体に良さそうな豆乳。摂り方によっては「実は体に悪い」って本当?毎日飲むと危険な豆乳のリスクと飲むときの3つの注意点。
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体に良さそうな大豆。でも本当に体にいいの?
健康意識の高い人ほど、普段の食生活で、
豆類を上手に取り入れている方も多いのではないでしょうか。
大豆は、収穫直後は枝豆として食され、その後は加工されて、豆腐、油揚げ、納豆、もやし、
湯葉、おから、きな粉など、さまざまに形を変えて私たちの食を支えてくれています。
世界でも和食が評価されるようになり、日本の伝統食である味噌・醤油は海外でも売られています。
日本人にとっては、例えば朝の一杯の味噌汁は重要なタンパク源であり、
腸内細菌を取り込むこともできます。
そのせいか、大豆の消費が世界一多い日本人に肥満が少ないのです。
近年、健康なイメージで豆乳がよく飲まれるようになってきている豆乳。
こちらに含まれる大豆イソフラボンは、女性ホルモンのエストロゲンと似た働きがあるため、月経不順や更年期障害に良いとされ、美肌効果や新陳代謝のアップも期待されるとして、
多くのサプリメントが販売されています。
しかし、反対に生理の周期がとても長くなったとか、PMSがひどくなったという声も聞かれます。
大豆がヘルシーで美容にもいいという評判は本当なのでしょうか。
日本の気候、土壌で育まれた大豆加工品
私たちの食卓で親しまれてきた大豆ですが、現在の自給率はおよそ26%。伝統の調味料の原料となる大豆は、明治時代までは自給できていました。
それでも廃れない豆文化は、日本独自のもののようです。
根粒菌の存在
日本の土壌に根粒菌が存在していたことや、大豆が育つのに適した気候、水質、火山灰土の畑が多いことなどの条件が揃い、美味しい大豆が作られました。
のちに、ヨーロッパに大豆を持って行っても、ヨーロッパの大地では豆は育ちませんでした。
大豆が実をつけるためには、根粒菌の窒素化合物(タンパク質)を
もらわなければならないのですが、これがなかったのです。
麹と出会い味噌・醤油へ
日本では1000年以上も昔からいろいろな経験を重ねて、
麹を上手に利用する方法を考えてきました。
麹菌の栄養源は米。日本の多くの調味料の醸造に使われるのは、
生でなく加熱した米に生えやすい「黄麹菌」。
この麹菌は、日本以外ではほとんど使われることがなく、大豆独特の旨味を作り出しました。
手先の器用さ
手先の器用な日本人は、豆腐作りも上手でした。
大豆を水につけてアクを抜き、コトコト煮て取り出した豆乳に
海水に含まれるにがりを入れて固めます。
非発酵食品ですが、ハレの日のご馳走として供されました。
お米との相性
日本は瑞穂の国と言われるように、稲作が成り立つ気候だったので、米を主食にしようとしました。
しかし、酪農の文化もなく、山間地ではタンパク源が乏しい。
豆はそれを補うように、日本人の体づくりの大切な原料になってきたわけです。
必然的に、米と豆はとても相性が良く、和食の土台になりました。
けれども、日本人は長い間、大豆の恩恵にあやかりながら、大豆の加工品は数々ある中で、豆乳だけはそのまま飲むことはありませんでした。
牛乳の代わりに豆乳?
IN YOU読者の中でも、
牛乳の代わりに豆乳を普段から使っている方が多いのではないかと思います。
確かに牛乳のリスクを考えると植物性のミルクを、というのは自然な流れです。
けれども、日本の食文化の中で豆乳は歴史も浅く、
2009年ごろから世界的には豆乳離れがおきていることをご存知でしょうか?
