植物の有効成分でアトピーを改善に導く方法|アトピーだからって気持ちいい生活を諦めるなんてもったいない!
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植物の有効成分でアトピーを改善に導く方法
アトピーだからって
気持ちいい生活を諦めるなんてもったいない!
肌がいつも乾燥していて、ひびわれができて、ひどいときは爪がめくれて・・・
アトピーを経験した方であれば、
一度は体験したことがある症状ではないでしょうか?
私も幼少期から重度のアトピーに悩まされ、手を洗うこと、入浴すること、
外で汗をかいて思いっきり遊ぶこと、といったなんでもないことが苦痛でした。
手を洗えば石鹸が手にしみて、お風呂に入ればボディーソープがしみて、
汗をかけば痒さが倍増するのです。
泊りがけの合宿で「しみるから」という理由でボディーソープを使わないでいると、
同級生に煙たがられたこともありました。
「体をきちんと洗わないならお湯につからないで」と言われ、
思春期の私は「ちゃんと洗っているのに・・・汚くないのに」と
辛い思いをしたものです。
「皆と同じように何も気にしない生活が送りたい」と、
何度思ったか分かりません。
そこで、この記事では「アトピーだから」とアトピーではない皆と同じ生活をすることを諦めている
皆さんに向けて、近年注目が高まっている植物成分を使った補助療法を紹介します。
臨床研究で効果が示された植物由来の成分を活用して、
アトピーと上手に付き合ってみませんか?
エビデンスあり!
今注目の、植物の力を活用した
アトピーの補助療法とは?
アトピーの治療では、従来から、ステロイドの副作用が懸念され、
自然由来の成分を使った補助療法に注目が集まっています。
特にお子さんのアトピーの場合、将来のことを考えると、
皮膚が薄くなるといった副作用の報告があるステロイドは
極力使いたくないと考える大人の方が多くいます。
しかし自然由来の成分に関しては、民間療法の域にとどまり、
その効果が十分に調べられていないものも多く、
結局何がいいのか分からないという方は少なくないでしょう。
そこで今回は、近年、臨床研究でアトピーの改善に効果が
あるということが明らかになりつつある自然由来の成分の中から、
「ココナッツオイル」、「ひまわりオイル」、
「コロイドオートミール」の3つに注目して、
その効果をひも解いていきます。
臨床研究とは、多くの患者さんを集めて実際にこれらの成分を含む保湿剤を塗布し、
肌の状態が改善されるのか医師が評価する研究の手法です。
研究の途中で重大な副作用が生じた場合にはすぐに中止される仕組みなので、
臨床研究で効果が示されたということは、医師のお墨付きで安全性が担保されている
と考えてよいでしょう。
それでは、上記3つの自然由来の成分について順にご紹介していきましょう。
①ココナッツオイル
ココナッツオイルはビタミンEとラウリン酸やミリスチン酸などの
中鎖脂肪酸を豊富に含んだオイルです。
フィリピンでの臨床研究では、1~13歳の小児性アトピー性皮膚炎の患者を対象に、
1日2回、8週間ココナッツオイルを塗布してアトピーの経過観察が行われました。
また、この研究では期間中に他の薬剤を併用することが禁止されていました。
つまりステロイドを使わずに、
ココナッツオイルの力だけでどこまで肌が改善するか調べた、ということです。
その結果、93%の患者さんで肌質が改善することが明らかになりました。
この研究ではTEWL(経表皮水分蒸散量)という肌の水分保持力を見る検査が行われ、
ココナッツオイルを塗布すると肌の水分保持力が上がるという結果が出ています。
つまりココナッツオイルを肌に塗布すると肌のバリア機能が改善され、
肌の乾燥が軽減するということです。
またこの効果は2週間よりも4週間、4週間よりも8週間と
長く塗布することでより良い結果をもたらすことも明らかになっています。
ココナッツオイルだけの力だけでも、子どもの敏感な肌をしっかり保湿できるんですね。
もう一つ、この研究で注目したいのは、
この時に使われたのが“ヴァージン・ココナッツオイル”である、ということ。
ヴァージンココナッツオイルとは、化学薬品を加えないで
ココナッツをゆっくりと圧搾する「コールドプレス製法」で作られたものを指します。
ひとくちにココナッツオイルといっても、その製法は様々。
実際にココナッツオイルを選ぶ際には気をつけていきたいですね。
参考:The effect of topical virgin coconut oil on SCORAD index, transepidermal water loss, and skin capacitance in mild to moderate pediatric atopic dermatitis: a randomized, double‐blind, clinical trial (Mara Therese Padilla Evangelista MD)
②ひまわりオイル
ひまわりオイルはアメリカやメキシコの先住民の間で、
食物や医薬品として長く使われてきた天然のオイルです。
ビタミンEやリノール酸を豊富に含み、肌を守る力はオリーブオイルをしのぐとも言われています。
約1000年もの間、ひまわりオイルは肌を守るために民間療法で使われており、
古くから信頼されてきたアイテムであることが分かります。
このひまわりオイルについては近年、ドイツでアトピー性皮膚炎の子どもを対象に、
1日2回ひまわりオイルを含む乳液を塗布して肌の状態を評価する研究が行われました。
この研究でも、ステロイドは使われずに、
ひまわりオイルの力でどこまで肌の状態が変わるか観察されました。
そして88%の子どもで肌の乾燥が改善され、
また80%の子どもでかゆみや発赤が改善されることが明らかになりました。
先住民たちが気づいていたひまわりオイルの力は本物であることが
証明されたといえるでしょう。
参考:The Benefits of Sunflower Oleodistillate (SOD) in Pediatric Dermatology (Lawrence F. Eichenfield M.D.)
