あなたはそれでもそのチョコ買いますか?バレンタイン商戦の裏側に潜む信じがたい事実。知られざる生産国における貧困・児童労働・環境破壊問題の数々。作り手も消費者も幸せになるフェアトレードとは?
今や世間で一大イベントとなっているバレンタインデー。
街のスーパーマーケットから大手百貨店に至るまで、
あらゆる場所でチョコレートの販売が行われています。
最近では、特定の一人のためだけではなく、
普段お世話になっている人、友達、そして自分へのご褒美という具合に、
目的によって複数のチョコレートを購入する人も少なくありません。
また、バレンタインデーに関わらず、
チョコレートは、普段から私たちが口にすることができる、
お馴染みのお菓子として、生活にも根付いています。
しかし、私たちが安い価格で気軽にチョコレートを口にするほど、
その裏側で苦しんでいる人がいることをご存知でしょうか。
カカオ生産国が抱える深刻な労働問題
チョコレートの原料となるカカオ豆は、ガーナやコートジボワール、カメルーン、ナイジェリアなど、アフリカの国々で多く生産されています。
いわゆる発展途上国と言われるこれらの国々は、
私たちがあまり知らない以下のような重大な問題を抱えています。
・労働者が抱える貧困問題
・農薬使用における環境破壊
・労働者の健康被害
・児童労働問題
世界中でチョコレートが愛され、需要が多くあるにも関わらず、これらの国々の貧困問題が解消しないのは何故でしょうか?
それは、生産国の労働者がどれほど懸命に働いても、
仲買人によって驚くほど安い価格で買い取られ、
労働者に支払われる賃金が不当に低いものだからです。
そのため、労働者はいくら働いても労働に見合った対価を支払ってもらえず、生活は苦しいばかり。
当然、働き手が一家の主人だけでは足りず、幼い子供達までもが労働者として働かなくてはならないということが現実に起こっています。
IITA(国際熱帯農業研究所)が実施した西アフリカのカカオ生産における児童労働の調査(*1)では、コートジボワールだけで約13万人の子どもが農園での労働に従事しています。カカオ農園は小規模な家族経営である場合が多く、子どもが家族の手伝いとして働いている場合もありますが、1万2000人の子どもが農園経営者の親戚ではない子どもだったそうです。また、農園経営をする家庭の子ども(6~17歳)の3分の1は、一度も学校に行ったことがありません。その中には「何らかの仲介機関」によってこの職についている子どももいて、他国から誘拐され奴隷として売られて強制的に働かされているという報道や他の文献の指摘を裏付けています。この調査では、西アフリカのカカオ農園で働く子どもの64%が14歳以下と報告され、カカオ栽培の労働集約的な作業、特に農薬の塗布や刃物の使用などは子どもの身体に危険をもたらす可能性が高いと言われています。
(*1)2002年発表、世界カカオ基金、米国国際開発庁及び労働省、ILO、各国政府の協力の下実施
NGO ACE 児童労働とは
生産性を上げ、コストを削減するために毒性の強い大量の農薬が使用されることもあり、
環境破壊及び子どもを含む労働者の健康被害も大きな問題となっています。
アフリカという遠い土地で人々の手によって生産されているカカオ。
カカオが私たちの手元に届くまで、人件費・生産コスト・輸送費など多くの費用がかかっているはずですが、
私たちは気軽にチョコレートを購入することができます。
そのしわ寄せが、実は生産国の労働者へと回ってしまっていたのです。
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¥ 4,860 ~ ¥ 27,540 (税込)
> 商品の詳細はこちら大量生産される市販のチョコレートは食品添加物だらけです。
チョコレートは、カカオマスにミルクや砂糖、ココアバターを混ぜ合わせて製造されます。
本来であれば、これだけで美味しいチョコレートの完成なのですが、
コスト削減及び生産性向上のために遺伝子組み換え作物由来の材料を使ったり、
食品添加物が含まれているものが多く出回っています。
例えば、市販の安価なチョコレートには、
ココアバターの代わりに、遺伝子組み換え由来の植物油脂が使われていることがほとんどです。
さらに、甘みを増すための甘味料や果糖液糖、
