若くても侮れない狭心症。鍼灸師が教える西洋・東洋それぞれの医学から見た対策方法とは。
急に胸が痛くなることがある。
胸が圧迫されたり胸が締め付けられる感じがする。
そのほかにも胃痛やのどの圧迫感を感じるときもある。
このような症状が労作時に出現しているときは狭心症かもしれません。
こちらでは狭心症の原因と東洋医学から見た対処法について書いています。
狭心症とは
狭心症は突然胸の痛みに襲われる病気です。数分で治るのが通常なので軽視されがちですが、放置すると心筋梗塞など命に関わる病気に進展する可能性もあります。
狭心症が疑われる場合は、再発予防を始めるのが理想的です。
胸痛がSAVES(突然発症・前胸部・漠然とした不快感・労作による発症・短い持続)の、
5つの特徴をもっていれば、労作狭心症が強く疑われる。ニトログリセリンが有効であれば更に確実。
~病態生理どんな症状の時狭心症を疑うか~ 野田俊之、他1名
狭心症とは、何かの原因で心臓に血液を送る血管である冠動脈が狭くなり、心臓が血液不足になる病気です。
つまり心臓に供給される酸素や栄養素が不足している状態です。
心臓への供給が完全に止まってしまえば心筋梗塞になります。
狭心症はそこまで重症ではありませんが、一時的に血液の流れが悪くなっているのは確実なので悪化して、
冠動脈のおよそ75%がふさがった状態になると、心臓が酸素不足の状態になります。
冠動脈の血液不足でおきる病気では虚血性心疾患と呼ばれ、東洋医学では血虚や心虚と呼ばれます。
心臓疾患の死因は現在日本では癌に続いて2位で、
狭心症の息切れ、動悸、胸の痛みです。
胸の痛みにも種類があり、
ぎゅっと締め付けられるような痛み
圧迫される感じ
息苦しさ
など様々です。
基本的に急に激しい痛みになるのではなく、徐々に強くなるのが狭心症の特徴です。
場所は胸の中央からみぞおちにかけて、わりと広い範囲におこります。
たまに痛みが腕や背中、肩や歯に広がることもあります。
狭心症のもう一つの特徴は、発作が長く続かないことです。
通常は5分程度で、長くても15分程です。ただし10秒以下の瞬間的な痛みではありません。
30分以上続くときは、心筋梗塞の可能性があるので注意が必要です。
狭心症の発作は、運動など心臓に負荷がかかったときにおきるものと、安静時に突然おきるものがあります。
走ったり階段や坂を上るなど普段より少し激しい動きをしたり、
精神的に興奮するなどして心臓に負荷がかかったときに胸が痛くなるものは労作性狭心症と呼ばれます。
寝ているときなどの安静時に突然、発作がおこるものは安静時狭心症と呼ばれます。
狭心症の治療法
狭心症の最も一般的な対処では、発作の時に処方される舌下錠としてニトログリセリンやニトロールなどがあります。狭心痛が出た時に舌の下に含むと痛みは数分でなくなります。
他にも血管を広げたり神経の興奮を抑える薬物療法が一般的です。
また症状が悪いときには動脈硬化した部分を削る手術などもあります。
そして予防のためには生活習慣の改善がすすめられます。
動脈硬化に万能の治療薬はないので日々の生活の積み重ねを重視します。
基本は食事と飲酒、喫煙、運動について指導されます。
- 肉より魚を選ぶ
- 薄めの味付けにする
- 一週間に二日は休肝日を作る
- 標準体重まで落とす
- タバコを辞める
- 毎日30分以上は歩く
- 毎日6時間は眠る
ですが、何事も気にし過ぎると余計にストレスになるので出来ることから始めるのが大切です。
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胸痛が起こる誘因としては労作性狭心症の場合は、走ったり階段を昇ったりする以外にも、怒りや悲しみなどの精神面も作用します。
過食や過飲に加えて冷たい飲み物なども心臓の負担になります。
