コーヒーは陰性でも悪ではない!全てのコーヒーラバーに送る、薬膳的に考えるコーヒー論。
コーヒーは陰性だから、
身体に悪いものと決めつけていませんか?
昔から「コーヒーを飲みすぎると身体に悪い。」という話を良く聞きます。
胃に悪い、中毒になる・・などの悪いイメージはいまだに根強く残っていますね。
そして、マクロビを学ぶとさらに、わからなくなるコーヒーの良し悪し。
「陰性=悪」 という方程式が出来上がっていると、
ついつい陰性のものを
避けたくなって
「コーヒーって飲んだら身体に悪いの?」という考えがよぎります。
でも、なぜか欲してしまうコーヒーの不思議な魅力・・・
やめたいけどやめられない。
別にコーヒーをやめる必要なんてありません。
あなたがコーヒーを欲しているならば、身体はすでに正解を知っているのかもしれません。
陰性食品であるコーヒーは悪なのか
確かに、コーヒーは極陰性といわれる食品で、体を冷やすと考えられています。すると、コーヒーは「体を冷やすから良くない!!と、マイナスな印象を持つ方が多いようです。
でも、食べ物の良し悪しを見るとき、果たして冷やすから、温めるから、陰性、陽性だけで
判断してしまっていいのでしょうか?
陽性でもめちゃくちゃジャンクな添加物いっぱいの食品と、
陰性でもとても丁寧に作られたオーガニックで栄養たっぷりの食品。
どっちが健康そうですか?
そもそも、陽性と陰性はどちらも必要な存在で、陰性は悪いということではありません。
陰性と陽性は表と裏の関係です。
陰性がなければ陽性もないのです。
このことを東洋医学の世界では、「陰陽互根 (インヨウゴコン)」といいます。
陰性の力は大きく考えれば宇宙の成り立ちを考える上でもなくてはならない存在であり、
決して悪いわけではないのです。
コーヒーが陰性食品である根拠って?
基本的な話になりますが、改めて陰陽について理解しておきましょう。まず陽性と陰性を区別するとき、次のような基準で区別することができます。
暖かい所で採れるもの→陰性 寒い所で採れるもの→陽性
すくすくと長く上に育つもの→陰性 地面の下に根をはって下に伸びるもの→陽性
からだをゆるめるもの→陰性 からだを引き締めるもの→陽性
すくすくと長く上に育つもの→陰性 地面の下に根をはって下に伸びるもの→陽性
からだをゆるめるもの→陰性 からだを引き締めるもの→陽性
コーヒーは主に暖かい場所で栽培されていて、樹木に成るものですよね。
そして、コーヒーに含まれるカフェインには、血管を拡張させる作用があります。
(厳密には血管を拡張も収縮もさせるのですが・・)
血管が開くことによって、体温が逃げやすくなって結果的に冷えてしまいます。
また、カフェインには利尿作用があります。
トイレに行きたくなると、なんとなく体がブルブルっと
なるのを感じた経験はありませんか?
水分を外に尿として出すと、体温をその時に放出するので冷えるというのが、もう一つの考え方です。
このような考えからコーヒーは陰性というわけです。
では、陰性のコーヒーは良くない食品??
