市販弁当が腐らないのは、添加物のおかげ | 薬剤師が考える添加物の本当の危険性。リン酸塩とトランス脂肪酸の場合。
本物のオーガニックが見つかるオーガニックショップ
私が初めて添加物を見たのは、小学生の頃に色付きのガムが流行った頃でしょうか。
使用するのが当たり前だった添加物ですが、現在では添加物が危険という認識が定着し、
無添加の食品が良いと考える人が増えたように感じます。
様々なの人の意見、国の情報がありますが、一体何が安全で何が危険なのでしょうか?
無添加は、安全ですか?
添加物不使用は、安全ですか?
今回、薬剤師である私が、様々な講演会に参加し得た知識を、お伝えして参りたいと思います。
他の国では、テレビでも添加物の危険な情報を放送しているのをご存知ですか?
日本では、やっと最近になって耳にするようになりましたが、
まだまだ添加物への意識が世界の国々と比べて低いのが現状。
安くて美味しいものは好きなのに、なぜ美味しいのに安いのか。
その理由を考えてみると、様々なことが見えてきます。
今回、安さの中にはどの様な怖さが潜んでいるのか少し見てみましょう。
腐らない弁当は添加物のおかげ
腐らない弁当。まるで魔法です。
以前、弁当を忘れたためにコンビニ弁当を購入しました。
当日は仕事が忙しく休憩を取ることができなかったために、
お昼を取ることができず冷蔵庫に入れたまま帰宅しました。
2ヶ月後にスタッフが「この弁当、昨日もありましたよ!」
確認してみてみると賞味期限の1ヶ月を過ぎたコンビニ弁当がありました。
見た目はキレイでおいしそうな唐揚げ弁当。
皆さんも同じような経験はないでしょうか?
自宅のキッチンで調味料を見ていると、賞味期限の切れた食品が度々現れます。
見た目はすごくキレイなのに、賞味期限は切れているのです。
(それ、賞味期限だからでは?ということもあるかとは、思いますが、
そのお話は割愛させていただきます。)
今回、私がこの記事を通してお伝えしたいことは、
添加物の危険性です。
天然のもので自分で作った場合、大体の食品は1週間程度で傷んでしまう。
しかし、どんな室温に置いておいても、決して腐ることのない食品。
これが、添加物の威力です。
では食品にはどのような添加物が含まれているのでしょうか?
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日本の食品の添加物の数
日本で使用が許可されている添加物の数
指定添加物 (登録品目数455品目 H30.7.3)
既存添加物 (登録品目数365品目 H26.1.30)
天然香料 (品目数約612品目 H27.7.29)
一般食物添加物 (多数)
しかし、指定添加物の登録されたモノをよく見ると、
脂肪酸類、脂肪族高級炭化水素類、ケトン類、イソチオシアネート類など
〜〜類 という言葉が出てきます。
これらには具体的品目があり、細かくするとさらに品目数が増えていきます。
そして、そこに記載してある、(毒性が激しいと一般的に認められるものを除く)という注釈。
激しくなければいいのか?と少し疑問が残るのではないでしょうか?
また比べるモノが無ければ、数の多さなどが分かりません。
そこで隣の国、韓国ではどれくらいの添加物が採用されているのか調べてみました。
出典:日本食品化学研究振興財団
韓国の添加物の数
食品添加物で認められているものは、
科学的合成品(香料・着色剤等を含む)370品目
天然添加物は50品目
これらは韓国政府食品医薬品安全庁のサイトに記載されています。
この数の違いをみて、あなたはどう思いますか?
隣の国にもかからわず、国が認めている添加物の数がこれほどにも違うのです。
確かに、国によって食品添加物と考えられるものは少しずつ異なります。
例えば、海外で食品材料とされているものでも日本では食品添加物に数える場合がある。
反対に、海外で禁止されている食品添加物を日本では使用しています。
それぞれの国が食品に関する委員会によって安全を評価しているため、
私たちは国が決めた添加物を見極め、自分たちで食品を選ばなければなりません。
日本人は、世界初の超高齢化社会を迎えます。
安全性試験にて、添加物を摂取が安全と証明されても、
100年生きる中で、現在どこで食事をしても添加物が含まれているような世の中になっています。
毎日、合成された添加物を、あの腐らない弁当を毎日食べるのは、避けたいですよね。
実は現在、大手のコンビニでは、食品添加物の使用削減に取り組んでいます。
ではなぜ、今、食品添加物の使用を削減することを試みているのでしょうか?
出典:韓国政府食品医薬品安全庁
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大手企業も体への影響を認めていた添加物
代表的なものは大手コンビニエンスストアさんの発表している、リン酸塩とトランス脂肪酸。
今までは使用されていたが、体への影響の可能性を考え使用を控えているものがあります。
今回、一部の会社でも添加を控えている2つの成分を見てみましょう。
薬剤師が考えるリン酸塩の体への影響
リン酸塩はリン酸と塩、ミネラルの化合物です。
リン酸塩を多く含む食品はいくつかあり、乳製品、穀物類、肉類、コーラ、ビールなどがあります。
そういった食品の中でも、コーラやビール、豆乳などには多くのリンが含有しています。
また薬にもリン酸塩を使用しているものもあります。
このように、添加物以外でも食品の中にリン酸塩が含まれているのです。
つまり添加物でも、様々な食品に同じ成分が使用されているので、おのずと摂取量が増えていきます。
では、リン酸塩の身体での働きはどのようになっているでしょうか?
