機能性ヨーグルトは本当に便利?各社が提案する新習慣は私たちに健康をもたらすのか? 企業の情報に惑わされず腸内環境を整えるために必要な4つの視点とは
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本物のオーガニックが見つかるオーガニックショップ
みなさんは、「腸内環境」を意識されていますか?
また、普段からどのように整えておられますか。
「腸内フローラを整える」「腸内環境を整える」といったフレーズは今や非常に身近なものとなり、
それらを目的とした商品は店に溢れかえっています。
近年、うつ・肥満・免疫異常疾患などのさまざまな疾患と腸との関係が明らかになってきていますが、
腸内環境を整えるということで真っ先に思いつくものが、ヨーグルトです。
この数十年、右肩上がりで成長を続けてきた国内のヨーグルト業界は、
ここに来て「ヨーグルトを食べて栄養を補給」という新習慣を打ち出しています。
こういったヨーグルトを買う消費者は今後さらに増加していくのでしょうか?
あなたの身近な大切な人はどうでしょうか。
今回は、私達が企業のPR戦略に惑わされずに腸内環境を整えるために必要な4つの視点をお伝えします。
今春より本腰を入れて「ヨーグルトを食べて影響補給」を提案する乳業各社
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ヨーグルトのマーケットは、
1988年には約800億円だったのが、2016年には約2,900億円にまで成長を遂げ、
過去30年ほどで3.5倍以上も増加しています。
最近までは、乳製品を摂る上での障害を取り除く意図で発売された、
「低脂肪」あるいは「脂肪ゼロ」といった、いわゆる引き算の商品に人気があったようですが、
食生活の乱れや高齢化が進んでいることなどから、
今春からは鉄分や食物繊維といった『栄養を足し算』するタイプの商品の提案に本腰を入れていくようです。
なんと「血圧・血糖値・中性脂肪」の3つに効果が期待できるという商品も最近発売が開始され、
話題を集めています。
ヨーグルトで「栄養素を補給」提案広がる、鉄分・食物繊維など“足し算”の発想(食品産業新聞社)
「これさえ飲んでおけば、腸の調子だけじゃなく全体的に健康になれるはず」
と信じる人が増えていくのでしょうか。
これまでも、
・インフルエンザに効果が期待できる
・NK細胞が活性化する
・ピロリ菌の抑制作用がある
という宣伝を見てヨーグルトを購入したという方も少なくないと思います。
実際、私の知り合いの高齢の方々は皆さん例外なく冷蔵庫にヨーグルトが入っているといいます。
スーパーでレジに並ぶと必ず高齢の方のカゴにはヨーグルトが入っています。
そして私の両親も冷蔵庫にカップ入りのヨーグルトをたくさんストックしているのを目のあたりにし、
「こんなに動物性ヨーグルトが世の中に浸透しているのか…」
とあらためて感じるところとなりました。
ドラッグストア等でも、その冷蔵棚の多くをヨーグルト(飲むタイプを含む)が占領していますね。
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「どんなにせっせと栄養を摂っても、腸内環境が整っていなければ吸収されない」とはよく言われますが、
まさに「かゆいところに手が届く商品ですよ」と言わんばかりに、
メーカーは乳酸菌などとの相乗効果が見込めるあらゆる栄養素をヨーグルトに取り込んで商品化し、
大量販売を目指しています。
高齢の一人暮らしでは漬物を漬けることもなくなり、
そもそも漬物を漬ける習慣がなかった人も高齢となり、
手を伸ばせばいつでもヨーグルトを買えるという現在の状況。
本当にビジネスの世界は巧みであり、
人の困りごとを材料にして次から次へと商品を生み出すことに長けていると感心します。
しかし、本当に自分に合っているのか、効果が見込めるのかということについては、
買う側がしっかり検証しなければなりません。
動物性ヨーグルトの台頭で健康な人は増えたの?
