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あなたのカバンに入っている市販の制汗剤がもたらす体への影響と害。「乳がん」の恐れがあっても、まだその制汗剤を使いますか?

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季節の変わり目になると、マスコミで流れるCMの内容が変わりますね。

春を目前にしたこの季節、制汗剤のCMが目につくようになってきたと感じます。

あなたのカバンにもデオドラント、制汗剤入っていませんか?

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制汗剤の市場は、年間400億円にも迫る勢いです。

以前は制汗剤といえば、夏限定でしたが
最近では、一年中エアコンが効いている環境で、冬でも汗を掻く場面が多いためでしょうか、
「ワキ汗」は季節を問わずお悩みとして登場する話題となっています。

公共施設のトイレなどでは
化粧直しの後、ワキに「シューッ!」という場面に遭遇することも珍しくありません。

制汗剤の種類ってどんなものがあるの?

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制汗剤といえば、スプレータイプのものを想像する方が多いと思いますが、
ここ数年は、「ロールオンタイプ」など、肌に直接塗るもののシェアが伸びているようです。

「ワキ汗」ビジネスがこの1〜2年で拡大している秘密

これは、制汗剤のコンセプトが変わってきているからのよう。
制汗剤は、最初「清涼感を感じる」ことを目的に作られていました。

その後「ワキの臭いをどうやって防ぐか?」にターゲットが当てられ、
今は、「ワキ汗自体をいかに防ぐか?」に的が絞られているようです。

実は「ワキ汗」にここまで焦点が当たるようになったのは、某テレビ局で、女性アナウンサーの放送中のワキ汗に対して、視聴者からの意見が相次いだことが発端のようです。生活用品メーカーの調査でも、女性の社会進出に伴い、ストレスによるワキ汗に悩む女性が増えたり、シフォン生地など薄手の服の流行でワキ汗やシミが気になるという意見があったりという実態が明らかになっているとか。

お恥ずかしながら、私自身もワキ汗は常に気になっており、洋服を選ぶときには、
生地感や色的にワキ汗が目立たないか?匂いが気にならないか?などは最重要チェック事項にしています。

制汗剤と乳がんの関連

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制汗剤を何気なく使っている・・・という方も多いと思いますが、

制汗剤を使うことの具体的なリスクは何なのでしょうか?


海外での研究発表(ヨーロッパのがん予防雑誌と、他の医学誌の2件)によると
制汗剤に含まれるクロルヒドロキシアルミニウムが、乳がんを引き起こす可能性があるということなのです。

研究発表の要約

ワキはお手入れのために、剃ったり抜いたりと傷がつきやすい場所です。
もし傷がついたワキに、制汗剤を使った場合には、成分を容易に体内に取り込めてしまいます。

また、二の腕の内側の吸収率を1とした場合、ワキの吸収率は3.6倍と言われています。
(参考:「経皮毒ハンドブック」稲津教久)

微量だと思って使っていることが、思いの外大きく影響しているかもしれません。
(経皮毒についてはIN YOUでも度々取り上げていますので、ぜひ検索してお読みいただきたいと思います。)

化学物質を取り入れてしまう際、口から入る場合には、肝臓や腎臓を経由するため
大部分を代謝することができます。

でも、経皮毒(皮膚から入ったもの)の場合には、内臓を通過せずに直接血管に入ってしまうため
代謝して体外に排出することが難しいのです。


制汗剤はどんな成分でできている?体への影響は?危険な成分は入っていないの?


制汗剤のパッケージ、普段あまりチェックすることがないかもしれませんが、
どんな成分でできているのかを見てみましょう。

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A社(スプレータイプ)
クロルヒドロキシアルミニウム 酸化亜鉛化合物V 緑茶乾留エキス β~グリチルリチン酸 LPG イソペンタン ミリスチン酸 イソプロピル ジメチコン シリコン被覆タルク インステアリルアルコール タルク セリサイト POE ジメチコン共重合体 無水エタノール ヒドロキシアパタイト BHT


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B社(ロールオンタイプ)
クロルヒドロキシアルミニウム イソプロピルメチルフェノール エタノール POE ジメチコン共重号体 ヒドロキシプロピルセルロース アクリル樹脂アルカノールアミン液 メントール 香料