普通は食物から吸収され、体に重要な化合物であるリン酸塩は、
細胞構造、エネルギーの輸送、ビタミンの機能など健康に関わる様々なところで利用されます。
また、腸内に流れ込む体液を増やし、下剤として使われる事もあります。
このリン酸塩を長期間常用した場合、他の化合物の流れを乱し、
体の不具合を引き起こすことが、容易に想像できるかと思います。
リン酸塩が、カルシウムの吸収を阻害することが懸念されていますが、
他にも、鉄やマグネシウムにも結合し、吸収を阻害します。
それが、鉄やマグネシウムの関わる健康(貧血や筋力低下、悪心)にも影響がでる可能性は想像できますね。
薬局では、可能性は大きくないものの、
骨のお薬(ビスホスホネート製剤)との飲み合わせに注意しなければならない成分です。
なぜなら、どちらとも体内のカルシウム濃度を減少させる可能性がある、
また、薬の作用を弱める可能性があるからです。
参考:naturalmedicines健康食品・サプリメント「成分」の全て2017。販売元:同文書院
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トランス脂肪酸
トランス脂肪酸はたくさんの種類があります。
現在、食品に含まれているトランス脂肪酸の濃度を正確に測定する方法は、確立されてないとされています。
その様な物を添加し食べていたのです。
またトランス型脂肪酸は天然には、ほとんど存在しません。
そのため他の一部の国では食品のトランス脂肪酸の含有量の表示または規制しているところもあります。
それらからすると、日本では体への影響は少ないと考えている一面もある様です。
また、強い規制もないトランス脂肪酸の1日摂取量は、総エネルギー摂取量の1%(約2g)より少なくする様勧められています。
脂肪酸は、心筋梗塞等のリスクが上げるため、注意が必要だと考えられます。
なぜなら、日本人の飽和脂肪酸の平均的な脂肪エネルギー比率は8.2%ですが、これは目標量を超えているのです。
油が好きな方は注意が必要です。
出典:農林水産省 http://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/trans_fat/
http://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/trans_fat/t_eikyou/fat_care.html
薬剤師の考えるトランス脂肪酸の影響
先ほども述べた様にトランス脂肪酸を取ることで心筋梗塞等のリスクが上がります。
トランス脂肪酸の薬に対する影響はデータとして見つかりませんでしたが、
血液をサラサラにする薬やコレステロールを下げる薬等の効果に影響を与えるかも知れません。
せっかく高い支払をして飲んでる薬の効果を下げるかも知れないのです。
そもそもトランス脂肪酸とは何か?
食品にトランス脂肪酸が使用されたのは、19世紀末からで、
バターやラードの代わりになるものとして作られました。
安く生産でき、酸化しにくいため、食品を長持ちさせることができます。
それから長く使用されていたのですが、
摂取量が多いと心筋梗塞等のリスクが上がることがわかってきたのです。
トランス脂肪酸のほとんどが人工的なものです。
では天然では一体どこに存在しているのでしょうか?
天然のトランス脂肪酸
牛肉や牛乳(胃の中の微生物の働きにより生成される)トランス脂肪酸は食品の加工・精製でできる(人工的な物)
マーガリン、ファットスプレッド、ショートニングやそれらを使用した洋菓子、揚げ物にはトランス脂肪酸が含まれます。
高温加熱した油にトランス脂肪酸
サラダ油自分で選ぶ食事
トランス脂肪酸の影響を減らすために出来ること
しかし、欧米のようにトランス脂肪酸の表示義務のない日本で、
それを避けるのは難しいかもしれません。
IN YOUの読者さんであれば、知識も豊富で、
全て頭に入っているのかもしれませんが、
そうではない方に、またご家族の賛同が中々得られない方のために、
トランス脂肪酸の摂取を減らす食べかたをお伝えします。
ぜひ試してください。
・脂肪分が少ないオーガニックのお肉を選ぶ。
・栄養も少ない揚げ物、洋菓子の食べる量を減らす。
・乳製品はオーガニックのものを、使用する。
・含有量の多いマーガリン、ファットスプレットをやめ、オーガニックバターを使用する。(国内での最大含有量が13.5g/100gのデータもある)
リン酸塩の影響を減らすために出来ること
トランス脂肪酸同様、リン酸塩に対しても出来ることがあります。
こちらもぜひ試してください。
・コーラ系清涼飲料水、食品添加物として含まれているリン酸を避ける(体に吸収されやすいため。)
・インスタント麺は食べない。オーガニックの麺を使う。
・ソーセージやハム、ベーコン等はオーガニックのものを選ぶ。
私たちは毎日自分で食べる食事を選ぶことになります。
まずは、コンビニ弁当などの中食をやめ、手作りを始める。
そして、スーパーやコンビニエンストアで原材料を見る習慣をつけてみてください。
どれだけの添加物を使用されているのか。
それを習慣にすることで、少しずつ意識が代わり、選ぶものが代わり、食べる物が変わります。
見ているうちに、加工が多い食品、安い食品ほど原材料の記載が多いことがわかるはずです。
オーガニックやフレッシュな食事を選択する事で、自分や身の回りの
人の生活をより良い方向へ、運んでいってくださいね。
食材の本物の味を知り
ほんの少しずつでも構わないので体に優しそうな食品を選んで欲しいです。
出典:農林水産省
食品安全委員会(foodsafetycommission)
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