加工食品の怖さは添加物だけじゃなかった。塩分・糖分・脂肪を巧みに操り消費者を取り込む食品企業の徹底された手法は想像以上!企業が見ているのは株主だけ?もはや自分の身を守れるのは自分だけです。
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ついにCMでも唄われるようになった「塩分・糖分・脂肪」。加工食品に依存する人はますます増えています。
少し前になりますが、テレビCMで3人のおばあさんが「塩・糖・脂」の問題について縁側でほのぼのと話をするというものがありました。
CMでも当たり前に取り上げられるほど、日本でも身近な問題となっているようです。
おいしい物に必ずつきまとうこの3本柱。
これらはコストが安くあがり、互いにおいしさを補い合います。
この最強の組み合わせを見事に駆使して、ハムやチーズ、お菓子、冷凍・レトルト食品、インスタント食品など世界中で多くの加工食品が販売されています。
世界中で注意喚起の動きが活発になっています。
食糧危機が叫ばれているにも関わらず、今や肥満人口は世界中で増加しています。子どもの肥満も看過できないほど増えているというのですから、驚きです。
もちろん日本もこの流れの中に存在します。
農林水産省は、日本人の脂質のとり過ぎに注意を呼びかけています。
●脂質のとりすぎに注意
厚生労働省では、糖類摂取の目標値の設定など2020年版食事摂取基準の検討を開始しました。
塩分摂取量に関しては、成人男女ともに減少傾向にはあるものの、厚労省の目標値以上となっています。
●平成28年「国民健康・栄養調査」の結果概要
食品企業は、働く女性、子どもたち、一人暮らしの高齢者など、
ありとあらゆるニーズに応えて「おいしく、便利で、安い」食べ物を提供しています。
ただ提供するというだけではなく、「もっと食べたい」「また食べたい」という欲求を高め、過食させてしまうほどに巧妙に商品開発がなされているという事実があります。
その3本柱が、塩分・糖分・脂肪分です。
自社商品をカートに放り込ませたい!企業は徹底して塩・糖・脂を研究中。
大手の食品企業は、その多くが自前の研究機関を持っています。(大学や研究機関と共に研究をすることもあります)
世界的な企業になると、年間数千万ドルという予算が投入され、世界中から集められた何百人もの化学者・心理学者・技術者などが研究業務にあたっています。
ここで、塩分・糖分・脂肪の研究も徹底的に行われ、計算しつくされています。
【塩分】
加工食品を作る時には、塩分をたっぷり使うというのが業界の中では定石になっています。ある種の根深い依存状態です。
口に入れてすぐに感じるしょっぱくおいしい刺激は、誰もが好むものです。
スナック菓子の例でもわかるように塩+脂肪の組み合わせは非常に強力であり、まず表面の塩分がおいしさを強く感じ、次に噛んだ時の脂肪分による独特な口当たりによって脳が瞬時に快楽を感じます。
しかし、そのおいしさだけのために使われているわけではありません。
塩は企業にとって奇跡の食材であり、甘さを引き立て、クラッカーをさくさくに仕上げ、腐敗を防いで賞味期限を延ばし、食品中の添加物による不快な味を覆い隠し、肉加工品を再加熱した時に出る臭みを消すなど、実に多くの役割を担っていることが知られています。
現在、世界中で塩分の摂取量を減らしていこうというと流れが見られ、ある程度の減塩に成功した商品も存在します。
しかし、もともとの塩分使用量が多すぎたために一定量の減塩は可能だっただけなのです。それ以上の減塩に踏み込むと上記のような多くの役割を果たせなくなり、品質の低下は火を見るより明らかです。
旨味・甘味・酸味・苦味・塩味の5つの基本味覚のうち、塩味は最も解明が遅れている上に、代わりになる物質が存在しません。
塩がなくなれば、食品企業は全滅します。
多すぎる塩分を抑制できないのは、消費者ではなく、実は企業の方なのです。
【糖分】
食品の味を甘くし、日持ちもよくなり、こんがりとしたきつね色の焼き色がつき、さくさくの食感が得られ、パンやドーナツは大きく膨らみ、
さまざまな役割を持つ糖分ですが、脳を興奮させる作用を持ち、加工商品の売上を支配する物質であることは誰もが認めるところです。
40年以上前のアメリカの研究では、明るく広い空間を嫌うラットでもそこに甘いシリアルを置いておけば物陰から出てきてむさぼり食べることや、チョコレートバーを与えると夢中になって貪り数週間で肥満になること、チーズケーキを食べると電流が流れるしくみになっていても物ともせず何度でも食べにやってくることなどが明らかになっています。
人間の場合も、赤ちゃんに塩水を与えても喜びませんが砂糖水を与えると微笑むことがわかっており、甘味は生まれつき好まれるものです。
糖に対してヒトの神経系がどのように反応するか調べるために脳をスキャンすると、脳内の報酬中枢が反応しているのがわかります。
この時大きな快楽を感じていると言われます。
このような作用を持つ糖分について、食物中の糖分量の最適化をはかるために膨大な味覚テストを行い、「至福ポイント」(最もおいしいと感じる甘さ。それ以上やそれ以下では幸福感が下がる)を突き止めることが行われています。
企業の課題は、この至福ポイントを正確に見つけ出し、それにぴったりと合った商品を生み出すことです。
それができれば消費者は飛びついてくれます。
糖分はそのくらい抗いがたい幸福感を感じる物質なのですが、実はそれのみで食品に使われることはあまりなく、
ほとんどの場合は脂肪と一緒になってさらに高い幸福感を生み出すようになっています。
【脂肪分】
脂肪分そのものには「味」がないので、それがどのような魅力を持つのかははっきりとは見えにくいものですが、
それと気づかれることなく確実に消費者を魅了しています。
揚げ物やスナック菓子のサクサク・パリパリ食感だけではありません。
