市販食品が添加物まみれになるまでの歴史。なぜ食品とは言えないものがスーパーで販売されるようになったのか。
こんにちは、上村歩です。
最近、スーパーでも無添加商品や着色・保存料不使用の商品が増えてきたように感じます。
一方でまだまだ商品の棚には添加物まみれの食品、
そして冷凍コーナーには添加物だらけの加工食品がずらりと並んでいます。
食品添加物はいつから使われ始めたのか?
そもそも添加する理由はなんだろう?
と、考えたことはありませんか。
実は、食品添加物は遡れば50万年の長い歴史があります。
50万年前ごろにはすでに原人が、火を使用し、
保存のためにたき火の煙で肉をいぶす「燻蒸(くんじょう)」の技術を使っています。
現在では、「燻液(くんえき)」という添加物がありますね。
数千年前には中国で、豆腐を作るための「にがり」や、麺を作るための「かん水」
が添加物として見いだされました。
約2000年前のローマ帝国時代には、岩塩を用いて豚肉を長期保存していました。
岩塩の中に含まれる硝酸塩が亜硝酸塩に変化し、
菌の活動を抑えると共に発色を良くし、風味を増す役割を果たしました。
これが後に、ハムやソーセージに繋がります。
日本でも弥生〜古墳時代には、ワサビや山椒が保存性や風味を高める香辛料として用いられていました。
このように私たちの食生活には、食品添加物は欠かせない物だったということが分かります。
では、なぜ今、添加物が危険視されているのでしょうか?
近代以降、産業革命と共に開発される甘味料や着色料。
石油由来・遺伝子組み換え作物が食品添加物として導入され始める。
合成食品添加物の始まりは1851年に遡ります。意外と最近ですね。
酢酸とアルコールを原料に、果実香料を目的とした酢酸エチルエステルが万博博覧会(ロンドン)で発表されました。
1856年にはタール色素の合成が開発されます。
1859年にはベーキングパウダーが開発され、クッキーやケーキの生産の工場化が始まりました。
1979年にはサッカリンが甘味料として開発されます。
1800年代に続々と食品添加物が開発されていきました。
外食産業が発達すると同時に、これらは全国で求められるようになりました。
これにより、添加物による健康被害が多発します。
・森永ヒ素ミルク事件(1955)
西日本で粉ミルクを飲んだ乳幼児が次々と衰弱死や肝臓肥大を起こしました。
死亡者130名、発症者12,001名の世界最大級の食品公害となりました。
製造行程で大量のヒ素を含む第二リン酸ソーダを使用したことが原因で、日本の食品衛生史上、最も大きな出来事と認識されています。
・ズルチンによる急性中毒(1964)
自家製のあんつけ餅を食べ、30人中6人が頭痛、嘔吐、手足のしびれを訴え、うち一人(73歳)は翌日死亡しました。
ズルチンの大量摂取による急性食中毒でした。
ズルチンは比較的毒性が強く、甘さは砂糖の約250倍ありますが、量を増やしても甘みは強くならないという変わった特徴があるので、うっかり大量に使いやすい添加物だったことが原因となっています。
・ニコチン酸(1986)
挽肉をハンバーグにして食べたところ、食べた直後から発疹、皮膚温度上昇、皮膚紅潮などの症状が起きました。
肉を赤く発色させ、新鮮に見せるためにニコチン酸を不正に添加したと見られます。
昭和55年から56年にかけて、日本各地でニコチン酸の過剰摂取による一過性の中毒事例が報告されたため、昭和57年より食肉および鮮魚介類には使用してはならないことになりました。
ここでも企業側の裏側が見られますね。
何事もそうですが、死者や健康被害者が出てから、ようやく安全性の調査に入るやり方には疑問が浮かびます。
しかし、このような過去があるにもかかわらず、なお、同じことが繰り返されているのです。
国が指定した安全な食品添加物は本当に安全といえるのか?