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さて、先ほど1988年から2016年までの30年間で、
動物性ヨーグルトの売上が3.5倍以上にも膨れ上がったことをお伝えしましたが、
このような疑問が生まれてきませんでしょうか。
「ここまでヨーグルトを誰もが口にする時代になったけど、
果たして健康な人はどのくらい増えたの?」
「一部分を切り取って言うな」という批判が出るであろうことは承知の上ですが、
皮肉なことに、1980年以降ヨーグルトや動物性乳酸菌、肉類などを食べる人が日本でも増加し、
それに伴って大腸がんの死亡率が増加しています。
2017年の統計によると、ガンによる死亡数が多い部位は、
女性は1位が大腸がん、2位が肺がん、3位が膵臓がん、
男性1位は肺がん、2位が胃がん、3位が大腸がんとなっており、
男女ともに大腸がんの死亡率が高いことに驚かされます。
国立がん研究センター「がん情報サービス」
もちろん食生活の乱れや環境的な要因など様々なことを考慮に入れるべきなのはもっともですが、
結果を見る限りでは、
多くの人が動物性の乳酸菌を摂取したからといって
腸内環境が整って大腸がんも減少するというわけではないようです。
また、一般には(市販の)ヨーグルトを食べさえすればお通じがよくなると思われがちであり、
一定期間のヨーグルト摂取でお通じと腸内フローラ改善に効果があったとする論文も見つかります。
ところが、ここで見落としがちなポイントがあります。
慢性的に便秘の人は下剤を服用していることも多々あり、
本当に腸内環境が改善したかどうかは「下剤の服用量」を調べてみないとわからないというのです。
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こうした多くの実験では、下剤を使用している人とそうでない人が混ざっているので、
ヨーグルトが本当にお通じの改善につながったかどうかが明確になったとは言えないという意見があります。
市販のヨーグルトがどこまで私達の健康に役立っているかということについては、
実際のところはよくわかっていないのです。
参考:「寿命の9割は腸で決まる」生松恒夫著 幻冬舎新書
国や食習慣によって、腸内フローラは異なる
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そもそも、市販ヨーグルトに含まれる動物性乳酸菌は日本人に合うのかという問題もあります。
実は、腸内フローラ(腸内で個々の菌が集まって構築された複雑な微生物生態系)の細菌たちは、
遠いご先祖様から代々受け継がれてきた独自性のあるものであり、
それをわかりやすく教えてくれる面白い事例があります。
とあるオーストラリアのコアラ保護施設での話ですが、
病気で保護したコアラを治療する際に抗生物質を使うと、
病気そのものは治るのに、その後だんだんとコアラがエサを食べなくなって
衰弱死する事態が多く発生していました。
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その原因ですが、
コアラの腸内にはユーカリ(タンニンを多く含むので他の動物はほとんど食べられない)
を分解する細菌が存在し、抗生物質によってその細菌が死んでしまい、
コアラがユーカリを食べても消化できなくなったということが明らかになったのです。
また、赤ちゃんコアラは、母親の便(母コアラだけが出すパップと呼ばれる特殊な便)
を離乳食として食べることで、ユーカリを分解する菌を親から受け継ぐこともわかりました。
つまり、タンニンが多く含まれるユーカリを食べられるのは、
コアラ自身の特徴というよりも、コアラの持つ腸内細菌のなせる技だったわけです。
同じように、人間も母親の産道を通って産まれる際に、
母親の腸内フローラを受け継ぎます。
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腸内フローラは指紋のように個人個人で違っていますが、
実は同じ国の人同士で比較して共通点がないように見えても、
外国人と比較すると日本人同士は近いそうです。
ある国ではある種の細菌が多いが、別の国ではまったくいないという場合もあり、
その違いはかなりはっきりしており、
なんと腸内細菌の構成を調べると、どこの国の人かわかってしまうというのです。
さらに面白い事例として、
日本人の腸内フローラを遺伝子解析してみると、
「海藻を消化する遺伝子」なるものが見つかるそうです。
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これはもちろん外国人の腸内フローラからは見つかっていないので、
『スシ・ファクター』とも呼ばれています。
参考:「腸内フローラ10の真実」NHKスペシャル取材班 主婦と生活社
企業の情報に惑わされずに腸内環境を整えるために必要な4つの視点
それでは、これまでのことを踏まえて、
乳業各社が頻繁に発する宣伝広告を鵜呑みにしないで、
自分の腸内環境を整える際に必要になる視点を4つ挙げてみます。
かつては植物性乳酸菌摂取がメインだった日本
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国や食習慣によって腸内フローラが異なる事を考慮すると、
その国(地域と言った方が適切かもしれません)には、その国に合った食生活があり、
それに伴う腸内細菌、腸内フローラがあるというのは自然な考え方です。
日本については、
かつての伝統的な食生活では、
食物繊維の豊富な未精製穀物や野菜を食べる量が多く、
味噌、しょうゆ、漬物など圧倒的に「植物性の乳酸菌」の摂取が多かったのです。
確かに私たちが物心ついた時には当たり前にヨーグルトというものがあったかもしれませんが、
実は動物性のヨーグルトが日本で一般的に食べられるようになったのは、
たったこの数十年の間の出来事なのです。
長い日本の歴史の中で、実はほんのわずかな期間でしかありません。
その健康への影響がさらに明らかになってくるには、もっと長い年月が必要になります。
一体どのような結果が明らかになるのでしょうか。
何を食べればどうなるか、
自分の体の微妙な変化を感じられますか?
