生理痛やPMSがあることが当たり前だと思っていませんか?生理トラブルの本当の原因と改善のためのポイント
こんにちは。ナチュラルライフアドバイザーの工藤万季です。
前回に続き、今日も生理トラブルについてお話ししたいと思います。
読んでくださっている人の中には、生理痛や生理不順に悩んでいたり、毎月の生理が辛くて憂鬱…という人もいるでしょう。
私の場合少しでも生理痛が起こったらすぐに飲めるように、常に痛み止めを持ち歩くほど薬に頼りきりでした。
また過去にダイエットをしすぎて8ヶ月間生理が止まったり、生理がまた来るようになった後も体質に合わないファスティングをしたところ3ヶ月止まったりと、決して健康体とは言えないような状態でした。
今日は、女性ならではの悩みである「生理にまつわるトラブル」の本当の原因とその対策についてお話ししたいと思います。
生理の仕組み
まず、私たちの体で生理が起きる仕組みについて簡単に説明します。
初潮に始まり、妊娠、出産、そして閉経に至るまで、女性ならではの身体の仕組みを司っているのがエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の二つです。
この二つのホルモンが一般に言う「女性ホルモン」です。
そもそもホルモンとは
ちなみに「ホルモン」という言葉自体はよく聞くと思いますが、一体どんなものなのでしょうか。私たちの体は常に内外の環境の変化がある中でも一定の状態を維持しようとする「ホメオスタシス」という作用が働いています。
それを担うのが脳の視床下部というところで、全身への指令伝達の方法には神経系とホルモン系とがあります。
神経系の伝達は電気的な信号で素早く情報を伝えることができます。
一方でホルモンは持続的な伝達に適しています。
ホルモンは体内の特定の細胞で作られたのち、血液中へ直接放出されます。
血液に乗ることで全身をまわり、標的器官へ運ばれて働くのがホルモンです。
女性ホルモンは女性ならではの場所、卵巣で作られます。
女性ホルモンのうち特にエストロゲン(卵胞ホルモン)は、女性の生理周期と密接な関わりを持っています。
排卵期の直前と生理の直前にエストロゲン値は上昇しますが、このエストロゲンは体の中でどんな役割を果たしているのでしょうか。
エストロゲンは排卵と生理というタイミングで、そこに必要な炎症を起こしています。
排卵と生理は言い換えれば、子宮内膜に起こる炎症のことです。
子宮内膜に炎症を起こして剥がすことで、新しいベッドを作るのです。
排卵時にはエストロゲンは卵巣から卵子が放出されるように卵巣の壁を炎症によって破ります。
そして生理の前には子宮内膜を炎症を起こすことで剥がれ落ちやすくします。
エストロゲンは炎症物質なのです。
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生理トラブルの本当の原因
ここで生理がどのように起こるかもう少し詳しく見てみましょう。
1.エストロゲン値が上昇する
2.炎症物質であるエストロゲンが増えることによって、子宮内膜に炎症が起き始める。
3.炎症反応によって、細胞膜から「アラキドン酸」という物質が遊離する
このアラキドン酸から、「プロスタグランジン」という炎症物質が生成される
4.プロスタグランジンに反応して子宮が収縮し、それによってはがれ落ちた子宮内膜が、血液と一緒に体の外に出される(=これが生理です)。
「アラキドン酸」という物質は耳慣れないと思いますが、これは体を修復する目的で炎症を起こす際の材料となるものです。
例えばニキビは悪いものを燃やして出すために起こる炎症です。
生理もニキビも、身体を整えるために良くないものを燃やして出すなどする炎症のことと言えます。
それを促すのがアラキドン酸です。
さて、このアラキドン酸は「オメガ6」という脂質から作られます。
オメガ6を摂りすぎていると、アラキドン酸からできて、炎症や痛みの元となる「プロスタグランジン」も体内に発生しやすくなります。
さて、私たち現代の女性には上に書いたような、身体にもともと備わっている妊娠するための準備を整える仕組みがうまく働いていない人が多くいます。
その原因は主に
・現代的な食生活のよりオメガ6を摂りすぎている
・エストロゲンが多すぎる
この二つが考えられます。
一見ヘルシーな植物油は生理トラブルの原因?
現代の女性にはオメガ6を日常的にたくさん摂取している人がとても多く、
このことが生理痛やPMS、生理が長引くなどトラブルにつながっていると考えられます。
オメガ6とはサラダ油やコーン油などの調理油の主成分です。
これらはスーパーで普通に売られていますし、非常に多くの飲食店で使われています。
日頃からこういった油を積極的にお料理に使っていたり外食の機会が多いと、オメガ6の摂取量が多くなります。
「植物油」というとなんとなく動物性の油よりも健康的なイメージがあるから積極的に選んでいる、という人もいることでしょう。
ですがオメガ3やオメガ6に代表される「不飽和脂肪酸」は、私たちのエネルギー代謝を壊してしまうことがわかっています。
エネルギー代謝が破壊されるということは、必要なところで適切に身体が働くためのエネルギーが作られにくくなるということです。
もちろん生理に関わる生殖ホルモンも例外でありません。これが生理トラブルにつながります。
現代人の不調の原因の多くはこの不飽和脂肪酸にあるといっても過言ではありません。
これについてはこの記事に詳しく書きましたのでご覧ください。
サラサラ油の恐いワナ。現代人の蔓延的不調の元凶は一見ヘルシーな「植物油脂」?!代謝低下、治らないアレルギー、アトピー、シミがある人必見。
オメガ6の弊害についてはこちらの本を参照しています。
「プーファ」フリーであなたはよみがえる! 生命場を歪ませるアルデヒド」/崎谷 博征
エストロゲン過剰
エストロゲンが多すぎることも、生理トラブルの原因となります。「女性には大豆イソフラボンが良い」と言われていることから、豆乳などの大豆製品を多く摂取している人もいるでしょう。
また現代は環境ホルモンの影響もあり、エストロゲンが多すぎる傾向にあります。そこにさらにオメガ6があることで、過度の炎症が起こるのです。
生理トラブルの解消方法
生理を楽にするにはどうすれば良いのでしょうか。
その答えは「体のエネルギー代謝をとりもどす」ことです。
エネルギー代謝を取り戻すことで、生殖ホルモンが必要なところで適切に作られるので、生理を起こすプロセスが正常に働くようになります。
エネルギー代謝を回すためには、
・身体に冷えがないこと
・オメガ6などの不飽和脂肪酸を控えること
・エネルギーの材料となる良質な三大栄養素(糖・脂質・タンパク質)を食事から摂ること
が必要です。
また、ストレスを溜めないことも大きな鍵です。
生殖ホルモンの材料はコレステロールです。
しかしストレスがありすぎると、同じくコレステロールを材料とする「抗ストレスホルモン」の生成で身体が手いっぱいになってしまい、生殖ホルモンまで行き着かなくなってしまうのです。
生理トラブルは、何か1つが原因ということはありません。
食べる物だけ変えたらいいだろうと思って食事の質を良くしてもストレスが多ければどうでしょうか。
「抗ストレスホルモン」ばかり作られて生殖ホルモンまで手がまわらないので、結局生理は乱れます。
生活スタイルや食事、ストレス環境など全体を見て、どこのバランスが崩れているかを知り、改善してあげることが大事です。
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