夏の土用の季節到来!抗生剤・ホルモン剤たっぷりの飼料で育つ中国産中心の養殖うなぎは本当に必要か。「脾」に負担をかけない土用本来の過ごし方と土用に適した食べ物について
土用の丑の日はうなぎを食べる!は正しい土用の過ごし方?!
土用といえばうなぎ。
土用の丑の日にうなぎを食べることは、日本人の多くが定番のこととして認識しています。
新聞の折込チラシに入っているスーパーの広告には、どこも懸命に土用商戦を行っていて、うなぎのみならず、
土用餅・土用○○というような、土用関連商品の販売にも熱が入っていると感じることもあります。
2018年の夏の土用は、7月20日から8月6日。
まさに今、あちらこちらのスーパーのチラシや飲食店のメニューには、美味しそうなうなぎが一面を占めています。しかし、そもそも土用とはどのような日であるのかを、どれくらいの日本人が認識しているでしょうか?
当たり前のように土用の丑の日にうなぎを食べることは、土用本来の食事として適しているのでしょうか?
土用とは、季節の変わり目、体を労わる時期のこと
陰陽五行の五行「木・火・土・金・水」を季節で表すと、春=木、夏=火、秋=金、冬=水、となり、いずれにも当てはまらない「土」がそれぞれの季節の間に当たると考えられています。
土用といえば、夏の土用が一般的に広く認識されていますが、実は、土用は立春・立夏・立秋・立冬という、季節の変わり目の直前の約18日間の期間のことで、年に4回あるのです。
そして、土用期間中にある丑の日のことを、「土用の丑の日」と呼びます。
つまり、土用は季節の変わり目の時期だということ。
またこの時期は、天候も不安定なので、体調に影響を与えることも多いのです。
読者の皆さんも、季節の変わり目は「なんとなく疲れが取れない」「身体がすっきりしない」などといった身体の不調を、目に見えて体感するということはないでしょうか。
土用の食生活は胃腸に負担をかけないことが肝心
マクロビオティックにおいて、季節の変わり目である土用は「湿気」が身体にたまりやすく、「脾(胃・膵臓)」が活発になるとされています。
例えば、甘味食材の代表である砂糖は身体の中に水気を保留しますが、このような、水気を保持する甘味食材を土用の時期に摂取すると、一層身体に湿気が溜まることになります。その上、土用に活発になる「脾(胃・膵臓)」は、「湿気を嫌い、燥を好む」と言われいます。
つまり、湿気で胃に疲れが出やすくなっているので、胃に負担をかけないような食生活をすることが重要となります。
今の季節であれば、冷たいジュースやアイスクリームのような身体を冷やす甘い食べ物を口にする機会も多いですが、
これらは「脾」を弱めてしまう大きな原因になるので注意が必要です。
土用の時期は、「脾」に負担をかけない、つまりは、消化吸収に負担がかからないように過ごすことが大切だと考えられます。
「土用の丑の日=うなぎ」は、うなぎ屋さんの戦略だった?!
土用の丑の日、とりわけ夏には「夏バテ予防に」「スタミナをつけるために」うなぎを食べることが当然のような風潮があります。
ところが、先に述べた通り、土用は消化吸収に負担がかからないように過ごすことが大切なので、
こってりしたうなぎを食することは、少し矛盾しているように感じないでしょうか。
土用の丑の日にうなぎを食べるようになった理由には諸説ありますが、一般的に広く普及したのは、江戸時代だと言われています。
当時、売り上げの低迷に悩んでいたうなぎ屋さんが、「土用の丑の日にうなぎを食べれば夏バテ予防に効果的」という広告を貼り出したところ、大繁盛。
他店も真似するようになり、以来、土用の丑の日といえばうなぎを食べる、という習慣が広まったとされています。
確かに、うなぎにはビタミンAやビタミンB群が豊富で、疲労回復・食欲増進に効果的な成分も豊富に含まれています。
しかし、現代一般的に流通しているうなぎの中には、うなぎの豊富な栄養素を無意味なものにしてしまうほど、危険な物質が使われていることもあるのです。
養殖うなぎ・外国産うなぎは抗生剤・ホルモン剤たっぷりの餌で驚異的な成長スピードで成長する
江戸時代の人々が食べていたうなぎは、当然のことながら、その地で獲れた天然のものでした。
現代から考えるとかなりの贅沢ですね。
それに対して、現在出回っている多くのうなぎは養殖のもの、かつ、中国や台湾、韓国など外国産のものが主流です。
