溢れかえる情報過多社会で誤まった一般論やニュースに騙されないための「思考デザイン力」。今すぐ習慣にしたい3つのこと
本物のオーガニックが見つかるオーガニックショップ
こんにちは。日本糀協会 えいらくさゆりです。
IN YOUの読者の方々は、健康に気をつけよう!という心がけ、
普段からされていらっしゃる方が多いと思います。
その中で、
普段どのような情報源を信用してとり入れていらっしゃるでしょうか?
思考をデザインしよう!「思考デザイン力」は情報過多社会を生き抜く力
例えば、健康情報をインターネットで検索した結果得た情報はどのように活用されているでしょうか?
・生活に取り入れたら楽しそうだから。
・ちょっとでも体にいいならやってみようかな。
というような軽いものから、
・現在の体調不良をなんとかしたい
・病状の回復のために何かよい方法はないか?
というような深刻なものまで幅広い状態の方がいらっしゃると思います。
そんなとき、自分で後悔する選択をしないために鍛えたい、身につけたいのが「思考デザイン力」です!
「思考デザイン力」とは何か
「物事を論理的に考えて整理し、客観的・多面的に見た結果、どの選択が今後の自分や周りの人の人生を豊かにできるかを考えることのできる力」
この力を、私は「思考デザイン力」と呼んでいます。
例えば、インターネット情報で得た知識や情報の中には結構な確率で「?」という 情報が含まれています。
その情報について、正しいかどうかを見極めることは大切ですが、
「?」な情報の中にも何となく面白い。
まあ楽しいからいいじゃない。と読み物として楽しんだり、
生活にとり入れてリフレッシュしたりするのは悪くないと思っています。
実際、インターネットなんてない大昔から、占いが大好きな方はたくさんいらっしゃいますし、
幽霊話や都市伝説をコミュニケーションのネタとして使うこともあると思います。
しかし、これが
「占いにはまって、占い師のいうこと以外聞かなくなってしまった」
「幽霊を信じすぎて怖がって家の中からでられなくなってしまった」
となっては大問題です。
これらの例を見ても分かるように、どんな情報でも、
受け手によって効果や結果が変ってしまうことはよくあることです。
必要な情報を選択して、今後自分の生活や人生にどうとり入れて活用して行くかを考えて行く力「思考デザイン力」
このような考え方について、似たような内容の言葉がいくつかあります。
「ロジカル・シンキング」と「クリティカル・シンキング」
ロジカル・シンキングとは、日本語では「論理的思考」などと書かれ、
論理的な考え方、一貫して筋の通っている考え方のことです。
また、クリティカル・シンキングは、日本語で「批判的思考」「健全な批判力」「考える力」などと訳され、ただ批判的にとらえるだけの思考ではなく、
・証拠に基づく論理的で偏りのない思考
(多面的・客観的)
・内相的思考
・相手を避難することよりも、自分の思考を意識的に吟味する
・問題解決や判断を支えるジェネリック(汎用)スキル
なども含み、ロジカルシンキングを基盤にした上でのものの考え方であると言えます。
一般的ではない用語ですが、近年のビジネス業界で大変注目を浴びているワードで、
「世界経済フォーラム(WEF)」の2016年の年次総会では 「クリティカル・シンキング」が「2020年に必要なビジネススキル」のランキングで2位となっています。
しかし、
●学校教育法五一条三
個性の確立に努めるとともに、社会について、 広く深い理解と健全な批判力を養い、社会の発展に寄与する態度を養うこと。
●H24年文部科学大臣による
「社会の期待に答える教育改革の推進」
社会構造の変化に対応するための初等中等教育システム改革として、
考える力(クリティカルシンキング)やコミュニケーション能力等の育成、体験的な学びに重点をおいた新学習指導要領等の着実な実施とフォローアップ
というように、学校教育の中でもこれらの思考法の重要性が組み込まれているのは、
ビジネスマンの方々でもご存知でない方も多いのではないでしょうか?。
「思考デザイン力」と上記の思考法の違い
どちらも「思考デザイン力」をつけるためには意識したい内容なのですが、
思考デザイン力にはその先があります。
「自分や周りの人たちの生活と人生をどう豊かにするか」
ロジカル・シンキングやクリティカル・シンキングという用語を使った思考法の説明では
次のような危険が考えられます。
・ビジネス業界に特化されて使われている用語であるため、幸せや豊かさといった概念を含みにくい。
・元々はっきりした定義が難しいところに、コンサルティング業界で使われすぎたため、さらに定義が人によって曖昧であったり、とり違いがでてくる危険性のある用語であること。
ですから、これらとは違う「もっと人を豊かにするための思考力」に名前が欲しい!
