エビデンスから探る、乳癌に悪い食べ物・飲み物と乳癌にいい食べ物・飲み物
エビデンスから探る、乳癌に悪い食べ物・飲み物と乳癌にいい食べ物・飲み物
乳癌は日本人女性にとって見て見ぬ振りはできない問題の一つだと思います。
IN YOU読者のみなさまも、普段から色々と気にされていることでしょう。
日本人女性の乳癌になる割合と乳癌で死亡する割合
国立がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」(http://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/dl/index.html)によれば、
2015年の人口動態統計(厚生労働省大臣官房統計情報部編)に基づく、
女性の癌死亡数は150,838人であり、このうち乳癌は13,584人でした。
1位は大腸癌、2位は肺癌、3位は胃癌、4位は膵臓癌、5位は乳癌でした。
全癌死亡に占める乳癌の割合は9.0%でした。
28府県の地域がん登録データに基づく2012年の推計値によれば、
1年間で癌になった女性は361,268人で、
このうち乳癌は73,997人でした。
これは全部位の20.5%を占め、
女性の癌の中では最も多いです。
日本人女性の乳癌になる割合は、
欧米諸国に比べて2分の1程度で、
近年、増加傾向にあります。
日本人女性の乳癌で死亡する人の割合は、
欧米諸国の3分の2程度で、
1990年前後から日本では増加傾向でしたが、
近年になり横ばいに転じました。
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データからみる、乳癌に良い食べ物・飲み物
大豆,イソフラボンは乳がんに良い(可能性あり)
大豆食品,大豆食品に含まれるイソフラボンの摂取が乳癌発症リスクを減少させる可能性がある
出典:http://jbcs.gr.jp/guidline/2018/index/ekigakuyobo/bq5/<span style="font-size:80%"
日本人の乳癌になる割合は
欧米の女性に比べ低く、
その原因は欧米と日本の食習慣の違い
にあると言われています。
植物エストロゲンの一種であるイソフラボンに
エストロゲンに拮抗する作用があります。
豆腐や納豆,みそ汁などの大豆食品は
イソフラボンを多く含み、
乳癌の発症を減らす可能性が指摘されています。
そもそも、イソフラボンとは
ポリフェノールと総称される物質の一つで、
植物成分のフラボノイド類に属し、
その種類は1,000種類以上あります。
活性をもつ代表的なイソフラボンとして、
ゲニスタイン、ダイゼインなどがあります。
日本人を対象とする疫学研究のレビューでは、
下記の結論がでています。
大豆摂取、イソフラボン摂取により、乳癌が減少する可能性ある。
出典:Nagata C, Mizoue T, Tanaka K, Tsuji I, Tamakoshi A, Matsuo K, et al;Research Group for the Development and Evaluation of Cancer Prevention Strategies in Japan. Soy intake and breast cancer risk:an evaluation based on a systematic review of epidemiologic evidence among the Japanese population. Jpn J Clin Oncol. 2014;44(3):282—95. [PMID:24453272]
しかし欧米集団では関連が認められていません。
国際的なエビデンスは十分でないと言えます。
一方,イソフラボンにはエストロゲン作用もあるため、
逆に乳癌発症リスクが増加する可能性も危惧されています。
現時点では食事により
得られる程度のイソフラボンによる乳癌発症リスクの増加は確認されていません。
しかし、サプリメントとしての
イソフラボン摂取により乳癌発症リスクが減少するというエビデンスはありません。
また、サプリメントとしての
高用量のイソフラボン摂取の乳癌予防効果や安全性については証明されていません。
これより、厚生労働省は
通常の食品の摂取量から判断して
イソフラボンサプリメントの服用は1日30 mg以下にとどめることを勧めています。
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乳製品は乳癌に良い(可能性あり)
乳製品の摂取により乳癌発症リスクは減少する可能性が示唆されている。
引用:http://jbcs.gr.jp/guidline/2018/index/ekigakuyobo/bq3/
牛乳は蛋白質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルなど
様々な成分から構成されています。
このうち,比較的豊富に含まれている
ビタミンD,カルシウムは乳癌発症リスクの減少効果が示唆されています。
また,成分の一つである共役リノレイン酸は
動物実験モデルで乳癌の発癌抑制効果が報告されています。
一方で、動物性脂質は
古くから乳癌発症リスクを
増加させるのではないか
と考えられてきました。
このように,乳製品は乳癌良い面と悪い面を持ち合わせています。
下記の報告がされています。
乳製品の摂取が最も少ない集団と最も多い集団を比べたとき、後者の方が発症するリスクが少ない。
出典:Zang J, Shen M, Du S, Chen T, Zou S. The association between dairy intake and breast cancer in Western and Asian populations:a systematic review and meta—analysis. J Breast Cancer. 2015;18(4):313—22. [PMID:26770237]
以上より、
乳製品全般の摂取は
乳癌発症リスクを減少させる可能性が示唆されています。
乳癌リスクを高める乳製品もある
しかし、
脂肪含有量の多い乳製品の摂取は
リスクを高めるという報告もあります。
乳製品の種類としては、
無脂肪乳はリスク低減する可能性があり、
ヨーグルトは報告が少ないもののリスク低減の可能性があります。
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乳癌に悪い食べ物・飲み物
アルコール飲料は乳癌に悪い(ほぼ確実)
アルコール飲料の摂取により閉経前では乳癌発症リスクが増加する可能性があり,閉経後では乳癌発症リスクが増加することはほぼ確実である。
引用:http://jbcs.gr.jp/guidline/2018/index/ekigakuyobo/bq1/
アルコール飲料に含まれる
エタノールや代謝産物であるアセトアルデヒドには発癌性があると聞いたことはありますか?
