によるものかも、大体分かってきたのではないかと思います。
そうです、原因は「湿邪」と「気の巡りが悪くなる」こと。
体内に余分な水分が溜まり、塊になることを中医学では「痰」といい、
塊ではなく霧のようにモヤモヤっとしていることを「飲」といいます。
吐き気やムカムカしている頭痛や肩こりは、頭や肩に「痰」や「飲」がある状態。
この場合の頭痛は、頭が締め付けられているように感じたり、めまいを伴う場合も。
![肩こり頭痛や肩こり](https://macrobiotic-daisuki.jp/cms/wp-content/uploads/2962dc080257e81b56f776ad6ecc66d1_s.jpg)
これは、消化器系である「脾」に余分な水分が溜まっていることで起こります。
胃がポチャポチャする胃もたれ、食欲不振、疲れやすい
といった症状を伴う場合は、脾の働きを整える事が一番の解決法。
その他、ズキズキしたり、頭や肩が張るような痛みがある場合は、
湿に加え寒さ(寒邪)が加わったことが原因。
この場合は、体が冷えたことで、血や気の巡りが悪くなります。
梅雨寒の時期は体も冷えやすいので、温めることで解決することも多いですよ。
「湿邪」とメンタル(感情)の関係。中医学では感情も体の一部
次に自律神経失調症や、梅雨ウツについてお話します。中医学では、情緒や精神活動も大切な体の機能としています。
古くは元の時代に王安道という人が、「疾病の原因の多くは鬱にある」と述べています。
(実用中医薬膳学/辰巳洋 著~より引用)
![肝は気の巡りを司る](https://macrobiotic-daisuki.jp/cms/wp-content/uploads/2775bc0938a81385e1f744cbd5a74c6c_s.jpg)
情緒や精神活動の変化が健康にも大きく関連し、
内臓の働きを低下させるなど、健康への影響を及ぼすこともあれば
気候や環境などの影響を受け、気の巡りが滞ることでメンタルにも影響します。
気の働きは五臓の「肝」が司っており、
肝の働きが正常であれば気もスムーズに全身を巡ることが出来ます。
しかし、梅雨の場合は湿邪により気の巡りが滞りやすくなります。
また、脾の働きが低下していると、脾と相剋関係にある肝の働きが強くなりすぎてしまい、
気の巡りが停滞してしまいます。
その上、脾も弱くなっているため水はけが悪くなり、更に気も滞り悪循環に…
やる気が出ない、疲労感、頭痛、イライラ、めまい、のぼせ、咽の詰まった感じ(梅核気)
などの症状が出やすくなります。
厄介な湿邪はどう防ぐ?
中医学と薬膳で梅雨に負けない体になる
![湿、脾、気](https://macrobiotic-daisuki.jp/cms/wp-content/uploads/acbd1f74aae3532b96ec79667dbc9bde_s-5.jpg)
ここからは、実際にどのように予防していけばよいかお話していきましょう。
中医学には、季節に応じた暮らし方や、どのような食事をすれば健康にすごせるか
という「養生」の方法があります。
今は「未病」という言葉も一般的になってきましたが、
中医学では「未病になることを防ぐ」ことが養生の大前提。
原因を踏まえて、「湿」「気」「脾」の対策方法をお伝えしていきますね。
「え?頭痛、肩こり、自律神経失調症、それぞれの対策を知りたいんだけど」
って思われました?
中医学では、その部位に原因があると考えません。
体は全て繋がりがあるものとして捉えるため、
その不調の元となっている原因を取り除くことで、不調や病気を改善します。
ですので梅雨の場合は、上で説明した通り、
「湿」「気」「脾」
を解消することが重要なのです。
湿を取り除く薬膳と養生
![サクランボ](https://macrobiotic-daisuki.jp/cms/wp-content/uploads/72cc240c8f788db2471d76e372577962_s.jpg)
湿を取り除くには、その時の温度も関係してきます。
自分の体感として、熱いのか寒いのかで養生や薬膳で使う食材が変わってきます。
- 梅雨寒であれば、温度が低く寒いので、温める。
湿を取り除きます。
代表的なものは、生姜、ネギ、大葉、パクチー(香菜)、ミョウガ。
あとは、サクランボも温性で湿を取り除く作用があります。
発汗は、体がじんわりと温かく感じる程度で十分。
汗がダラダラ出るようだと、気も消耗してしまうので気を付けましょう。
- 蒸し暑く感じるのであれば、余分な熱と湿を取り除くものを。
![緑豆](https://macrobiotic-daisuki.jp/cms/wp-content/uploads/00869619db39ca86b1c2695c27086c32_s.jpg)
また、湿を取り除く場合、利尿により排出する食材もよく使われます。
ハトムギ、とうもろこし、とうもろこしのヒゲ、冬瓜、小豆、大豆、ソラマメ、鱧、鯉、どじょう、白魚、
などがあります。
★自然栽培ハトムギパウダー【150g】|混ぜるだけで未来に投資!
