「朝食」は起きたらすぐ、糖質とタンパク質の組み合わせで摂るべき理由|いつ、何を、どう食べるかで健康を作る『時間栄養学』とは?
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「朝食」は起きたらすぐ、
糖質とタンパク質の組み合わせで摂るべき理由
いつ、何を、どう食べるかで
健康を作る『時間栄養学』とは?
・しっかり寝たのに、何故か疲れが取れない
・朝はいつもバタバタで朝食は食べる時間がない
・仕事が忙しくて毎日の食事が疎かになりがち
・食事バランスには気を付けているけど食べる時間が決まっていない
・朝食はスムージーなどで簡単に済ませてしまう
これらの項目で、当てはまるものはありませんか??・朝はいつもバタバタで朝食は食べる時間がない
・仕事が忙しくて毎日の食事が疎かになりがち
・食事バランスには気を付けているけど食べる時間が決まっていない
・朝食はスムージーなどで簡単に済ませてしまう
1つでも当てはまった方は、「体内時計」が乱れているかもしれません。
「体内時計」についての研究は、かつてから長く行われてきましたが、
3年前にノーベル賞を受賞して以降、再注目されています。
この記事では、この「体内時計」の仕組みについて解き明かすとともに
食事時間と体調や健康の関係についてご紹介していきたいと思います。
「体内時計」とは何か?
今回、ご説明する体内時計の仕組み自体は、1997年には発見されており、
「朝がきたら目覚める」「夕食の時間になるとお腹が空く」といった身体の仕組みが
この体内時計によるものであることは既に証明されていました。
そして2017年には、「体内時計を生み出しているものは何か」
についての研究がノーベル賞を受賞しました。
体内時計(=サーカディアンリズム(概日リズム))とは?
私たちの体は、1日=約24時間10分(24時間30分あるいは25時間との説もあり)で動いているといわれています。
これは地球の自転周期に基づいた1日24時間と少しズレていますよね。
もしかしたら「一日たった10分じゃない?」と思われるかもしれません。
しかしこれが、1週間、1ヶ月と積み重なっていくと、
1ヶ月で約300分=約5時間のズレが生じることになります。
そうならないために、私たちの体の中の時間を微調整する仕組み、
「体内時計」や「サーカディアンリズム(期日リズム)」と呼ばれるものがあります。
そのメイン時計は脳にあり、内臓などの末梢組織には無数のサブ時計があります。
これらが協調しあってリズムを刻んでいるのですが、もしそれが狂うと
たちまちズレが生じ、様々な健康障害が現れるようになります。
例えば、朝は心拍数や血圧が上がる、夕方は体温が上がる、夜は尿量が増える…
といったことが、体にはインプットされています。
そしてもちろん、食事の分野でも、消化吸収に適した時間・適さない時間があります。
そのため、食事時間をコントロールすれば、それだけで
体調や体型のコントロールもしやすくなります。
これを考慮したのものが「時間栄養学」という考え方です。
「いつ、何を、どのように、どれだけ食べるか」が、
健康的な食生活の重要ポイント
始めに説明した、体と地球の時間との1日10分のズレ。
このズレをリセットするのに必要なのが、
①朝食を摂ること
②朝太陽光を浴びること です。
特に、「①朝食を摂ること」については世界中で研究がされており、
朝の食事が、内臓などのサブ時計をリセットし、動き始めさせるために重要
であることが分かってきています。
一方の主時計は、朝起きて太陽光を浴びることでリセットされて動き始めます。
もし、サブ時計と主時計のリセットのタイミングが大きくズレてしまうと、
体調不良や病気に繋がります。
ですから、朝食は朝起きてからすぐか、
遅くとも一時間以内には食べることが望ましいのです。
このように、これまで栄養学で重要視されてきた「何をどれだけ食べるか」ということに加え、
「いつ、どのように食べるのか」ということ考えるのが『時間栄養学』です。
言い換えると、どんなにバランスの良い完璧な食事をしていても、
食べる時間が毎日バラバラ…といった状態では、健康な体には
近づきにくいということが分かってきました。
参考【時間栄養学とは何か】https://www.jstage.jst.go.jp/article/fpj/137/3/137_3_110/_article/-char/ja
体内時計とホルモン分泌の関係。
体内時計が整うことが正常なホルモン分泌を促し、
ホルモンのバランスを整える
体調を整えることについてインターネットを調べてみた…
そんな時に必ず見つかるキーワードが “ホルモンバランス“ です。
でも、一口に「ホルモン」といっても
たくさんの種類があってよく分かりませんよね。
例えば成長ホルモンや、幸せホルモンと呼ばれるセロトニン、
女性ホルモンと言われるエストロゲンやプロゲステロン…
その他様々なホルモンには、1日のうちで、
女性ホルモンは1ヶ月のうちで分泌量が多い時と少ない時があります。
このようなホルモンの分泌の周期によって、
1日のうちに眠くなったり、空腹になったり、
美しい肌が作られたりといった体の変化が起こります。
そして、これらのホルモンは多くがお互いに作用し合っているため、
1つが乱れるともう一方も乱れるというように、バランスが崩れてしまいます。
逆にホルモンの分泌の周期(=バランス)を正常にすることで体調が良くなったり、
幸福度がUPしたりと様々なメリットがあります。
そして、これらのホルモン分泌を司っているものもまた、体内時計なのです。