また安静狭心症の場合だとはっきりした誘因がなく、睡眠中など安静時やごく軽い運動時に痛みが起こります。
東洋医学ではこれらの狭心症を胸痹(きょうひ)と呼びます。
東洋医学で重視するのはストレスです。
ストレスの影響を最も受けるのは心臓だと考えています。
東洋医学から見た狭心症の原因は、
- 気滞(きたい)
- 瘀血(おけつ)
- 痰湿(たんしつ)
- 陰虚(いんきょ)
になります。
まず気滞とはストレスによって起こり熱の動きを阻害します。
動きが妨げられた熱が心臓にこもると、
冠動脈の血流が阻害され締め付けや圧迫感を伴う痛みが生じます。
次に.瘀血はドロドロ血液のことで気滞をますますひどくします。
心筋梗塞まで悪化する人は気滞だけでなく瘀血も併発しており、
胸を刺すような鋭い痛みを伴います。
そして痰湿とは甘いものや脂っこいものの摂り過ぎなどの食習慣が原因でむくんだ状態です。
冷たい飲食の摂り過ぎや運動不足でも起こり消化器系が弱っています。
身体がむくむと熱の動きも妨げられやすく胸の重苦しい痛みが特徴です。
そして陰虚とは水分不足の状態で熱を冷ませなくなった状態です。
老化や過労からも起こるので高齢の方は特に注意が必要です。
虚血性心不全と呼ばれる原因不明の突然死の多くは、
これらの症状が併発したために亡くなったと東洋医学では考えます。
東洋医学の対処法
東洋医学では異病同治、同病異治と考えます。異病同治とは違う病でも原因が同じなら治し方が異なります。
そして同じ狭心症でも原因別に分ければ必然的に治し方が異なってくるという考え方です。
そのため狭心症を患っている人の中でも
- 気滞(きたい)
- 瘀血(おけつ)
- 痰湿(たんしつ)
- 陰虚(いんきょ)
気滞の主な原因はストレスですが、人体にとって最も大きなストレスとなるのは睡眠不足です。
そのため、普段から睡眠時間の短い人はまずは睡眠時間を確保しましょう。
高齢になるにしたがって連続で眠るのは辛くなってくるので、
昼寝などもとりいれて眠るようにしましょう。
仕事で睡眠時間が少ない人は少しでも睡眠の質を高めることが重要です。
眠る前にお風呂に入ったり、
白湯飲んだりして少しでも体温を高めておくと睡眠の質が上がります。
次に瘀血の場合は野菜不足が問題となるので普段の食生活の改善が必要です。
基本となるのは旬の野菜をとりいれてスープや味噌汁にして汁ごと飲むのが栄養素を最も摂取でき、
水分の確保になるので瘀血の改善に役立ちます。
注意点としては旬でない野菜や色の薄い野菜は期待しているような栄養が不足していることが多いので、
なるべく旬で色の濃い野菜を選びましょう。
次に痰湿に関して言えば脂質や糖質の摂り過ぎ、または冷たいものの摂り過ぎが原因となります。
そのため痰湿の基本は食事制限となります。
年を重ねても若いときと同じ食生活を続けている人に多く見られるので、
太りやすくなったりむくみやすくなったりしたら食事の量を減らしましょう。
最後に陰虚は水分不足です。
単純に水を飲む量が足りない場合もありますが、人間は高齢になるに従い、
保水力が低下するのでこまめに水分をとることが大切です。
またカフェインを含むコーヒーなどを飲み過ぎると身体から水分が余計に失われるので飲み過ぎには注意です。
多くても一日に三杯までにして、一杯飲むごとに同量の水分もとりましょう。
冬であってもよく動く人はこまめな水分補給が必須です。
まとめ
狭心症が起こる人は動脈硬化などが起こっていますが、その前段階として身体の熱や水分の動きが阻害されています。そのため食生活を改め喫煙を辞めたりすることはもちろん大切ですが、
最も大切なのはストレスの軽減です。
東洋医学ではどれだけ身体に良い事でもストレスを感じてまでする必要はないと考えているので、
出来ることからやってみてください。
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