誤った減塩、いつまで続けますか?認知症、心筋梗塞、がん、無気力疾患などの現代病の要因の一つはニセモノの塩だった!?
塩の摂りすぎはよくない、と聞いたことはありますよね。
塩はあまり使わないほうがいいから、「薄味がよい」「入れなくていいなら、使わないほうがいいかな」と思われていたら、それ注意が必要です!
減塩することで健康被害を被ってしまうと、世界中で研究者が発表しています。
「減塩はよくないし、摂りすぎもダメ、適塩がいいんでしょ。」とわかっていたとしても、つい薄味に仕上げようとしてしまったり、小さじ1をはかりとるときに少なめにはかったり、ひとつまみが少々になっていたり・・・という方、意外と多いと感じています。
あなたはいかがですか?
冷え性に悩まされてきた私。
原因はまちがった塩に対する意識だった。
実は、小さい頃から慢性腎炎だった私。食事制限が必要とまでは言われなかったけれど、しょっぱすぎるものは腎臓には悪い、という思い込みで、塩をできるだけ避けてきました。父がスイカやトマトなどに塩をふっている横で、「そんなにしょっぱくしていたら体を壊すよ!」と言いながら、決して塩をかけない子どもでした。
塩を控える一方で、果物や甘いものが好きで、今思えば、体が陰性に偏っていたのだと思います。
目の下に常にうっすらとクマがあるし、冷え性にも悩まされてきました。体力もなく、デートで遠出すると帰りはヘロヘロ。仕事も出張のときは、移動だけでぐったりしていました。
様々な不調の原因と言われる冷えが、まさか減塩が原因だなんて思い至りませんでした。
塩に対する意識を変えてくれたのは、マクロビオティック。
長男の出産を機にマクロビオティックの料理教室に通い始めた私。調理の中で、塩を入れるタイミングが複数。「塩は味を整えるためだけで使うものではないんだ。」と新鮮に感じたことを思い出します。でも、「え、まだ入れるの?また?」と塩や醤油の量に同時にびっくり。
今思えば、それだけ普段自分が使っていた塩や醤油などの塩を含んだ調味料が少なかったんだと思います。
「減塩しないといけないのに、このお料理教室は続けられないかも・・・」と感じたくらい。
でも、本物の塩で、陰陽のバランスがとれたお料理は、文句なしにおいしかった。
始めは「こんなに塩分をとって大丈夫かな」という思いがありましたが、「おいしい!」「甘みが引き出されてる!」という経験を何度も積み重ねていきました。「おいしい!」と思えるところまで調味する回数を重ねるうちに、
塩に対する信頼を持てるようになったのです。
そうは言っても、醤油や塩を足すのが怖くなり、中途半端な味付けのまま、調味を止めてしまったことも何度もありました。
でも、塩に対する信頼を持てるようになってから、
冷えが改善され、体力も以前よりもついていました。
そもそも塩はなぜ必要か
塩がなぜ必要なのか、3つの観点でお伝えします。1 塩は腎臓の働きを補う大切なもの
陰陽五行説では、食べ物は、「五味」と言って、酸味・苦味・甘味・辛味・鹹味(塩辛い味)の五つにわけられます。それぞれ、酸味は肝臓に、苦味は心臓に、甘味は脾臓に、辛味は肺臓に、鹹味は腎臓に入って、その働きを補っています。塩分を摂りすぎると腎臓に負担がかかりますが、不足しても、腎臓に負担をかけてしまうのです。
2 塩は食べるものを中庸に整えるための必要不可欠な調味料
マクロビオティックでは、それぞれの食品を陰陽の尺度で捉えます。食物の陰陽表を見ると、自然塩は陽性の調味料ということがわかります。ちなみに精製塩はさらに陽性な「極陽性」なもの。

日本CI協会 http://www.ci-kyokai.jp/yinyang.htmlより
野菜・野草・果物・豆など、陰性のものを摂る際に、食品が陽性化して中庸に仕上がるようにするためには、火を入れたり、圧力や時間をかけたり、塩を使った調味料を添加したりすることでバランスが取れるのです。
減塩を続けながら、動物性食品をやめてしまうのは、実は危険!