和食が健康的と言われる中、1999年、アメリカの食品医薬品局(FDA)は、
大豆たんぱく質の摂取は健康維持に効果ありと発表しました。
以降、アメリカでは大豆加工食品(豆乳、豆腐、湯葉など)をよく食べるようになりました。
ところがその後、米国心臓協会が「大豆が健康食品だというのは間違いだった」と発表。
食品が持つ反栄養素の中でも大豆はトップレベルとも言える危ない食品であることがわかったのです。
『ザ・ホールソイ・ストーリー』著 カイラ・ダニエル から引用
節度を超えて非発酵大豆を摂取している菜食主義者や健康志向の消費者の中には、
大豆摂取が原因の病気を発症する人がたくさんいます。
幼少時の場合は、脳障害を発症するリスクが成人よりもはるかに大きくなります。
非発酵大豆は断じて健康に良い食べ物ではありません。
それどころか、非発酵大豆の日常摂取は乳がんや不妊症や糖尿病など
様々な病気の原因になります。
2005年ごろから、アメリカでは豆乳の健康被害がマスメディアの報道などで周知され始めました。
2009年ごろから、アーモンドミルクやライスミルクなどの植物ミルクの販売量が拡大。
メディアや科学者によって大豆乳の健康被害リスクに関する情報が消費者に伝達されて、
大豆乳の消費量が急激に減少。
逆に大豆の消費が増える日本。
アメリカとは対照的に、正しい情報が伝えられていない日本では、逆に消費量が増えています。
日本は、発売当初は飲みにくかった豆乳の不快味成分を除去、分解して飲みやすく加工しました。
しかも、ほとんど全部の大豆製品は遺伝子組み換えのGMO大豆ですから、
GMO大豆の有害性を丸ごと受けてしまいます。
さらに飲みやすく加工した市販の安価な調整豆乳は
添加物や糖類まで含まれているものもあり、健康飲料には程遠いものとなっています。
そのようにして作られた豆乳は、消費者の安全を考えた健康食品ではなく、
美味しさだけを優先させた嗜好品に過ぎません。
日本人はそれを喜んで選び、企業の売り上げを大きく伸ばしている状況にあります。
大豆の弊害について
栄養価が高い大豆には、レシチン、イソフラボン、サポニンなど、健康に有効な物質も多く、
体に良いイメージがあります。
しかし、大豆には、もともと大豆が種子として生き残り、
繁殖できるように自衛するための免疫システムがあります。
人間が安全に食べるためには、発酵や浸漬といった手間をかけて除去しなければなりません。
その代表的なのが、酵素阻害物質、フィチン酸塩、ゴイトロゲンです。
イソフラボンは過剰摂取に注意が必要です。
1、未発酵の大豆製品は消化が悪く、胃腸に負担。タンパク質分解酵素であるトリプシンの分泌を妨げる酵素阻害物質も含有。
大豆は植物の中でも生物毒が強く、レシチンやサポニンと呼ばれるタンパク質は
抗栄養素といって、動物に捕食されないための栄養素を備えています。
また、大豆の炭水化物とタンパク質が完全に消化できないようにする酵素阻害作用があります。
そのため、食べ物が完全に消化されないと、代わりに腸内のバクテリアが頑張り、
腸内で腐敗・異常発酵し、不快感、お腹の張り、機能障害を起こすことがあります。
➡︎ 夏、ビールのおつまみに枝豆を食べ過ぎると、胃腸を冷やし消化機能が低下。
タンパク質が多い豆は、腸内で窒素を発生させ腸内を膨らませてしまいます。その結果、腰痛で苦しむことに。
2、ミネラルの吸収を阻害する抗栄養素の有害物質を含有。
フィチン酸塩はどんな穀物にも存在しますが、大豆にも多く含まれています。フィチン酸塩は、消化管の中でミネラルを拘束し、タンパク質の消化と吸収を阻害します。
亜鉛やカルシウム、マグネシウム、鉄といった必要なミネラルの吸収を邪魔すると言われ、
特に、女性ホルモンの働きに深く関わっている亜鉛との親和性が強いです。
また、この有害物質は、水に浸けることで、浸けた水に移りますが、
豆乳は浸けた水ごと絞っているのでリスクが高いでしょう。
3、甲状腺腫誘発物質ゴイトロゲンを含有。
甲状腺腫を形成するだけでなく、甲状腺ホルモンの生成を妨害。甲状腺に異常のある人は、たとえ少量でも摂取してはいけない。
大豆にあるイソフラボンはゲニステインといい、甲状腺へのヨウ素を遮断し、
ホルモンがつくられなくなります。
さらにフィチン酸がミネラルを奪うため、ホルモンの生成ができなくなり、
甲状腺腫、甲状腺機能低下や甲状腺亢進症を引き起こしてしまいます。
ゲニステインは、抗ガン作用があるとされるが、同時に正常細胞のエネルギーを低下させ、
新陳代謝を落とします。
➡︎ 放射性ヨウ素を取り込むと甲状腺ガンになる危険性が高まります。
福島の原発事故の際も、昆布などに含まれるヨウ素を摂り、体内のヨウ素を十分に満たしていれば、被曝が防げるといわれました。
甲状腺へのヨウ素を遮断してしまう物質が大豆にあるということと、
大豆を煮るときに昆布を入れるという知恵は陰陽の法則からもうなずけます。
4、植物性エストロゲンは更年期障害の症状緩和に明確な効果はない。
イソフラボンを過剰摂取すると、逆に女性ホルモンのバランスを崩して月経異常が悪化したり、子宮内膜症のリスクを高くしてしまうと言われています。
さらに、大豆イソフラボンは、妊娠中・授乳中の女性が摂取すると、
胎児や赤ちゃんの生殖機能の発達に悪影響を与える可能性があることが
動物実験で明らかになりました。
そのため、妊娠中、授乳中の女性や発育途中にある15歳未満の子どもは、
イソフラボンを積極的に摂取することを避けるように言われています。
日本でも、閉経前の日本人女性に、普段の食事で摂っている大豆イソフラボン29.5mgに加えて、
豆乳400mg(75.7mg)を摂取する実験を行うと、
子宮内膜増殖症が起きやすくなったという報告があります。
じゃあどうすればいいの?大豆の良さを活かして健康に、美味しく摂ろう!