より滑らかな口当たりにするための乳化剤、見た目を良くするための光沢剤や、
発がん性が問題視されているタール系着色料及び香料がふんだんに使われています。
私たち消費者に求められる適正なものを見抜く力
遺伝子組み換え材料や食品添加物を使うことは、安価なチョコレートに限ったことではありません。一般的に「高級チョコレート」として人気を集めているブランドのものでさえ、
添加物が多く含まれているものがあるのです。
ですから、私たち消費者は価格やブランド名に惑わされるのではなく、
原材料及び製造過程を含めた商品そのものをきちんと見極めて、選択していくことが必要なのです。
カカオだけではない世界が抱える劣悪な労働環境
労働問題はカカオに限ったことではありません。
カカオ以外にも、コーヒー豆やバナナ・りんごなどの果実、スパイスやハーブ、
ナッツ・豆、砂糖、綿花など、実に多くの製品において、
各生産国における劣悪な労働環境や環境破壊が問題となってきました。
私たちが日頃スーパーで手にする商品の数々。
特売日には驚くほど安価で販売されているものもたくさんあり、
家計を担う主婦にとっては心強い味方のようにも感じます。
しかしその裏で、劣悪な環境のもと、その日の生活費もままならないほどの
労働を強いられている人々がいることを、改めて認識するべきではないでしょうか。
価格や生産性を重視するあまり労働者の人権が軽視されることなど、あって良いはずがありません。
フェアトレードが広がることで多くの人々が救われます
このような中、生産国が抱える貧困問題・環境問題・児童労働問題は、様々な機関からの働きかけもあり、次第に世界に知られるようになってきました。
そして、その動きの中でフェアトレードという取り組みが広がっています。
「フェアトレード」は、その名の通り、フェア「公正」なトレード「貿易」です。
つまり、生産国の原料や製品を適正な価格で継続的に購入することにより、
労働者の生活環境の改善と自立を目指す取り組みのことです。
フェアトレードによって、生産物の最低価格と継続的な取引が保証されることで、労働者の経済的自立が促されます。
労働環境が改善され、児童労働・強制労働がなくなることで、
労働者やその子どもたちも安心して暮らせるようになるのです。
また、フェアトレード商品では有機栽培が推奨されており、
農薬・薬品の使用削減や遺伝子組み換え作物が禁止されるなど、
環境や消費者の健康にも配慮された取り組みが行われています。
農場で働く人々のためにできること。フェアトレード商品を購入するという選択
労働をすることでそれに見合った対価を得る、このごく当たり前のことが当たり前に行われていない現状があります。
私たちにできることは、バレンタインデーというイベントに踊らされてチョコレートを購入するのではなく、
消費者も生産者も幸せになれるチョコレートを選択し、購入することです。
フェアトレード商品を選ぶ場合のひとつの基準として、
商品に表示されているラベルがありますが、その代表的なものが、国際フェアトレード認証ラベルです。
近年この認証ラベルを見かけることが増えてきていると感じます。
国際フェアトレード認証ラベル
フェアトレードには基準となる法律がないため、必ずしもこの認証ラベルが表示されているわけではなく、
企業や団体独自の基準でフェアトレードを実施していることもあります。
多くの場合、商品パッケージやホームページを見れば、フェアトレードに関連する記載があります。
「この商品はどうだろう?」と思った場合は、是非チェックしてください。
小さな一歩が大きな一歩へ。
食べる人も作る人も幸せになれるハッピーの話を広げよう
私たちが現地に行って労働者や子供達の支援をすることは難しいですが、
こうして商品を選択し、購入することで役に立てることがあります。
今年のバレンタインデーには、フェアトレードで作られたチョコレートをプレゼントしてみてはいかがでしょうか?
「このチョコレートはどんなもの?」「これはね・・・」という会話から、
フェアトレードのことが広がれば、ハッピーが世界中に広がっていく、最高のバレンタインデーになりますね。
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