毎日の洋服、どんな基準で選んでいますか?闇の深いファストファッションが世界の貧困を生んでいる現実と深刻な問題。人と人をつなぐフェアトレードやオーガニックコットンの素晴らしさに私が気づいたこと
毎日の洋服、どんな基準で選んでいますか?闇の深いファストファッションが世界の貧困を生んでいる現実と深刻な問題。
人と人をつなぐフェアトレードやオーガニックコットンの素晴らしさに私が気づいたこと
SNSで情報があふれている私達の時代。
私達は非常に多くの物や情報に囲まれて過ごしています。その情報はどこから入手していますか?
今や世間はSNSが主流の時代となりました。
有名人やインスタグラマーと呼ばれる人々がInstagramで最新の情報を発信していたり、
雑誌から飛び出してきたような洗練されたファッションもあり、その情報を参考にファッションを楽しむ女性も増えてたのも今の時代の特徴です。
あなたはどんなものを選んでいますか?
ショッピングセンターでは半数が衣類を扱う店舗。
多くの店舗がSALEの張り紙。思わず入ってしまうことありませんか?
先日、家族で近所の大型ショッピングセンターに行って来ました。
夏休み、休日ということもあり、多くの人であふれ返っていました。
しかし、なんて衣類の店舗の多いこと!
広いショッピングセンターで数多くの店舗で”SALE”の張り紙。
娘も服を少しみては別の店へ。どの服も同じようなデザインに見えてしまいますがなぜか目移りしてしまいます。
あなたは年間どのくらいの量の服を購入していますか。
私も月に1度、1-2着、半年に1度はセールで夏物・冬物を大量にまとめ買いしていました。昨年までは。
『ファストファッション』と呼ばれる店舗で事前に登録したメールマガジンで来る情報をもとに
お目当ての洋服を購入しようと意気込み、購入金額に応じてプレゼントがもらえるノベルティを求めて並ぶこともよくありました。
しかしクローゼットの中には、同じ系統の服がいくつかある。
それほど着ていないけれど、くたびれた生地のものは処分、
サイズや好みが変わって着ないものは近所のリサイクルショップへ持っていく、そして買ったばかりの新しい衣類を補充する。その繰り返しです。
『ファストファッション』とは?いったいどんな特徴があるのか。
よく言われる『ファストファッション』について
私はお恥ずかしながら、深くは考えていませんでした。この実態を知るまでは。
改めてファストファッションのことについて調べてみた。
「早くて安い」ファストフードになぞらえて、2000年代半ば頃から呼ばれるようになった。2009年新語・流行語大賞のトップテンにも選ばれた。
価格を抑えるために、製造小売業 (SPA) の形態をとっている会社が多い。
2015年までの10年で、日本国内では外資系のファストファッションの店舗数が倍になっており、日本人の着ている衣料品の45%が安価な衣類という状況になっている。
手頃な価格でお洒落を楽しめるとされる一方で、中国やベトナム、バングラデシュなど、衣類の生産を受け持つ発展途上国の工場や、
ショップで働く従業員の人権問題、また、工場を置いている国での環境汚染問題などがたびたびメディアで取り上げられ、
悪しき大量消費社会の象徴と批判されたり、世界的な経済格差拡大と貧困層増大で、衣類を買おうと思っても金がなく、
安価なファストファッションの衣類しか選択肢がない現状に対する批判なども出始めている。
(ファストファッションwikipediaより
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3)
アパレルメーカーが直営店で売る製造小売りの販売形態をとることが多く、売り場は常に商品が更新されて新しさと安さをアピールする一方、商品からは短期間で消費者が離れる傾向がある。
(コトバンク ファストファッションより)
(https://kotobank.jp/word/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3-188708)
しかし、この記事を読んで考えを改めなければ!という想いを抱きました。
多くの死者を出したバングラデシュの事故
2013年4月バングラデシュ首都・ダッカ近郊で大規模な工場倒壊事故がありました。
原因は4基の大型発電機の振動が数千台のミシンの振動と一緒になり、崩壊を誘発したことから。
また建物は正規の許可手続きなしに建築され、5階以上の3階部分は違法に建増しされていたといわれています。
ダッカ近郊ビル・ラナプラザ崩落事故の概要
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%80%E3%83%83%E3%82%AB%E8%BF%91%E9%83%8A%E3%83%93%E3%83%AB%E5%B4%A9%E8%90%BD%E4%BA%8B%E6%95%85
(ダッカ近郊ビル崩落事故 wikipedia )
この事故で2500名以上の方が負傷、1127名の尊い命が失われました。
その施設には人々が血を流してでも作らなければいけない衣服の工場が入っていました。
人々はその服を作るため朝から晩まで低賃金で過酷な労働に耐えなければいけませんでした。
