ヨーグルトの乳酸菌と腸の中の菌は「別物」って知ってる?乳糖不耐症でも大丈夫。今日からできる簡単な乳酸菌の増やし方・摂り方
北欧には長寿者が多い理由は発酵食品のおかげだった!?
ロシアの微生物・動物学者のイリヤ・メチニコフ博士という人を知っていますか?
彼は、北欧ブルガリア地方を旅行中、ブルガリア地方では長寿者が多く、そこでは酸敗乳を飲んでいることからヒントを得て、牛乳の発酵によるヨーグルトを推奨しました。
彼の説によれば、動脈硬化や老衰が起こるのは大腸の中が食べたもので腐敗して細菌毒素を生み出し、それが血液中へ吸収されることが原因であるということでした。
腸が停滞すると腐敗もしやすい
肉類や揚げ物など、消化の負担になるものは消化・吸収するのに時間がかかるので、体内で食べものが腐敗して悪玉菌を発生させやすくなります。
ちなみに、北欧ブルガリア地方の住民は、牛乳を乳酸発酵させたものを日常的に飲んでいます。
ヨーグルトの乳酸菌が大腸内で乳酸を発生することで、腸内で腐敗菌毒素が生じない、
または生じても少量なので健康を保つことに繋がっていると考えられ、現在でもヨーグルトは世界中で推奨されています。
しかし、この乳酸菌に関して一つ問題があります。
それは、
「ヨーグルトに含まれる乳酸菌は、ぼく達の腸内では繁殖できないものである」
ということなんです。便通や腸内フローラに良いとされる乳酸菌自体は確かに腸を整えるために必要なのですが、
腸と乳酸菌のことを詳しく知ると、他の食べものが腸や菌にどう影響するのかが考えやすくなります。
ぼくは乳糖不耐症でした
ぼくは子どもの頃から、牛乳アレルギーで、さらに牛乳を飲むとお腹を下すことが多かったのであまり飲むことはなかったんです。
ですが、ヨーグルトは発酵食品なのでそれほどアレルギーも出ず、食べることができたことを記憶しています。
しかしヨーグルトでも乳糖がなくなる訳ではないこともあり、お腹を壊してしまったり体質に合わない人が日本では多く存在しています。
お腹を下してしまったり、アレルギーになる場合は、体質に合わない可能性が高く、中長期的な摂取は問題です。
「乳糖不耐症」とは、
赤ちゃんは母乳から栄養を摂るので、母乳や人工哺乳に含まれる乳糖(ラクトース)を小腸で分解できるのですが、
哺乳の時期が終わると、腸内から乳糖を分解する酵素が少なくなっていきます。
しかし、離乳後に学校給食で牛乳を飲むことが多いので、牛乳に含まれる乳糖を摂ると腸内で栄養として分解できず、下痢などを起こしてしまうのです。
このような症状のことをいいます。
ちなみに、日本人にはこの乳糖不耐症の人が非常に多くいます。
乳糖は砂糖のように小腸で吸収されずに大腸まで届くことから、乳酸菌の増殖に役立ちます。
成人の場合は牛乳で乳糖を摂ると身体に合わない人も多いので、
植物性のもので摂取するか、もしくは発酵した状態で摂ることをオススメします。
菌の視点から考えてみる
次に菌の視点から乳酸菌を紹介していきますね。
まず「乳酸菌」は牛乳または母乳の中に含まれる「乳糖」を母体として増殖するものです。
人工哺乳と、母乳を飲む乳児の排泄物の中に含まれる乳酸菌(ビフィドバクテリウム)は、人工哺乳の方が母乳に含まれる量よりも少ないのです。
さらに、成人では、「ビフィドバクテリウム」が排泄物に含まれる細菌量のうち、約半分を占め、
しかも乳児のビフィドバクテリウム菌とは違い、「アラビノース」という糖質を分解する能力があります。
ちなみに、この「アラビノース」という糖質を分解することで、大人はエネルギーを補給しているんですね。
腸内には多種類の菌が共存していますが、健康な人の排泄物に含まれる乳酸菌は「エンテロコッカス」「ビフィドバクテリウム」「ラクトバシラス」
などがあります。
「ビフィドバクテリウム」(ビフィズス菌)「ラクトバシラス」(ラクトバチルス)はヨーグルトにも含まれている乳酸菌です。
しかし、乳酸菌製品に含まれている「連鎖状球菌」や「桿菌状」の乳酸菌は排泄物の中に見つかるのは稀であるとされています。
つまり、
ヨーグルトを食べた時のヨーグルトに含まれていた乳酸菌とぼく達の腸内の乳酸菌の種類は違う、ということです。
と、ここまでがヨーグルトと腸内での乳酸菌の違いになります。
