病院や薬には頼らない！カナダ流、症状別：自宅で出来る風邪の治療法

こんにちは。
日本も、私が暮らしているカナダもまだまだ寒く、風邪が流行する季節です。

ここカナダは、日本に比べかなり乾燥しており、ウイルスが蔓延しやすい環境です。

季節の変わり目という事もあり、
今日は暖かいな、と感じた次の日には
ものすごく寒くなったり…。

油断をすると体調を崩し、風邪を引いてしまいます。
そんな時、私自身は強い薬を飲むのは気が引けるため、
普段から予防を心がけるのはもちろんのこと、「ちょっとおかしいな」と思った時が勝負で、
自宅でできる治療法を駆使して悪化を防ぎます。

まわりのカナダ人たちも、病院に行って薬を飲むことはあまり好まないため、
それぞれがお気に入りの方法で、風邪を治しています。

そこで今回は、そんなカナダで行われている、
家庭で出来る療法（治し方）を、症状ごとに、食生活面を中心としてご紹介したいと思います。

鼻がずるずる、詰まる｜「鼻風邪」に効くものとは？

くしゃみが止まらない、鼻が詰まる…風邪のひき始めの症状のひとつですよね。
こんな時はまず、鼻の通りを良くするのがいいと考えられています。

私が友人にすすめられた方法は次の3つです。

アップルサイダービネガー(リンゴ酢)

北米では昔から根強い人気があり、カナダの家庭には必ず置いてあります。
友人からは「鼻風邪にはアップルサイダービネガー」と漠然と言われましたが、
実際、アップルサイダービネガーには体内のカリウムを増やす働きがあり、
鼻の“ずるずる”を取り除く効果があると言われています。

飲む場合は、ストレートだと歯を保護している「エナメル質」を溶かしたり、
胃腸内を刺激して荒らしてしまう恐れがあるため、
そのままストレートではなく、必ず薄めて飲んでください。

なお今のような寒い時期におすすめなのは、お湯と一緒に飲む方法。
身体が温まるだけでなく、特に鼻が詰まっている時は、蒸気が鼻の通りをよくするので、
一石二鳥の方法です。

ユーカリのエッセンシャルオイル

すっとした香りは鼻の通りを良くあるだけではなく、
気持ちも良くしてくれるものですよね。
鼻の詰まりが気になる時は、
鼻風邪に効果のあるエッセンシャルオイルをフル活用しましょう。

アロマディフューザーを使って、
日常的に部屋の香りをすっきりしたものに変えるほか、
ボウルに張ったお湯にエッセンシャルオイルを垂らして、
その蒸気を吸うのも効果的です。

ユーカリの香りは、
科学的な研究でも喘息などの呼吸器疾患に効果があることが証明されています。
すっきりした香りで、カナダでも人気です。

以前、友人からエッセンシャルオイルのセットをもらいました。
「Fight the Flu（英語で『風邪・インフルエンザと戦え』の意味）」と名付けられた、
インフルエンザ、風邪用のセットで、中身はユーカリ、ティーツリー、
ブレンド(グレープフルーツ、レモングラス、ライム、ペパーミントなど)
の3種類。どれもとても使いやすくて重宝しました。

☆スポーツアドバイザー使用の有機「レモングラスエッセンシャルオイル」

ユーカリはもちろん、シトラス系の香り、ペパーミント、ティーツリーも
鼻風邪には効果的です。ぜひ試してみてください。

辛い食べ物（トウガラシ）

少し驚いたのですが、
以前、「鼻が詰まる」という話を友人にしたところ、
「辛い物を食べて！」とすすめられました。

もちろんこれは、ひどい喉の痛みなどを伴う方にはあまりおすすめできませんが、
手軽な方法なので、鼻詰まりに悩んでいる方はぜひ一度試してみてください。

実際にある研究では、唐辛子に含まれるカプサイシンには
粘液を薄め、通りを良くする働きがあることが分かっています。
また他の研究では、
慢性的な咳に悩む人たちが、カプサイシンのカプセルを服用したところ、
症状が改善され、ストレスもなくなったそうです。

ある記事によると、
本来咳止めの飲み薬の役割は、胃の粘膜を刺激して、
脳から体に「水分を出して粘液を薄めなさい！」という指令を出させるというものだそうで、
唐辛子に含まれるカプサイシンには同様の働きがあるとのことです。

