生理不順や生理痛、ピルに頼っていませんか?長年ピルに依存することの危険なリスクと、快適な生理を迎えるためにできること。
こんにちは。ナチュラルライフアドバイザーの工藤万季です。
生理痛や生理不順にお悩みの女性は少なくないかと思います。
ピルや鎮痛剤が手放せないという人もいるのではないでしょうか。
生理は個人差も大きいですが、ひどい人だと吐き気がするくらい生理痛がひどかったり、
生理が始まる前から鎮痛剤をお守りのように飲んでいたり…という話も聞きます。
生理周期を整えたり生理痛緩和のためにピルを飲んでいる人もいるかもしれませんね。
私も避妊のためにピルを飲んでいた時期が数ヶ月ほどありました。
ピルというと、望まない妊娠を避けることができる、生理周期が安定するので旅行などの予定が立てやすくなる、
生理痛が緩和する、副作用が少ないと行ったメリットが一般的に取り上げられます。
「安心安全で、女性の生活をより快適にしてくれるもの」というイメージがあるピル。
ですがこれを長年、しかも若いうちから飲んでいれば体は影響を受けます。
今日は、ピルに安易に頼りすぎることなく快適な生理を迎えるためにはどうすればよいか、ということについてお話をしたいと思います。
そもそも女性ホルモンって?
生理やピルについてお話しする際に欠かせない女性ホルモンについて、まず少し説明します。
初潮に始まり、妊娠、出産、そして閉経に至るまで、女性ならではの身体の仕組みを司っているのがエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の二つです。
この二つのホルモンが一般に言う「女性ホルモン」です。
女性ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロンは、やはり女性ならではの場所である卵巣で作られます。
そしてこれらホルモンの材料は何かというと、コレステロールです。
女性ホルモンと同じくコレステロールを材料として、ストレスに対応する「抗ストレスホルモン」が作られます。
人間の身体では、この抗ストレスホルモンができて初めて、生殖に関わる女性ホルモンが分泌される仕組みになっています。
ストレスで生理が止まることの意味
「抗ストレスホルモン」と「生殖ホルモン」のうち、優先的に作られるのは「抗ストレスホルモン」の方です。
なぜなら生命を維持するのにより直接結びついているのが抗ストレスホルモンだからです。
抗ストレスホルモンが先、生殖ホルモンが後
人間は狩りをしていた時代には日常的に命の危機に晒されていました。狩りをしなくなった現代でも、緊急時や仕事で集中していたり気持ちが高ぶっているような時には、やはり抗ストレスホルモンが分泌されます。
私たちは生きていく上で様々なストレスにさらされますよね。
体は緊急のストレス下では副腎髄質というところからアドレナリンを分泌します。
そのストレスが一時的ではなく慢性的なものとなった時には、副腎皮質というところからアルドステロンとコルチゾールというホルモンが分泌されます。
私たちは抗ストレスホルモンのおかげで、ストレスの中にあっても身体の恒常性が保たれ、生命の維持ができます。
そこまでしてやっと、体は生殖ホルモンを作ることができるのです。
慢性的なストレスが常にある環境下では、
私たちの体は「今は子どもを産める状態ではない」と判断し、妊娠しづらくなるようにできています。
生理が止まるということは「生殖までする余裕がない」という体からのサインです。
生殖には安心・安全な場が必要です。
これは十分な食べ物が確保されてエネルギーを作ることができ、身体的にも精神的にも危機にさらされていない状態、ということです。
このような状態が作られていないと、生殖に関わるホルモンがちゃんと分泌されず、生理の悩みにつながるのです。
生理とは炎症のこと
エストロゲンは、女性の生理周期と密接に関わっています。エストロゲンの役割は、排卵と月経というタイミングでそこに必要な炎症を起こすこと。
排卵と生理は言い換えれば、子宮内膜に起こる炎症のことです。
子宮内膜に炎症を起こして剥がすことで、新しいベッドを作るのです。
排卵時にはエストロゲンは卵巣から卵子が放出されるように卵巣の壁を炎症によって破ります。
そして生理の前には子宮内膜を炎症を起こすことで剥がれ落ちやすくします。
エストロゲンは炎症物質なのです。
ピルでなぜ生理の悩みが緩和される?