腸の中ではたくさんの菌が共存し、それぞれのバランスを保ち、身体の調子を整えてくれているんですね。
ですから、あくまでも腸内の細菌を活かしてあげることが大事であり、
腸に良いからと言って、闇雲に乳酸菌を摂ればいいという訳ではないのです。
摂り方や、食べものとの組み合わせが重要になってきます。
次は、今日からできる簡単な乳酸菌の摂り方・増やし方をお伝えしていきます。
今日からできる、簡単な乳酸菌の摂り方
医学者オルラ・ヤンセン博士は成人は1日70gの乳糖(牛乳1ℓ中40g)を摂取することを推奨していますが、
先ほども伝えた通り、日本人のほとんどは乳糖不耐症なのでこれは不向きです。
ですので、乳製品の過剰摂取は、あまりオススメできません。
そこで我々日本人には、豆乳などの植物性ヨーグルトを朝食で摂られることをおススメします。
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大豆成分に含まれるものも菌の発酵を促進するし、ヨーグルトのカタチで乳酸菌を摂れば、食べたものの消化を促進しやすくなります。
簡単!乳糖不耐症でも簡単!手軽な乳酸菌の増やし方
大腸の乳酸菌を増殖させる主な成分は「乳糖」ですが、
前述したように、日本人には乳糖不耐症が多いため、乳糖の摂取は好ましくありません。
そして、乳糖以外にもオリゴ糖、カルシウム、リン、酪酸など菌の調整・増殖には必要となります。
僕のオススメ食品をご紹介
そこで、ぼくのおススメは「オートミール」です。
オートミールは燕麦を押しつぶして、お粥状にして食べる料理です。
欧米人の朝食のライナップにもよく挙がるオートミールは、ご飯を炊く時間がない時にに重宝しますよ。
ぼくも朝食べていますが、麦には腸粘膜を強くするために必要な「グルタミン」が豊富で、豆乳と一緒に食べることで、植物性タンパク質も摂れますし、フルーツもトッピングすれば、ビタミンも同時に摂ることができます。
ちなみに最近紹介されていたこちらの発酵オートミールはお腹にも優しく大変オススメです。
「明日の朝は作りたくない!」という時に。準備時間は1分間。放ったらかすだけで完成。朝食が楽しみになる腸に効く「発酵オートミール」の作り方。
乳酸菌の増殖にもなりますし、何よりオートミールはゆっくりと消化が進むので、腹持ちもよく、腸の負担にもなりにくい。
大豆からつくられる豆乳の成分は?
また豆乳には「イソフラボン」以外に乳酸菌の増殖に必要な「オリゴ糖」が含まれています。
お通じにもいい「マグネシウム」も含まれており、腸内の水分調整をしてくれるので、便秘の方にもおススメです。
個人的にも、動物性タンパク質よりも植物性タンパク質の方が好きなので、豆乳を飲みます。
豆乳には賛否両論ありますが、一番おすすめなのはやはり「ヨーグルトにして食べること」です。
豆腐や納豆を健康の為に食べているなら、ちょっと待って!東洋医学から見る、ヘルシーフードの代名詞である大豆製品の落とし穴。
植物性ヨーグルトは体臭改善にも繋がる⁉︎
肉類や臭いの強いものを食べると翌日口臭や体臭が、気になったりしませんか?
これは、そもそも腸内腐敗が起きていることで、腸内の腐敗したものの臭いが体臭として出てきていると考えることができます。
体臭に困られている場合は、毎日の食生活に問題があり、同様の状態になっている可能性が高いため、朝食ヨーグルトを摂るようにすることをオススメします。
さらに、元々、強い体臭がある人の場合、ヨーグルトを摂るだけではなく、腸内に腐敗したものが日常的に溜まっていること自体が問題なので、そもそもの食事量も減らすことをオススメします。
ファスティングほどではないにしろ、朝食はヨーグルトだけに減らすなどして身体から腐敗物を出しやすくし、
腹八分目にし、肉食の割合やジャンクフードの割合を減らしましょう。
臭いが消えてくるまで続けましょう。
腸を動かすこと
腸の動きが止まること自体、発酵ではなく腐敗に向かっている、ということになります。
まずはご自身の腸が健康になるためには腸を動かしてあげることが大事。
消化のしやすいものを摂ったり適度に運動をするなどして、「溜め込まない」体を作ることを心がけてみましょう。
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