非飲酒あるいは機会飲酒者については
アルコールを飲む量が多いほど、リスクが高い
という研究結果がでています。
しかし、どのくらいの飲むとどのくらいリスクが上昇するかは
まだ、明確にわかっていません。
また、閉経後の方の乳癌についても、
エタノールが発症リスクを高める
という結果が出ています。
喫煙(受動喫煙含む)は乳癌に悪い(可能性あり)
食べ物ではありませんが、タバコについても言及します。
・喫煙により乳癌発症リスクが増加することはほぼ確実である。
・受動喫煙により乳癌発症リスクが増加する可能性がある。
引用:http://jbcs.gr.jp/guidline/2018/index/ekigakuyobo/bq2/
タバコの煙には、
約60種類の発癌物質が含まれています。
「喫煙」と「受動喫煙」を分けて、見てみましょう。
<喫煙>
2012年の国際がん研究機関(IARC)の
ヒトの癌に対する発癌性評価では下記の報告がされています。
喫煙による発癌性には限定的な証拠がある。
出典:IARC Working Group on the Evaluation of Carcinogenic Risks to Humans. Personal habits and indoor combustions. Volume 100 E. A review of human carcinogens. IARC Monogr Eval Carcinog Risks Hum. 2012;100(Pt E):1—538. [PMID:23193840]
一方,日本人を対象とした評価として、
厚生労働省研究班が2006年に実施した
日本人を対象とする疫学研究のレビューでは
下記の結論がでています。
日本人女性では喫煙により乳癌発症リスクが増加する可能性がある。
出典:Nagata C, Mizoue T, Tanaka K, Tsuji I, Wakai K, Inoue M, et al;Research Group for the Development and Evaluation of Cancer Prevention Strategies in Japan. Tobacco smoking and breast cancer risk:an evaluation based on a systematic review of epidemiological evidence among the Japanese population. Jpn J Clin Oncol. 2006;36(6):387—94. [PMID:16766567]
<受動喫煙>
受動喫煙についても、乳がんの発症リスクを上昇させる
という結果が出ています。
日本人を対象とした研究でも
下記の結論がでています。
日本人女性では受動喫煙により乳癌発症リスクが増加する可能性がある。
出典:https://epi.ncc.go.jp/cgi-bin/cms/public/index.cgi/nccepi/can_prev/outcome/index
夜間勤務は乳癌に悪い(可能性あり)
夜間勤務は乳癌発症リスクを増加させる可能性がある。
引用:http://jbcs.gr.jp/guidline/2018/index/ekigakuyobo/bq9/
乳癌は西洋化の進んだ地域での発症率が高く、
食や生活習慣の西洋化に関連があると
言われています。
西洋化により夜間業務に携わる女性が増加し、
女性のサーカディアンリズムの変化や夜間の電光曝露
の関連が指摘されています。
5年以内と20年以上とその中間の3グループに分けると、
下記の結論がでています。
夜間勤務に従事した年数が長いほど、乳癌のリスクが高い。
出典:Lin X, Chen W, Wei F, Ying M, Wei W, Xie X. Night—shift work increases morbidity of breast cancer and all—cause mortality:a meta—analysis of 16 prospective cohort studies. Sleep Med. 2015;16(11):1381—7. [PMID:26498240]
肥満は乳癌に悪い(可能性あり)
・閉経前女性では肥満が乳癌発症リスクを増加させる可能性がある。
・閉経後女性では肥満が乳癌発症リスクを増加させることは確実である。
引用:http://jbcs.gr.jp/guidline/2018/index/ekigakuyobo/bq7/
肥満が女性の健康に
悪い影響を与えると言われています。
また肥満は
女性のあらゆる死亡リスクを増加させます。
欧米では多くの女性が肥満状態にあり、
乳癌との関連性に関する研究
が盛んに行われています。
閉経後女性においては
国際的な研究であるWCRFおよびAICRの報告内容と
日本人における報告内容の結果が一致しているため
肥満が乳癌発症リスクを増加させることは確実と判断できます。
一方で、閉経前女性においては
WCRFおよびAICRの報告内容と日本人における報告内容が異なります。
後者は結果の信頼性が高く、日本における大規模な報告であるので、
閉経前女性においても肥満が乳癌発症リスクを増加させる可能性があると判断できます。
今回はエビデンスからみた、乳癌に悪い食べ物・飲み物と乳癌にいい食べ物・飲み物についてお伝えしてまいりました。
参考になれば幸いです。
参考:乳癌診療ガイドライン 日本乳癌学会
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