気をつけるべきこと
発酵させた大豆食品は栄養豊富な健康食品です。
昔の人は、豆を貴重なタンパク源として、発酵、保存の技を使い、
毎日少しずつ摂れるように調味料の形にしました。
豆の中でも比較的陽性とされる小豆でさえも、1日と15日だけと決めて食べていたのは、タンパク質が過剰にならない配慮だったのでしょう。
豆乳は、イソフラボンの効果を期待しても30mg/1日で十分と言われていますが、
通常200mlの小さなパックでも56mg入っています。
つまり大量に毎日欠かさず飲んでしまえば、
“過ぎたるは及ばざるが如し”になるのが目に見えています。
豆の煮物をする場合でも、必ず海藻と抱き合わせて摂るなど、
工夫をしていました。
煮豆には昆布、小豆カボチャにも昆布が入っています。
おからにひじき、豆腐とわかめの味噌汁など、豆の陰性を消しながら、
体に優しい食べ方をしてきました。
栄養素がわかってくると、現代人はその効用に多くの期待を寄せます。
食材が豊富になって、普段の食事が高タンパク高カロリーな中で、
さらに豆ご飯を毎日のように食べていたらアトピー性皮膚炎が悪化した、なんてことが起こります。
美味しいからといって、つい摂りすぎると、“畑の肉”と呼ばれるだけあって、
その弊害も力強いものがあります。
豆の特徴を知って、豆の良さを活かすと共に、その摂り方に気をつけることが必要です。
気をつけるべきポイントは3つ!!
1、和食中心の食生活なら、豆乳は毎日とる必要がない。飲む場合は嗜好品としてとどめよう。1日コップに7分目まで。
2、豆乳を使いたい時は一度、加熱するのがオススメ。
陰性な食べ物でタンパク質が多いことにも、留意。
3、大豆の栄養を取り入れたいなら、大豆を加工した発酵食品を食べよう。
(お味噌やヨーグルトがオススメ)
大豆食品の未来
日本人が古くから食してきた大豆。重要なタンパク源として扱われ、庶民の暮らしの中で、大豆を安全に食べるために、
時間と手間をかけて、発酵、保存の知恵が継承されました。
毎日の大豆加工品(味噌、醤油、納豆など)があれば、十分にタンパク質が摂れることを、
経験則的にわかっていたのかもしれません。
昔の人は、長い時間と根気のいる観察力で編み出してきた、
先人の知恵を未来にも伝えていきたいものです。
毎日使うものだから、多少高価でもオーガニックのもので、純正の調味料を使いましょう。
日本人が長い間そうしてきたように、
これからは植物性のタンパク質を安全に摂ることが必要になってくるでしょう。
人口増加の中で、牛肉に比べて、栽培コストが低い大豆は、
これからの食料不足を解決する食物としても注目されています。
そうした流れの中で、遺伝子組換え技術も出てきたわけです。
加えて、肉食をやめると調子がいい、パフォーマンスが上がるなどの理由から、
体を使う人、表現することを仕事にしている人から、
べジタリアン生活が広がっているようです。和食が優れていることは、
逆輸入して気付かされることも多いですね。
残念ながら、日本では大豆を安全に美味しく食べる技術がありながら、
原材料を輸入に頼っています。
身土不二の点からも、麹菌も、根粒菌も、日本でできたものですから、
国産の大豆がいちばん調和するはずです。
今一度、植物性たんぱく源として大豆が安全に利用・加工されるように、
もっとオーガニックが発展してほしいと願います。
そのためには、消費者も舌先を喜ばせるだけでなく、
本当に良いものを選ぶ目を持っていたいと思います。
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