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C社(ロールオンタイプ)
クロルヒドロキシアルミニウム液 β~グリチレリチン酸 水 ジメチコン エタノール トリシロキサン ミリスチン酸イソプロピル ポリアクリル酸アルキル PEG-8 PEG-9 ポリジメチルシロキシエチル ジメチコン 架橋型ポリエーテル変性シリコーン混合物 架橋型ジメチコン イソステアリルアルコール メントール 安息香酸塩


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D社(パウダータイプ)※天然、ミョウバン使用を謳ったもの
焼ミョウバン オクテニルコハク酸コーンスターチAL 茶エキス~1 トリ(カプリル カプリン酸)グリセリル メチルシロキサン綱重合体 無水ケイ酸 ケイ酸Ca 香料


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E社(液体タイプ)
パラフェノールスルホン酸亜鉛 塩化ベンザルコニウう液 ユリエキス ラベンダーエキス シラカバエキス 精製水 エタノール ポリアクリル酸アルキル ナイロン末 メチルポリシロキサン アルギン酸カルシウム 乳酸ナトリウム液 プチレングリコール 乳酸 ベントナイト メントール 香料


F社(海外製品)
プロピレングリコール、水、ステアリン酸ナトリウム、有機アロエババデンシス葉汁、リシノール酸亜鉛、ラウリン酸グリセリル、天然香料、ヒュルスルプス(ホップ)[CO2]抽出物、有機ヘリアンサス(ヒマワリ)種子油、アスコルビン酸、有機シンボポゴンフレックスオイル


クロルヒドロキシアルミニウム

最も制汗剤に多く使われているのは、塩化アルミニウムです。
アルミニウムは重金属の一種であり、こちらの記事にも書いた通り、体内に取り入れることには大きなリスクを伴います。

前述した通り、海外の文献では「乳がんリスク」との関連性も指摘しています。

またアルミニウムは、アルツハイマーを引き起こす可能性も指摘されている金属です。
口からの摂取でなくても、使用には慎重になるべき物質だと言えます。(経皮毒を考えれば、むしろ口からの摂取でないからこそ、より慎重に!とも言えます。)

海外ではアルミニウムフリーという記載があるデオドラントが一般的になってきています。

パラフェノールスルホン酸亜鉛


化粧品類に多く含まれている成分です。
収れん作用があるため、化粧水に含まれていたり、
防腐剤や殺菌剤として、日用品にも広く使われていますが、
化学合成されたものなので、人体に使用したり、吸入することで蓄積すれば
健康に影響する可能性があることを認識すべきでしょう。

プロピレングリコール(PG)


保湿や静菌作用があるため、化粧品や食品などに広く使われる化学成分です。

銀イオン


殺菌、消臭作用のために配合されることが多い成分。
金属アレルギーなどが懸念されています。
今回調べたものの中には、銀イオンを使用したものはありませんでしたが、
多くの制汗剤で使用されています。

また、銀イオンをナノ化して使用しているという表記もよくみますが、
化学物質を「ナノ化」する技術はここ数年で広まってきていますが
安全性に疑問符が投げかけられています。

成分として既に安全だと確認されているものであっても、
ナノ(1/1,000,000mm)単位の極小粒子になることで、人体にどのような影響があるかはまだ研究途中です。


現段階でも動物実験では、中皮腫が認められたり、
妊娠中のマウスの実験では胎児の脳に移行することが確認されています。
化粧品などのテクスチャーや使用感をを向上させるためには
粒子が細かいことはメリットかもしれませんが、人間の体への影響は未知数だと考えるべきでしょう。

「大量に使わなければ大丈夫」「直ちに影響はない」は本当?

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既知の化学薬品の安全性について調べると「大量に使用しなければ問題ない」とか
「適量使用であれば比較的安全性が高い」という表記がよくみられます。

でも、これは本当なのでしょうか?


食品や化粧品などに含まれている化学物質の安全性は
単品を一定量使用した場合を想定して確認されます。
でも実際には、上記の表示を見ても分かる通り複数の物質が同時に配合されています。
そして、多くの人は原料表示などを確認せずに使用したり食べたりすることで、
想像以上に多くの化学物質を体内に取り入れてしまっているのが現実です。
「複合汚染」は過去のものになったわけではないのです。

化学物質が含まれていないもの、どのくらいありますか?