ここからは、私たちの体の機能に深く関係する代表的なホルモンを
幾つかピックアップして紹介したいと思います。
セロトニン(幸せホルモン)
セロトニンは、朝、太陽の光を浴び、体内時計の主時計がリセットされることで
分泌が促されるホルモンです。
幸せホルモンとも呼ばれている通り、安らぎや癒し、
満足感を感じさせてくれるホルモンで、
リラックスしている場面で多く分泌されています。
逆に、セロトニンの不足によって起こる変化は、
・憂鬱な気分
・睡眠の質の低下
・記憶力の低下
などがあります。
そのため、私たちが幸せを感じる毎日を過ごすには
セロトニンはとても必要なホルモンなんですね。
そして、セロトニンは、実は以下のような方法で意図的にも分泌を増やすことができます。
<食事で「セロトニン」を増やす方法>
セロトニンは体の中で、アミノ酸(トリプトファン)から作られます。
このトリプトファンを多く含む食材を意識的に摂ることで
セロトニンが活発に合成され、イライラしにくくなったり
前向きな生活を送れるようになります。
トリプトファンを多く含む食材には、
・大豆製品(豆腐、納豆、味噌、豆乳など)
・米
・その他(バナナなど)
などがあります。
私は、仕事などで落ち込むことがあってもあまり引きずらないタイプなのですが、
この記事を書いていて気づいたことは、
トリプトファンを多く含む上記のような食材を、無意識によく摂っているということ。
私はコーヒーが好きなのものの、ブラックが苦手で
豆乳を入れて1日2杯以上は飲んでいます。
量にして400〜500ml程度でしょうか。
栄養学的にいうとタンパク質の摂りすぎなのですが
トリプトファンはしっかり摂取できていた…ということですね^^
参考【日本生活習慣病予防協会】http://www.seikatsusyukanbyo.com/calendar/2018/009548.php
メラトニン
体内時計の働きによって、朝、光を浴びてから一定時間(14〜16時間)が経過すると、深部体温(体の内部の温度)が下降し始め、メラトニンというホルモンの
分泌量が上昇し始めて眠くなります。
このメラトニンはセロトニンから作られているといわれています。
つまり、日中にセロトニンの分泌が不十分だとメラトニンの量が減り、
寝つきが悪くなり、睡眠の質が低下するということになります。
逆に、日中にセロトニンが十分分泌されると、
→睡眠の質が良くなる→翌朝すっきり目覚められる→パフォーマンスが上がる
→セロトニンが分泌される→睡眠の質が良くなる…
という良いサイクルが生まれます。
参考【睡眠関連ホルモン】https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsmbe/46/2/46_2_169/_article/-char/ja
レプチン・グレリン・インスリン(消化ホルモン)
いずれも食欲や脂肪蓄積などに関わるホルモンです。
<レプチン(食欲抑制)グレリン(食欲増進)>
「腹時計」という言葉を聞いたことはありますか?
これは食欲に関わる体内時計のひとつで、
食事時間に合わせて食行動をとれるように(お腹が鳴るなど)調整する時計のことをいいます。
この「腹時計」は、1週間程度、時間的に規則正しい食生活をおくることで整ってきます。
また、脳に「空腹だよ」
こちらも同様に、1週間くらい時間的に規則正しい食生活をおくることで、
一方で、通常は食事すると、(食欲を抑制するホルモン)のレプチンが
「もう満腹だよ」という指令を脳に送って食事をストップさせます。
しかし睡眠不足の人の場合、このレプチンの指令がうまくいきにくい
と言われています。
そのため満腹センサーが働かず食べすぎてしまい、太るという結果を招いてしまいます。
睡眠不足と体型が関係していたなんて…衝撃ですよね。
<インスリン>
インスリンは細胞の中にエネルギーとなる糖を取り込み貯める働きをしています。
こういうととても厄介なホルモンに聞こえますが、インスリンがうまく作用しないのが糖尿病。
とても重要な役割を担ってくれています。
実は体内時計とも関連があり、
インスリンを分泌しやすいほど体内時計をリセットしやすいことが分かっています。
インスリンは、小腸で糖が吸収されると分泌されるホルモンなので
米やパン・麺などの主食類をしっかり摂ると、
体内時計もリセットされやすいということですね^^
規則正しい暮らしと食事が
健康には必須だといわれる理由
ここまで体内時計の正しい運行とホルモンの正常な分泌との深い関わりについて説明してきました。
毎日決まった時間に起きてしっかりと朝日を浴び、1時間以内に朝食を摂る
→体内時計が整う→ホルモンが適切に分泌される→
体が正常に機能する→健康になるということなんですね。
だから、毎日決まった時間に食事をすることが大切なんです。
朝食がカギを握っている
1日の最初の食事である朝食時間を一定に整えてあげることで、
体は「朝がきた!」と理解します。
すると、そのうちに、これに合わせて自然と目が覚めるようになります。
これが体内時計が整うということです。
そしてこれを基準に、 例えば、コルチゾールというホルモンが
毎日一定時間に分泌されるようになります。
少し難しい話になりますが、このコルチゾールは、
タンパク質の代謝や脂肪分解、抗炎症などに働くホルモンです。
そのため、この仕組みを上手く利用すると、
体が元気になるだけでなく、体力・学力を向上させたり、
肥満や生活習慣病を予防・改善する効果が期待できます。
食事の時間帯と消化の関係
同じ食事を朝と夜に食べた場合、カロリー・栄養素が同じだったら、
体への影響も同じだと思っていませんか?