パンのやわらかさやしっとり感、アイスクリームの口の中で消えるような食感、肉加工品の食感のよさや色合いのよさなどを考えると脂肪分の役割の大きさに気付かされます。
糖分だけでなく、脂肪も脳で強い報酬反応(大きな快感)を起こすことがわかっていますが、
脳は脂肪をエネルギー源とみなして生存のためにどんどん取り入れようとするため、糖分のような至福ポイントが存在しません。
上記に書いた通り、お菓子など糖分は脂肪とセットであることが多く、その場合どんなにその食べ物や飲み物の脂肪分を増やしても気が付きませんし、
不快感も感じないことがわかっています。
実際、砂糖と脂肪分入りのアイスクリームでは、脂肪分が多ければ多いほど評価が上がり、ピザの場合は脂肪分の多いチーズを増量するほどよく売れるのです。
売上げアップのため、塩・糖・脂、その他さまざまな要素を「最適化」した商品を生み出す。
実験協力者の膨大なデータやあらゆる装置が駆使され、塩分と脂肪、糖分と脂肪、あるいは3つすべてのバランスが徹底的に検証され、
甘味と苦味、塩味と苦味など、あらゆる味の組み合わせを検討し、色、歯ごたえ、口当たり、香りなどすべての要素について「bliss point」(至福ポイント)を見つけ出します。
また、何度でも買いたいと消費者が感じるような、売れ続ける商品を作るには、
最初の一口のインパクトの強さと、慣れ親しんだ味の両方を兼ね備えている必要があります。
消費者の舌を刺激して「おいしい!」というインパクトを植え付けられるが、「もういらない」とは脳が感じないような微妙な調合になるように徹底的に計算しつくされた物が、多くの人に長く食べ続けられる(依存性のある)商品となります。
人がポテトチップス依存症のような状態になるのはその人のせいばかりとも言えないのです。
なぜなら、わざと依存させるように計算されて作られているからです。
しかし逆に言えば、
塩・糖・脂のバランスが取れていなかったり、どれかが欠けたりするだけでその食品は食べられたものではなくなり、途端に「食品ではなくなる」のです。
☆動画コンテンツIN YOU Tube『ドクターが教える!人間の健康に重要なミトコンドリアを増やす方法とは?』消費者でなく株主・投資家の方ばかりを向いている企業。競争に勝たなければ存続が不可能に・・・?
何のためにここまで研究をするのでしょうか。
もちろん「おいしく、楽しい商品をたくさんの人に届けたい」という思いを持つ企業人も存在するかもしれませんが、競合他社に打ち勝つためと言った方が的確です。
ある事例を見てみましょう。
クリームをはさんだクッキーで世界的に有名な食品企業は、アメリカでの炭水化物を徹底的に避けるというダイエット法の流行により、危機的状況が訪れました。
そこで、少量パッケージの商品を送り出したり、中のクリームに変化を加えることで対応しましたが、他社も同様の商品を出し始めたため、売上が伸び悩んでいました。
そこへ、チョコレートで有名な食品企業がクッキー事業に乗り出して大ヒットになり、さらに脅威が増えることになりました。
そこで中のクリームをバリエーション豊かにしたことで事なきを得たものの、国内シェアが減る恐れから、海外に対して売りこみをする方針となりました。
その販路を確立させるために、世界的な他の菓子メーカーを買収したのです。
この間、わずか10年程度です。
消費者の方を向いているようで向いていない、このジェットコースターのような展開には驚かされます。
自社製品の売上が落ち、競合他社にシェアを奪われれば、たちまち株主から改善を求められます。
新しく商品を開発する場合、銀行や証券会社など有力な投資機関向けにわざわざ説明会を開くケースもあります。
売上、業績が落ちるというのは、企業にとっては存続の問題につながります。
社員にとっては生活につながる問題であり、幹部であってもクビがかかった死活問題です。
健康的であるが味の落ちる商品は、売上拡大にはあまり貢献しません。それよりも、徹底的に消費者の嗜好を把握して、
リピートしたいと思わせる(依存性のある)商品を次々に世に送り出すことが売上の増加につながり、それは株主への還元につながり、自らの存在を維持できるのです。
この激しすぎる競争のせいで、消費者の健康は二の次になっているのです。
さらに加熱。食品企業の猛攻勢。
加工食品は安さが魅力だと言われますが、現在は世界的に見ても貧富の差がさらに顕著になっており、低所得者の限られた可処分所得(自由に使えるお金)の奪い合いになっています。
もはや企業にとってのライバルは同業の企業ではないようです。
とある世界的スナック菓子のメーカーのマーケティング責任者は、1ドル持っていれば消費者はハンバーガーも買えるし、
音楽のダウンロードもできると言います。その1ドルを消費者がどうすれば自社商品を購入するのに使ってくれるかというのが大切なのです。
商品の販売方法も多様になり、店に陳列するだけでなく、スポーツイベントなどエンターテイメントと絡めて商品を宣伝したり、ファーストフード店と対抗するために「ファーストフードのフレーバー」のスナック菓子の開発に乗り出したりしている企業もあるのです。
そして、それらは大人ではなく低所得層の、しかも子どもたちに向けたものであることが多く、その子どもたちのわずかなお小遣いが狙われているのです。
なぜ子どもを対象とするか、その理由は簡単です。
子どもの時にその加工食品の味を覚えれば、大人になってからも生涯買い続けてくれるからです。
また、スナック菓子など自社製品を「間食」ではなく「日々の食事の材料」として使ってもらうレシピを提唱している企業もあります。肥満につながる食品を大量に販売しながら、一方で製薬会社を買収し、食べ過ぎによる胃の縮小手術をした人向けの食品や飲料を販売している企業もあります。
そこまでして売りたいのか、とうんざりしてしまうほどです。
食品会社はこのようにひたすら売上を上げることに必死で、消費者は健康を維持できない状態に追いやられ、一体誰の得になっているのでしょうか?