さて、避妊のため、また生理不順や生理痛対策としてピルを服用している人もいることでしょう。
ピルを飲むと、なぜ避妊ができたり生理不順、生理痛が緩和がされるのか少しお話します。
ピルにはエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の2つの女性ホルモンが含まれています。
これが下垂体に作用して「卵胞刺激ホルモン」と「黄体形成ホルモン」の分泌を抑制します。
これにより卵胞の成熟が抑えられ、2つの女性ホルモンの分泌も抑制され、その結果として排卵が起こらなくなるのです。
ホルモンバランスが崩れていると生理痛や生理不順、またPMSなどの不調が起こるのですが、
エストロゲンとプロゲステロンを含んだピルを飲むとホルモンのバランスが取れて整うので、そういった不調も緩和されます。
ピルとはつまり、人工的に女性ホルモンをコントロールする薬なのです。
ピルは女性ホルモンのコントロールという、本来身体がやるべき仕事を取り上げてしまいます。
ピルを「身体に良い薬だ」と思って長期間服用しているとどうなるでしょうか?
体は奪われた仕事を上手にこなせなくなる
もしもあなたが「さあ、もうすぐ出番だわ」としっかり準備もして袖に控えているにもかかわらず、
出番直前に「ああ、今回は出なくていいよ。他の人がやるから!」と言われてしまったら、がっかりしますよね。
これが何度も繰り返されれば、やる気があればあるほどその度に意気消沈してしまうことでしょう。
そしてこれが長い間繰り返されるとどうなると思いますか?
準備をしてやる気もあったのに、「さあ出番だ!」と思うたびに仕事を奪われるようなことが何度も続くと、「もう自分は用無しなんだ」と傷つきますよね。
そして当然スキルも落ちますから、昔は上手にできたことが上手くできなくなってしまうでしょう。
ピルを飲み続けるということは、卵巣に炎症を起こして破る、という仕事を体から奪い続けるということです。
5年や10年もそれが続くと、体は仕事を奪われたショックで元の働きができなくなってしまいます。
体は「やらなくていいよ」と言われた仕事はできなくなるようになっています。
こちらの都合で「やっぱりピルを飲むのやめるから仕事を再開してね」と言われても、元の状態に戻ることは難しいのです。
特に若い人、つまりエネルギーの多い人に薬を投与するということは、その分抑制のショックも大きくなります。
ピルを飲み始めた時期が若ければ若いほど、性ホルモンに対する影響も大きくなるということです。
またその他にも長年、ピルを飲み続けることによる健康被害なども懸念されます。
ピルに頼らず快適な生理を迎えるために
最後に、ピルに頼ることなく快適な生理を迎えるためにできることを2つお話しします。
まずは、生活の中でできるだけストレスを溜めないことです。
ストレスがかかりすぎると「抗ストレスホルモン」がたくさん必要となり、ホルモンが軽減してしまうことで、生殖ホルモンまで行き着かないからです。
身体に大きなストレスをかけなければ抗ストレスホルモンを多量に生成する必要がなくなり、生殖ホルモンもしっかり作られます。
次に、ホルモンバランスを整えるためにはエネルギー代謝を上げることが重要です。
エネルギーをきちんと回すことで、抗ストレスホルモンと生殖ホルモンが必要なところで適切に作られるて、生理を起こすプロセスが正常に働くようになります。
エネルギーの元となるのは糖・脂質・タンパク質の三大栄養素です。
質の良い三大栄養素をとることでエネルギーの代謝が上がっていきます。
最近では健康とダイエットのために糖質制限をしている人もいるかもしれませんが、エネルギーの一番の材料は糖ですから糖は抜かないでください。はちみつ(非加熱のもの)や純粋な黒糖、果物などすぐエネルギーに変換される糖を選べば、太るどころか代謝が上がります。
以上のことに気をつけて今ピルを飲んでいる人は、リスクを知った上で、今一度、自己判断をしましょう。
飲まなくてもいい体にシフトするため、今日から食生活や行動を変えていくことをお勧めします。
(この記事の内容は代替医療師VANILLA氏のセミナーや記事で学んだことに基づき執筆しています。)
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