食品衛生法によると、食品添加物の定義は
食品の製造過程において、または食品の加工、保存の目的で食品に添加、混和、浸潤そのための方法によって使用するもの
とされています。
そして食品添加物の目的は、
人の健康を損なうおそれがなく、かつその使用が消費者に何らかの利点を与えるものでなくてはならない
とされています。
しかし、ここで述べられている「人の健康」が曖昧です。
確かに無添加食品はすぐにカビが生えてしまいやすいやすく流通に不向きな食品もあるでしょう。
でも人体で無害な、無添加の食品も現に流通されているのですから、実際には全く流通できないわけではありません。
必要以上に使われた
数知れない、着色料、乳化剤、保存料、香料、原価を安く下げるために使われる不要な物質・・・・・・
本当に現代の市販加工食品等に大量に使用されている食品添加物が消費者にとってメリットがあるものだといえるのでしょうか。
実際に私は化学食品にアレルギー反応を起こし、肌荒れや吐き気を催します。
ですが、一部の人間のために法は変えられないので問題ないとされています。
安全性を確認する試験をクリアすれば、人の健康を損なうおそれがないのでしょうか?
安全性を確認するために行われている動物虐待。
食品添加物はいろいろな安全性試験により安全性は証明されているといわれていますが、本当でしょうか。
食品添加物、医薬品、その他の化学物質の安全性試験(毒性試験ともいう)には、以下のようなものがあります。
・急性毒性試験
実験動物に1回だけ動物に与えて生じる毒性をみる。
・亜急性毒性試験
28日間、90日間、実験動物に繰り返し食べさせ、生じる毒性をみる。
・慢性(長期)毒性試験
1年以上、実験動物に与えて生じる毒性をみる。
・催奇形性試験
妊娠中の実験動物に与えて奇形児が誕生するかどうかを調べる。
・変異原性試験
微生物を使用して、細胞の遺伝子や染色体への影響を調べる。
あなたが今日食べたお菓子が製造されるまでに何匹の命が犠牲になったのでしょう?
また、当然ながら、人間とラットとでは生理機能が違います。
動物実験の結果を机上で計算し、ADI(1日摂取許容量)を推定しているに過ぎません。
医療品のように人間に実験しているわけではないのです。
死者や被害者が出るまで、安全と言い切るのでしょうか。
老舗和菓子にも容赦なく着色料、保存料のオンパレード
変わりゆく日本の和菓子
老舗の和菓子なら、当然、無添加であろう。
そんなイメージを持たれる方もいるのではないでしょうか。
しかし最近では生菓子や饅頭なども、着色料や膨張剤、グリシン、乳化剤、pH調整剤が使用されています。
季節によって色鮮やかで美しいですが、人工的な着色は、不気味にも感じます。
歴史をたどると奈良時代には小豆を使って赤餅を作っていましたし、
江戸時代には草花の汁など(クチナシ色素など)で着色していました。
しかし現代の和菓子は赤色〇号等の、植物由来ではない発がん性のあるものまで多用されているのが現状です。
生産性やコストを抑える目的、また見た目のインパクトのために製造されたのが現代の和菓子であります。
もはや私には季節よりも人工技術を感じさせる菓子になっています。
牛乳の代わりにトランス脂肪酸を使ってつくるアイスクリーム。
添加物の集合体、アイスクリーム。
アイスクリームは添加物の代表例としてよく耳にする食品です。
卵黄の代わりにレシチン、牛乳のかわりに植物性油脂、砂糖のかわりにガムシロップ、これが一般的なアイスクリームの材料ということになります。
もはや、食品なのか何物なのかわかりません。
食品添加物が危険と言われる理由を考えましょう。
単に、添加物は危険とメディアで見聞しますが、
実際に何が危険なのか分かっていないことが危険なのだ
ということに気付いて欲しいのです。-
・原材料に表記しなくてよい添加物の法律があること
・キャリーオーバー(微量の添加物)に該当する食品では表示義務がないこと
・表示スペースが30平方cm以下であれば省略が認められていること
・14種類の一括名が認められている添加物があること
など、原材料の表記についても様々な法律がありますが、