うなぎに限ったことではありませんが、ここで気になるのが、養殖うなぎの飼育方法や与えられている餌などの問題です。
例えば、天然のうなぎはエビやメダカなどの小魚や稚魚を食べ、5年以上もの年月をかけてゆっくり成長します。
それに対して、養殖うなぎは栄養たっぷりの餌を毎日与えられ、水温などの環境も成長の妨げにならないように調整されますので、約1年で成長します。
実に5倍という驚異のスピードで成長するということになりますね。養殖うなぎは、一体どのような餌を与えられ、どのような環境で飼育されて猛スピードで成長するのでしょうか。
栄養たっぷりの飼料とホルモン剤などの薬剤たっぷりの危険な養殖外国産うなぎ
現在、養殖うなぎのほとんどに、魚粉・ビタミン剤などを配合した飼料に加え、成長促進のためのフィードオイルという養殖魚用飼料油が与えられています。
また、成長を促進するための成長ホルモン剤および、病気にならないための抗生剤・その他の薬品も使用されています。
「養殖うなぎは身がふっくらとしていて柔らかい。」一方、「天然うなぎは身が締まっていて小さい。」という話を聞くことがありますが、
養殖うなぎの脂がのったふっくら食感は、栄養たっぷりの飼料とホルモン剤の影響である可能性があります。
さらに、より安価で出回っているものの中に外国産のものがありますが、
これらには日本国内の基準を大きく上回る薬品が使用されていることもあり、その安全性は極めて低いと考えられます。
もちろん、全ての養殖うなぎに不自然な餌が与えられたり、多量の薬品が投与されている、ということはないかもしれません。
誠実に安心安全な養殖うなぎに取り組まれている生産者産も中にはいらっしゃいます。
ですので、やはりこの場面においても、私たち消費者が正しい眼力を持って判断する必要があるのです。
土用期間中に好ましいとされる過ごし方
ついつい脾に負担をかけがちな食生活を見直しましょう
冒頭にあげた通り、土用は胃に負担をかけないことが大切です。
疲れた「脾」を助けるのは、甘味食材なのですが、「甘いもの」ではありません。
特に、精製された砂糖・小麦製品・アルコールは体の負担になりますが・・・
ここで今一度考えてみてください。
暑い夏、冷たいアイスクリーム(砂糖)にランチはツルッと素麺などの冷やし麺(小麦)、夜はビール(アルコール)で涼をとる。
面白いほどピッタリと当てはまってしまいますね。
これでは、夏バテになるのも当然と言えるかもしれません。
「甘味」食材を中心に「辛味」「苦味」食材でバランスをとる食事
甘味の食材を取り入れることは必要ですが、精製していない穀物(玄米)や野菜本来の甘味を摂るようにします。
そして、味噌・醤油・海藻類のような塩辛い食材や青じそ・みょうがなどの苦味食材を取り入れることで調整を行い、「脾(胃・膵臓)」のトラブルを回避しましょう。
土用は、春夏秋冬年に4回ありますので、それぞれの季節の旬の食材を取り入れて、
「甘味」と「辛味」「苦味」のバランスが取れた食生活が身体に負担をかけない食事となります。
それでは、具体的に各季節に食べると良いとされている土用の行事食がありますので、ご紹介します。
春の土用に食べると良いもの・・・戌の日に「い」のつくもの・白いもの
いちご・いんげん豆・いも・大根・しらす・梨など
夏の土用に食べると良いもの・・・丑の日に「う」のつくもの・黒いもの
梅干し・瓜(きゅうり・すいか・かぼちゃ・冬瓜・ゴーヤ(苦瓜)など)・うなぎ・しじみ・黒ごまなど
秋の土用に食べると良いもの・・・辰の日に「た」のつくもの・青いもの
大根・たまねぎ・たけのこ・青魚(サンマ・サバ)など
冬の土用に食べると良いもの・・・羊の日に「ひ」のつくもの・赤いもの
ひじき・赤カブ・赤大根など
日本古来からの謂れはいろいろありますが、これらはあくまで一例です。
伝統食を守ることは大切ですが、重要なことはそれらが自然なものであるかどうか。
また、旬の食材できちんとバランスを整え、自分の身体にあっているかどうかを見極めることです。
不調をきたしやすい季節の変わり目、私たちの身体をつくる食べ物を改めて見直し、夏バテ知らずで過ごしましょう。
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ぜひ一度食べてみてくださいね。
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