作っていたのは安価で販売され、大量消費される海外のファストファッションの衣服でした。
低コストで販売される裏側には、低賃金で雇われ働かなければならない環境があるのです。
「あなたの洋服は私たちの血でできている。私たちの血で作った服を誰にも着てほしくない。」
ファストファッションの裏側にある悲しい現実。
このラナプラザ崩壊事故をきっかけにドキュメンタリー映画『ザ・トゥルー・コスト』が作られ、日本でも2015年11月に放映されました。この作品を作った、監督であるアンドリュー・モーガン氏も本作を作るきっかけを得るまではファストファッションに身を包み、
その服がどこから来るのかなどは気にも留めずに過ごしていたそうです。
ラナ・プラザ崩壊の報道を目にして、そこから現代の衣服製造について知ったモーガン氏は、
その現状を社会の異常な一面だと感じ衣服の製造について考え始めたそうです。
どこで誰が服を作っていて、作っている彼らにとってそうした現実はどのようなものであるのか。
かつての自分と同じくこの問題について疑問を抱かない人があまりに多いことに気付いたモーガン氏は、『ザ・トゥルー・コスト』として衣服製造に関するドキュメンタリー映画を作ることにしました。
本作でモーガンが伝えたいことは、
ファストファッションを消費する罪悪感などではなく、生きた「誰か」がどこかで手をかけて作っているということであり、彼はそれが作品の魅力であると語りました。
そして、それが今まで目を向けることのなかった世界を見つめるきっかけとなり、
「衣服業界や学術の分野だけで狭く扱われていた問題を、より実践的で、広く、多くの人々で考えていきたい。」というのが、彼の願い。
服を着て古くなれば新たに買う、安くなっていれば買い、古い服は捨てる、といった行動の結果が連鎖し、買い物が不道徳となり得るのが現状である。
自分の着る服について無関心となって大切な誰かの命を奪うより、その命を支える行動を選ぼうと、モーガンは訴えていました。
映画:ザ・トゥルー・コスト ~ファストファッション真の代償~
アンドリュー・モーガン氏のインタビュー動画要約。
私たちが選ぶべきはどんなものか。
現在は改善され、衣服のビジネスを通して世界を良い方向に変えていく取り組みが行われています。
しかし、世界の中には子ども達の世話もできず、過酷な労働条件の中で働かなければいかない社会がまだあることも事実。
この悲しい現実をどう受け止めて行動しますか?
私たちができる方法のひとつ・フェアトレードを知っていますか?
フェアトレードの概要
国際的な貧困対策、環境保護を目的としアジア、アフリカ、中南米などの発展途上国から先進国への輸出において、
こうした取引形態が採用される場合がある。主な品目としてコーヒー、バナナ、カカオのような食品、手工芸品、衣服がある。
需要や市場価格の変動によって生産者が不当に安い価格で買い叩かれ、
あるいは恒常的な低賃金労働者が発生することを防ぎまた児童労働や貧困による乱開発という形での環境破壊を防ぐことを目的としている。
最終的には生産者・労働者の権利や知識、技術の向上による自立を目指す。
フェアトレードの考え方
貿易における先進国と途上国の公平さを図り立場の弱い途上国の生産者・労働者により良い取引状況を提供し、彼らの権利を強化することで持続可能な開発が実現できるように貢献する。
また、従来の国際貿易の規則と実態を変化させるために働きかける。
フェアトレードのお店でオーガニックコットンと出会い、人生が変わった。
筆者は年中ストールを巻いています。
特に今の夏場の時期になると、紫外線対策だけでなく
肌が弱いせいか、あせもができるため手放せません。
以前はいわゆるファストファッションで買ったストールを使っていました。
しかし、必ずといっていいほどすぐに肌が赤くなってしまいます。
肌触りがあまりよくないため、手ぬぐいを見えないように中に巻くこともあり、
外のストールで隠すなどして施していました。
オーガニックコットンのストールはずっと身につけていたい感覚
こちらはフェアトレードのお店で購入した、オーガニックコットンのストール。原産はインド。インドの女性たちが手作りでひとつひとつ、丁寧に織り作っていると聞きました。
確かに値段は財布に優しくはありません。
しかし、丁寧な縫製。とにかく心地いい。ずっと身につけていたくなる。そんな感覚があります。
そして長く使いたいと思えるはずです。
ひとつのオーガニックコットンが、自分と、作り手の人たちをつないでくれる
店員さんは、このオーガニックコットンストールを作られた背景を語ってくださいました。
この商品を選び、私たちが購入することで、最終的には作り手である現地の女性にも還元され、
彼女達の仕事を継続させることができると理解したとき、「納得いく、いい買い物ができた」という喜びを得ることができました。
洋服が高いのは、適正な価格でトレードされているということ。
消費者である私たちが選ぶ服がどのように作られているか。
バックグラウンドを知り、選ぶことが私達にとって重要なことです。
あなたの部屋のクローゼットの中、もう一度見渡してみてください。
それはあなたにとって本当に必要な服ですか?
フェアトレードな製品を取り入れませんか?
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