③コロイドオートミール
コロイドオートミールとはオートミールを細かく粉砕して、
液体に分散させた状態のもので、
アメリカでは既にアトピー性皮膚炎の補助療法として
何十年も使われきた実績があります。
あるアメリカの研究ではアトピー性皮膚炎の患者を対象に、
1日2回、8週間にわたってコロイドオートミールを塗布して肌の状態の評価が行われました。
すると2週間経過した時点で肌の乾燥状態、かゆみの改善が確認されました。
また生後12か月未満の乳児を対象とした大規模な研究では、
コロイドオートミールを使うことで、ステロイドの使用量を削減できることが示されています。
赤ちゃんにも使えるということは、誰でも安心して使うことができますね。
日本ではまだまだ知名度の低いコロイドオートミールですが、アメリカではすでにメジャーであり、
高い保湿効果が、これからさらに注目を集めるのではないでしょうか。
参考:Colloidal Oatmeal Formulations and the Treatment of Atopic Dermatitis (Joseph F. Fowler Jr. MD FAAD)
「ココナッツオイル」、「ひまわりオイル」、
「コロイドオートミール」。
植物由来成分を生活に上手に取り入れる方法
ここまで3つの植物由来の成分がアトピーの肌質を改善する効果があることを示しました。では、実際にどのように生活にとり入れることができるのでしょうか?
そしてどのタイミングでケアするのがよいのでしょうか?
筆者の実際の経験をふまえながら、解説していきます。
入浴/ボデイソープも使用OK。ただし洗い方は注意!
アトピーでもボディーソープを使うことはできます。
ただ、しっかり泡立ててやさしく洗い、余計な刺激を加えないように注意しましょう。
「ココナッツオイル」や「ひまわりオイル」を配合したボディソープも
あるようですので、ご興味のある方はチェックしてみてください。
お湯の温度を熱くしすぎないことも重要です。
そしてお風呂からあがった後はすぐに保湿をし、かゆくなるのを防ぎましょう。
私の場合、幼少期は肌がかゆく、いつもイライラしていました。
そんな私にとって、母と一緒に入浴する時間はそのかゆさを忘れることができました。
ぬれた肌を見ると、なんだかアトピーが治ったような心もちになったものです。
体をきれいにするのはもちろんですが、アトピーだからこそ人一倍、
リラックスできる時間として入浴を大切にしていきたいですね。
湯舟につかる際には、「コロイドオートミール」などを含む
保湿効果のある入浴剤を使ってみてもいいですね。
入浴後/植物成分でしっかりと保湿を!
お風呂上りはしっかり保湿をして乾燥を防ぎましょう。
お風呂上りが保湿の効果を1番発揮しやすいタイミングです。
これから汗をかく季節には、汗をかいたらシャワーで流し、
患部をすぐに保湿するのも効果的です。
市販の保湿剤もありますが、安定化させるために添加物がたくさん入っているものも多いので、
保湿剤選びには慎重になりたいですね。
実は私も口コミだけで保湿剤を選んで後悔したことがあります。
アトピーの肌は敏感なので、保湿剤の中の刺激物に反応してしまうのです。
かゆくてかいて、肌がポロポロになって、
そこにまた刺激物のたっぷり入ったクリームを塗る、という悪循環に陥っていました。
だからこそ、保湿剤にはよけいなものは入っていてほしくないと思います。
日中のケア/乳液タイプの保湿剤が使い勝手よし
子どもの場合は特にケアが難しくなる時間帯が日中です。保湿剤をぬってすぐは手がベトベトしてしまいます。
私も病院で保湿剤をもらって学校に持って行きはするものの、
そのあとノートや鉛筆を持つのに抵抗感があり、なかなか塗ることができませんでした。
今は乳液タイプの保湿剤を使って、手洗い後や乾燥が気になる際にさっと保湿しています。
私の場合はそれだけでもかゆみがかなり抑えられ、また見た目もかなり改善します。
日中のケアでは極力ベタつきの少ないものを選ぶと、気軽に使うことができますよ。
ナチュラルな植物成分を活用すれば、
心地よくアトピーを改善できる!
植物の成分は古くから健康や美容に活用されてきたものですが、
今回は、アトピーへの効果が科学的に確認されており、安全性の高いものを紹介しました。
これからはアトピーにとっては辛い夏の季節がやってきます。
アトピーだからと言って外に出るのを控えたり、入浴に過剰に気を使ったりしたくないですよね。
植物の力をしっかり活用して、少しでも快適な毎日を送っていきましょう。
参考:Selected active naturals for atopic dermatitis: Atopic Dermatitis Part 1 (Nanette B.SilverbergMD)
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