唐辛子には免疫力を高める働きもあるので、
普段使いするべき食材のひとつかもしれませんね。

喉の痛み、咳が止まらない｜
喉・咳の風邪に効くものとは？

喉の痛みや、咳もかなりの困り者。
私自身、風邪のひき始めは必ず喉からなので、
喉に違和感を感じたら、早めの対処を心がけています。
空気が乾燥し、ほこりっぽいカナダの季節の変わり目は、
自宅でのメンテナンスが欠かせません。

塩水でのうがい

以前の記事でもご紹介しましたが、
「塩水でのうがい」は、カナダでは非常にポピュラーな風邪対策法です。
塩には殺菌効果があるので、喉にはり付いた細菌を撃退してくれますし、
喉の腫れを抑え、口の中を清潔に保つことができます。

カナダ人も、私自身も、大雑把に塩水を作っていますが、
目安としは以下のような分量です。

1．沸騰したお湯、または熱いお湯を、口に入れてもやけどしない位に
(室温位を目途に)冷ます。
2．240mlくらいの冷めたお湯に、小さじ1/2杯の塩を混ぜる

上記の量は1回分、1日に2～4回程度を心がけて、
いつもより頻繁にうがいをしてみてください。

はちみつ

みなさんご存知のように、はちみつにはたくさんの効用があります。
抗菌性の成分が含まれているので、抗菌効果があるほか、
体内の抵抗力を上げる効果もあると言われています。

ある研究では、子どもたちに10ｇのハチミツを寝る前に与えたところ、
ひどい咳がおさまり、よく眠れるようになったことが分かりました。
その他でも多くの研究で、咳の症状を抑えることが証明されています。

ハチミツは料理にも飲み物にも使え、使い勝手が抜群なので、
日々の生活に取り入れやすいのも魅力です。

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ハーブティー

喉を潤すことで、喉の痛みを和らげたり、悪化を防ぐことが期待できます。
普段飲んでいるコーヒーや紅茶をハーブティーに変えることで、
風邪を治すのに一役買ってくれます。

おすすめなのは、カモミールティーとミントティー。
ある研究では、
カモミールの茎が、喉の痛みなどの風邪の症状を和らげる働きがあることが証明されています。
カモミールティーでもその効果が期待できます。

また、ミントティーには粘液を薄くするメントールが含まれているので、
喉や鼻の風邪には効果があると言われています。

私自身のお気に入りは、カモミールティーです。
風邪のひき始めは、ハチミツや薄切りの生姜を入れて
より喉に良さそうなドリンクを作ります。

友人にすすめられて最近よく飲んでいる、
ハチミツとミルクを入れたカモミールティーも
美味しいのでぜひ試してみてください。
(友人はミントティー＋ハチミツ・ミルクの方が好きなようです)。

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熱が上がってしまったら？|熱風邪に効くものとは？

風邪はできるだけひき始めに対処しようとしても、
時々、突然熱が出てしまう事ありますよね。
カナダでも、そんな時は無理をせず、
栄養をしっかり取って、ゆっくり休むのが一番と言われています。
しかし、その他にもできることがあるので、ご紹介したいと思います。

ココナッツウォーター

熱が出てしまうと、どうしても水分不足になりがちで、
こまめな水分補給が必要になってきますよね。
日本と同じように、水、スポーツドリンクやアップルジュースなどを使って、
カナダでも水分補給をしていますが、その他に、ココナッツウォーターが人気です。

ココナッツのいい香りや、甘味があることも人気な理由の一つですが、
実はとても水分補給に適したドリンクなのだそうです。

ココナッツウォーターには、水分補給に必要なグルコースとイオンが豊富に含まれており、
ある研究では、ココナッツウォーターが（運動や軽い下痢症状などで）水分不足になった体への
水分補給を助けることが分かっています。
また、同じような水分補給ドリンクよりも、胃の不快感を弱める働きもあるとされています。

エプソムソルト

エプソムソルトをご存知ですか？
北米・ヨーロッパでは、多くの人がエプソムソルトをバスソルトとして使っています。

エプソムとは、はじめにこの成分が発見された土地の名前(イギリスのサリー州のエプソム)で、
成分は硫酸マグネシウム(海水から取れるにがりの成分のひとつ)。

体が温まり、疲れが取れ、
リラックス効果、デトックス効果があると信じられています。
その為、筋肉痛、風邪、ストレスなどへの解消法として重宝されています。

化学的証拠はないのですが、
水(お湯)に溶かすことで発生するマグネシウムを
皮膚から吸収することができると、良く言われています。

根拠がないとしても、実際に効果を実感している人がとても多いので、
激しい運動をした後、ハードな仕事で疲れた夜、1週間ストレスを溜め続けた金曜の夜、など
ことあるごとに、多くの人がエプソムソルトのお風呂に入っているようです。

