温故知新!蒸し暑い時期に。消臭・除湿・抗菌作用のある「竹炭」を活用しよう。竹炭の不思議なパワーと簡単な使い方。
蒸し暑い日々が続いていますね。
梅雨から夏にかけては、湿気や臭いがこもりやすくなる時節ですが、皆さんはどんな対策をしていますか?
冷房をうまく活用したり、爽やかな香りを身に付けたり、体内の「湿」を取る食材を摂ったり…。IN YOUの読者の方であれば、きっといろんな工夫をされていることと思います。
今回注目したいのは「竹炭」。
炭は昔から使われてきた素材であり、高い消臭・除湿・抗菌作用を持っています。まさに、蒸し暑い時期を健やかに過ごすのにぴったりのアイテムとも言えます。では早速、竹炭の不思議なパワーと簡単な使い方についてご紹介します!
炭とは?
炭の歴史は古く、なんと約45万年前の旧石器時代から使われていたと言われています。また、昭和30年代のエネルギー革命までは、炭は暖房や調理などの燃料として、ごく普通に使われていました。いまはガスや電気が現在のように発達して、燃料として使う機会は少なくなってきましたが、その代わりに、炭の持つ不思議なパワーがじわじわと注目されています。
<炭の持つパワー>
・浄化作用
・消臭作用
・除湿作用
・抗菌作用
*過去にも炭について書かれた記事がありますので、こちらもぜひご参考に*
天然の空気清浄機で浄水器を作ろう。農薬・放射性物質にも立ち向う力を持つ炭のパワーがすごい!すぐにでも実践できる「炭活用術」教えます
竹炭とは?木炭との違い
竹炭とは、文字通り「竹を使った炭」のことです。竹炭は、春にタケノコとして食べる孟宗竹や真竹などを使うことが多いです。燃料として使う場合には使いやすさから木炭を使うことが多いですが、燃料以外に使う場合には竹炭は木炭と比べても、優れたパワーを持っています。
と言うのも、炭は小さな穴がある「多孔質」ですが、備長炭などの一般的な炭よりも竹炭のほうが表面積が大きいからです。備長炭の表面積が1gあたり300㎡であるのに対して、800℃で焼いた竹炭は1gあたり800㎡と倍以上の数値になるという実験結果も出ています。
竹炭を使うことは、資源の有効利用にも!
ご存知の方も多いと思いますが、プラスチックなどの素材が登場したことで竹や竹材の利用も少なくなり、手入れがされなくなった竹林が問題になっています。本来は4~5年のサイクルで成長した竹を伐採する必要がありますが、手入れが不足すると竹林は森林を侵食します。
竹の地下茎は深さ20~30㎝位と森林に比べて浅い土壌に伸びる性質があり、竹林で覆われた斜面は、台風や大雨などで土砂崩れしやすくなってしてしまうのです。
つまり、竹炭などで竹を使うことは、竹林の手入れを促して資源を有効活用するとともに、災害を未然に防ぐことにもつながるというわけです。
竹炭を作ってみた!
さっそく竹炭を使ってみたくなったという方。竹炭は大きめのスーパーやドラッグストア、インターネットなどで購入できます。
そして手間はかかりますが、手づくりすることもできます。作り方は簡単に書くと、缶(小さいものから順に海苔の缶、一斗缶、オイル缶、ドラム缶など)などの中に竹を詰めて、十分に加熱し、冷ますという流れです。(地域によっては、炭づくり講座なども開催されています。関心をお持ちの方はぜひ調べてみてくださいね。)
実は半年位前、私自身も講師を務めていた里山くらしを体験する連続講座のなかで、竹炭づくりを行いました。
この時は一斗缶を使ったのですが、両手では抱えきれないほどの竹炭が完成しました!
