深刻な食品ロス問題|世界の食べ物のうち3分の1がゴミ箱行きの事実、知っていますか?食品ロスを減らすためにできることとは?
深刻な食品ロス問題|世界の食べ物のうち3分の1がゴミ箱行きの事実、知っていますか?食品ロスを減らすためにできることとは?
あなたは、食べ物を一日のうちにどれくらい捨てますか?
・食べきれなかった夕飯ののこり
・頂き物
・冷蔵庫で眠っている腐りかけた総菜
・たくさん作ったけど、もう食べられない作り置き
・買いすぎて結局食べられなかった野菜
など。
毎日のようにゴミ捨て場に行って大量のごみを捨てている、というご家庭もあるかもしれません。
食品ロス、と聞くと、関係のない他人事のように聞こえてしまいますか?
フードロスと聞くと、なじみがない言葉なので、
日本人には関係がない・・と思う人もいるかもしれません。
しかし、実はあなたもよく知るとても身近な場所、
スーパー、コンビニ、デパ地下、カフェ、レストラン、チェーン店・・・・
などでも、毎日せっせと大量の食品が捨てられていることをご存知でしょうか。
ところで、あなたは世界の食べ物の3分の1は
ゴミ箱いきであるということを信じられますか?
スペインのクリスマスの後は
1/3もの食べ物がゴミ箱行きに!?
スペインではクリスマスを家族や親戚で集まって盛大にお祝いする習慣があります。私も今年のクリスマスはスペイン人の彼の家族と一緒にお祝いしました。
お祝いということもあってクリスマスイヴには
すごくたくさんの料理がテーブルに並びました。
並んだというよりは、次から次へと料理が運ばれてきます。
生ハムやチーズ、サラダ、イカのから揚げ、パエリア、子羊のオーブン焼き、ムール貝の香草焼き...
さらにデザートのレモンシャーベット、ドライフルーツのワイン煮など...
どれもとっても美味しいのですがとても全部を食べきれる量ではありませんでした。
結局それらの多くは捨てられてしまいます。
これはスペインではよく聞く話。
スペインの新聞El Paisによると、
2016年のクリスマスのために購入された食材の三分の一はゴミ箱行きになってしまったそうです。
スペインなど地中海エリアの国ではもともと食に対する強いこだわりがあります。
給料の17%を食費にかけている人がほとんど
と言われ、日曜日には離れて住んでいても必ず家族が集まって食事をしたりと、
大勢で食事を囲む文化を大切にしています。
しかし、たくさんの料理でもてなそうとする気持ちが強すぎ、
多く作りすぎてしまったり食材を無駄にしてしまっているのも事実です。
日本もお正月や家族が集まったりするときには食べきれないほどたくさんの料理が振舞われますよね。
オードブルなど余って捨てられてしまっているのを
誰もが一度は見たことがあると思います。
無宗教・イベント好きな日本人の行事食が生んだ悲惨な食品破棄問題
イベントやお祝い事の時などだけではありません。
海外だけではありません。最近では
日本でも節分の日の恵方巻きが大量の食品廃棄で問題になっています。
節分の日、恵方巻きが隙間なく並べられているスーパーやコンビニ。
売れ残った食品たちは一体どこへ行くのでしょうか。
スーパーやコンビニやデパ地下で大量に売れ残った恵方巻は、もう行事が終わればニーズがなくなります。
さらに、生モノであるため、次の日には廃棄処分されています。しかも大量に。
恵方巻きだけではなく、
季節に合わせた期間限定の新商品は期間が過ぎると廃棄されてしまいます。
「食べられるのに捨てられる食品」
普段の食卓でもどれだけの人が残さず毎日完食出来ているでしょうか。せっかく美味しい料理なのに、食べられることなく捨てられてしまうのは本当に残念です。
スペイン・日本だけではない!
世界でも食品ロスは大きな問題となっています。
ヨーロッパでは毎年8800万トンもの食べ物が無駄に捨てられてしまっています。
金額すると1,430億ユーロにもなるという驚愕の事実。
世界全体を見ても、全世界で生産されている食品の約1/3が無駄にされているのです。
日本では年間約632万トンもの食品が無駄に捨てられてしまっています。
632万トンと言われてもピンとこないかも知れません。
でもこれは一人当たりに換算すると
毎日お茶碗一杯分の食べ物を捨てているということなんです。
お茶碗一杯と考えるとそれほど多くは感じませんよね。
しかし、毎日大量の人口がお茶碗一杯のご飯を捨てたらどうなるか・・ご自身の中で、イメージしてみてください。
心当たりがある人、あるいはそれ以上捨ててしまっているという人が多いのではないでしょうか?