もちろん風邪のひき始めにもよく使われますし、
熱を出してしまった時に、発汗させすっきりさせるために入る人も多くいます。

おなかが痛い、下してしまう｜
お腹の風邪に効くものとは？

「BRAT」という言葉を聞いたことはありますか？
これは一昔前に流行った(実際医師たちも推薦していた)お腹の風邪に効く応急処置法(食事法)です。
B:Banana(バナナ)、R:Rice(お米/ごはん) 、A:Apple sauce(アップルソース　りんごを軟らかく煮て液状にしたもの) T:Toast(トースト)と4つの消化のいい食べ物の頭文字をとっています。

栄養に偏りがあるため、現在では医師たちも「より栄養のあるものを摂るように」としています。
ただ、下痢の症状が一旦おさまると、
何も食べられなかった状態から食事を少しずつとっていかなければなりません。

しかし、いきなり栄養のあるものを通常通り食べることは難しく、
その為「BRAT」という方法は通常食に戻す間の短期間の食事として、
いまだ一部の人に支持されています。

そしてこの「BRAT」の中には科学的に証明された、
下痢の症状などに効果的な食材も含まれているようです。

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バナナXごはん

実はこの組み合わせが、かなり効果的だと言われています。
ある研究では、風邪をひいた5か月～1歳の子どもたちにごはんとバナナ(またはペクチン)を食べさせたところ、
55～59%下痢の症状が軽減(ごはんだけ食べた子どもたちは15%軽減)したことが分かりました。
また、両方食べた子どもたちの方が、
水分補給の為の点滴の回数と、吐いてしまう回数が少なかったとのことです。

抵抗力がつく食材を積極的に摂ることもポイント

治療中も食事ができるときは、できるだけ抵抗力を上げ、
回復を早めるものを摂るようにしましょう。
食欲のない時は、飲み物の中に取り入れたり、
サプリメントで摂るのもおすすめです。

にんにく・生姜

日本でも昔から言われていますが、
カナダでもにんにくと生姜は、体の抵抗力を上げてくれ、
風邪予防はもちろんのこと、体調不良の回復のためによく使われます。

ある研究では、にんにくを食べる人は、風邪をひきにくく
ひいたとしても、食べない人よりも平均3.5日早く治るとのことです。

また、生姜には吐き気を抑える働きがあるほか、
非ステロイド性抗炎症薬(抗炎症作用、鎮痛作用、解熱作用のある薬の総称)に似た働きがあり、
抗酸化、抗菌作用もあると言われています。

このように、にんにくと生姜は、風邪をひいたときには最適な食材と言えそうです。

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エキネセア

エキネセアは、ネイティブアメリカンが400年以上前から愛用しているハーブです。
感染症に効くと言われ、体内の抵抗力を高める為だけでなく、
炎症を抑える為にも使われていました。

エキネセアを摂取することで、風邪をひくリスクを50％下げることができると言われ、
また、風邪の回復も早めると言われています。

その為、今でもエキネセアの人気は高く、サプリメント売り場に行くと、
エキネセアのサプリメントは必ず置いてあります。
紅茶などで摂取することもできるようですが、
サプリメントはかなり摂取しやすいのでお勧めです。

いつもの風邪対策に
カナダ流の自宅治療法を加えてみませんか？

カナダに来てから、周囲の人から自宅でできる治療法・予防法を数多く教えてもらいました。

風邪は一日でも早く治したいもの。

ただ、カナダの強い薬を飲むのを避け、
自然に治そうとすると、どうしても時間がかかってしまいます。

以前、突然風邪をひいてしまった時は、
昔からよくやっている日本の方法に加え、
北米の目新しい方法を友人に言われるがまま、手当たり次第に試してみると、
予想より早く、すっきりと治りました。

後から振り返ると、とても健康的な食生活(抵抗力のつくもの、滋養強壮のあるものを積極的に摂る)、
生活習慣(塩うがいや、アロマでの保湿など)をしていたことに気がつき、
それからは予防法としても取り入れるようになりました。

今回ご紹介した方法は、自然本来の力を利用したものがほとんどなので、
安心して試せるのも魅力です。
読者の皆さんも「これならやってみようかな」というものが見つかりましたら、
ぜひ試してみてくださいね。

参考：
11 Cold and Flu Home Remedies, Healthline
BRAT Diet: What Is It Does It Work?, Healthline
The 15 Best Food Eat When You’re Sick, Healthline

オーガニック食品やコスメをお得に買えるオーガニックストアIN YOU Market

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