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日本人の食べてきたものに加え、
自分の体の声を聞くことも大切なことです。
出処のわからない食肉、添加物入りの加工食品、質の悪い油、
慣行栽培の野菜、乳製品、甘いお菓子など、
なんでもかんでも食べている状態というのは、
それら1つ1つが自分の体にどのような影響を与えているのかを
非常にわかりにくくしています。
ところが、食材・食生活を変えてみた時に何かある1つの物を食べると、
後になって自分の体にどんな影響が出るのかわかってくるものです。
たとえば私の個人的な例ですが、
ヨーグルトやチーズ、脱脂粉乳などの乳製品を摂ると、
後日のどの奥で痰が絡んだような感覚、あるいは鼻の奥に粘液のようなものを感じるので、
やはり合っていないのだなと感じます。
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しかし逆に、動物性のものを摂って調子がよくなる方もいるでしょう。
アレルギー反応が出たとかお腹を壊したとか、
わかりやすい大きな反応だけが判断材料になるのではありません。
一見小さく微妙な体の反応(声)をいかにキャッチして、
自分の体質を把握できるかが大切だと言えます。
必要な情報収集に努めていますか?
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「IN YOUでは乳製品不使用レシピが多いからなんとなく…」
「マクロビオティックでは乳製品は避けた方がいいと言われているから…」
このようになんとなく流されるのではなく、自ら情報収集に努めてください。
動物性ヨーグルトについても、賛成・反対さまざまな立場の情報を集めましょう。
原料となる牛乳については、このようなサイトもあります。
★一般社団法人Jミルク「牛乳の気になるウワサとは」
牛乳に関する「よくないウワサ」が記載されている本とその当該箇所を示して反論しています。
多くの方が一度はご覧になったことがあるかもしれませんが、
新谷弘実氏、内海聡氏、真弓定夫氏などの主張が取り上げられており、
なかなか面白いサイトです。
相反する主張を目にした時、私達はさらに深く追求しなければいけなくなります。
しかし、それこそが大切です。
現代の事情に合わせて、
確かな品質のサプリメントを摂ることも選択肢に!
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仮に動物性のヨーグルトは摂りたくないと感じている方がいたとして、
その全ての方が味噌や漬物、あるいは豆乳からヨーグルトを作ることは不可能であり、
自炊すらままならない方もたくさんおられます。
現代は様々な事情を抱えた方が多いので、
まずは良質なサプリメントを摂ってみるということもぜひ選択肢に入れてください。
あるいは逆に、食生活に気をつけているという方でも、
こういったサプリメントを摂ることでさらに体調の改善につながる可能性があります。
IN YOUではロングセラーですっかりおなじみとなっているプロバイオティクス(乳酸菌)サプリメントですが、
これまでさまざまな整腸サプリメントを試してきた我が家にとっては、
「こんな商品があったのか!」と驚かされるものでした。
原材料はマツユキソウ由来の植物性乳酸菌とオーガニックの人参だけ。
カプセルまで植物性(松由来)です。
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マツユキソウの花弁から採取されたブルガリクス菌を、
オーガニックの人参ジュースで発酵させて乳酸菌を増やしています。
(一般的に菌の培養には乳製品やグルテン、大豆などが使われます)
100%「植物性」そして「オーガニック」を貫き
もちろん添加物フリー、アレルゲンフリーで体に優しく、
消化しやすいのはもちろん、お腹の中でのガスだまりもありません。
また、菌が生きたまま腸まで届くのも嬉しいです。
pH2~pH8の胃酸にも負けずに4時間たっても腸の中で100%の生存率を保ち、
・サルモネラ菌、リステリア菌、大腸菌など99%減菌
・ピロリ菌除去
という驚きのエビデンスもあります。
良質なサプリメントで腸内環境・健康状態が改善すると、
「腸脳相関」という言葉もあるように、心のあり方も必ずプラスに作用するものです。
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サプリメントがきっかけとなって自分の健康、そして食生活を見直す心の余裕も生まれるでしょうし、
きちんと自炊をしてみようとか、ぬか漬けにチャレンジしてみようとか、
好循環が生まれることもあります。
どこから自分の体やメンタルの不調を改善したらいいのかと悩んでいる方も、
こういったところから始めてみることはおすすめです。
結局自分の健康を守れるのは、自分だけです
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今回は、企業の情報に惑わされずに腸内環境を整えるための4つの視点をご紹介しましたが、
さまざまな角度から自分で考えて判断するということは、
何かの言いなりにならずに済むということです。
ぼんやりと眺めていたテレビの健康番組やCMで観た○○がよさそうだから買ってみよう、
という安易な選択を続けていたのでは、最終的に自分の身を滅ぼしかねません。
「腸は第二の脳」とも言われるほど大きな存在であることが明らかとなってきた昨今、
健康な心身を望んでいる方は、ぜひ「本当に腸をいたわることのできる生活」を選択してください。
☆動画コンテンツIN YOU Tube『良かれと思っていたが腸内環境が悪化する意外な食習慣と腸内環境を良くする方法』
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