これは消費者のためではなく、企業のためであります。
法律さえ潜り抜ければ、なんちゃってオーガニックの食品を販売することも可能です。
消費者の意識の低さと認識の甘さも、添加物大国へ招いた一つの要因。
しかし問題なのはメーカーばかりではありません。
消費者が上記に挙げたような添加物で作られた食品を見栄えなく購入することで
メーカー達は買い支えられていることを決して忘れてはいけないのです。
危険なのは、消費者が知識が少ないことです。
添加物の物質名を言われて、全て答えられる人はどのくらい居るのでしょうか。
私も全ては答えられません。
ですから、何物かわからぬ物を口にしないようにしているのです。
元優良な業者も次々と添加物を導入
本来の味を大事にする優良な味噌業者や醤油業者。
中には100年以上続く老舗業者もあるでしょう。
しかし、そんな老舗業者も時が進むにつれて、次々と安価な添加物を使い始め、新しいパッケージに包まれて小売店に並びます。
そしてその背景では添加物メーカーによって新しい添加物やその技術が次々と開発され、生み出されてきました。
化学物質から作られた添加物はそのものだけを一時的に摂取しているのならば問題がなくとも、
組み合わせることで、どんな効果が生まれるのかまでは実験がなされていないという落とし穴もあるのです。
先人たちが紡いできた生活を現代で行うことがマクロビオティックである。
現代になるまで使われていた添加物は全て天然のものでした。
それも、保存や風味など、生活に必要な先人の「知恵」であり、親から子へ、孫へ受け継がれてきたものでした。
いつしかそれは、生産性とコストを重視した製造物として、嗜好品として、軽い扱いになってしまったと思います。
すべての悲劇の真の原因について無知であり、無自覚であることが問題なのです。
本当に安全な添加物は、私たちの食生活に彩りと質を生み出します。
無添加で安全な、よい食材を選ぶコツとは?
・できるだけオーガニック食品・手作りにこだわりましょう。
食品添加物の摂取を最小限にとどめる最も簡単なコツは、「オーガニック食品」を選ぶこと。日本ではJASなどの認定マークがあります。
国外でもオーガニック認定マークというものが存在します。
例えばJAS基準では一般的な添加物の使用を認めないものも多いため、一番わかりやすいといえるでしょう。
ただしJASを取得していない業者も優良なものはたくさんあります。
自然栽培や少量生産で優良な業者の野菜や果物、おやつなどを見きわめて選ぶことが重要です。
ただしブームに乗った大手メーカーによるなんちゃってオーガニック風な食品も出回っているので、コンビニ等で安価に売られているスーパーフード入り〇〇等(添加物入り)等にはくれぐれも注意してください。
それらの食材や加工食品に加え、昔ながらの味噌やぬか、麹などの発酵食品は保存料など使わなくとも、自然の力だけで栄養を与えてくれます。
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・代替食品を見つけましょう。
着色料のような鮮やかな色はなくとも、花や果実などで彩ることもできます。
栄養強化剤に頼らずとも、栄養学を身につければ余計な添加物は不要です。
・食品本来の味を知りましょう。
食べ物そのものの本来の味を知れば、化学味から自然と遠ざかります。例えばネコは、魚好きですが、添加物たっぷりの蒲鉾は避けることが多いです。
人もこのように自ら選別できるようになるべきです。
食品添加物がなくなれば、大量生産できなくなり、現在のような便利な時代とは変わってきますし、
代替えのきかない食品であれば、なくなることもあるでしょう。
一度変わってしまった食生活を元に戻すことは不可能に近いですが、
知識をつけ、自分に本当に必要なものか、そうでないのか見極め、自分自身の医者になれるようになるまで、
食品添加物を疑うクセをつけていても悪くないと思います。
何も知らぬ子供たちが、安全に何でも食べられる時代が来ることを願っています。
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