私の場合、マクロビオティックと出会って、動物性の食品が食卓にほとんど上らなくなりました。でも果物や甘いものはしばらくやめられなかった。それまで不足していた塩の量を増やしたり、質を良くすることで、バランスが取れていたのだと思います。もちろん果物や甘いものを食べる量が減っても、もちろん塩は必要です。
陰陽をきちんと理解せずに、ただ動物性の食品の摂取を減らしてしまうと、陰陽のバランスが崩れた食事になってしまいがちなので、注意が必要です。
自分が食べるものをバランスのとれた中庸の状態にしたいのであれば、塩は陰性な食品を調理する際に、必要なものです。
3 塩は多くのミネラルを含む生命の源
実は、海水と羊水、体液の成分比率はとてもよく似ています。フランスの生物学者ルネ・カントン博士は、病気になった愛犬の体内に海水を注入して治したという記録が残っています。ミネラル成分が血液と海水で酷似していることをわかっていた博士は、愛犬の血液を可能な範囲で抜き、そこに海水を入れて健康にしたそうです。
海水に含まれるミネラルは、人間にとって必要なものなんですね。
人間の体の4〜5%ほどを構成するミネラル。量は少ないですが、合成することができないので、食べ物から摂取する必要があります。
普段食べている動物性食品や野菜から摂取できますが、野菜の場合は、農薬や化学肥料などで土地が痩せてしまい、野菜そのもののミネラルが昔に比べて少なくなってきています。
海水から作られた塩は、ミネラル補給に必須の食品なのですね。
適量の塩が体を元気に保つ!
塩を摂りすぎはダメなのはわかるけど、不足しても病気になる?!
私たちの細胞は、細胞内にも細胞の外側にも水分があり、それぞれ以下のように成分の違いがあります。細胞内液(細胞の中の水分) カリウムが多い
細胞外液(細胞の外の水分) ナトリウムが多い
この細胞内液と細胞外液のバランスが大切。
体内のカリウムとナトリウムのバランスがとれている状態→細胞が元気。
ナトリウムが過剰になる→細胞外液がナトリウム過剰になり、薄めるために細胞外液に水分が増える。→むくむ。
カリウム過剰になる。→細胞内液がカリウム過剰になる。→細胞の外から水分を補おうとするして、細胞が膨張。→細胞全体がゆるむ。→体液の成分バランスも崩れる。→細胞の働きが弱る。
塩分摂りすぎは悪い、と言われていますが、それと同じようにカリウム過剰になってしまうのも細胞そのものの働きが弱っていってしまうので、注意が必要です。認知症・心筋梗塞・がん・無気力疾患などが関係していると言われています。
選ぶべき塩は、ミネラルバランスのいい塩!
塩は原材料で、大きく3つに分類できます。
1 海塩 ←これがオススメ2 岩塩
3 湖塩
岩塩・湖塩は、長い年月をかけてできているので、その年月の間に失われていったミネラルがありますし、有害な金属類も溶けている可能性があります。やはり、海塩がおすすめ。
原材料から塩にする製法も3つあります。
1 天然海塩・・・海水を塩田に導いて、太陽と風の力で作るもの2 再生加工塩・・・天日乾燥した海塩を平釜で煮詰めて作るもの
3 化学塩・・・天日乾燥した海塩や岩塩をイオン交換膜によって、製塩したもの。塩化ナトリウム99%以上の塩になる。
ミネラルバランスのよいものにするために、イオン交換膜で製塩されたものは避けましょう。
商品のラベルのどこで見分けるのか
2010年4月から塩のパッケージの表示ルールが改められています。ご紹介する3つの項目は、義務表示となっているので、どの商品にも記載があるはず。そこを見ましょう。1 原材料名をチェック!
「海水」と書かれたものをオススメします。「岩塩」「湖塩」は前述したように、海塩のミネラルバランスにはかないません。2 栄養成分表示でミネラル含有量をチェック!
ナトリウム以外のミネラル(マグネシウム、カルシウム、カリウムなど)の数字を比較して、多いものを選びましょう。以下の写真はわたしが利用している「海の精 あらしお」のもの。ミネラルがたっぷりです。
3 製法表示をチェック!
「イオン膜」ではなく、「天日」「平釜」と書かれたものがいいですね。「本にがり仕立て」とか「海の塩」とか「平釜でじっくり炊き上げた」など、パッケージに色々書かれています。一見すると、昔ながらの精製で作られた塩なのかなーと思いますが、製法表示で「イオン交換膜」と書かれているものも意外とあります。
上記の3点をチェックして、いい塩を見つけてくださいね。
味覚を信じて、塩を美味しくいただこう。
ミネラルバランスのとれたいい塩を見つけたら、自分が「おいしい!」と思える量まで入れてみてください。
「しょっぱいものはよくない。」という思い込み、すぐに取り去るのは難しいと思います。
でも、思いきってレシピ通りに入れてみる、計量スプーンできっちりはかってみる、そして、味わってみる。
しばらくしたとき、ご自身の心と体が変わっていることに気付くことができるかもしれません。
その変化を楽しみに、適塩を試してみてくださいね。
オススメ調味料
塩についてはこちらの記事も参考にご覧ください。
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