えっパンケーキの中に、ダニ?!思わぬ不調を招く、恐ろしいパンケーキシンドローム。
皆さんはパンケーキ、お好きですか?
最近は、グルテンフリーが流行し、パンケーキを玄米粉や、米粉などで作る方も増えているかと思います。
小麦粉製品を食べたら、なんだか喉がかゆくなったり、皮膚がかゆくなったりする。
また、くしゃみが出たり咳が出たりする・・・
「もしかして、小麦アレルギー?」
もし、小麦アレルギーなら、パスタやうどんを食べても同じ症状が出るはずです。
穀物酢や醤油にも含まれる場合があります。
思い出してください。
何を食べましたか?
もし、パスタやうどんでは症状が出なくて、手作りのパンケーキやお好み焼きなどを食べてアレルギー症状が出たなら
それは『パンケーキシンドローム』なのかも知れません
その小麦粉自体が原因なのかも!?
皆さんは、封を開けた小麦粉やお好み焼き粉、ホットケーキミックスなどの保存はどうしていますか?
もしかして
輪ゴムで巻いてそのまま常温で保存していませんか?
袋のジップをそのまま使用して、キッチンの棚に保存していませんか?
密封できない容器に保存してはいませんか?
それはとても 危険 なのです。
特に梅雨のジメジメした時期は要注意!!
その原因はなんと
ダニ!!
(上;コナダニ 下;ヒョウダニ)
大きさは0.3~0.4mmのこのダニたちが、知らないうちに粉の中に入り込みます。
粉の中にはダニの糞や死骸が・・・
その粉で作ったものを体の中に取り入れることによって、アレルギーが起こるのです。
この症状を『パンケーキシンドローム』といいます。
パンケーキシンドロームの恐怖は・・・
パンケーキシンドロームの怖いところは、即時型アレルギー、いわゆるアナフィラキシー症状を起こすことです。
症状としては
・全身の紅斑(こうはん)、じんましん、かゆみ
・呼吸困難
・下痢
・嘔吐
このような急激なアレルギーを起こすことによって、血圧が低下して脳に酸素がいかなくなるアナフィラキシーショックを起こすこともあります。
その場合、ほとんどが摂取後1時間以内に症状が現れます。
また、ダニアレルゲンは熱に強いため、加熱調理してもアレルギー症状を防ぐことはできないのです。
もしも粉を使った食べ物を食べてすぐにこんな症状が現れたら、まずはこの『パンケーキシンドローム』を疑って下さい。
では、開封済みの粉はどのように保存すればよいのでしょうか
ダニの習性を知る
食べ物につくダニは、先にも述べました「コナダニ」や「ヒョウダニ」です。このダニの大きさは0.3~0.4mm
温度20~30℃、湿度60~80%の高温多湿を好みます。
また、人を刺すことはありませんが、これらのダニが大量に増えると、これらを捕食する「ツメダニ」も増える危険性があります。
「ツメダニ」はまれに人を刺すことがあるので、虫刺症の原因になることもあります。
そしてわずかな隙間から忍び込んだダニは、粉の中で爆発的に増えていきます。
一般的なダニの平均寿命は約3か月ですが、その死骸も粉の中に残ります。
また、コナダニの一回の産卵は1日に約13個、生涯で約150個の卵を産卵するのです。
一番良いのは、その場で使い切ってしまうことですが、お店や大家族でもない限り、使い切ることは難しいですよね。
ではどうすれば良いのでしょうか
答えは簡単
ダニが生息できない条件にしてしまえばよいのです。
常温保存の場合は、ダニの混入と湿度管理で撃退!!
・密封性の高いタッパーウェアなどの容器で保存
・ジップ式の袋で保存
(乾燥材を一緒に入れておくとなお良いでしょう)
・保存場所は多湿な場所を避ける
≪シンクの下や台所回り、またキッチンの上の方の棚も蒸気が上がりやすく多湿になります≫
ただし、容器の密閉部分の粉が詰まってしまうと、わずかな隙間からもダニが入り込んでしまいますので、注意してください。
冷蔵庫保存の場合(お勧め)は、低温・湿度管理してダニを撃退!!
・20度以下の低温ではダニは繁殖できません
・においの吸着や結露による吸湿を防ぐため、密閉容器に入れて冷蔵保存をするのがお勧めです。
冷凍庫に保存することも可能ですが、外気との温度差が激しいため、使用時に結露してしまいますので、吸湿しないように注意する必要があります。
温暖化の進む中、冷暗所ももはや“冷”ではありません。
粉ものはできるだけ小さいサイズで使い切るか、密封容器で保存するのがお勧めですが、やはり粉とはいえ食物ですので、長時間保管せずに早めに使い切ってくださいね。
くれぐれも輪ゴムで丸めて置きっぱなしにはしませんように、お願いします。
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