気の巡りを良くする薬膳と養生
![生姜湯](https://macrobiotic-daisuki.jp/cms/wp-content/uploads/7201c0a4eec11ba306bccc304ac8e727_s.jpg)
- 気の巡りを良くするには、温めながら「香り」を使うことが王道です。
薬膳食材は、湿のところでも取り上げた、生姜、ネギ、大葉などの香味野菜の他、
柑橘系や、セロリ、えんどう豆、そば、などもおすすめですよ。
冷えが強いと感じる場合は、唐辛子や山椒などのスパイス類を使っても良いのですが、少量にしましょう。
湿のところでも書いた通り、汗のかきすぎは気を消耗することになり逆効果になります。
また、気の巡りが悪い方は、姿勢が悪いことや、パソコン、スマホを長時間使っていることも関係しています。
もし、ご自分で思い当たる節があれば、こういったことを見直してみましょう。
脾の働きを整える薬膳と養生
ここでもまずは、「温めること」が大前提。- 脾は湿を嫌う臓腑なので、体内の水はけを良くし、風通しのよい体にすることです。
そのための薬膳食材は、
トウモロコシ、小豆、キャベツ、ハトムギ、大豆、黒豆、イモ類、肉類、カツオ、イワシ、サバ、
などがおすすめです。
![ハトムギ](https://macrobiotic-daisuki.jp/cms/wp-content/uploads/f550396f2d5245e0eb63743b2471f951_s.jpg)
甘味の食材は、脾に入り、働きをサポートしますが、摂りすぎは脾や胃を傷めることになるので
使い過ぎに注意してください。
また、冷たいもの、生もの、脂っぽい料理は湿を生む原因になるので、多食しないように。
冷たい物が欲しくなる季節ですが、せめて氷を抜くか常温で食すようにしましょう。
梅雨の時期を賢く健やかに過ごそう
![](https://macrobiotic-daisuki.jp/cms/wp-content/uploads/woman-1807533_1920.jpg)
いかがでしたか?
梅雨の頭痛や肩こり、自律神経失調症の原因は、「湿」「気」「脾」にあり、
これらの対策をすることで快適に過ごせるようになります。
私も以前は、湿度が高いと偏頭痛がしたり、何もやる気が起きずに酷い時は1日ボーッとした状態でした。
が、しかし、根本的に生活スタイルを変えたところ、それから不調はほぼ解消されました。
どのように変えたかというと、出来るだけ自然のサイクルに自分を合わせるようにしたのです。
中医学には「天人相応」という考え方があります。
これは、人間も宇宙や自然の一部であるということ。
だから、朝は早めに起き、夜はあまり夜更かしせずに寝る、寝る前は出来るだけスマホやPCを見ない。
もちろん食事は、ずっと自分の体調やその日のお天気に合わせた薬膳メニューです。
これだけでとても快適に毎日を過ごすことが出来ます。
便利な暮らしは、それだけ不自由さを生んでいることも意識すると、きっと変わってきますよ。
気候に左右されない体づくりを目指していきましょう!!
オーガニック食品やコスメをお得に買えるオーガニックストアIN YOU Market
IN YOU MarketIN YOU Market厳選オーガニックアイテム
![](https://inyoumarket.com/public/media/2021/04/minery0426_013-xl.jpg)
あなたの毎日が輝き始める無味無臭「飲むミネラル」 by Minery(ミネリー)カナダ原生林から誕生!重金属・農薬テスト済|たっぷり2.5-3.5ヶ月分でお得!
¥ 17,501 (税込)![](https://inyoumarket.com/public/media/2021/02/DDT_2799-xl.jpg)
オーガニック生姜茶|作り方は簡単なジンジャーレモンティー!有機JAS認証取得。しょうが効果で身体を芯からポカポカに。生姜紅茶も作れる!アガベのみの甘さで白砂糖不使用。
¥ 1,058 (税込)この記事を読んだ方にオススメの記事
FIVELEは決して「願望」を叶える魔法のランプではないけれど、どんどん自分が変革していくのも事実。〜連載vol.09 オーダーメイドフレグランスFivele(フィヴェール)に出会った私の人生〜雨の日は学校や会社に行きたくないのはなぜ?降水量や気温にマインドがコントロールされている可能性も。天気による不調を和らげる方法9選
1週間にたったの2時間?運動よりも簡単にできる健康療法とは|研究で明らかになった自然がもたらす驚くべき心身への影響とは。
![sick tenkitsuu](https://macrobiotic-daisuki.jp/cms/wp-content/uploads/sick_tenkitsuu.png)
この記事が気に入ったら
いいね!しよう