【特定保健用食品(トクホ)=安心・安全】がついに崩壊!今後ますます必要なのは、正しい知識と判断力。
特定保健用食品(トクホ)制度、制定以来初めての処分!
コンビニやスーパーなどに並ぶ「特定保健用食品(トクホ)」。
国が認定している商品だから、他の商品より安心・安全だと信じる人もまだまだ多いかなという印象です。
しかし、2016年9月23日、特定保健用食品に認定されていた商品のうち6商品に対して、消費者庁より表示取り消しの処分が発表されました。
具体的に知ってますか?特定保健用食品(トクホ)とは。
詳しく調べる人はきっと少ないのでは?特定保健用食品の概念。
消費者庁HPでは、特定保健用食品を下記のように定めています。「からだの生理学的機能などに影響を与える保健機能成分を含む食品で、血圧、血中のコレステロールなどを正常に保ることを助けたり、おなかの調子を整えたりするのに役立つ、などの特定の保健の用途に資する旨を表示するものをいいます。」
簡単にいうと、“コレステロールを調整したり、お腹の調子を整える等、生理学的機能などに影響を与える成分を含んでいる商品ですよ。”というところでしょうか。
実は、特定保健用食品は4種類あるんです!
①特定保健用食品
(①~③は同じマーク)健康増進法第26条第1項の許可又は同法第29条第1項の承認を受けて、食生活において特定の保健の目的で摂取をする者に対し、その摂取により当該当保健の目的が期待できる旨の表示をする食品
“血中コレステロールを調整したり、お腹の調子を整えるなどの効果が期待できますよ~!”と解釈できます。トクホマークがついてなくても、このような効果が期待できる食品はたくさんありますね。
②特定保健用食品(疾病リスク低減表示)
関与成分の疾病リスク低減効果が医学的・栄養学的に確立されている場合、疾病リスク低減表示を認める特定保健用食品
“疾病リスクの低減効果が確立されている場合は、疾病リスク低減表示してもいいですよ~!”と解釈できますね。医学的・栄養学的に確立されている場合…。具体的なエビデンスの提出などはあるのでしょうか?
③特定保健用食品(規格基準型)
特定保健用食品としての許可実績が十分であるなど科学的根拠が蓄積されている関与成分について規格基準を定め、消費者委員会の個別審査なく、事務局において規格基準に適合するか否かの審査を行い許可する特定保健用食品
“科学的根拠がたくさんある成分においては一定の基準を超えていれば消費者委員会の審査なくても許可できますよ~!”と解釈できますね。消費者委員会通さなくても大丈夫とは…なんかハードルが低いかんじがします。。
④条件付き特定保健用食品
特定保健用食品の審査で要求している有効性の科学的根拠のレベルには届かないものの、一定の有効性が確認される食品を、限定的な科学的根拠である旨の表示をすることを条件として、許可対象と認める。
許可表示:「○○を含んでおり、根拠は必ずしも確率されていませんが、△△に適している可能性がある食品です。」
“特定保健用食品ほど有効性に関しては科学的根拠のレベルには達していません。一定の有効性があったり、限定的な科学的根拠の表示という条件をつけたものを許可しますよ~!”と解釈できます。“根拠は必ずしも確立されていませんが“ってはっきり言っています。
さらに、“適している可能性がある”とは、なんとも曖昧な表現ですね。
特定保健用食品は、安心・安全を具体的には示していない!?
前述したように、消費者庁のHPでも確たる安心・安全は述べていません。
最終的な判断・責任は消費者側にあるということなのです。特定保健用食品(トクホ)マークを取得する方法。
では、何をクリアしたらトクホマークの表示が許可されるのでしょうか。
基本的に、商品ごとに実験データなど膨大な書類の提出が必要で、申請から許可がおりるまで約2年かかるとも。さらに、費用は億を超えると言われています。
そのため、そこにかかる時間や費用を十分にまかなえる大企業がメインになっているのも事実です。
中小企業だと、なかなか手が出しにくいマークだといえるでしょう。
実際、トクホマークを付けて販売してる商品はほぼ大手メーカーの商品ばかりですね。
特定保健用食品の原材料表示を見ると、驚くような表示もあります。
実際、販売されている特定保健用食品の原材料表示を見てみると、びっくりするような物が含まれている場合があります。
例えば、“「難消化性デキストリン」が含まれているので、おなかの調子を整えます。”とされている商品に、発がん性物質と言われる添加物が入っていたり。。。
トクホ商品が健康に効果的と鵜呑みにしてしまうと、その他の身体に害を及ぼしかねない成分まで摂取している可能性があるのです。
健康に効果があるとされている成分以外に、何が含まれているのかを自分自身で見て判断する必要があるでしょう。
特定保健用食品に、初の表示取り消し処分!
1991年に「保健機能食品制度」が制定されて以来初めて、特定保健用食品6点について表示取り消しの処分が2016年9月23日に消費者庁より発表されました。
その理由は、既定の関与成分が含まれていなかったという驚くべき内容。
発覚した経緯は、企業の自主検査。2年以上も関与成分が含まれていないトクホ商品が流通していたそう。
そんな大問題が長い間公ににならなかったのは、トクホマーク取得後の再審査が一切されていなかったから。
制度が始まって約25年間、再審査などが一切行われていなかったということに、「いい加減すぎる」「信用できない」などの声も多く聞かれます。
特定保健用食品についてのまとめ。
今回、トクホマーク表示取り消し処分が出たことで、トクホマークの信用性が大きく揺らぎました。
国が認めていても、実際効果が全くなかった!という事態は実際に起こるという事です。
「トクホマークがついているから安全」は、もう現実的な話ではありません。
“国が認めてるから”、“認定マークがついてるから”、“偉い人が言ってるから”と鵜呑みにするのはナンセンス。
そこから、さらに自分で調べて正しい知識を得ることが、今の時代身体を守るにはマストでしょう。
こうして特定保健用食品について調べていると、結局は普通の食品とそう変わらないのではないかな?と思いました。
どんなものにも全てにおいて良いということではなく、良い点と悪い点を含んでいる。
そこをしっかりと判断したうえで、自分に必要なものを選びたい。
実際、消費者庁HPでも、「望ましい食生活を実現するためには、主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスをとることが大切です。」と何度も記載があります。
基本は「毎日の食事を大切にすること」。これがベースです。
そのためには、自ら正しい情報を得る事、本物の食品を知ることが必須ではないでしょうか。
認定マークがついてなくても、身体にいい本物の食品を生産している会社はたくさんあります。
他人まかせにするのは簡単ですが、やはり自分や家族の健康を守るには正しい知識と判断力が必要になってくると思います。
まだまだ寒暖の差が激しい日が続いています。我が家は息子が咳をし始めたので、喉にはどんな食事がいいのか、何を取り除くといいのかを自身で調べて食事に反映させたいと思います。
この記事を読んだん人にオススメ記事
オーガニックってそもそも何?食品を買う時にチェックしたい、有機認定マークの本当の意味。世界のオーガニック基準と種類。「えっ、それ遺伝子組み換えだったの?!」買い物をする時に気を付けたい食品表示のカラクリとワナ。
危険度レベル「高」。これだけは避けたい、特にハイリスクな添加物リストをまとめました。
この記事が気に入ったら
いいね!しよう