そして自宅に持ち帰ってまず驚いたのは、竹炭の浄化作用によるものなのか?眺めているだけでも何となく気持ちが落ち着くこと。
その後面白くなって本などで調べてみると、竹炭にはいろんな不思議なパワーや使い方があることが分かり、あれこれ使い方を試していくなかで、今回記事にしてみようと思い立ちました。
竹炭の簡単な使い方
竹炭の使い方は本当に数多くあります。例えば、浄化作用などを活かした炭石鹸や炭パックなどの化粧品、民間療法では下痢止めや傷の化膿止めなどにも使われています。(下の写真は、小さくなってしまいましたが炭石鹸。洗い終えた後のさっぱり感が特徴で、夏場は特に気持ちがよいです。)
そのなかでも今回は、毎日の暮らしのなかで手軽に使える方法をご紹介します。
使い方1「不快な臭いや湿気を防ぐ」
梅雨から夏にかけての蒸し暑い時期には、身の回りの臭いや湿気が特に気になるもの。竹炭を小さな瓶や器などに入れていろいろな場所に置いておくと、消臭や除湿効果が期待できます。
他の使い方にも共通しますが、取り換える目安は、基本的に2~3ヶ月です。
私もよく置くおすすめの場所は、靴箱、玄関、クローゼット、トイレ、冷蔵庫、車など。室内で猫や犬を飼っている場合には、ペットのトイレ近くに置くのも良いですね。
ちなみに炭の吸湿作用は古くから認められていて、遺体の保全などにも使われていたそうです。棺や遺体の周りに炭を詰めていたことが、数多くの古い遺跡などから発見されています。
使い方2「ぐっすり眠る」
寝室に竹炭を置いたり枕に竹炭を入れたりすることで、消臭・除湿作用がはたらき安眠しやすくなると言われています。また、竹炭には電磁波を弱める効果もあるとされています。
寝室にテレビやパソコンなどの電磁波があると睡眠の妨げになるとも言われており、それらの近くに布などで包んだ竹炭を置いて身体への影響を少なくすることができます。
使い方3「食材や植物の虫除けに」
玄米はほぼ大丈夫ですが、精米したお米は夏になると虫が付きやすくなるもの。米びつのなかに竹炭を1~2本入れておくと、抗菌作用がはたらきます。
観葉植物などの虫除けには、砕いた竹炭を散らしておくのもおすすめです。
炭をパウダー状に細かくして土の中に予め混ぜておけば、植物が成長しやすいアルカリ性の土になります。植物やガーデニング好きな方はぜひ試してみてくださいね。
この時に使う竹炭は、他の用途で使った後の竹炭でも大丈夫です。
また我が家では竹炭を神棚の榊の花器にも入れています。竹炭は中が空洞なので、花器にすっぽ納まります。浄化作用のおかげで、きれいな水が長持ちして榊もイキイキ。「神様もきっと喜んでいるだろう」と勝手に想像しています笑。
ここまででご紹介した事例は、膨大にある竹炭の使い方のごく一部です。
あんなところにも、こんなところにも。
梅雨から夏の蒸し暑~い時期を健やかに乗り切るアイテムとして竹炭はそれぞれの暮らしに合わせて活用することができます。
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最後になりましたが、IN YOUさんでの公式ライターを始めてから、早くも3ヶ月が過ぎました。
記事としてこれまで実践してきたことや教室などでお伝えしてきたことをまとめ、
たくさんの方に読んでいただけることに大きなやりがいを感じています。
IN YOUの基本理念は「オーガニックライフを提案するメディア」。
「忙しい現代人でも、今すぐ取り入れられるオーガニックなライフスタイル」とサイトには書かれています。とても共感しやすい、素敵な理念ですよね。
ではそもそもの「オーガニックライフ」って何だろう?
それは、「身体にやさしいものを作り、食べる」こともひっくるめて、もっと広い意味で「自然に寄り添う暮らしをすること」だと私自身は思っています。
自然や昔の人たちの知恵をうまく活かして、できるだけ自然に負荷をかけないようにすること。
そのなかで、私たちも気持ちよく暮らしていくこと。
個々の状況は違っても、
無理なく楽しく実践できることはきっとたくさんあるはずです。
今回の竹炭の記事はそんなことを考えながら書いてみました。オーガニックライフを楽しむ、何かヒントになれば幸いです!
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<参考文献>
「竹炭 その不思議な力と効用」荒賀隆著
「竹炭のふしぎな力」中根周歩著
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