そうではないことは皆さんもきっとご存知のはずです。
陰陽だけで語りきれないコーヒーのすごい効果
コーヒーについては最近研究が進んで、さまざまな効果があることが分かってきています。コーヒー摂取による全死亡および、心疾患、脳血管疾患などの死亡リスク減少
国立がん研究センターの報告によると、多目的コホート研究によって
コーヒーを摂取する群において、全死亡リスク及び心疾患、脳血管疾患及び呼吸器疾患による死亡リスクが減少
コーヒーを1日3~4杯飲む人の死亡リスクは、全く飲まない人に比べ24%低い国立がん研究センター
コーヒーを1日3~4杯飲む人の死亡リスクは、全く飲まない人に比べ24%低い国立がん研究センター
ということがわかっています。
参考:国立がん研究センター http://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/3527.html
コーヒー摂取が脳梗塞、動脈硬化、糖尿病も予防する
コーヒーに含まれるクロロゲン酸というポリフェノールにより、動脈硬化を防止する作用があることがわかっています。
また、脂質代謝については、コーヒー摂取によりコレステロール値を少し上昇させるものの、
悪玉といわれるLDLコレステロールの酸化を抑えるといわれています。
さらに、コーヒー摂取者には、糖尿病の発症リスクが低いと言うデータもあるということ。
このように、コーヒーは体に悪いというイメージがあったにもかかわらず、
最近では循環器系の病気に対して良いデータがたくさん出てきています。
遺伝子レベルでコーヒーの香りはストレス解消する作用がある
コーヒーの香りを嗅ぐとなんだかとっても落ち着き、癒される感じがありませんか?あのコーヒー独特の香りには、ストレス解消作用があることが、なんと遺伝子レベルで分かっています。
コーヒーアロマのストレスに対する影響を脳内物質について遺伝子発現レベルで調べた実験によると、
コーヒーアロマはストレスに関連する因子の遺伝子発現レベルを抑制したという結果がでています。
つまり、コーヒーの香りにはストレス時に出てくる脳内物質の量を遺伝子レベルで抑えてくれる
作用があるということが示唆されたのです。
参考:東邦大学 http://www.toho-u.ac.jp/sci/bio/column/019258.html
陰性のコーヒーは身体が陽性に傾いている時に摂ればいい
ちょっと難しい話になってしまいましたが、ストレス時にホッとする感覚というのは
陰陽論からも理解することができます。
イライラしている時、ホッとしたいときにコーヒーを飲みたくなるのは
コーヒーのカフェインを欲しているから?
いいえ、それだけではありません。
陰性であるコーヒーを飲むと身体の力が抜けて緩んでリラックスすることができるのです。
コーヒーがぎゅっと締まっていた身体を緩めてくれます。
イライラしていて、緊張している時など身体が陽性側に傾いている時には
陰性のコーヒーを飲むことで、身体を中庸のバランスに戻してあげればよいのです。
陰性のコーヒーは決して「悪」な存在ではないんですよ。
でも、コーヒーは確かに陰性なので冷やす作用があります。
冷えを感じている時に飲みすぎると冷えを助長してしまうから気をつけてください。
薬膳から考える。あなたにコーヒーは必要??
コーヒーには、リラックス効果以外にもさまざまな作用がありますが、ここでは漢方の理論をもとに、薬膳的にコーヒーが体質にあっているか考えていきましょう。
気虚・気滞タイプ
<気虚>
・元気がでない
・倦怠感がつよい
・声が小さい
・朝が苦手で起きられない
・食後に眠くなる
<気滞>
・緊張が強い
・ため息ばかりつく
・喉が詰まる感じ
・お腹にガスが溜まりやすい
・イライラしやすい
・元気がでない
・倦怠感がつよい
・声が小さい
・朝が苦手で起きられない
・食後に眠くなる
<気滞>
・緊張が強い
・ため息ばかりつく
・喉が詰まる感じ
・お腹にガスが溜まりやすい
・イライラしやすい
このようなタイプの方は、気が足りていない、もしくは気が巡っていないタイプです。
コーヒーの香ばしいアロマ作用によって、気が満たされて、巡りが良くなるので、
気虚・気滞タイプの方にはコーヒーがおすすめです。
ただし寒がりで冷えが強い方、胃が弱いタイプの方は飲みすぎに要注意。
水毒タイプ