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¥ 15,000 (税込)消費者は、単に企業間競争に巻き込まれて利用されているだけ?私たちが気づくべきこと。
ここで、ふと気付かされることはないでしょうか。
私たちは加工食品に対しては主に「身体に悪いから」という理由で食べない方がよい、
あるいはできるだけ避けたほうがよいという判断をしてきたと思うのですが、それ以前にそもそも消費者は単に、
●熾烈な企業間競争に巻き込まれ、
●塩・糖・脂と添加物だらけの虚像の商品を「おいしいもの」と信じ込まされてつかまされ、
●それがないとやっていけない状態に陥って、
●無駄なお金を払い続けている
・・・・・ただそれだけではないのでしょうか。一歩引いて考えてみれば、これは非常に滑稽な姿とも言えます。
「受け身」の状態から「能動」へ。私たちは変わることができます。
選択権は自分にあり。
どんなに化学者や技術者が緻密に消費者の嗜好を計算しつくした商品であっても、
スーパーやコンビニに魅力的(に見える)に陳列してあっても、最終的にそれを買うかどうか決定するのは自分自身です。
「選択権は自分にある」ということを再確認しましょう。
本当に心と身体が喜ぶものをどれだけ多く知っているか。
塩・糖・脂と添加物でできた食品のおいしさはニセモノです。
私たちは心と身体が喜ぶ本当においしいものをどれだけ知っているでしょうか。
炎天下、冷たい川の水で冷やしたスイカを食べた時の幸福感。
5年以上漬け込んだ熟成梅干しの旨みやまろやかさ。
黄金色に焼けた、とろけるような甘さの焼き芋。
加工食品の台頭で忘れられようとしている本当のおいしさを取り戻す必要があります。
本当の味覚を鍛えることができれば、ニセモノを寄せ付けなくなります。
お金がない、時間がないは言い訳。健康になる基本は「自分で作ること」。
低価格で、しかも調理の手間が省けるのが加工食品のメリットではあります。
しかし、これらに頼りすぎることは自分の能力を下げ、健康を手放す結果になります。
ごはんと味噌汁、この最低ラインはお金もかかりません。
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私が主婦を10年以上やってみて感じたことなのですが、
結局、最も優れた時短方法とは、何よりも「作り慣れる事」でした。
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¥ 15,000 (税込)我慢は禁物。自然体でいればどんどん変われます。
ここでは身体に悪いと思われる加工食品を絶対に買うな、食べるなということを言いたいのではありません。何かを食べ続けるのをやめられない人に対して厳しく我慢を強いるのは逆効果の場合もあります。
ただ、身の回りにある食べ物の裏側を知っていけば確実に自身の歯車がいったん止まって逆回転をはじめます。
実際私もこのような裏側を知った時に「なんだそうだったのか」という気持ちになり、
店で加工食品を見て「身体に悪い」というよりも「これを買うことは、企業の競争に参加させられる事になるんだな」と考えが変わり、
「家に帰って、何か簡単でおいしいものを作ろう」と自然に思えました。
また、世界的な食品メーカーの重役たちは、よく知っているはずの自社商品を避ける食生活を心がけています。
・スナック菓子が主力のメーカーの重役はポテトチップスを食べません。
・ソフトドリンク開発に大きく貢献したある研究者は、ソフトドリンクを飲みません。
・タバコ製造で知られる会社の重役は禁煙しました。
・乳製品で有名なメーカーの幹部は甘い飲み物と脂肪分の多いお菓子をやめています。
これは、一体何を物語っているのでしょう・・・??
物事をよく知ることで、自分の行動は自然と変えていくことができます。
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