ではなぜ、「夜に食べると太る」と言われているのでしょうか?
実は体内時計が正しく働いている人の場合、
同じ食事を朝と夜に摂った場合、
なんと朝の方が約4倍もエネルギーの生成に使われるのです。
夜に摂った場合は、残念ながら脂肪として蓄積されてしまいます。
体内時計が、
「今は朝だから、これから活動エネルギーが必要!脂肪として蓄えるのはやめよう」
と判断しているということなのです。
また、長い絶食時間をおいた後の食事がリセット効果が高いとされており、
空腹を脳に知らせるグレリンの血液中の濃度は、
いつでも食事ができる環境に置かれるとずっと一定になるという研究結果があります。
グレリンの働きによってお腹が空いたという感覚を得るためには、
食べる時間食べない時間のはっきりした区別が必要と言われています。
このことから、朝食〜夕食までの食事を摂る時間は12時間以内に治るようにし、
絶食時間を12時間ほど取ると良いということがいえます。
オススメの食事の摂り方
<理想的な朝食の摂り方>
パンやご飯などの糖質(エネルギーとなる)は小腸で吸収されますが、
小腸に存在する糖のトランスポーター(受け取り機能のこと)の働きが
高まるのは朝とされています。
そのため、朝は糖質が消化されやすい時間帯と言われています。高まるのは朝とされています。
しかし糖質は、3大栄養素(糖質・タンパク質・脂質)の中で一番消化スピードが速いので
これだけではお腹が空いてしまいます。
そこで、大豆製品などのタンパク質を一緒に摂る
ことをオススメします。
タンパク質は朝に摂ると筋肉を大きくしやすいとの研究もあるようです。
そこで、わたしは毎朝、
・全粒粉入りのパンのトースト(糖質)
・サラダ(葉野菜・トマトなど冷蔵庫にあるもので)
・豆乳で割ったコーヒー(タンパク質)
・果物
このようなバランスで朝食をとっています^^
和食なら、
・もち麦ご飯(糖質)
・納豆 or 豆腐(タンパク質)
・野菜(煮物、サラダなど取り入れやすい方法でOK)
なども良いですね^^
<理想的な夕食の摂り方>
夕食は、先に挙げたような理由から朝食を食べてから12時間以内に済ませたいものです。
またこちらも前述の通りですが、
夜は脂肪を貯めやすい体になっているため、
夕食は脂肪を控え目にした方が良いでしょう。
その際の栄養のバランスは
糖質+タンパク質+野菜を意識して。
調理油は控えめに、揚げる・焼くといった方法よりも
煮る・蒸すなどの方法を取りましょう。
具体的な食材としては
・もち麦ごはん(糖質)
・大豆製品、白身・赤身魚など(タンパク質)
・煮物、サラダ等
など良いですね^^
まとめ
いかがでしたでしょうか?痩せたい!美肌になりたい!体の疲れを取りたい!
…などなど、悩みは人それぞれだと思います。
食事を抜いてみたり、肌にいい食事をしてみたり、基礎化粧品を見直したり…
などの努力も良いですが、まずは
「体内時計」や「時間栄養学」を意識した生活をしてみませんか?^^
今回の記事でご紹介した「時間栄養学」の重要ポイントを最後にまとめてみます。
①朝食をしっかりと摂取して体内時計を整え、
健康を実現しましょう。
②消化が進みやすい時間帯と
そうでない時間帯、
同じ栄養素でも吸収されやすい時間帯と
そうでない時間帯、
エネルギーとして消費しやすい時間帯、
消費せずに蓄積しやすい時間帯があるので
そのことを考慮して食べものを選び、健康に繋げましょう。
健康を実現しましょう。
②消化が進みやすい時間帯と
そうでない時間帯、
同じ栄養素でも吸収されやすい時間帯と
そうでない時間帯、
エネルギーとして消費しやすい時間帯、
消費せずに蓄積しやすい時間帯があるので
そのことを考慮して食べものを選び、健康に繋げましょう。
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