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日常、化学物質が身の回りに溢れていることを意識していないと
「そのくらいは大丈夫でしょ。神経質すぎるんじゃない?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。

では逆に、あなたが日常使っているものの中に、
原材料表示に化学物質が一つも含まれていないものはどのくらいあるでしょうか?
食料品、洗剤、化粧品類、衣類、その他、日常生活の中で使うものを一般的なスーパーで購入して使ったとしたら
農薬や添加物が入ったもの、化学合成したものの方が身の回りには圧倒的に多いと思います。

野菜も、お肉も魚も、ペットボトルのお水も。
たとえ表記がなかったとしても、
農薬や発色剤、ホルマリンなど、化学物質が含まれているのです。

それが、現代日本の現実です。


たとえ、一つの製品から取り入れる化学物質が微量だとしても、
それを毎日、一日に何回も使用し、しかも、他の化学物質も知らぬうちに取り入れてしまっている私たち。

安全に快適に過ごすにはどうしたらいい?

最近では「香害」という言葉が使われるほど、匂いに関しての配慮が必要な状況になっています。
柔軟剤などの化学物質の強すぎる香りで頭痛などを引き起こすような「香害」もあれば
汗臭い、加齢臭なども、強すぎれば「香害」になることもあるでしょう。
またエチケットとしてワキの匂いや汗染みをどうしたらいいのか?というのが
女性にとっては大問題ですね。

当たり前のように使っていた制汗剤。使わないと困る!という方にオススメ

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安全な制汗剤を選ぶならば、まずは原材料をチェック!
最低限、クロルヒドロキシアルミニウムを使っていないものを探しましょう。
「アルミニウムフリー」と表記してあるものもありますし、「ミョウバン」、「重曹」を原料にしているものならば安心です。

もちろん、他の成分も確認して、化学物質が極力含まれていないものを選びましょう。
「ナチュラル」と書いてあっても、PG(プロピレングリコール)などが配合されているものもあるので要注意!

近所のドラックストアに置いてあったり、CMを流しているメーカーのものでないと効果が薄いと心配される方もいらっしゃるかもしれませんが、そんなことはありません!
また、重曹やミョウバンとアロマオイルで手作りのスプレーを作るのも、手軽なのでオススメです。作り方はこちらの記事をご参照くださいね。

まずは知ること。そして選ぶこと。

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私たちの周りは、いつの間にか化学物質だらけになってしまっています。
ここ数十年の化学や科学の進歩は、私たちに多大な便利や恩恵を与えてくれていることは間違いありません。
でも逆に、知らなければ気づかないうちに、デメリットを溜め込んでしまっていることも
同じくらいたくさん増えてしまったのではないでしょうか。

お料理教室を開催した際には、必ず何か健康の知識をお伝えするようにしているのですが、
お話ししているうちに「あれもダメ。これもダメ。」になってしまっているなあと感じることがあります。

それだけ、日常的に当たり前なものに化学物質が入り込んでいる証拠でもありますが、
同時に、「ダメ」が多すぎると「どーでもいいや」と諦めたくなってしまうかもしれないとも感じます。

ですので、最後に必ずお伝えしていることは
「知りましょう。そして選びましょう。」
ということ。

正直なところ、最初から全てをオーガニックにしたり、添加物ゼロ、農薬ゼロにすることはなかなか難しいですよね。
私自身も、家庭の中の全てが化学物質ゼロにはなり得ません。

でも、良いと思って使っていたものが本当は体にとても悪かったということを
長年使った後に気づくのはとても残念ですし、体を害した後ですと後悔することになります。

「知っていたら使わなかったのに」という気持ちになるのでは?
だからまずは「知る」ことが大切だと思うのです。
耳の痛い話であったとしても。

「そんなこと言っても、それがなかったら生活できないわ!」と思っても、決め込まず、まずは耳を傾けて欲しいのです。

その上で使うかどうかを判断すれば、一時的に有害かもしれないものを使っても、
回数を制限したり、ナチュラルなものと併用したりデトックスしたりしてデメリットをプラスマイナスゼロにできると私は考えています。


まずは日常使うものの原料表示を確認することを習慣づけてみてはどうでしょうか?
そして、どこをオーガニックにして、どこで化学の恩恵をいただくか?

あなたなりの「化学物質との付き合い方」をぜひ模索してみてください。

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