アロマテラピーの効果を感じられないのはエッセンシャルオイルの質に問題あり?アロマオイルが私たちに与える影響と、本当に効果を感じられるオイルの選び方
アロマテラピーの効果を感じられないのはエッセンシャルオイルの質に問題あり?アロマオイルが私たちに与える影響と、本当に効果を感じられるオイルの選び方
アロマテラピーをはじめてみたものの「今ひとつ効果を感じられない…」という方は多いのではないでしょうか?
私も数年前までは、そのうちの一人でした。
残念ながら、オープンマーケットで安く手に入るアロマオイルは「本物」ではない可能性が高く、その品質は使用する私たちの心身に良くも悪くも影響を与えます。
今回はアロマオイルが私たちに与える影響と、本当に効果を感じられるオイルの選び方についてご紹介いたします。
アロマテラピーとは?
アロマテラピーとは植物から採取されるエッセンシャルオイル(精油)のもつ香りや薬理作用を用いて行う自然療法です。
古代から植物は薬の代わりのような存在として、人々の健康管理に使われてきました。科学的に作られる医薬品がまだ存在しなかった時代には、植物から採取されるエッセンシャルオイルこそが薬として活用されていたのです。
アロマテラピーといえばリラクゼーション目的で用いられるイメージが強いと思いますが、海外では病気の治療や症状の緩和にエッセンシャルオイルを活用している医療機関が多数存在しています。
エッセンシャルオイルに関する臨床研究も積極的に行われており、患者さんだけではなく医療従事者の心身のケアに活用している施設もあるのです。
最近は日本でも主にクリニックや高齢者施設などで、治療の補助やケアの一環としてエッセンシャルオイルを活用する施設が増えてきています。
アロマテラピーに用いられる「エッセンシャルオイル」とは?
エッセンシャルオイル(精油)とは、植物の花や種・葉などに存在する「油のう」と呼ばれる袋状の部分から抽出・蒸留されることによって作られた液体のことをいいます。
動くことができない植物は、外敵から身を守るために様々な物質を生成します。
これがエッセンシャルオイルの薬理作用のもとになるもので、それぞれの植物が育った環境や生育条件などによって大きく異なります。
製造する過程において農薬や人工香料などの不純物を含まない、純度の高いオイルだけがエッセンシャルオイルと呼ばれています。
実は100%純粋なエッセンシャルオイルというのは、市場のなかでもほんの数%の製品だけだといわれています。
アロマオイルとエッセンシャルオイルの違いは?
不純物が一切入っていないエッセンシャルオイルとは違い、アロマオイルには合成香料が含まれています。香りを楽しむ分にはアロマオイルで差し支えないともいわれていますが、合成香料は人体に様々な影響を与える可能性が示唆されています。
出来るだけ人工的なものの入っていない純度の高いものを使用するのが安全でしょう。
香りが脳に与える影響
人間の五感の中でダイレクトに脳に届くのは、実は嗅覚だけというのをご存知でしょうか。
空気と一緒に鼻から吸い込まれたエッセンシャルオイルの香りは、脳の「大脳辺縁系」と呼ばれる場所に直接伝わります。
大脳辺縁系は感情や情動を司る場所なので、香りを嗅ぐことによって気分を落ち着かせるなど、精神的な作用をもたらすことが期待できます。
また大脳辺縁系から視床下部や脳下垂体といった脳の他の場所へ伝達されることで、神経系や内分泌系・免疫系などの様々な人体の機能に作用していきます。
このようにエッセンシャルオイルの芳香成分は、ただ嗅ぐだけで私たちの体の隅々まで行き渡って様々な効果をもたらすのです。
合成香料はなぜ体によくないのか?
ただ鼻から何気なく嗅いだ香りが、全身に行き渡って体の様々な機能に影響する。
そう考えると芳香成分に有害なものが含まれていたら、いかにも体に悪そうだなと感じるのではないでしょうか。
アロマオイルに含まれる合成香料には、自然由来の成分から作り出されるものと、石油系の原料を使って作られているものがあります。
そして、これらの中にはアレルギーの原因となる物質や、内分泌かく乱物質が含まれていることも。これらは催奇形性があることや、ADHD・自閉症などの発達障がい、がんとの関連性も指摘されていますから、極力触れる機会は減らしたいですよね。
香料についてはこちらの記事も参照してください。
「香料」身体に良くないことは分かった。でも一体何者? 便利さを求めたがゆえの代償。「香料」と一言にまとめられたその裏にある実態とは。
一般社団法人 化学物質過敏症・対策情報センターHP 「合成香料は有害物質で作られている」
アロマテラピーの効果を体感したい!安心安全に使えるエッセンシャルオイルの選び方
こんな選び方は危険かも…
それでは、合成香料の含まれない「100%純粋なエッセンシャルオイル」はどのようにして探せば良いのでしょうか。
一般的には、
「遮光瓶に入っていること」
「精油またはエッセンシャルオイルと表記されて販売されていること」
「農薬不使用であること」
と言われたりもしますが、これだけでは不十分だと私は感じています。
また、「成分分析表が付いていれば安心」と説明している書籍などを見かけることも多いのですが、実はそうではありません。
成分分析の結果は、たとえ内容を偽って申請していても、それを確かめるための手段がありません。
また素人の私たちが成分分析表を見たところで、それが本当に100%ピュアなものであると判断するのは非常に難しいでしょう。
製造や販売の過程についてよく知ることが大切
そこで私がおすすめしたいのは、エッセンシャルオイルを製造・販売している会社についてよく知るということです。
その会社がどのような理念をもって、
どのような方法でエッセンシャルオイルを製造しているのか?
品質管理のためにどんなことをしているのか?
こういったことをぜひ調べてみてください。
たとえば、第三者機関によって品質チェックがされており、その結果がきちんと公表されて国の認証などを受けているものであれば、品質が保証された安全なエッセンシャルオイルであると評価できるかもしれません。
またそのエッセンシャルオイルを用いて医学的な研究などがなされていれば、その結果から品質の高さがわかることもあるでしょう。
調べてもわからない場合には、販売元のカスタマーサービスに直接確認してみてください。
科学的な根拠を持って、丁寧にエッセンシャルオイルの製造方法や品質について説明できるようであれば、そこの製品は安心して使うことができると思います。(自社製品なのに問い合わせてもわからないと回答されることもあるのです)
100%純粋なエッセンシャルオイルだからこそアロマテラピーの効果を感じられる
アロマテラピーの効果を感じられないという方は、使っているオイルの品質に問題があるのかもしれません。
植物のもつ薬理作用は純度の高いエッセンシャルオイルを使ってこそ、その恩恵を受けることができます。
ぜひ「本物」のエッセンシャルオイルを使ってアロマテラピーを楽しみ、植物のパワーを存分に感じてみてくださいね。
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