そう考えて使っているワードが「思考デザイン力」なのです。
では、具体的に「思考デザイン力」を養う必要性についてみていきましょう。
「思考デザイン力」は現代の情報過多社会に必須
「思考デザイン力」について整理しました!
①情報を「事実と認知・感情」に分けて整理し、客観的に見ることのできる力。
②情報の発信源について確認し、情報発信者の思惑を①から推測して自分の意見を持つことができる力
③情報について、多角的な視点(他の考え方や見方はないか?)からみることができ、他の人たちの「認知の違い」や「意見の違い」を俯瞰して、自分の意見を持つことができる力。
④「自分や周りの人の生活や人生を豊かにできるかどうか」という視点に基づいて最終的な判断を行うことができる力
⑤最終的な判断は、その時点での「最適解」であると認識する力
これらを総合することで、様々な情報をより幸せに活用するための力。
それが「思考デザイン力」です。
「農薬を使って育てた野菜を食べていても、
国の基準に沿って育てられたものなら安心」と思っている人にオーガニックの魅力を伝えようとしても・・
「思考デザイン力」の無さから起こる日々の問題
例えば現在
「農薬を使って育てた野菜を食べていても、国の基準に沿って育てられたものなら安心である」
と考えている人Aさんの前に、
「農薬はこんなに怖い」
「有機野菜をもっと食べられる環境に変えよう」
という情報や証拠、考えを並べても、それらの情報はほとんどAさんの頭には入りません。
反対に、
「そんなに農薬ばかりに神経質になる方が不健康になる」
「そんなことをいっていたら、日本の農家や外食産業は立ち行かなくなってしまうよ」
というような情報はAさんの頭にすんなり入ってきます。
このような現象を「確証バイアス」と言います。
確証バイアス(かくしょうバイアス、英: confirmation bias)とは、認知心理学や社会心理学における用語で、仮説や信念を検証する際にそれを支持する情報ばかりを集め、反証する情報を無視または集めようとしない傾向のこと。認知バイアスの一種。
また、その結果として稀な事象の起こる確率を過大評価しがちであることも知られている。
引用:ウィキペディア https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A2%BA%E8%A8%BC%E3%83%90%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%82%B9
ひどい農薬アレルギーであるとやっと分かった人に、
「そんなことは気持ちの問題だ」といって家族や親戚がスーパーで売られている野菜を食べることを強要する。というような状況は、このような現象がもとで起きます。
もちろんこれはたとえ話ですから、
反対の状況(「農薬は生きて行く上で体に大変害である」と思っているBさんの頭には、「この種類の農薬なら安心」という情報は入らない。)も起こりえます。
人は、一度先入観を持ってしまうと、その先入観を補強する情報ばかり見えてしまったり、信用してしまいます。
反対に、自分の先入観を否定するような情報を無意識に見ないようにしまうのです。
このように、頭の中での情報処理方法によって人間関係にまで害を及ぼすことになってしまうことを「意識できていない」
これが「思考デザイン力」の無さです。
「思考デザイン力」が弱いと、裏で何らかの意図をもって印象を左右する情報を流す人がいるだけで、たちまちその情報に流されてしまい、
印象を事実として認識してしまいます。
事実よりも印象に左右されることが多いのが人間。
情報の認識や選択の誤りから起こる問題は、すべて「思考デザイン力」の無さが問題なのです。
インターネット上で溢れる情報は「思考デザイン力」でより良く活用できる
日常生活上にも、インターネット上にもあなたにとって都合の良い情報は溢れています。
しかし、その情報が本当に正しい情報かどうかは別問題。
そしてその情報をどう活用すれば人生が豊かになるかもまた、別の問題です。
前にも書いたように、
「どんな情報でも、受け手によって効果や結果が変ってしまうことはよくあること。」
ということは、
「受け手が思考を変えれば、効果や結果が変る」ということです。
人間は楽に流される生き物。
思考を停止させると、ラクができます。
しかし、ラクをしたことによって被る被害が大きすぎる場合もあります。
健康を左右するかもしれない情報ならなおさらではないでしょうか?
「思考デザイン力」で自分の思考をより、自分の幸せや、周りの幸せという結果が出せるものに変えて行くことは、今すぐできること。
ある出来事について、自分が何らかの印象をもったとき、一度立ち止まって以下のことを考えてみてください。
①事実と言えるものはあるか。
自分はどのように認知していて、どのような感情をもったかを整理する。②情報の発信源はどこか。この情報発信者の思惑は何かを考える。
③情報について、自分と違う考え方をしている人はいるか。
違う考え方の人の意見や考えを聞いたり呼んだりしてみて、改めて自分の意見を出してみる。④「自分や周りの人の生活や人生を豊かにできるかどうか」という視点に基づいて最終的に自分の意見をまとめてみる。
そして最後に
⑤これは現在の「最適解」であると常に考える。
⑤はとても大切なことで、やっとたどり着いた意見であっても、
「間違った情報や判断からの思い込みである可能性がある」
「状況や環境が変われば意見も変る可能性がある」ということを頭の片隅においておくということです。
一度出した回答を、自分で覆すのはかなりハードルの高いこと。
しかし、意見をかえることを恐れない。
自分が変ることも恐れない。
その目的は
「生活や人生を豊かにすること」
人は自分の生活や人生をもデザインすることができます。
そしてそのための思考も自分でデザインして行くのです。
「思考デザイン力」を鍛えるための3つの習慣
ちょっと難しく感じてしまったかもしれませんが、生活の中で「ちょっと意識して行う」それが「習慣になる」だけで
「思考デザイン力」が鍛えられる3つのこと。
是非今日からでも試してみてください!