・身体がむくみやすい・雨の日や梅雨に体調が悪い
・下痢ぎみ
・お腹からぽちゃぽちゃと音がする
・鼻水や鼻づまりがある
・頭がだる重い
水毒というのは、身体に余分な水分が溜まりすぎている水はけの悪い状態です。
コーヒーには利尿作用があり、余分な水分を外に出してくれるから、水毒にも
コーヒーはおすすめ。
特に湿気大国の日本は、ほとんどの女性が水毒を多少なりとも抱えていますから、
コーヒーを飲むことは湿気対策としてもおすすめなのです。
瘀血タイプ
・シミやあざができやすい・肩こりがある
・生理の血がどろっとしている
・目の下にクマができやすい
・冷えのぼせがある
このような血の巡りの悪いタイプは瘀血を取り除く必要があります。
コーヒーには血管を広げて滞りを解消する作用があり、血流を良くしてくれます。
瘀血タイプの方もコーヒーを効果的に摂取してみると良いでしょう。
冷えてしまうのが不安なら、ひと工夫を
いくら身体に良いとはいっても、コーヒーは陰性であり確かに冷やすこともあるので、摂り方やタイミングに注意することが大切。
例えば、朝の空きっ腹や体温が上がりきっていない時に飲むと胃腸にダメージがあるだけでなく
身体を冷やしてしまいます。特に寒い冬場は要注意ですね。
摂取のタイミングでおすすめなのは午後の4時前後。
人間の体温が一番高くなる午後4時くらいには、体も火照って、だるくなりがち。
コーヒーを飲んで、ほっと一息いれれば、体も適度にクールダウンしてリラックスできます。
でも日が暮れてからはコーヒーは控えめに。
カフェインの覚醒作用によって眠りが浅くなってしまうことがあります。
寝つきが悪いな、熟睡できていないなという方はコーヒーを遅い時間に飲んでることも。
また、どうしても冷えるのが気になるならば、少し黒糖を入れたり、
温める作用のあるシナモンをふったラテなどにしても。
ヘルシーとはいえ、どんなコーヒーでも良いわけではない
コーヒーはヘルシーなんだ!と思ったところで、どんなコーヒーでも良いわけではありません。できる限り、安全で、農薬や化学肥料を使っていないオーガニックのコーヒーを選びたいですね。
基本的には日本に輸入されるコーヒーは安全性の基準をクリアしたものであり、ただちに危険なレベル
というものはまず無いと考えられますが、毎日3、4杯と飲んでいたら長期的な蓄積が気になります。
また、オーガニックだからといっても安心できないのです。
カビ毒という問題があり、オーガニックであっても、非オーガニックであっても
生産者などの管理や保管方法によっては、カビに侵されている危険もあるから要注意です。
コーヒーは大量生産の安価なものではなく、
できるだけ産地からこだわって新鮮な豆を扱う業者、信頼できる生産者さん、メーカーや小売店から選んで買いましょう。
私がおすすめするコーヒーはこちらです。
IN YOUおすすめのスペシャルティコーヒー
身体の声を聞きながら、コーヒーを楽しんで
選ぶ時には安全性も大事ですが何よりもコーヒーの味と香りが大事です。
これらのバランスがよい自分好みのコーヒーを見つけるのも楽しいですね。
信頼できるカフェがあれば、そのお店に通って応援する。
コーヒー農園から私たちが口にするまでが全てハッピーになるような
コーヒーを選ぶことが、未来に良い品質を受け継ぐことにもつながるでしょう。
何より私は、カフェでぼーっとしている時間。そこにただ居ることが好きです。
コーヒー1杯でスイッチを切り替えることもできる。
そして、自分を許してあげる贅沢な時間のようにも思います。
コーヒーをガブガブと飲みましょうと言っているのではないので、くれぐれも誤解しないでくださいね。
あくまでも身体にあった量を、適切なタイミングで飲むことです。
皆さんもコーヒーのことをもっと愛して、楽しんで、元気で健康な身体を目指しましょう。
IN YOU おすすめのコーヒー
IN YOUおすすめのスペシャルティコーヒー
おいしさを追求すると結果的にオーガニックになる。
コーヒーは農産物です。
野菜や果物と同じように鮮度や品質管理に徹底的にこだわった、スペシャルティコーヒー。
焙煎からドリップまでの時間だけでなく、畑で収穫された生豆から焙煎するまでの新鮮さも守り、「おいしさ」を追求したコーヒーはいかがですか。
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