世界では現在約8億人もの人が飢餓に苦しんでいます。
そして、
毎年1700万人もの人が命を落としている
のです。それに対し、あまりにも多くの食品が無駄にされているのを知ると、悲しく怒りさえこみ上げて来ます。
無駄にされている食料で今、
飢餓に苦しんでいる人を何人救えるでしょうか。
先進国では消費者が理由でフードロスになっていた
発展途上国の食品ロスのほとんどが収穫後や仕分けの段階で処分されてしまうのに対し、先進国での食品ロスは、40%以上が小売りや消費者レベルで捨てられてしまっています。
つまり日本やスペインなど、
先進国に住むわたしたち消費者が主な食品ロスの原因となっているのです。
ものがあふれた結果、捨てるしかなくなってしまったのです。
責任を感じる必要がありますね。
食品ロスは地球温暖化の原因にもなっている!
食品が廃棄されると一部は家畜の飼料や肥料として使用することが出来ますがほとんどが処分されることになります。
食品を処分する工程で発生する二酸化炭素の量は
日本では
年間4500万トン
と言われています。逆に言うと食品ロスを無くせば
年間4500万トンもの二酸化炭素の排出削減になるのです!
また食品の生産には人件費、肥料や機械など多くのお金と労力がかけられています。
その努力がすべて無駄になってしまうのです。
コスト削減や地球環境保護のためにも、
食品ロスをなくすことはとても重要なステップといことですね。
食品ロスの主な原因はいったいなんなのでしょうか。
食品ロスには様々な理由があります。
大企業のマーケティング戦略によってたくさん買ってもらおうとすることによって生まれる食品ロスや企業が、在庫管理が出来ていないケース、もちろん消費者の私たちに責任のあるものもあります。
具体的にはこれらのものがあげられます。
・お店でよく見かける
「1つ買うと2つ目は無料」などの広告
お得に多く購入することが出来るので消費者には嬉しいように思いますが、本当に2つ必要なのでしょうか。余って捨てられてしまう可能性があるのなら、必要な分だけ買うようにしなければなりません。
・「賞味期限」と「消費期限」の意味をよく理解せず、
まだ食べられるのに処分してしまうケース。
賞味期限が過ぎてもまだ十分食べられるのですが、
消費期限との意味の違いをしっかり把握していない人もいます。
その結果、腐ってもいないのに捨てている可能性があるのです。
・レストランなどで提供されるメニューのサイズ
は適切でしょうか。量が多くてお得でも、残されてしまっては意味がありません。
海外では多く提供する習慣があるように思いますが、全ての人が食べきれる量を考える必要があると思います。
・ケータリングサービスなどで顧客数を把握するのが困難なケース
よくケータリングなどでビュッフェが綺麗なまま残っていたりします。食べ物はデコレーションではないのですから、しっかり美味しく頂いてください。
・高品質基準
特に日本では形の整った野菜や果物しか流通せず、基準を満たさないものは処分されてしまっています。前回の記事で記載したように、形は劣っていても品質や味に問題はありません!
安物好きの日本人が生んだフードロス
また安かろう悪かろうを好む日本人は
高いものを買って、ひとつひとつ大切にいただくのではなく、安いものをちょこちょこ買う傾向にあります。
安物セールで「低品質なものを安価で買う」といった貧乏根性もまた、
消費期限切れの食べ物を増やし「安かったし捨ててもいいか」といった気持にさせます。
このように食品ロスの原因は様々で消費者にも市場にも問題があるのです。
両方からのアプローチによって改善していく必要があります。
私たちが日常で取り組めることは?
実際に私たちの生活の中で出来ることがあります。
ひとりひとりが気を付けて生活をすることで、食品ロスを減らすことが出来ます。
・買い物メモを作る
冷蔵庫にある食材も確認し、不要な買い物を避けましょう。・日付を確認する
消費期限までに使い切れる分だけ買いましょう。・予算を決める
食品ロスはお金のロスでもあるのです。予算を決めて買い物をすれば買いすぎを防ぐことが出来ます!
・古いものから使う
買ってきた食材は冷蔵庫の奥に入れて消費期限の短いものから先に使えるように冷蔵庫の目の届くところに置き
整理整頓された冷蔵庫にしましょう。
・大盛りより小盛りに
食事を出すときは盛りすぎないようにして全て食べきってからおかわりをするようにします。
・安いものを買うのではなく高いものを選んで大事に食べる。
安物を買った結果、大量に捨てる。高いものを買った額よりも高くついていることにお気づきでしょうか。
であればオーガニックなど、多少高くてもよいものを選んで買って
そのかわりできる限り捨てないように大切に食べきる努力をするなど工夫していただきたいと思います。
他にも食品ロスを減らすために出来ることはたくさんあります。
自分の生活をもう一度見直し、出来ることから初めてみましょう。
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「食べること」や「食べ物を大切にしたいという人間本来の気持ち」に立ち返って、
「食べる」ことへの感謝を。
安物を大量に買うのではなく、
オーガニックなものを買って、食べることに対する感謝をし、フードロスを守りませんか。
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