1.具体的に話そう
家族や友人と話をするときに「相手は分かってくれている」という安心感から言葉を端折ってラクをしていませんか?
例えば、小学校で指導されることもある言葉の使い方ですが
「ティッシュ」と子どもがいったときに、
「ティッシュじゃわからないよ?」と伝えましょうと言われませんでしたか?
「お口が汚れて拭きたいからティッシュをとって」と言えるように訓練しましょうと言われるのは、「考える力」をつけるための教育の一環です。
しかし、大人でもずっと同じ環境や人間関係の中で生活していると子どもと同じように甘えがでて言葉を端折ってしまっていないでしょうか?
これは「思考」をストップさせてしまう習慣です。
妻「今日ははやくかえってきてくれる?」
夫「うん、今日は早く帰るよ」
といった夫がかえって来たのが夜9時。
妻は「早く帰るっていったじゃない」と怒る。
でも夫はいつも10時くらいにかえっているはずだから、9時なら早いと思っていた。
これは、お互いが「相手も自分と同じ認識である」という間違った認識から、相手に具体的に話さなかったことで喧嘩になってしまったパターン。
妻「今日は7時にはかえって来てくれる?」
夫「7時は難しいと思うから、9時までにはかえれるようにするよ」
これなら、喧嘩にはならなかったですよね。
自分の言動を振り返って、なるべく「具体的にはなす」心がけをしましょう。
2.「これ、それ、あれ」ばかりで会話をしない。
私も年齢のせいか(いいわけです)すぐに「あれ」とか「それ」とかというような曖昧な表現で日常会話を進めてしまいがちになっています。
お互いの共通した環境があればあるほど、それでも話が通じてしまうのですが、
特殊な環境のみで通じる言語ばかりを使うのは、思考力やデザイン力の妨げになります。
たまには「あれって◯◯のこと?」と相手に聞いてみたり、
「それ」と言いかけたことに気がつくと「○○の▲▲」というように具体的に言い直してみましょう。
やり過ぎるとコミュニケーションに支障がでる場合もあるので、
あくまで「思考デザイン力を鍛えるのための突っ込み」ということを念頭に置いてやって見てくださいね。
3.事実と感情(主観的な見方)を整理してみる
例えばBさんが
「Aさんは私のことを嫌っているから、いつも私に嫌みなことをいうの。ほんとうにAさんは嫌な人」
と言ったとします。
この発言の内容に客観的な事実は含まれているでしょうか??
正解は
辛うじて「AさんはBさんに会った時、何か話しかけていることがある」ということが事実と言えるでしょうか?
この発言から読み取れる他の情報は
・AさんがBさんのことを嫌っている(とBさんは思っている)
・いつも(だとBさんは思っている.具体的な頻度はわからない)
・AさんがBさんに嫌みなことをいう(とBさんは感じている)
・Aさんは嫌な人(だとBさんは思っている)
このように()を付け足すと、全てAさんの主観的な意見であることが分かります。
普段何気なく聞いている話を、このように分析してみることで、
情報を整理して、思考をデザインする準備ができた状態を作り出す訓練ができます。
これらを試しにやってみて、違ったことがみえることがあれば、
是非もう一度「思考デザイン力」についての認識をふかめてみてください。
普段、私は糀の知識を伝える講師を育成することもしているのですが、
「講師の話し方、情報の伝え方一つで受け手に与える印象は180度変ってしまう」と感じることが多くあります。
また、講師は受講者に対して広い意味で「コンサルティング的な仕事」をすることもあります。講師とは、大変影響力を持った存在になり得るのです。
ですから、「講師」をやるからには「思考デザイン力」を身につける必要があり、
また受講者にも「思考デザイン力」をつけてもらえるような伝え方をする必要があると考えているため、今回このような記事を書きました。
ライターの仕事も同じようなことが言えると思います。
IN YOUの情報、是非皆さんの生活や人生を豊かにするために活用していただきたいと思います。
さて、みなさん、今回の記事にも、
「思考デザイン力」を意識して、突っ込みを入れてみませんか?
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